「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

ドビュッシー 管弦楽のための「映像」
Debussy:
Images pour orchestre


ドビュッシーの「映像」は、全部で4集あり、第1集と第2集はピアノ曲で、第3集は管弦楽曲です。
(生前に出版されていなかったのは、忘れられた映像と呼ばれています。)
この内、ここでご紹介するのは、管弦楽のための映像で、「ジーグ」、「イベリア」、「春のロンド」という3つの曲で構成されており、スコットランド、スペイン、フランスの民族音楽的なイメージを持っています。各曲の作曲時期や楽器編成は、まちまちで、独立した作品と見ることもできます。

ジーグ(Gigues)
1909年〜11年に作曲されています。スコットランドの音楽を題材にしており、1905年にイギリスに渡った際に、バグパイプの響きが、オーケストレーションに影響していると言われているものです。

イベリア(Ibéria)
1905年〜8年に作曲されています。街の道と田舎の道、夜の薫り、祭りの日の朝、3つの曲から構成されています。

春のロンド(Rondes de printemps)
1905年から9年に作曲されており、アンドレ・カプレの手を借りてオーケストレーションが完成されたと言われています。

モントゥー ロンドン交響楽団 1963年
Pierre Monteux    London Symphony Orchestra




録音状態は良い。61年とは思えないほど。重心の低さがあり、かなり艶めかしくエキゾチックだ。
モントゥー デッカ&フィリップス・レコーディング7枚組の1枚
(録音は1956年〜64年)
モントゥー盤の7枚組BOXからの1枚である。
デッカとフィリップスにレコーディングしたセットものの1枚で、56年から64年までの録音された演奏を集約したものだが、録音は、舌を巻くほど良い。

1 ジーグ
冒頭、「れぇ〜 しれど〜そしら〜  どぉ〜そしら〜 ふぁ〜らそ〜」
フルートの震える音とハープで幕を開ける。へえ〜 61年の録音だと言うが、メチャ音が良い。
驚いちゃった。へえ〜 スゴイ、リマスタリングの技術なのだろう。 パラララ〜っと音が鳴っているのだけど、音は太めで暖色系の明るい音色で、大変聞きやすい。
ただ、ワタシ自身が、まだこの楽曲自体の構成とか、意図が、あまりよくわかってないので、う〜ん。 雰囲気だけで聴いちゃって良いのか、いや良いのだ〜と思い込むようにして聴いているのだが・・・ とにかく、モントゥー盤は、金管が派手なのだ。
「どっどらど れぇ〜 どっどらど れ〜っれれれ れっれれ〜」と派手な動きをするのだ。
「し〜らどれ〜」「れっれしれ み〜 れっれしれみ〜 れっれしれ どらっそ〜」
う〜ん。こんな派手で良いのかなあ。 もわもわ〜とした感覚より、もっと突き抜けててラテン的の陽気さが感じられる。
そのくせ、内声部のフルートとかクラリネットとか、木琴とかの音色が聞こえる。
動きが少なく、立ち止まってしまうと、楽想が、わからなくなる。聖俗あわせもったような曲だと思っていたのが、祭祀的には聞こえてこない。 
冒頭のフレーズが、単なる、お目覚めのように聞こえて、目覚めたと思ったら、直ぐにジャズっぽく奏でられるフレーズに突入してしまう。お祭騒ぎのようになってしまって、判りやすくてよいのだが、こんな陽気な演奏で良いのかしらん。
少し、疑心暗鬼になっちゃうのである。この楽曲、ホント解釈しづらいデスね。

2 イベリア
「街の道と田舎の道」は、冒頭より、これは間違うことなく、スペインっ!
「しっ〜 ららら ラッタッタ  しっ〜 ららら ラッタッタ・・・」
モントゥー盤は、明るく活発にカスタネット が入ってて、大きな音で奏でられている。タンバリンも、大きいっすねえ。
よくパーカッション部門が、これだけ大きな音で入っているなあと感心するほど大きい。

