「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

ドビュッシー 交響詩「海」
Debussy: La Mer


ミュンシュ ボストン交響楽団 1956年
Charles Munch    Boston Symphony Orchestra

録音状態は、リマスタリングされているので良い。ステレオ録音
どっしりした渋めの海で、ちょっと良すぎるほど、恰幅が良い。
カップリング:ドビュッシー「海」、「牧神の午後への前奏曲」、「夜想曲」から「雲」・「祭」、「映像」から「イベリア」

第1曲「海上の夜明けから正午まで」
渋めの音色で、ゆったり〜 「そそっ らっらっ そそっ ららっ・・・ そそっららっ」
録音が50年代なので、21世紀の録音のようにはいかないが悪くない。充分に聴ける。
ミュート付きのトランペットの音色より、ハープの音色が前に出ており、弦の音は太めに響いている。
オーボエは、幾分硬めでひらべったい響きである。
フルートが、もう少し輝いてくれたら嬉しいのだが、あまり浮いた感じはしない。

「ぱららら〜ら〜ら ぱぁ〜らぁ」 金管は、丸みがあって柔らかい。
わりと、低音域の音が録音されており、ミュンシュ盤では、弦と木管の見通しが良く、いろんな楽器が登場しているのがわかる。音色は渋く、深い。
この楽曲は、木管類が波の模様を描いており、そこが美点なので、木管類がぽっかり浮かんでくるか、反対に、埋もれて聞こえない ことが多いのだが、ミュンシュ盤は、総じてまろやかな響きとなっている。
「どど〜れ どーら どれどーら そらふぁら〜しら〜ふぁ・・・」 ホルンの響き、ミュート付きのトランペット
「どれら〜 どれら〜 どれっどらふぁ・・・」 チェロの甘い響きが心地良い。
チェロの奏でる和音が、揃ってまろやかに聞こえてくる。
ミュンシュ盤は、弦の歯切れが良い。まるでハープがつま弾いているかのような響きで、すっきりしている。
「しらっ しらっ れどっ れどっ」
さざ波を描く音が、最後の音が短めに切られている。でも、紋切り調にもならず〜 輪郭が明確で、フレーズがテレテレ続かないところが、この盤の特徴のように思う。
「それそ〜 それそ〜っ そそそれそっ 」「た〜ら ららら らーら それ〜 みみふぁ〜」
と盛り上がっていくところは、太く、ちょっと硬めに、ティンパニーを推進力にして、どっしりしている。

第2曲「波のたわむれ」
幻想的に、フルートやクラリネットが吹かれ、オーボエの、ちょっとおとぼけ風な旋律が吹かれている。
色彩は豊かではないが、よく聞き取りができる。
ハープの響きとホルンの響きが、とろけるようにして、弦のフレーズに乗ってきている。
古い録音とは、とうてい思えないほど、各パートの音色が伝わってくるし、かといって各パートが、バラバラにならず、巧くブレンドされて、オケの厚みと柔らかさ、ふくよかさを醸し出されている。
この録音、各パートごとにマイクが立っていたのかなあ?リマスタリングされているとはいえ、このブレンド感覚は良い。
で、遊び心いっぱいに聞こえ、たわむれ〜というか、弦と木管、金管間での対話しているかのような雰囲気が出ている。

第3曲「風と海との対話」
あっ 第3曲が対話なんだ。(笑) まず、「たらら〜ら」と、コントラバスが凄い響きで迫ってくる。
コントラバスとティンパニーのロールの響きは、海底でのうねりかなあ。夜の海の風景がイメージされる。
目に見えないところで、ゴロゴロ鳴っているので、底知れぬ怖さが感じられる。
そこに、風のようなミュート付きのトランペット。
低弦の響きに圧倒されてしまうなかで、このミュート付きのトランペットが明るい音色を添えている。
「ししーら ししーら どどら〜ししら〜・・・」
弦があわさってくると、まろやかにフレーズが変わるのだが、やっぱ、低弦の響きが豊かにゴロゴロ〜
「ぱらぁ〜ららぁ ぱらぁ〜ららぁ」と注意喚起されているかのような金管の咆吼。
横揺れ的というより、縦揺れ的かなあ〜
でも、うねりの高低差、縦揺れの振幅差を感じるというよりは、もっと大きなうねり〜って感じ。
海の表層面の表現ではなく、もう少し、一段深いって感じかなあ。海中って言えば良いだろうか。
きっと、ボストン響の音色のせいだと思うけど・・・。

