「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

ベルリオーズ 序曲「海賊」
Berlioz: Ouverture“Le Corsaire” (The Corsair)


デュトワ モントリオール交響楽団 1987年
Charles Dutoit   Orchestre Symphonique de Montreal
(Montreal Symphony Orchestra)

録音状態は極めて良い。カラフルで、キラキラしたサウンドで、躍動感もたっぷり。颯爽としてて格好良い。
カップリング:ベルリオーズ「イタリアのハロルド」、序曲「ロブ・ロイ」、序曲「海賊」

ワタシの持っているCDは、交響曲「イタリアのハロルド」にカップリングされているものだが、幻想交響曲に序曲「海賊」が、カップリングされているCDものもある。
録音状態が、文句なく良く、極めてグッド。綺麗でクリアーで、ホント透明度の高いサウンドだ。色彩感もすごい。
出だし ティンパニーが「どっそっ!」と叩かれた後に、いきなり快速に走り出す弦と、合いの手を入れる木管群。この曲の出だしは、まるで、天皇賞の競走馬のレースみたいで〜
いきなり、ゲートが開いて、猛ダッシュなのである。

このデュトワ盤の弦、凄いっ。すごい速い。この間に入ってくる木管のコミカルな音が、パパッ パパッと、水しぶきのように入ってくるのだが。ここの部分で、もう凄いっ。凄いのひとこと。
綺麗にまとまっていて、前につんのめっていないのだ。う〜ん。凄い。

この後のロマンティックで官能的な旋律は、ミュンフン盤のような息の長い演奏ではなく、意外と短めのセンテンスに区切って、センテンスを、ふわ〜っと、ふわ〜っと描いていく。
どことなく浮遊感のある弦のフレーズで、まるでこれは、波間でのランデブー(← うわっ 古くさい言葉)っだなあ〜。揺らめき感のある演奏だ。

そっから、またまた快速で・・・ うはぁ〜、これは〜 まるで空中戦だ。マストからマストへ飛び移り、帆船のうえで、スパークしながら、チャンバラしているような、冒険活劇になっている。
「し〜ら し〜ら し〜 ら そふぁしらそ しらしらしらし・・・らしらし」
「どっら み〜ど ふぁ〜れどしらしどれみふぁそ らしどれ み〜(ふぁみれどし)」
このあたりの、弦のフレーズのきめの細かい、密度の高いクリアーさは、メチャメチャ綺麗。凄いのひとこと。
まるで、蚕が絹を吐き出しているかのような。うはふぁ〜
「ん〜タラ ん〜タラ ん〜タラ ん〜タラタラタラ ふぁみふぁそ ふぁみふぁそ ふぁみふぁそ・・・」
ここのリズムが凄い。助走しているところで、ぐっとエネルギーをためるところが、ワクワクしちゃう。

「らぁぁ〜 ふぁどぉ〜ら れ〜しそふぁ (みふぁそらしどれみふぁそらしっ)」
「っみ〜みれっ っみ〜みれっ れしらそ どっ しっ らっ」と、切っていく音の破裂音が、小気味よく響く。
奥行きのある録音で、低音の木管もボコボコ言っているし、ペコペコと言っている木管も〜良く聞こえる。
弦の響きも明るいし、低弦の軋んだ音、チューバのごつい響きも、金管の華やかな音の響きも。

メチャ良く聞こえて、バランスが良い。それに加えて、リズムのよさ、メリハリのある躍動感。
金管と打楽器が、ブンチャ ブンチャーしていながら、音の語尾を微妙に伸ばして、ぐわ〜っとあげていくところなんぞ、これぞ役者じゃー。と思う。う〜ん。これは絶句っ。
弦の綺麗なこと、金管の色彩感・・・ いや〜凄い。ハイ、絶賛っ。拍手〜っ。
猛ダッシュのゲートから、あっという間の8分13秒、ぶっちぎりで〜ゴールインである。お見事っ 拍手っ!
ミュンフン パリ・バスティーユ管弦楽団 1994年
Myung-Whun Chung  Orchestre de l'Opéra de la Bastille
(Bastille Opera Orchestra)



録音は極めて良い。ヴィオラ:ローラン・ヴェルネイ
カップリングは、歌劇「ベンウェヌート・チェルリーニ(ベンヴェヌート・チェッリーニ)」序曲、序曲「ローマの謝肉祭」「海賊」、「イタリアのハロルド」