で、テンポは遅いなりにもラテン系。「ん チャッチャ チャン ん チャチャチャ・・・」
原色的な音色だし、これで良いんだけど、もう少しテンポアップしてくれても良かったかな。
でも、さすがにウネウネとした感覚的音楽だし、「そぉ〜らぁ れぇ〜みぃ」と粘った感覚もあるし、巻き舌風になってて、蛇遣いみたいだっ。色彩のカラフルさもある。
「れしらし れしらし れしらし・・・」と、強めに合いの手も入っているし、艶めかしい音楽だ。うふふ。
金管もストレートに開放的に鳴っているし、こりゃ〜良いわ。重量感もありつつ、よく鳴っている。
畳みかけるスピード感があれば、申し分ないように感じちゃった。

「夜の薫り」は、妖艶だし、湿気感も適度にあって〜 溶解度に達しているって感じだ。ちょっと雰囲気が、ぼわ〜としつつも明るめで、暖色系である。 フルートのうねりと共に、弦がねちっこく絡むし、下に沈むような感覚がある。
コーラングレだと思うが、もっと、とろり〜としてて官能的であっても良いが、木管の音色が、それぞれに動いていることがわかるし、重奏的に聞こえてくる。
香り高い強いオイルを嗅いでいるようで、イベリアというよりアラビア風って感じがする。 弦のグリッサンド的な、パラパラパラ〜としたところは、官能的でもあり、結構艶めかしい〜女性だ。
すり寄ってくるような猫のような、「ふぁれぇ〜 パラララ らっらぁ〜」 
ひぇ〜っ。言い寄られてしまって、ふにゃふにゃ〜。

「祭りの日の朝」は、鐘の音色が遠くから聞こえて、シャンシャン チャンチャンと弾んでくる。
「らっし〜 どれ〜らしどらっ らっし〜 どれ〜らしどらっ」
小太鼓まで叩かれて〜 シャカシャカ〜と、めっちゃワクワク感がある。
弦の大きな音が、間近で奏でられて立体的でもある。古い録音時代なのに、録音状態は良いし、思いの外、カラフルだ。ロンドン響というオケの多彩な感じに驚いちゃった。
で、弦、打楽器の使い方が面白いし、活気がある。ワクワク感・・・。
テンポは、遅めだけど、「ふぁふぁそ ららし ららそ ふぁふぁそ ららし ららそ・・・」と、舞曲風でコミカルな独特のリズムは、とっても面白い。勝手に鳴っているような自由奔放さ。
う〜ん。それに、豪快で、重みたっぷり〜 

「春のロンド」
おフランスって感じではないし、さら〜っとした感覚より、重さがある。
が、どよ〜っとしつつも、ドスンとした腰の低い、重心の重めの演奏だが、いい面に生かされている。
風のそよぎには遠いけれど、春のロンドが、結構初夏っぽく、旋律がうねり、感覚的にじっとりとしてくる。
煽られるほどのリズムは、ここには無いのだが、カラフルに原色的に光り輝き、各楽器が、官能的に響くことで、それが集約されて熱気を発してくるようだ。
それにしても、難しい楽曲が続くな〜 ドビュッシーとは思えない色彩感がある。
どんよりした空気感でもないし、曇り空というよりは、青空のもとの光のようだ。自ら光を放っている。
自立的な動き、躍動感がある。へえ〜 これは、もっともっと聞き込まないといけない〜と思っている。
マイケル・ティルソン・トーマス ボストン交響楽団 1970年
Michael Tilson Thomas    Boston Symphony Orchestra

