「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

ドビュッシー 舞曲(スティリー風タランテラ)管弦楽版・ピアノ版
Bebussy: Tarantelle styrienne (Danse)


マルティノン フランス国立放送管弦楽団 1973年
Jean Martinon
Orchestre philharmonique de Radio France



録音状態は極めて良い。アンサンブルが精緻だし、色彩も豊か。
ドビュッシーとラヴェルの管弦楽曲集8枚組BOX
「ふぁっそ どれ ふぁどそ っふぁど そっれそぉ〜〜」
「らそふぁみ れっどしら ふぁ〜 どぉ〜」と、角笛のように吹かれる。
「ふぁそどれ ふぁどっ そぉ〜 っふぁどそれっ らぁ〜」
弦をつま弾く音が、シャカ シャンシャン シャシャ シャーっ。と、強弱を付けながらバックに綺麗に入っている。
「ふぁ〜 ふぁ〜 そぉ〜 そぉ〜」シャン〜 シャン〜
「どどれ みみれ どどれ みみれ〜っ」シャンシャン・・・
風が爽やかに流れてきたようなフレーズになって、弦のグリッサンドを挟んくるし、ハープのつま弾く音や、「ん チャーン ん チャーンっ」という、鈴の音が入ってくるのだ。
タンバリンやトライアングルなんかの小道具たちが、ホント綺麗に聞こえてくる。
弦をつま弾く音、金管のパパパ パパパっという短いパッセージも、極めて明解だ。

「ふぁっそ どれ ふぁどそ っふぁど そっれそぉ〜〜」と、打楽器付きで華麗に、繰り返していく。
「ふぁふぁみ どれみ ふぁふぁみ どれみっ」、軽快そのもので、快速で飛ばしていく。
単純なフレーズだが、いろんな打楽器や、つま弾いたり、高音域の音が絡んだり、色彩感が、存分にグレードアップしてて、華やかで軽やか、キラキラしている。
マルティノン盤は、濁りのない音で、「そ〜れどそぉ〜 そら そどら そらそぉ〜」
「そらそど そぉ〜れしどぉ〜」と、まろやかに、歌うように、爽やかな一陣の風のように、颯爽と駆け抜けていく。
中間部は、ハープのグリッサンドに、木管が出てくるし、緩やかなまどろみを演出する。

で、マルティノン盤は、音の強弱というより、フレーズが伸縮自在に膨らみ、萎み〜 クレッシェンドしていくのも、音がうねりのように、巻き起こって流れていくのだ。
う〜ん。やっぱ、凄い演奏だなあ。リズム感も明快だし、ホント、トレースされた綺麗な音が入ってて、キリリと引き締まった音になっている。
ティンパニーもシンバルも、ハープも、それぞれの音が極めてクリアーで、残響もほどよく入っており、極めて録音状態は良い。これは聴かないと、もったいないっ。

スティリー風タランテラ(ラヴェル編)は、「舞曲」として表記された盤もあるが、あまり有名な曲ではないものの、ラヴェルさまのおかげで、う〜 楽しめちゃいました。
わずか5分程度の小品だが、むふふっ。良かった〜 巡り会えたって感じだ。
マルティノン盤は、ブリリアント盤4枚組BOXもあるし、ドビュッシーとラヴェルの管弦楽作品集として、EMIから出ている8枚組BOXもある。もちろん単品でもある。
ワタシが持っているのは2枚組BOXと、8枚組BOXの両方。参考までCDジャケットを掲載しました。
最近は、SACDも発売されているようだ。
時代と共にリマスタリングされ、決定版とも称される息の長いCDである。

シャイー コンセルトヘボウ管弦楽団 1986年
Riccardo Chailly    Royal Concertgebouw Orchestra
(Amsterdam Concertgebouw Orchestra)



録音状態は良いが、幾分、残響が多め。暖かい録音となっているが、その分、ちょっとリズム感が埋もれちゃいがちかも。
カップリング:ラヴェル「ボレロ」、ドビュッシー「サラバンド」(ラヴェル編)、舞曲(スティリー風タランテラ ラヴェル編)、ムソルグスキー組曲「展覧会の絵」(ラヴェル編)

「スティリー風タランテラ(舞曲)」の管弦楽版は、ドビュッシーが作曲したピアノ曲に、ラヴェルが編曲したモノである。ラヴェル編曲って言えば、ムソルグスキーの「展覧会の絵」が超有名だけど、そこに、ドビュッシーの分も、カップリングしてきたのが、このシャイー盤なのだ。
結構、ナイスな企画なんですね。
たまたま、ラヴェルのボレロを聴いて、そのまま、するする〜っと聞き流していたのだが、良い曲だなあ。
爽やかで色彩的、暖かいし、まるで地中海でリゾート気分を味わっているかのようだ。
なんて言う曲なんだろう〜と、CDのクレジットを見たら、えっ ドビュッシー?
あらら〜 ワタシ、てっきり、ラヴェルの作品だと思い込んでたわ〜ってな感じだった。

で、ドビュッシーのピアノ曲を、ラヴェルが管弦楽用に編曲したのは、2曲あるらしい。
当盤にカップリングされている、スティリー風タランテラ(舞曲)と、サラバンドである。