ミュンフン盤は、録音状態も良いし、スピード感も抜群で、色彩感も高い。
冒頭、ティンパニーが「どっそっ!」と叩かれた直後から、快速に走り出す弦と、コミカルに合いの手を入れてくる木管の勢い。その後、いったん鎮まってからの、ちょっぴり官能的なフレーズ。
この両極端をあわせもったのが、ミュンフン盤の演奏だと思う。

特に、叙情的にまどろみの世界に誘うかのような、息の長いフレーズが、なんとも言えない官能性を持っていて、「ふぁそ〜らぁ〜 そ〜 ふぁそら〜 らぁ〜〜し〜〜 しどっどれ〜」と、上昇して揺れ動く。
ホント息が長い。
フレーズの持ち方が、なんか普通の曲線っという感じではないんだなあ。
なんとなく邦楽的というか、横笛的というか、音の持ち方が、均質化しているというか、波打っているようで打っていないというか、膨らませて保つという残響ではない感じがするのだ。
自然に消えるのを待って、消える直前で次の音を出してくるような、巧く言えないんだけど。なんか、そんな感じ。デュトワ盤は、ふんわりとした曲線をつけて、優美にフレーズを持たせているのとは違う。
この独特感が、ミュンフンさんの持ち味となっているようだ。

あとは、天皇賞レースのように快速に飛ばして、ホント痛快。
もう少しティンパニーの音が、しっかり硬めに叩かれて収録されていれば、言うことないのだが、なぜか、ティンパニーは埋もれがち。
また、弦の方が前に出てきて、打楽器のリズムが奥にひっこんでしまっている。ポコポコ言っている木管も、もう少し音が出ていても良いかもしれないが〜 全体的には文句のつけようがないが、アラを探せば、弦が主体となっていること。
で、木管のコミカルさ、瑞々しさが、もうわずかに出てくればバッチリだったのに。金管セクションも、もう少し馬力が前に出ていたら、もっと豪快だったのにな〜。

とっても、ださいけれど、ブンチャ ブンチャというリズムの刻みが少なく感じられるところが、ちょっと惜しいかもしれない。この曲は、世俗的だけど、ブンチャ ブンチャ・・・が無いと、あーっ もったいない。
ところどころ金管パワーは感じられるものの、総体的には重量感が感じられないので、あまり立体的に鳴ってこないのだ。で、この盤、低音が籠もっているというか、ドンシャリ傾向にあり。

そういう意味では、デュトワ盤の方が良く鳴っている。
ミュンフン盤は、線の綺麗さはあるし、弾け方も綺麗だし、それに速く感じるし、煌めき度も高いし、8分41秒というクレジット以上に、メチャ速く感じる。
全体的に言うと、パイレーツ・オブ・カリビアンに出てくる、ウィリアム・ターナー・ジュニアとは行かず〜
しなやかで、弾力性のあるエリザベス・スワンのような感じかなあ。男装の麗人って感じだろうか。
アレクサンダー・ギブソン ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 1995年
Alexander Gibson  Royal Philharmonic Orchestra

録音は極めて良い。活き活きとしてて、爽快な演奏だ。録音状態が良いので、キラキラしてて艶もあるし〜 聴き応えあり。
カップリング:ベルリオーズ序曲集 全6曲 下記のとおり。
輸入盤のHybrid SACDもあり。

めちゃくちゃ地味なCDジャケットだが、まあ、聴いてみたら、結構シャキシャキして〜
おおっ これは拾いモノっ。と思った盤である。ホント、良いです。
また、序曲「海賊」だけでなく、へえ〜 ベルリオーズの序曲って、ホント爽快で、快活で活きのよい曲が詰まっているな〜っと、認識を改めることになった盤 でもある。
ワタシに、幻想交響曲だけじゃ〜ないんだと気づかせてくれた感謝盤なのである。

カップリングは、下記のとおり。
1 歌劇「ベンヴェヌート・チェリーニ」序曲
2 序曲「宗教裁判官」
3 序曲「海賊」
4 歌劇「ベアトリスとベネディクト」序曲
5 序曲「ウェーヴァリー」
6 序曲「リア王」 全6曲