こりゃ良いわ〜拍手

録音状態は極めて良い。彩度が高めでとてもカラフルで、明るい。歯切れも良いし、とってもリズミカル。颯爽と演奏されてて楽しい。
カップリング:
1〜4 チャイコフスキー 交響曲第1番
5〜9 ドビュッシー 管弦楽のための映像
1 ジーグ
若い頃のマイケル・ティルソン・トーマス(MTT)さんの演奏である。44年生まれだから、26歳頃の演奏なのだ。
とっても録音状態が良く、透明度の高い、キラキラした色彩感のあふれる演奏だ。
「れぇ〜〜〜 れぇ〜らぁどしぃ〜 そぉ〜しらぁ〜」
「どぉ〜そぉしらぁ〜 ふぁぁ〜らそぉ〜」っと、フルートの音から始まり、ハープの音や鉄琴の音が入っている。
いろんな楽器が使われおり、「らっら ふぁら しっし どみ らっら ふぁっらっ そみどっ」って感じで跳ねていく。
木管の層が厚く、すごい大編成の曲である。

ピッコロ2、フルート2、オーボエ2、オーボエ・ダモーレ、コーラングレ、クラリネット3、バス・クラリネット、ファゴット3、コントラファゴット、ホルン4、トランペット4、トロンボーン3、ティンパニ、スネアドラム、シンバル、シロフォン、チェレスタ、ハープ2、弦五部・・・という構成だ。

これを全て聞き分けるには、う〜ん、ワタシの能力の限界を超えている。
ボストン響の音とは思えないほど、カラフルで、伸びやかで自然体だ。およそ70年の録音とは思えないほど、極めて良い録音だし、金管の鋭いパッセージが気持ち良いほどに、ポンっと音が飛びだしてくる。
どこが、スコットランドの音楽を素材にしているのか、疑問に思うほどだ。
MTTさんの演奏は、クラシックという範疇を超えているようにも思える。そう、まるで、劇音楽のようなのだ。
なにか、ストーリー性の感じる楽曲なのだが、ワタシには、なかなかイメージがつかめない。
冒頭は、ふわーっとした空気感があるのだが、一気に陽気な祭典ぽい雰囲気もするし、かといって、夕暮れ時のノスタルジックな雰囲気もする。いつ聴いても、この楽曲は、ホント解釈しづらく、一辺倒ではない。

2 イベリア
「街の道と田舎の道」は、冒頭よりカスタネットが叩かれる。
「しぃ〜 ららら ラッタッタ  しぃ〜 ららら ラッタッタ・・・」
この楽曲も大編成だ。

ピッコロ、フルート3(持ち替えでピッコロ1)、オーボエ2、コーラングレ、クラリネット3、ファゴット3、コントラファゴット、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、チューバ、ティンパニ、小太鼓、シンバル、タンブリン、カスタネット、シロフォン、鐘、ハープ、チェレスタ、弦五部・・・という構成だ。

なんていっても、カスタネットの音が、ストレートに耳に飛び込んで来る。すごいインパクトがある。
これに、木管や弦が絡んでいくので、抜けるような青空のカラフルさ、陽気さ、ワクワク感が充満してて、ホントに踊り出したくなるようなリズムが感じられる。

「夜の薫り」は、どんな光景をイメージしたものなのだろう。
モントゥー盤だと妖艶な感じがしたし、サロネン盤だと和風の香りがして、夏の肝試し大会のようだったのだが〜
MTT盤では、すっきりしてて、夕涼みをしているかのような感じがする。
さらっと、爽やかな健全さがあるように思う。フルートの音色は、色彩的には、夕焼けのような色の鮮やかさが感じられる。
そして、弦の響きは、すーっと足元に風が感じられるような感じだ。
木管の色が、鮮やかなことと、パーカッションが明瞭に響いて、秋の虫の鳴き声のようにも思える。
まあ、さらっと洗い髪の美しい女性が佇んでいる感じもして・・・ 
(えっ イメージがバラバラやん ワタシのイマジネーションは、ちょっと、壊れてしまったらしい。笑)
どちらかというと、ちょっぴり官能的だが、悪く言えば、映画音楽、ムード音楽(もはや死語だが)に近いように感じられる。