小刻みに吹かれているミュート付きのトランペットが、せわしく、波立てているのだが、全体的には、どっしりしているので、びくともしない・・・ テンポも揺れないし。
ドンドン ドンドン・・・と、大太鼓がさりげなく叩かれてて、「み〜れ み〜れ」という弦のフレーズに、「ししら〜 ししら〜 しら〜どどししら・・・」と、金管が乗ってくるところは、慌てず騒がずって感じ。
もう少しぐらい、揺らして欲しい気がするのだが〜。こりゃ〜びくともしないねぇ。
最後は、トロンボーンなどの金管に、シンバルの響きがアクセントになって、もりあがってくるが〜
これまた、ダイナミックな大波がやってくるぞぉ〜という感じではない。
まろやかさを残して、シャンっと、さっぱり終わる。

ミュンシュ盤は、色彩豊かなキラキラした海ではない。
どっしり〜しており、あまり波風が立っていない。海面の煌めきよりも、もっと大きな、うねりっぽい。
オケに厚みがあるものの、ぼってり〜とした厚みではなく、内声部の見通しの良さがあり、すっきり系でありながら、まろやかな響きを同時に持っている。不思議な感覚。
煌めきタップリが好きな方には、どうか?とは思うが、熱いミュンシュでもなく。
懐の深さというか、男性的包容力というか。恰幅の良さがあり、かなり落ち着いた渋い演奏だ。
ショルティ シカゴ交響楽団 1976年
Georg Solti    Chicago Symphony Orchestra

録音状態は良い。各パートも良く聞こえ、繊細かつダイナミック。
カップリング:ドビュッシー「海」、ムラヴィンスキー「展覧会の絵」、ラヴェル「クープランの墓」 海は1990年に再録されている。

第1曲「海上の夜明けから正午まで」
「そっそっ らっらっ そっそっ ららっ・・・ どれそら〜」
弦が少し堅めに弾いており、曲の立ち上がりが俊敏で速い。つま弾くハープの音も良く聞こえる。金管の通りも良い。
「しらふぁ〜 らしどしら〜らし〜ら ・・・ し〜ら ど〜れ・・・ み〜そ み〜そ ら〜」
シカゴ響の音色は、ちょっと乾いてて明るめ。くっきりしている。ドライな感じだが、機能的で、高音域の弦の響きが硬めで、鋭く響いている。
で、気持ちが良いほどキレが良い。うふふ。やっぱりなあ。デュトワ盤とは、冒頭から違いが見えてくる。
「ぱららら〜ら〜ら ぱぁ〜らぁ」 「ど〜れ どら〜 どれ〜どら〜」バックの弦が、トレモロが鋭利なリズムを刻んでいく。
この楽曲は、メインとなるフレーズと、リズムを刻むフレーズが絡み合っているのだが、このリズムを刻む方が、ショルティ盤では、かなりくっきり、はっきり。キッパリした口調であり、決して隠れていない。 で、ちょと、拍のなかで、折りたたんでしまう箇所も、なきにもあらずなのだが、テンポを速めて伸縮しているし、弦の「みれっ みれ〜っ」と繰り返すようなところは、しっかりアクセントをつけている。
フレーズの構成が、わかりやすい。って感じがする。
楽章最後、金管のボリュームの出し方は、力強いだけでなく、長めにたっぷり〜 息も長い。