ベルリオーズの序曲集の盤は、意外と少なく、期待していたC・デイヴィス盤が、渋いんだなあ。
そいう意味であ、カラフルさに欠けているので、イマイチ感があったのだが、ギブソン盤は、アマゾンで買った安い輸入盤だったし、あまり期待したいなかったのだが、いや〜良かったです。
一気に聴かせてくれる盤で、ホント快感さが残る演奏で、気に入っている 。
海賊も、出だしのティンパニーが「どっそっ!」と叩かれた後に、いきなり快速に走り出す弦のキレの良さ。
「パッパら パッパら〜 しっらら〜れっ」と、合いの手を入れる木管の高い音、この活きの良さ。
思わず唸ってしまう。ホント、う〜ん。機械的かとも思えるほどの速さと、ピチピチとした音が、弾んでいる。
なんか、ロイヤル・フィルと言うと、馬鹿にしちゃうような廉価版っていうイメージがあったのだけど、いや〜侮れないですねえ。

官能的なフレーズは、ミュンフン盤のようにはいかないし、デュトワ盤のような華麗さも持ち合わせていないのだけど、一気に聴かせてしまう、さらり〜っとした快感があって、後味は悪くない。
高音域の透明度が高く、響きの良さはあるし、木管のポコポコした音色もバランス良く入っている。
ちょっと、コクは少ないし、ブラス部分の輝きもあるものの、いやいや、それでも、このスピードで行かれると最後まで、爽快ですよ。

疾風怒濤の疾風感はあるが、コントラバスのマストがキシキシ音を立てているような、ガシガシした音色が薄めで、全体的には怒濤感の重低音感は少ない。リズム感としての粘り感も少なめ。
でも、最後のブラスは、う〜ん。良いです。
「どっら みどらぁぁ〜  ふぁみれっ らそふぁみれぇぇ〜 しらそ れどしらそぉ〜〜」というフレーズなんか、結構、圧迫も持っていて、「しらそら しらそら れぇぇーーーーーっ。」と、見栄を切るところなんか、様になっている。
バランスはちょっと高めだが、パパパっ〜っという金管のキレの良さには、絶句してしまう。
どっか味は薄めだが、しっかりしているし、ドンドンという音の音が薄いもの、音が全体的に、うえに弾んでいるという、楽しい、面白い演奏である。
このCDにカップリングされている歌劇「ベンヴェヌート・チェリーニ」序曲を聴くと、ドンドン感もあるし、総体的に良いと思う。
まっ 序曲「海賊」については、デュトワ盤を聴いてしまうと、さすがに遅れを取っているかもしれないのだが、イマジネーションを湧かせてくれる要素も、 淡水画、パステル画風ではあるが〜
色彩的に淡いものの、流麗だしスマートだ。これは、これで拍手だと思う。

この盤はロイヤル・フィルとの盤だが、他にも、スコティッシュ・ナショナル管弦楽団を振ったSHANDOS(シャンドス)盤もある。シャンドス盤の方は、ワタシは、廉価版を購入したが〜 他にも、オケや指揮者の名前にこだわらずに探せば、楽しいCDを発掘できるような気がする。 ナクソスでも聴けるしね。
アレクサンダー・ギブソン ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団 録音年不明
Alexander Gibson
Royal Scottish National Orchestra



録音状態は、ちょっとバランスが悪いかも。
最初の出だしは勢いよく出てきて良いのだが、速いあまりに、ちょっとばらけてしまった感があって、フレーズの最後がはしょり気味。
 

これは、シャンドスの廉価版(CHANDOS COLLECT)で、「Seascapes」とタイトルされたオムニバス盤である。カップリングは、下記のとおり。

1 メンデルスゾーン 「フィンガルの洞窟」 A・ギブソン ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
2 バックス      「地中海」 ブライデン・トムソン ロンドン・フィル
3 フランク・ブリッジ  「海」シースケープ  ヴァーノン・ハンドリー アルスター管弦楽団
4 V・ウイリアムス  「海の歌」 ジョージ・ハースト ボーンマス・シンフォニエッタ
5 ブリテン      「ピーター・グライムズ」より 4つの海の間奏曲〜日曜日の朝〜
             ヴァーノン・ハンドリー アルスター管弦楽団
6 ベルリオーズ    序曲「海賊」    A・ギブソン ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
7 シベリウス  交響詩「海の精」  A・ギブソン ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
8 ブリテン   「ピーター・グライムズ」より 4つの海の間奏曲〜嵐〜
             ヴァーノン・ハンドリー アルスター管弦楽団
9 バックス      交響詩「ティンタジェル城」 ブライデン・トムソン アルスター管弦楽団