「祭りの日の朝」は、弦を軽くつま弾くようなフレーズと、「ら そ し らぁ〜」と、チューブラベルの鐘の音色が聞こえてくる。
らっし どっれぇ〜 らそしら そしら・・・ れっれ れっれ れっれ・・・
どどれ どどれっ・・・
タンバリンの鈴が、シャカシャカと鳴り、カスタネット、スネアの音などが、段々とボリュームをあげて、楽しげに響いてくる。
とっても明るいっ。チューブラベルの音は、よく聞こえてきて、残響が可愛い。
クラリネットなのだろうか、「れっれっれっ みぃみ〜っれ みぃ〜れっ どしらっ」と、オチャメで、素っ頓狂な音を吹く。
シンコペーションのリズムも、複層的だし、変拍子なの? 拍子がガクッと変わるところもあて、舞曲風なのだが、旋律もリズムも、鋭く変化している。
すごく複雑な楽曲だと思うのだが、MTT盤は、すっきりしてて、見通しが抜群に良いので、演奏自体は、ものすごく楽しめる。こりゃー 楽しいっ。いろんな楽器が、ピシャッと合っている感じがするので、気持ちが良い。

3 「春のロンド」
この曲は、フランス的な楽曲らしいが、MTT盤は、あくまでも明晰で、ぼやけた感じがしない。
音の像は、もちろんクリアーだし、彩度の高い演奏で、木管のフレーズやパーカッションが、これでもかぁ〜というぐらいに大量に使われて、春というよりも初夏の彩りとなっている。

フルート3(持ち替えでピッコロ2)、オーボエ2、コーラングレ、クラリネット3、ファゴット3、コントラファゴット、ホルン4、ティンパニ、スネアドラム、シンバル、トライアングル、チェレスタ、ハープ2、弦五部
という構成だそうだ。
テンポが良く、颯爽としており、これこそ、薫風という感じで、5月のGWっていう季節だろうか。
若葉が、さらさらと風に揺れている。ちょっぴり気温の高めの春で、印象派の絵画というイメージとは、ちょっと、ワタシ的には遠いのだが、ハッキリしてて良いなって思う。
複雑な楽曲で、短いパッセージが、どんな風に組み合わさっているのか、とっても難しそう。
リズミカルで、聴いている方にとっても、耳のご馳走ではあるのだが、主題があって〜 それが、強調されているわけではないので、抽象的な感じがする。雰囲気を楽しむ〜というぐらいでしか、なかなか感想も言いづらい。

総体的には、元気で明るく、とっても色彩的で歯切れの良い演奏だ。
録音状態もすこぶる良いし、見通しも良く、耳のご馳走になっている。でも・・・ この楽曲難しいっ。

エサ=ペッカ・サロネン ロサンジェルス・フィル 1996年
Esa-Pekka Salonen    Los Angeles Philharmonic Orchestra




録音状態は、96年のわりにはあまり良くない。どうして、こんなに、もわっとしてるの? もっとテンポアップして欲しいとか、派手にして〜というところもあって面白さは、あまり感じさせてくれない。
カップリング:ドビュッシー管弦楽のための映像、牧神の午後への前奏曲、交響詩「海」
ドビュッシーの作品のなかで、「映像」というタイトルは、ピアノ版もあるので、ちょっとヤヤコシイのだが、これは、管弦楽のための「映像」である。

1 ジーグ
ジーグっていうのは、ギリシャだと思い込んでいたのだが、どうもギリシャじゃないらしい。単なる映像描写だと思っていたし、イベリアって地名が出てくるので、てっきりギリシャだと〜思いこんでいた。
(「春のロンド」って、タイトルには地名はついてないが)
んじゃ、カノンとジークのジークか? カノンとジークと言われても、これもわからない。いえいえ、 ギリシャでも、カノンとジークでもないようで、イギリス(スコットランド)の音楽が素材になっているとのこと。
まあ、どちらでも良いのだが、教会旋法などという難しい知識もないし、専門家ではないので、よくわからないまま放置している。
いずれにしても不可思議な楽曲で、懐かしい雰囲気を持っている。

