「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

ブラームス  ハンガリー舞曲
Brahms
: Hungarian Dances


アバド ウィーン・フィル 1982年
Claudio Abbado
Wiener Philharmoniker
(Vienna Philharmonic Orchestra)



録音状態は良い。とっても流麗で、華麗で、モッタイナイぐらいに美しいのだが、整いすぎて、ちょっと〜 もうちょっと濃厚でも良かったのに。無いモノねだりをしたくなるような感じ。
カップリング:ブラームス ハンガリー舞曲全21曲
ウィーン・フィルと、ハンガリー舞曲っていう組み合わせが、う〜ん。どうなんでしょ。
ちょっと、優美に過ぎるかもしれないな〜とは思うが、アバドとウィーン・フィルで、ハンガリー舞曲を全曲を演奏するなんて、かなり無茶な、メチャクチャ贅沢な組み合わせのCDなのだ。

で、恐る恐る聴いてみたのだが〜
演奏は、はれぇ〜。ちょっと綺麗すぎではないかしらん。と思ってしまうぐらい、流麗で、華麗な感じで、別モノを聴いている感じで、ローカル色の強い、ロマ風とは言えないような気がする。
特に、難癖をつける気持ちは無いのだが〜 
アクが抜けきって、クセが無さ過ぎっていう感じがしちゃって、アハハ〜拍子抜けをするぐらい綺麗な快速版になっており、ちょいと驚いてしまった。(←内心、やっぱり〜思ってたとおりだ。)

ちょっと違うようなぁ〜 う〜ん。違うんじゃーないだろうか。と首をひねりつつ、ホント、綺麗なんですよぉ。とっても綺麗なんです。安定感があり、初めて聴くには、とっても良い演奏で、文句のつけようもない。
しなやかに流麗で、均整のある美意識を、はぁ〜っと恐れ入りました状態で、拝見しているような気分だ。
瞬時に身をかわし、スイスイと曲線美を描く、推進力あふれる演奏で、機能美の高い身のこなしだ。
ミラノコレクションを見ているような感じで、すらっとした美形のモデルさんが、あでやかな衣装を身に纏い、最先端のファッションを拝見しているような感じ。
優美すぎて〜 きゃーっ。美しいっ。と、そんな感動すら覚える。
即興性の高い演奏ではない。きちんと計算された整った舞曲を見ている感じ。
でも、、、やっぱり、ローカル色が抜けてしまって、手慣れた楽曲になってしまって、それ以上にならないような気がして。(ごめんなさい)

この流麗な演奏を聴いていると、もっと濃厚で、焦げ付いちゃうような、情感あふれる演奏が聴きたくなってしまう。
アバド盤は、メランコリックに陥らず、情感は一定で、あふれるような情熱さとか、媚びもなく、するり〜と駆け抜けて行ってしまい、残らないっ。さっさと行かれちゃって、ハイ、全曲完走しました・・・って、いう状態で終わるのだ。格好は良いし、スマートだし、綺麗に決まっているんです。
で、再度、CDを聴いてみたのだが、う〜ん。美人は3日見たら飽きる。
(えっ そんな例えを言っちゃ〜終わりじゃん。いやいや、これも大事な美意識を養う演奏ですよぉ。)
う〜ん。翳りのあるフレーズも、タメ感なく行かれて、いたって均整の取れた快活な演奏で、前面に出ており、奔放な感じの演奏ではない。
う〜ん。これはこれで最良の演奏だとは思うんですが、いや〜 ワタシ的には、もう少し色やコク、ねっとり感が欲しいかなあ。これは、聴き手次第かもしれません。
ああ、ワタシの、いつもの無いものねだりが始まってしまったようで・・・ スミマセン。
スウィトナー シュターツカペレ・ベルリン 1989年
Otmar Suitner    Sächsische Staatskapelle Berlin
(Staatskapelle Berlin



録音状態は良い。柔らかく爽やかで、木質的な響きがあって、適度な残響が心地良い。ロマの民族臭い、ねちっこいのが好きな方は、他盤を選んで〜って感じになるでしょうか。
カップリング:ブラームス ハンガリー舞曲全21曲
ブラームスのハンガリー舞曲は、出世作って感じの楽曲である。
作曲したというより、編曲したってことになっている。盗作騒ぎにまきこまれたためかと思うが〜主には、駆け出しの頃に、各地を採譜してきたモノなのだろうと思う。
ロマの民族的なフレーズが詰まってて〜 リストのハンガリー狂詩曲も有名だけど、柔らかい流れるようなフレーズが、ブラームスらしく、ワタシ的には好きである。
ピアノ連弾(4手のための)用に作られたが、1番と、3番と、10番は、ブラームス自身が、管弦楽版に編曲したと言われ、他は、多くの方が編曲している。