海をテーマにした楽曲、それも、イギリスの作曲家を主に取り上げているCDである。こうして、まとめてもらった小曲を、オムニバス形式で聴くのも、結構、楽しい出会いがある。
さて、当盤に収められた海賊は、最初の出だしは、勢いよく出てきて良かったのだが〜 いっけん、ヨサゲに思えたものの、ちょっと速すぎて、尻すぼみ的なのか、ちょっぴりばらけ気味。

で、あまり立体感に響いてこなくて、う〜ん。
今は、この音が鳴っている筈だ〜って感じで、前に出てくる楽器は良く聞こえるのだが、後ろに下がっている楽器の音が聞こえず。極端に差があって、総じて鳴ってこない感じがする。
これって編集だよなあ。ワタシ的には、ちょっと違和感がある。
せっかく録音状態は良いのに、もっと聞こえてきて良い、パコパコ パコパコっと吹かれている筈のファゴットの音のバランスが悪いとか〜 金管が勇壮に出てくるところとかは、さすがに迫力はあるのだが、木管群を、副えモノ的に扱わないでよぉ〜って文句を言いたくなっちゃったデスね。
まっ このベルリオーズの序曲「海賊」は、楽曲にメリハリがあり、大変、躍動感のある色彩的な演奏が、他にもあるので、う〜ん。ごめんなさい。
  C・デイヴィス シュターツカペレ・ドレスデン 1997年
Colin Davis  Sächsische Staatskapelle Dresden
(Staatskapelle Dresden)

録音状態は良いのだが、ドレスデンのまろやかで、木質的な響きが、この楽曲ではアダになっているかもしれない。
もっと、シャンシャン、ドンドンっと、色彩鮮やかに豪快に鳴ってくれる方が、ワタシ的には好ましいのだが、燻し金的で、渋いおじさま向け。これは通好みでしょうか。

当盤は、コリン・デイヴィスが、ベルリオーズの序曲をたっぷり演奏して、1枚のCDに収録したものである。オケが、シュターツカペレ・ドレスデンというのは、 まっ この点は、考慮しなきゃダメだけど。
ちょっと珍しい組み合わせなんじゃーないだろうか。
C・デイヴィスさんの振ったベルリオーズってことでは、意味があるのかもしれない。

カップリングは下記のとおり。
1 序曲「宗教裁判官」
2 序曲「ウェーバーリ」(ウェーヴァリー)
3 序曲「リア王」
4 序曲「ローマの謝肉祭」
5 歌劇「ベアトリスとベネディクト」序曲
6 序曲「海賊」
7 歌劇「ベンヴェヌート・チェルリーニ」序曲(ベンヴェヌート・チェッリーニ)

カペレの幻想交響曲って、あったっけ? と、調べてみたら、ブロムシュテット指揮のCDがあったぐらいで〜
結構、珍しいと思う。
まっ ベルリオーズの序曲集とは言うものの、やっぱり、幻想交響曲が、ダントツのイチバン人気。
そのあとに続く楽曲と言えば・・・ う〜ん。あまり思いつかない。というところが正直なところ。
序曲としては「ローマの謝肉祭」が有名どころだろうか。ワタシなんぞは、ベルリオーズに歌劇作品があったのも、知らなかったぐらいで、かなり恥ずかしい。
でも聴き始めると、ノリノリ感のある楽曲が多く、大変劇的なのだ。今風って言っても過言じゃーない。

でも、幻想交響曲やイタリアのハロルドの余白に、序曲の作品は、おまけ的にカップリングされていることが多い状態で、イマイチ貧弱な取り扱いをされている。
ワタシの場合、クーベリック指揮、バイエルン放送響の幻想交響曲にカップリングされていた、序曲「海賊」が 最初のお気に入りとなった。クーベリック盤の方は、62年モノーラルでの録音だったが、録音状態は悪いものの、メチャ快速で豪快。活劇風で面白いのである。
初心者向きな楽曲かもしれないが、これが貴重な体験になるんだよなあ。
幻想交響曲だって、この海賊だって〜 クラシック音楽好きになる貴重な体験の一つなんだから。クラシックおたくと言われる方だって、ワクワクする楽曲から好きになりかけたんじゃーないだろうか。
きっと、みなさん、このコースを歩んでいる筈だとワタシは思うっ。(笑)