第2曲「波のたわむれ」
幻想的に木管が出てくるのだが、クリアで、リズミカルで速い。
色彩が豊かで、よく〜 各パートが通っている。タッタ タタラぁ・・・と刻むリズムが、小気味よく、官能的であるものの、健康的で、ぱっちり〜目覚めている。
デュトワ盤だと、とろり〜としてきて、眠くなってくるのだが、とろける〜って言葉は、ショルティ盤では無いほどで〜 こりゃ。寝ている場合じゃーないや。メチャ楽しい 「海」になってるやん!
ミュート付きのトランペットも、スパイスが効いていて、眠気を吹っ飛ばしてくれる。
このショルティ盤の「波のたわむれ」は、オチャメで、天真爛漫風である。活発なんだな。
盛り上がる「そふぁ〜みれっ そふぁ〜みれっ」
パワーがあるし煌めきもあるし、木管の小気味良い吹き方と、金管だけが、しっかりと鳴っているってんじゃなく。トータルで機能的。運動体としての波の状態が、ホント、体に心地良い。
ハープも元気だし、みんな元気〜って感じの、品の良い、オケの鳴りっぷりである。
(しかし、いつものショルティの破天荒な豪快さではない。品が良いのだ。ホント)

第3曲「風と海との対話」
大太鼓が鳴っているのか。低い音で、海底の蠢きが表されている。
テンポは速く、効果音がしっかり収録されている。 どろどろ〜と鳴っているのではなく、キレが良く、うごめくなかに、パンっ。パンっ。と区切りが付いており、かなり面白い。
ミュート付きの金管が、「みふぁ ら〜そふぁみれ どみ〜ふぁらそ ふぁみ〜 」
この部分は、バンダになっているのか、舞台裏のかなり遠くから吹かれており、とても効果的である。
「どっれ〜みっ どれっ〜みっ  どれみっ どれみっ どれみっ。そっどっ バン!」  
「しーふぁ しーふぁ し〜ら し〜らそふぁ・・・」
う〜ん。音を文字で追っているのが、まどろっこしいほど、小気味よく。う〜ん。こりゃええわ。
弦が波を、大きくとらえている。
管が風を、細かくとらえている。
細かい描写でありながら、細かく描かれているように聞こえないところが、すごく面白いし、楽しい。
「しそ〜ふぁそぉ〜 しそ〜ふぁそぉ〜」 この金管の音なんぞ、海というより、機関車みたいなんだけど。
でも、すごいエネルギーを発揮していて・・・。
それでいて、バックの低弦の響き、中音域の弦の細かい刻み、木管の細かいフレーズが、よく見えてくるのだ。ふ〜む。この総合で「海」が成り立っているのかと、感心させられちゃう。

大雑把な、ざっくりしたフレーズと、その裏の短いパッセージがあるのだが、ショルティ盤では、その短いパッセージを、より際立たせている演奏だと思う。
で、フレーズのとらえ方が、短めであるところと。長めであるところと、きっちり区分され、再構成されていると思う。

録音も良いし、各パートが良く聞こえるし、反応が俊敏だし・・・。 驚くほど、短く感じる演奏になっており、メチャ楽しめた。
初めは、フランスものは、フランス系のオケでないと、ショルティかあ。と思って聴き始めたのだが、意外や意外っ。ワタシには、すんなり。 よく言われるように、ラテン的な演奏ではないかもしれないが、少なくとも、3つの交響的スケッチとしての「海」としては、う〜ん。お見事っ。
立派な大きな絵画っていう感じではないが、一見ラフそうに見えて、みごとに調和されてる。ダイナミックでありながら、繊細さもあって、何が言いたいかよく伝わってくる。私的には、雰囲気だけのデュトワ盤より、ずーっと良い印象を受けた。 おそらく、ショルティ盤は、何度聴いても飽きないと思う。
これは好みがはっきりと分かれる楽曲なので〜 他の方に、お薦めしているわけではない。あしからず。
マイケル・ティルソン・トーマス フィルハーモニア管弦楽団 1982年
Michael Tilson Thomas    Philharmonia Orchestra