ワタシ的に好きなのは、1番。
「みぃ〜れ みぃ〜れ ふぁ〜み しぃ〜どらぁ〜」
「みぃ〜れ みぃ〜ふぁ ら〜そ み〜ふぁれぇ〜」
「ふぁ〜み ふぁ〜み みぃ〜れ しぃ〜どしぃ〜」
「ふぁ〜み ふぁ〜み みぃ〜し れ〜ど らぁ〜」
弦のふわーっとしたフレージングで、パラパラパラ〜っと入ってくる木管の響きなど、スウィトナー盤は、柔らかく軽めに演奏されていて、落ち着いた余裕があって、余韻を残し、香りが高い。
どてっと、粘りけのあるモノではなく、いわゆる泥臭く、演歌臭くない演奏だ。
品が良く、格調の高い演奏って言えるのかもしれない。
腰の柔らかい、でも芯のある音色だし、弦のフレーズがキツクないので、大変聞きやすく、取っつきやすいモノとなっている。素朴だけど、素朴すぎないんだよねえ。さりげない品格が出てるっていうか・・・。
で、スウィトナーさん引退直前のCDだ。

全曲21曲あるが、第1集は、1から5番、2集は6〜10番 3集は11〜16番 4集は17〜21番ととして、段階的に「ジムロック」から出版されたようだ。
後半は自作だとも言われているが、盗作騒ぎとなったので、編曲ってことにしちゃっているのかも。
まあ。オケ版には、ドヴォルザークさんが編曲者に名を連ねているし、 ピアノだけではなく、ヴァイオリンで演奏されることも多いので、聴いたことがあるぞ〜っておっしゃる方も多いはず。
まっ この編曲者や経緯などは、専門的な他のサイトでお調べいただきたいが、前半が、有名曲が多く、やはり聴きどころなのかもしれないです。

5番がダントツで有名ってことになっているが、まあ。確かに・・・。
でも、ワタシ的には、1番も好きですねえ。
2番は、小太鼓の畳みかけるような入りが印象的だし、タメの部分もあって舞曲風。
3番は、とっても木管がチャーミングに演奏してスキップしているみたいな楽曲。
4番は、「れみれ しぃぃ〜 れみれ どぉ〜 どれど ふぁ〜 どれど しぃ〜」
「しらそ れぇ〜 しらそ みぃ〜  みれど し れ ら れ そぉ〜」っていう有名なフレーズが流れてくる。
この曲も、有名だと思うし、なかなかに泣き節なのだが、スウィトナー盤は、爽やかに演奏されている。
儚げだし、女性好みのフレーズだと思う。
感情豊かに演奏しようと思ったら、いくらでも〜どうぞ。って感じのフレーズだが、とっても短い。
5番は、「みぃ〜ら どぉ〜ら そぉ〜 らしら〜 ふぁ〜 そふぁみ〜 れどど しぃ〜みら〜」っていう有名フレーズの曲だ。
6番は、「みっ! しぃ〜 し〜らっし どっし みっし れっどぉ〜 タララ ラッタ らっら そぉ〜」
フレンチカンカンのような、雰囲気の踊りが入ってくる楽曲だ。

1つ1つの曲は、大変短いし、スウィトナー盤は、あっという間に過ぎてしまう快速演奏である。
シツコクなく、柔らかくて、さーっと爽やかな演奏に終始している。
人によっては、臭くないやん。って怒っちゃうかもしれないけれど、あんまり、濃厚に、ためてためて〜演奏されても、泣かれてもねえ〜実のところ、ちょっと引いちゃうんじゃーないかと思う。または、毒気にあたってしまって、うなされてしまうか。
アンサンブルは、自然派志向なのだが、硬すぎず柔らかすぎず、木質的で、さっぱりしているが、なかなかに、楽しげだ。 なんとも言えないが品格ある演奏だし。ワタシ的には好きである。

もうちょっと、コクがあっても良いかとも思うが、重すぎるのも軽すぎるのも、また、俗っぽくなりすぎても、う〜ん。って唸ってしまう曲でもある。頃合いっていうのが、難しい。
かなり個人の好みで左右され、受ける印象も違うようには思う。
ワタシ的には、スウィトナーさんが大好きなので、愛聴盤となっている。
1982年 アバド(全曲) ウィーン・フィル ★★★★
1989年 スウィトナー(全曲) シュターツカペレ・ベルリン De ★★★★★
1992年 ガーディナー(9曲) 北ドイツ放送  
所有盤を整理中です。

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