で、このC・デイヴィス盤を、久々に取りだして聴いてみたのだが〜
う〜ん。まず、テンポがいただけいない。遅めなのである。
クーベリック盤は8分27秒、ミュンフン盤は8分41秒、デイヴィス盤は8分44秒とクレジットされている。
他にデュトワ盤やパレー盤もあるが〜 数字にしたら、極端に遅いわけでもなく、たいして変わらないスピードかもしれないのだが、C・デイヴィス盤は、どことなく精気がないというか、覇気に欠けているのである。 この楽曲に関しては、う〜これは、ダメだなあ。

ルカ教会での録音なので、ブルックナーのような柔らかい響きが欲しい時は良いのだが、この曲、ちょっと柔らかすぎるかもしれない。充分なホールトーンなので確かに嬉しいんだが〜
この海賊は、金管の押し出しが、ちょと弱く感じてしまった。
いやいや、この楽曲は、オチャラケ風で、良いんだけどな〜 

冒頭、ティンパニーが、タ タンっと鳴って、弦が猛烈な勢いで飛び出してくる。
ここに重なるフルートたちが、前につんのめるほど速めに鳴ってこないと、後が遅れる。
一陣の風が舞い起こり、さっそうと、海賊が登場って感じなのだ。
えっ!っと飛び跳ねているかと思うと、あーっという間に逃げられてしまう。あっけに取られるほどのスピード、これが序奏。そこから場面が変わりまして、ヴァイオリンの甘い調べが流れてくる。
「ふぁ〜どれ ふぁしらそふぁ みふぁ〜れど し〜そら〜」と、ロマンティックに、ゆったりと歌われる。
「ふぁ〜そ〜ら〜 ら〜し〜ど れれみ〜 みふぁ〜」と、かなりゆったりめ。
海賊の甘いお休み時間が終わると、フルートが、「ふぁ〜そ そぉ〜らっ」と吹かれて、弦が弾んでくる。

テーマ音楽のように、トロンボーン等の金管が鳴るところが、超格好いい。
ティンパニーが鳴って、最初は控えめに、「みっど ら〜ふぁ れ〜しっそふぁ〜と」と、主題が鳴ってくる。
弦のなかに埋もれそうになりながら、何度から繰り返すうちに、ハイ、主役が登場なのだ。
「そぉっれら〜 ふぁっし〜 そふぁみ ふぁそらしどれふぁ〜」というのがテーマ音楽である。
これが、8分程度の楽曲のなかに、何度か、顔を出すのだ。

まろやかな響きで、木質的な響きが大好きなシュターツカペレだが〜
この曲には、う〜ん。ちょっと豪快さが不足していて、なんとも奥ゆかしすぎて、あーーっ もっと、ハチャメチャ風に、ストレートで出てこいっ。と、言いたくなるほど・・・。
飛び出す絵本的に驚きと、痛快で、ちょい悪風に、ワクワクして来ないのが、かなり、かったるい。
やっぱり、カペレは、品が良いのである。それがアダになっている。

特に、ドンドン、バンバンっと、リズミカルになってくるティンパニーの響きが、かなり柔らかくソフト。
低弦の響きに重厚さが足らないし、裏拍子が弱い。金管のまろやかな響きが、これは、まるで楽曲の良さを封じ込めてしまった形になっている。
もっと、弾けて、金管の煌びやかな音が欲しいなあ。熱気があって、ぐわ〜っと言いながら、さっそうと格好良く決めてくれないとなあ。っていうか、フランスものは、やっぱりフランスのオケでないと〜というのが正直なところだったかしらん。この楽曲では、かなり凡庸に感じてしまいました・・・ ゴメンナサイ。
でも、考えようによっては、お子ちゃま向けになりそうな楽曲を、渋く〜品良く演奏しているのかも。(笑)
1962年 クーベリック バイエルン放送交響楽団(モノーラル) Orf  
1987年 デュトワ モントリオール交響楽団 Dec ★★★★★
1994年 ミュンフン パリ・バスティーユ管弦楽団 ★★★★
1995年 A・ギブソン ロイヤル・フィル RPO ★★★★
A・ギブソン ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管 CHANDOS ★★
1997年 C・デイヴィス シュターツカペレ・ドレスデン ★★★★
所有盤を整理中です。

「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

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