録音状態は良い。ちょっぴり速めに展開され、しゃりしゃりした感覚で、風が心地よい、スマートで颯爽とした演奏だ。
カップリング:ドビュッシー「海」「夜想曲」 
第1曲「海上の夜明けから正午まで」
マイケル・ティルソン・トーマス(MTT)さんの海は、颯爽としてて格好が良い。
ひとことで言っちゃうと、スマートで都会的。
田舎くさい海って感じではなく、どこかリゾート地の海辺のようである。
総体的にテンポが速めで、「どぉ〜れ どらぁ〜 どぉ〜れ どら〜」「れそらどれそ れそらどれそ れそらどれそ・・・」と、勢いよく、旋律が流れていく。切れが良い。
まるで、サーファーたちが喜びそうな、ちょっとした波が立っている。
ホント、波しぶきが感じられるような、テンポの良さで、つま弾くハープの音も、きりりっとしており、透明度が高い。

おなじ音型の繰り返しをするところの勢いが良い。で、それが終わると、そのテンポに乗ったように、まるで風に乗った鳥のように、木管が吹かれていく。
「ら〜 どれど みふぁみ れどら・・・」というフレーズのフルートなんぞ、そよぐ風に乗っかって飛ぶ、カモメのようで〜
う〜ん。すごい。すわーっと、勢いよく、波が立って、風が渡っていくような風景がイメージされる。
いわゆる、夜明け前から、太陽昇ってくるという光景というよりも、ちょっと違うかなあ。
「しら れどっ れどっ れどれどっ みれ〜っ みれっ〜 みれっ〜」と、金管と弦のきらめく音が、綺麗に斜めに折り重なって、光を反射してくる感じだ。
まあ、音が、縦に合っているというより、なんだか、妙に斜め的に聞こえてきて(笑) そこに、筋の綺麗な木管が、風を〜
そして、ふわーっとした金管が、水蒸気のように立ち上っていく。
最後のほうは、シャン シャンシャンと鳴ってくるのだが、むふふっ。まるで、波しぶきですねえ。
ワタシ的には、光よりも風を感じちゃうんだけど・・・。すごく爽やかな水しぶきです。

第2曲「波のたわむれ」
茫洋とした、お昼間の、けだるそうな海という感じではなく、キラキラと波が戯れているような、お茶目感がある。
そらどれ〜 そらどれ〜 れみれどしら・・・と、木管が弾んでいくし、金管のキラキラした音が、踊っていく。
まるで、デュカスの魔法使いの弟子みたいに、キラキラと輝いてて、ホント、おちゃめ。
楽しく戯れているかのような様相だ。
ふむ、やっぱリゾート地だなあ。若い女の子が海辺で、戯れているような楽しげな海である。
(ちょっと、ワタシ、想像たくましくしすぎかしらん 笑)
ショルティ盤も、なかなかに楽しげな雰囲気が出ていたが〜 MTTさんの演奏も、それに近い。
結構、カラフルで、南欧風の海辺という感じがする。この楽章は、遊び心がうかがえる演奏だ。

第3曲「風と海との対話」
この楽章は、どろどろ〜っと、大太鼓が鳴っており、低弦の響きも大きく、暗澹たる海が表現されている。
金管のけたたましい音が、何か、警告を発しているような感じ。
そうですねえ〜 波が荒れて危険だ〜っと叫んでいるようだ。
「みらっそ どぉ〜 みらっそ どぉ〜」と波打つ感じで、シンバルも大きいし、シャンシャン鳴っている。

ミュート付きの金管が、「みふぁ らぁ〜 そふぁみれ どみ〜 ふぁ〜らそ ふぁみ〜」
「しぃ〜らぁ しぃ〜らぁ どぉ〜ら し〜そみふぁ そぉ〜 ふぁ〜らどし・・・」と、速いテンポで、たたみかけてくるような、フレージングの折りたたみ感、短さがあって、結構、劇的な効果がある。
シャンシャンとなってくるシンバルの音が特徴かなあ。
「みっ そふぁそ〜 みっ そふぁっそぉ〜」と、ホルンが、短いテンポで、切れのあるフレージングとして、次々に繰り出されてくる。
スマートな音のつくりで、重厚さはない。
でも、音自体は硬めなのだが、しゃり感というか、食感でたとえるならシャキシャキ感があって、瑞々しい。野菜でたとえるなら、ちょと硬いセロリを囓っているみたいで〜(笑)