冒頭、「れ〜ど〜 そしら〜 ど〜そしら〜 ふぁ〜らそ〜」 フルートの震える音とハープで幕を開ける。
「そしれ ふぁらそ ふぁ〜れ ど〜らそぉ〜」邦楽だと横笛とか尺八のように、音が震えてて、息を吹き込むのを調節しているのか、音程が一様ではない雰囲気がする。これが不思議感を醸し出しているのだ。
「たったら たったら たったら たらら〜」「れっれしれ み〜 れっれしれみ〜 れっれしれ どらっそ〜」
子供が遊んでいるかのような雰囲気のするリズムが入ってくる。

ジャズっぽい即興的な雰囲気のするリズムで、いっけん地味な、曇った雰囲気のする楽曲だけど、もわ〜としてても、旋律が膨らんだり萎んだりしているし、よく聴くと、パーカッションが活躍している。
モワモワしているなか、「どっどらど れぇ〜 どっどらど れ〜」というリズムを、いっぱい挿入してあるので、結構飽きない。
もわ〜とした旋律と、即興性のあるリズム この2つが、綿菓子のなかに詰まっているみたいなのだ。
サロネン盤は、色彩感があまり感じないし、リズム感が激しくないので、一般的にクールだと言われているみたいだ。でも完全モノクロじゃーないし。楽曲は、もわ〜とした感じだけど、聞き馴れたら、意外と面白い楽曲だな〜と感じさせてくれる要素を持っている。
古代っぽい旋律がフルートで描かれ、パーカッション群の奏でるリズムは現代的だ。
聴いていると、古代の祭祀的フレーズに、現代の俗っぽい面が絡んで、聖なる舞曲と俗なる舞曲みたいな感じに聞こえる。まっ ワタシの思い込みだと思うんだけど・・・。

2 イベリア
「街の道と田舎の道」は、冒頭より、これは、間違うことなくスペインだ。
「んっ ららら ラッタッタ・・・」カスタネットも入ってくるし、陽気なノリで始まる。
でもサロネン盤は、スピードがちょいと遅めなのだ。あらら〜 こりゃいけませんなあ。ラテン系のノリノリ感が少ないし、粘りも無いしなあ〜 北欧系の指揮者に、スペインのノリノリを演奏して欲しいって言っても、DNA的には、無茶言っているのかもしれないんだけど。でも。。。やっぱり。原色系統で攻めて欲しいところである。
ちょいと曇り天気のスペイン風で、モコモコしている。奥行きはあるのだけど、96年にしてはクリアーではない。カスタネットはよく聞こえるが、全体的にティンパニーの響きを初めとして低弦部が、もわ〜っとしているんだよなあ。空気感も熱いわけでもなく、録音によるのかもしれないんだが、キレがあまり感じられないところが残念だ。でも反面、熱く、イケイケ・ドンドンタイプじゃないので、アンサンブルが良く聞こえくるし、楽曲が判りやすいとも思う。
「ぱらら らったた〜 ぱらら らったた〜」という金管 ボコボコ鳴っているティンパニー シャカシャカ〜となっているタンバリン。うねる旋律と、影が寄り添うように妙にばらけた響き。ユニークな、ごった煮になったような楽曲である。他の盤では、情熱的に聴けるが、サロネン盤は、ちょっと盛り上がり方に不満が残る。

「夜の薫り」は、より一層、ぼわ〜っとしている。
「れっれ〜み〜 みっみ〜ふぁ〜 れみふぁそ〜 そふぁれ〜」 う〜ん これは旋律ではなく、雰囲気を楽しむ楽曲だなあ。と思う。フルートが、幽霊のような音で、「しらそふぁみれどし しらそふぁみれどし〜」っと音階を吹いているだけなのだけど、これが、ひゅーって感じなのだ。
ドビュッシーの楽曲におけるフルートって、邦楽的な響きがあって、一定の音程を出す楽器とは違う。
響きに幅があって、息をめいっぱい、ぐいっと吹き込むのもあれば、ひゅーっと横に広がるように吹いて、ぴろぴろ〜ひょろひょろ〜と妙に宙に動いて響く。この響きが感覚的に面白い。
まさしく夜、わが国だと、どろどろ〜 ふわ〜っと浮かぶ火の玉だよなあ。
まあ洋楽なので、そこまでおどろおどろしくもないし、サロネン盤でも、そこまでは行かないが、日本人感覚で、雰囲気は楽しめちゃう。あまり、頭を硬くして聴いちゃうと、わけワカランってことになるかもしれないんだけど。感覚では、わかるんじゃーないだろうか。
かなり曖昧模糊としたフレーズが糸のようによってあるが、感覚的には近しいモノを感じちゃう。 