ここで紹介するのは、このうちの「舞曲」の方だが、スティリー風とは表記しているが、ドイツ語だと、シュタイアー(styria)、フランス語だと、スティリアって表記になるようである。
で、とにかく、オーストリア地方の名前であるらしいのだが、今、シュタイアーマルク州っというのがある。
この州都は、グラーツで、ウィーンより南に位置し、東はハンガリー、南はスロベニア、イタリアに近い都市だ。だから、アルプス地方の踊りって訳しても、良いかもしれないのだが、ハンガリーに近いし。
う〜ん。なまじっか言わない方が良い、ワタシには、解らないエリアなんだよねえ。

Tarantelle styrienne (Danse) って、タランテラ+アルプス地方と言われても えーっ?
なんか、違うなあ。雰囲気がつかめないですよねえ。
更に、作曲者はフランス人のドビュッシーときている。う〜ん。国際的すぎて、国境なんぞ無いみたいな状態になってしまった。(笑) まあ、正式なことは、もっと専門家の方々に訊かないと、さっぱり解らないが、とにかく、ワタシの地中海イメージは、ぶっ飛んでしまったのだ。

さて、シャイー盤は、まろやかなホルンが、「ふぁっそ〜 どれ ふぁっどっそ ふぁど そっれそぉ〜〜」
「らっそっふぁみ れっど しら ふぁぁ〜 どぉ〜」と、角笛のように吹かれる。
「ふぁっど それ ふぁっどっ そぉ〜 ふぁどそれっ ふぁ〜」
そどぉ〜 そどぉ〜 っと風が爽やかに流れてきたようなフレーズになって、そのうちに、「ん チャーン ん チャーンっ」と鈴の音が入ってくる。
タランテラって言うんだから、ナポリ地方の舞曲で、6分の8拍子である。
活発なリズムと思うのだが、すごく柔らかく、すわーっと頭のうえを雲がたなびいて、陽射しを浴びながら寝っ転がっているような気分になるのだ。

8分の6拍子っていうよりは、軽やかで、まろやかな穏やかな雰囲気である。
マルティノン盤を聴いてしまうと、ちょっと残響の多さが気になるし、メリハリが少なく、リズムが埋もれた感じになってしまう。特に、弦のつま弾く響きが、ヤワな感じがして、独特の躍動感が、幾分損なわれているような感を受ける。

ミシェル・ベロフ 1996年  ピアノ版
Michel Béroff



録音状態は良い。快速で軽快だけど、どこか優しい音の膜がある。
透明度が高すぎず、キラキラしすぎず、ほわ〜っとしている。
ワタシ的には、もう少しキュートさが欲しいですけど。でも、故障から復活してくださってありがとうございます。カップリング:下記のとおり。
ベロフさんの新盤(ドビュッシー 〜ドビュッシー ベルガマスク組曲〜)は、緑色のジャケットである。
どうしたの、なんでぇ〜という色使いで、強烈にひいてしまう。
だって、旧盤は、メチャ可愛い時のジャケット写真なのだ。
あまり大きな声では言いづらいが・・・ あまりにも違いすぎる。(ファンの方 ごめんなさい。)

で、このCDのカップリングは、次のとおりである。
ベロフさんのドビュッシーは79年、80年に収録されたCDがあり、ここで紹介するのは95年、96年の新盤にあたる。

1〜4 ベルガマスク組曲4曲
5〜6 2つのアラベスク第1曲、第2曲
7 ボヘミア風組曲(ジプシーの踊り)
8 バラード(スラブ風バラード)
9 夢
10 ロマンテックなワルツ
11 夜想曲
12 マズルカ
13 スティリー風のタランテラ
14 ピアノのために全3曲(前奏曲、サラバンド、トッカータ)

「スティリー風タランテラ(舞曲)」は、ドビュッシー初期のピアノ作品で、1890年の出版時には「スティリー風タランテラ」というタイトルだが、1903年には「舞曲(ダンス)」と名前を変えた。
で、後年、ラヴェルが管弦楽曲に編曲している。

冒頭、聴いてて、どこか水の、泡をイメージしてしまった。
柔らかいシャボン玉の泡が、次々と、出てきて空中に舞っていくような感じがする。
それでいて、意気高揚してテンション高く演奏してくる場面もあり、とっても軽快で、快速で、つい口ずさんでしまうほど。
歌謡風フレーズを柔らかく演奏し、中間部は、とっても穏やかに、まったりと弾かれている。
わずか4分45秒の楽曲だけど、柔らかいタッチは、やっぱり一級品だと思う。
粒は立っているけど、きらっとしすぎない控えめな音質で、カラフルすぎず、どこか、オブラートに包まれた優しさがある。
音の膜のようなモノを感じて、ほぉ〜 不思議だなあと感じる。

どうしたって、キラキラした音の粒を求めてしまいがちなのだが・・・ こうなると乳白色の音も魅せられてしまう。
でも、この楽曲は、キュートなのだ。チャーミングなのだ。ワタシの勝手なイメージなのだが、活発なお転婆な舞曲だと思っている。だから、ホントは、もう少しカラフルでも、おちゃめでも、お子ちゃま風でも良いと思ってしまう。
ベロフさんの演奏は、 良い意味で大人の演奏だ。それでも〜素敵。故障からの復活おめでとうございます。

1973年 マルティノン フランス国立放送管弦楽団 EMI ★★★★★
1986年 シャイー コンセルトヘボウ Dec ★★★
1996年 ベロフ (ピアノ版) DENON ★★★★
所有盤を整理中です。

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