で、いったん落ち着いたあと〜 揺らめきが感じられる光景に変わる。
「しぃ〜らぁ〜 しぃ〜らぁ〜 しぃら〜」と、ささやく感じで木管が奏でられ、フルートの幻想的なふわーっとした風、弦のささやき、キラキラっとしたさざめきが描かれている。
速いパッセージで、金管の綺麗な煌めく短いパッセージが、表情豊かに出てくる。
金管の音色は、重厚さよりも、軽やかで爽やかさを感じさせる。最後は、さらに速めにテンポアップされ、カラフルで、シャンシャンと鈴が鳴るような感じがするし、ちょっぴり通俗的だと思うけれど〜 劇的だ。

総体的には、結構、カラフル。爽やかな海辺の楽しいヒトコマを見ているかのような感じで、描かれている。
硬めの音だが、スマートに演奏されてて、重さより軽さ、速い展開で進む。
重めの音でキラキラさせるというよりも、波間を遊ぶかのような、颯爽とした、切れのある風を感じさせる海となっている。
ワタシ的には、速めの展開で、リズム感があって飽きない。
まるで、サーフィンでも楽しんでいるかのように、次々に繰り出されてくる音の波を楽しむような感じ。
とっても楽しく聞けちゃった。
プレヴィン ロンドン交響楽団 1983年
Andre Previn    London Symphony Orchestra

録音状態は良い。ヌケも良く明瞭。響きも豊か。最後は大波が押し寄せるというイメージ。
カップリング:ドビュッシー「海」「夜想曲」3曲、ラヴェル:高雅にして感傷的なワルツ、道化師の朝の歌(ロイヤル・フィル)

第1曲「海上の夜明けから正午まで」
冒頭、テンポはゆったりしている。「そそっ らっらっ そそっ ららっ・・・」
弦がつま弾いて、音の掛け合いで始まる。その後、まったりに変わって。「そら〜どそ〜 れーみーれらっ」
初めは、低弦の響きが蠢いているが、そらどれそ〜 と、上昇しながら滑らかなフレーズで、ふわーっと膨らんでくる。ここら辺は、やっぱプレヴィンさんは巧い。
デュトワ盤と比べると、幾分音色は渋いんだが。これが、また良いんだなあ。
「ぱららら〜ら〜ら ぱぁ〜らぁ」 金管の音色も、はっきりとしているくせに、ソフトなのだ。
音の粒立ちが明瞭で、輪郭がはっきりしているのだが、柔らかな響きがある。
う〜ん 例えが悪いが、外側はシャキシャキ 内側まったり。かな。
デュトワ盤のように、ふわ〜っと、形が、輪郭が無くなり風景にとけ込むという感じではない。
すごく整理されているようで、各声部が良く聞こえるし、特に、ヴァイオリンの高音の響きなんぞ〜 う〜ん。と唸ってしまうほど、際立って聞こえる。これ凄い。弦に艶があって煌めいている。
でも、ブーレーズ盤のように、ちょっと冷たく聞こえる。ってワケでもないんだよなあ。
プレヴィン盤は、木管もいいんだが、弦の響きが良いように思う。チェロなんか、目立たないんだが、艶があって深みもあって、心地よい響きを醸し出している。
終盤の、それそ それそ それそ・・・ れーみみふぁ〜 そ そら・・・(ティンパニー・シンバル)と、鳴るところは、 華麗で力強い。真昼の強い陽射しのなかで輝いている。