「祭りの日の朝」は、リズムが生まれてきて、泡のようにポコポコと発酵している。
鐘の音色のようなモノが聞こえ、チェレスタの音が聞こえてきて、プチプチと音を立てる。
「らっそふぁ らっそふぁ〜」木管が、グリッサンドのように駆けめぐる。
「らっし〜 どれ〜らしどらっ らっし〜 どれ〜らしどらっ」シャカシャカ〜と鈴の音色が鳴ってくるし、活気が出てくるのだ。人々のお目覚め、ワクワク感っ これらが、
舞曲のように「ふぁふぁそ ららし ららそ ふぁふぁそ ららし ららそ・・・」 コーラングレの音が入ってきたり。賑々しくなってくるのだ。これが面白い。木琴も入ってくるし、口々にワクワクした会話を喋っているようだ。
へえ〜 この曲、ドビュッシーだよなあ。まるで、ラヴェルのように聞こえちゃうんだけど。
色彩的には、地味だけれど、なかなか芸が細かいというか、凝っているって感じがする。
チャカチャカ チャン チャカチャカ チャン・・・ アハハ〜 こりゃおもちゃ箱だっ。
サロネンさん、もっと活気ある演奏してくれ〜

3 「春のロンド」
これはフランス風らしいのだが、木管が朝靄的に、ぽろろ〜んと吹かれている。
「らそふぁ〜 しらそ〜」「ふぁっれど〜 らそふぁみれ〜」
およそ、フレーズらしい形をしてなくって、断片的な音が集まってきた集合体って感じ。
短いパッセージを各楽器が音を出していて、そして、「ふぁっら そ〜ふぁ〜」と全員で奏でる。
この全員で奏でるところだけ、そこだけが、耳に届くって感じで、あとは響きとして流れてしまう。
ハイ、ホント、音が流れて行くんですねえ。印象にとどまるフレーズが無いんですよねえ。
困ったモンだな〜って思うのだが、そういう楽曲なのよねえ。仕方ないっすよ。追いかけても。
「れっし〜 らそふぁそっ れっし〜 らそふぁそっ・・・」 風のように流れていって、形になってません。
サロネン盤は、イメージしづらいんだけど、形無いモノなんだから、イメージしなくても〜 ふわーっとしてたら良いんですよぉ。って感じ。
無感覚でも、無表情でもないんだけど、色ぐらい、もう少し感じられても良いかな。ちょっと淡泊に過ぎるかも知れない。最後ティンパニーのボコボコした響きで終わってしまう。やっぱ、音の通り具合は芳しくないなあ。
なんだか無理矢理、ドビュッシーだからと、ぼわ〜っと作ってしまったのじゃーないかしらん。 そんな気がするほど。
1963年 モントゥー ロンドン交響楽団 Ph ★★★★
1971年 M・T・トーマス ボストン交響楽団 ★★★★★
1973年 マルティノン フランス国立放送管弦楽団 EMI  
1977年 ハイティンク コンセルトヘボウ Ph  
1979年 プレヴィン ロンドン交響楽団 EMI  
1988年 デュトワ モントリオール交響楽団  
1991年 ブーレーズ クリーヴランド管弦楽団  
1996年 サロネン ロサンジェルス・フィル SC ★★★
所有盤を整理中です。

「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

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