John Adams ジョン・アダムズ

 ジョン・アダムズ ハルモニーレーレ(和声学)
John Adams: Harmonielehre
サイモン・ラトル バーミンガム市交響楽団 1993年
Simon Rattle City of Birmingham Symphony Orchestra

今日は、ハルモニーレーレを聴いてみたのだが、うーん。生オケで、機械的な繰り返しの楽曲を演奏することの意義というか、意味は、どういったものなのだろう。オケが一体となって、1つのパルス(波)を作り出すことの意味。まあまあ、聞きやすい現代音楽なのだが、この作曲家の発意が~ わかんないのだ。リズムのなかのハーモニー なんだろうか。ド素人の悲しさ故、その根源的な発意がくみ取れないでいるのだろう。何度か聴いてみたのだが、さーっぱり。美しさは、確かに、まあまあねえ。多少はエモーショナルな感はするが、頭のなかで、ぐるぐる くるくる~ すーっと消えちゃった。決してつまらない退屈な、単に機械的な楽曲ではないのだが長大なのだ。3つの楽章に区分されており、
Part I、Part II : The Anfortas Wound、Par III : Meister Eckhardt and Quackie

2017年(平成29年)秋に、京都で生で聴く機会があったのだが、行き損ねてしまった。実体験するせっかくの機会だったのに。あーっ もったいない。何度か繰り返して聴くなかで、おぼろげながら~ カラダのなかの血流だったり、心臓の鼓動だったり、そんなリズムに近いのかも。と思い始めた。特に、1楽章~ 決して、乾いた音楽でも、空疎な感じもしない。ある意味、カラダで受け止めとカラダにすーっと取り込んで、じわじわ~っと地熱のように感じる音楽なのかも。
ただただ、じっくり耳を傾けると冒頭は、リズムが単に繰り返されているのだが、カラフルな色彩感覚を醸し出していくことに気づく。クールな響きではなく、そこはかとなく(古い言葉だが 笑)じわじわ~と暖かく感じられる。いろんな楽器が合わさっているので、層が厚い。で、リズムだけでなく、丸く収まってくるというか、まとまってくる感じがして動いていることがわかる。どこがどうと、言葉にしづらいのだが、集まっているのが、まるで見えてくるかのよう。ビンビンに伝わる。細かい音の粒が・・・並んでいるのだが、自律的に動いているからこその熱気のようだ。2楽章になると、ファンファーレになるので、一層、華やかだ。力強く、音を出してくるので熱い。3楽章も、弦のフレーズ、木管のフレーズと、織り目が見えてくるので、とても楽しくなってくる。いやーこれは、やっぱり理屈抜きに楽しい楽曲なんだと、ようやく気づきだす。(遅いって~ と、自分でツッコミながらも、1楽章よりも2楽章、3楽章へと、だんだん、尻上がりにリズムが浸透してくるのだ。
今は、まだ、ワタシのカラダには入ってこないで、すーっと風が通り過ぎるように聞こえてしまう1楽章。(うーん、まだまだ修行が足らないようである。)それでも、ファンファーレ後は、ワクワクしちゃう。まるで阿波おどりのように、勝手に体が反応してくるのだ。聞いているなかで、いろんなシーンが想像できるが、波打ち際とか、大地の響き、地面の蠢き、虫の鳴き声にも聞こえたり、大衆のざわめきであったり。結構、長い楽曲なので、時折、ピックアップして聞いても良いかもしれない。ちらには、ごあいさつなどを記載してください。


 ジョン・アダムス ザ・チェアマン・ダンス 
John Adams: The Chairman Dances
エド・デ・ワールト サンフランシスコ交響楽団 1986年
Edo de Waart San Francisco Symphony

カタコト・カタコト・・・と続く楽曲である。電車に乗っている気持ちよさがある。弦の短い、カシャカシャ音が一定速度で弾かれている。そのうち、金管や木琴等が、細かく音を出すことで、風景が流れて見えてくるかのようだ。13分程度の楽曲だが、なかなかに楽しげ。最初は、シンプルな音型が、なんらかの不思議なエネルギーで、微動し始め、そのうちに自律した動きを始めちゃうみたいだ。生命体誕生みたいでもある。リズム感が鋭くないと、アハハ~ ずっこけてしまうかもしれないが、耳をすませると、いろんな楽器が使われているようだ。
ワタシ的には、電車に乗っている気分だった。中間部にさしかかると、ティンパニーが鳴らされるし、テンポも微妙に変わる。ゆったりとした熟成した時間を過ごしているかのような余裕が生まれる。ふんわり回顧できる時を得た感じがする。で、またまた、電車に乗って、カタコト・ガタコトと進む。帰り道は、少し長い音が続くので、忙しい感じはしないが、まあ、聴き手にとっては、自由な想像ができちゃう楽曲だ。聴く人によっては、走馬灯のように記憶が時空間を飛び越えるようでもあり、具象化されたイメージを持つ人もいるかも。穏やかな楽曲であるので~ 安定した気持ちよさがある。明るく清々しさ、爽やかな感じ、自分のイメージのなかで終始できる。時間の観念が、少しゆったり~ 余裕が生まれ、贅沢な時間にすることも可能ではないだろうか。狭いところから出て、少しは豊かな裕福な気持ちになるかもしれない。ワタシが聴いたのは、ライヒ、グラス&アダムズ:ミニマル・セレクション1986-1993年 というコンピレーションアルバム。結構、長い楽曲なので、時折、ピックアップして聞いても良いかもしれない。ちらには、ごあいさつなどを記載してください。


 ジョン・アダムズ「シェイカー・ループス」
John Adams: "Shaker Loops"
クリストファー・ウォーレン=グリーン ロンドン室内管弦楽団 1990年
Christopher Warren-Green London Chamber Orchestra

ワタシが聴いたのは、「ミニマリスト」ジョン・アダムズ、フィリップ・グラス、スティーヴ・ライヒなどの作曲家の小作品が収録されているコンピレーションアルバム。ミニマリストって言っても、最近流行っている無駄を削ぎ落とした、モノを持たない暮らしを推奨しているわけではない。音楽の世界では、既に50年ぐらい前から、この合理的で無駄のない(?)今までになかった音楽の概念、傾向が、どうも胎動していたようである。ジョン・クーリッジ・アダムズ(John Coolidge Adams)は、1947年生まれのアメリカの作曲家で、ジョン・アダムズと表記されている。ミニマル・ミュージックを提唱する作曲家の一人である。
ミニマル・ミュージック (Minimal Music) は、音の動きを最小限に抑え、パターン化された音型を反復させる音楽で、現代音楽するジャンルで、1960年代から盛んになったとされています。単にミニマルと呼ばれることもあり、代表的な作曲家は、テリー・ライリー(Terry Riley)、ラ・モンテ・ヤング(La Monte Young)、スティーヴ・ライヒ(Steve Reich)、フィリップ・グラス(Philip Glass)の4名で、全て、アメリカの作曲家。
ジョン・アダムズは、この4人に続く作曲家といえます。当初は、グラスやライヒ、ライリーのような純然たるミニマリストとして知られていたが、成熟期の作品においては、色彩的な和声のパレットと豊かな管弦楽法に結び付いた、新ロマン主義的傾向も見られ、その音楽は、厳密には「ポスト・ミニマル」と見なされるそうだ。シェイカー・ループスは、4つの楽章にわかれている。ウォーレン=グリーン ロンドン室内管の演奏は、弦楽オーケストラ版。25分程度の曲が、全て弦楽で、首筋が、すーっとなるような涼しい感じになったり、分厚くなったり、ほとんど弦だけで多彩なシーンを描く。
1 Shaking and Trembling
2 Hymning Slews
3 Loops and Verses
4 A Final Shaking

当初は、弦楽四重奏として作曲されたが、1978年に七重奏曲に、1983年に弦楽合奏版が作曲されている。聴いた感想を書こうにも言葉で表現しづらい楽想で、ヒラヒラとしていたり、すーっとしていたり、シェイクされている感じがする。弦の短いフレーズを繰り返し、小さなフレーズが、段々と音の幅を膨張したり収縮したり、自在に動く。音楽の流れが、横に感じられるモノだとすれば、長く伸ばす音が無く、リズム感はほぼ均一で、音の厚さだけが、変化を繰り返している感じがする。
もちろん、多少のリズム感はあるのだが大きくいく変わらない。同音型の反復で、どこを切っても金太郎飴状態なのだが、ずーっと同じリズム、音型で、続けられていることが、ある意味、快感になっていく。無窮動の面白さ、環境音楽っぽいところ、どこかシャーマンの呪術のような感じがしてきて不思議な感覚に陥る。聴く日の気分によっても印象は異なるので、実はちょっと困っている。はあ? なんじゃーこりゃ~となったり、BGMだなと思ったり、特段、なにかを訴える曲でもないし全く気分転換にもならず、取り扱いに困っている。どう聴けば良いのか、トリセツ(取扱説明書)が欲しくなるような楽曲である。


ジョン・アダムズ 作品集
「ザ・チェアマン・ダンス」1986年 ワールト サンフランシスコ響 Nonesuch★★★★
「シェイカー・ループス」1990年 ウォーレン=グリーン ロンドン室内管 E ★★★
「ハルモニーレーレ(和声学)」1993年 ラトル バーミンガム市響 EMI ★★★★



 

YouTubeでの視聴

ジョン・アダムズ
Harmonielehre ハルモニーレーレ(和声学)
チャンネル:Simon Rattle(公式)
第1楽章 https://www.youtube.com/watch?v=6OOJnYDyU7o
第2楽章 https://www.youtube.com/watch?v=B23m1ro4P3k
第3楽章 https://www.youtube.com/watch?v=lcjAMIqoqRw

The Chairman Dances (Foxtrot for Orchestra)
チャンネル:ジョン・アダムズ - トピック John Adams - Topic
https://www.youtube.com/watch?v=QA19NDIfXaQ

John Adams - Shaker Loops (1978) - Original Modular Version
1978年12月15日録音。作曲家自身の指揮によるサンフランシスコ音楽院ニューミュージックアンサンブルによる演奏
https://www.youtube.com/watch?v=7jg54w1GY3M


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