第2曲「波のたわむれ」
煌めく弦と、金管の柔らかいが力のあるパッセージで、ちょっと強い光のなかでの波模様が描かれている。
弾力と、フレーズのうねりもあり、各楽器が活き活きしている。
かすかな音量であるくせに、どーしてこんなに、弦の響きが良く聞こえるのか。すっかり驚いちゃった。
よく例えられるような、フランス風な音色ではないのだけど、やっぱヴァイオリンの音色に耳が奪われる。
絹のような肌触り(耳触り)で、う〜ん。唸ってしまった。

第3曲「風と海との対話」
コントラバスとティンパニーの響きで、嵐の到来が告げられる。
弦の響きは、さほどダイナミックではないのだが、ミュート付きの金管が、そら〜れみ〜 みふぁら らーそふぁみれどみーふぁらそふぁみ〜  と、強めに吹かれている。
しーふぁ しーふぁ し〜ら し〜らそふぁ・・・ 弦が波の様子を、管が風を描く。
この光景は、対話になっており、交互にパワーのしのぎあいという感じがするが、まだおとなしい。
管は、不安げに吹かれるのだが、弦は、ゆったりボーイングしている。テンポは遅め。
う〜ん まだまだ、目に見えて変化しない。
風が吹いてこようと、多少波は荒れているものの、根底では、びくともしない海の大きさ。
ホルンがまろやかに、天候の移り変わりを告げているのだが、う〜ん。海は懐が大きそうである。
ふふふ〜 これは対話という感じではないなあ。
表面は荒れ模様でも、深い部分では動かないのか。そんな大きさ・深さを感じさせる。

しかし、しかし・・・ 最後のクライマックスに向けて、段々エネルギーを溜め込んでいくのだ。
同じ短いフレーズを奏でていくうちに、弦の動きが細かくなる。
しししふぁ〜 (みみれ〜 みみれ〜) しししふぁ〜
う〜ん? なんだか不思議な気配が漂ってくる。なんだ、この雰囲気は? 
弦と後ろのティンパニーが刻みを鋭くして、なんだか引きに入っている雰囲気がする。
ふぁふぁれ ふぁふぁれ〜と、木管が不安げに奏でる。
別途、弦が細かく「チャチャチャチャチャ・・・」と、刻んでいるのが聞こえるのが、とても印象的。

で、最後、猛烈なパワーと音量で、うわ〜っ。いきなり大波がやってくる。ざばーんっ! 
あ〜っ 先程のパワーは、津波が来る前には、いったん潮が後ろに引いていく。そんな場面だったのか。
な〜るほど。退潮だったんだ。サワサワと波がいっせいに引いていく。パワーの溜め込みだったのねえ。
ほほ〜ぉ。やっぱ演出が巧い。ニクイっ! この津波到来をイメージさせるパワーの移動は大変面白い。
こりゃ、芸が細かいわい。(← ちょっと深読みしすぎかも〜 笑)
カラヤン ベルリン・フィル 1985年
Herbert von Karajan    Berlin Philharmonic Orchestra

録音状態はまずまず。低音はあまりクリアーではなく、腰高。
演奏としては綺麗で色彩的なのだが、ちょっと機械的すぎるかも。
カップリング:ドビュッシー 海、牧神の午後への前奏曲、ラヴェル 亡き王女のためのパヴァーヌ、ダフニスとクロエ第2組曲 カップリングは各種あり、ラベルのパヴァーヌではなく、ボレロとカップリングされている盤もあるし、映像DVDもあるようだ。

第1曲「海上の夜明けから正午まで」
カラヤンさんの振るドビュッシーって、あまりイメージが浮かばないのだが〜 ラベルやドビュッシーの有名どころの曲は、何度も録音されていると思う。
85年版は、DVDも出ているし、録音状態は、まずまず良好。太い音が、今となっては、こもった感じがしないでもないけど、豊穣で、華麗な、綺麗な海だと思う。
弦の響きは透き通った細い絹糸みたいだし、フルートは、ハイ、輝いてますね。
ハープの音色も良く通っているし、各楽器の音色に艶があるのは、みごとだと思う。
特に高音域になると、その音の輝きが増しているし、ピンっと張った音の質感が、う〜ん。やっぱ巧いよなあ。と思ってしまう。
低弦の響きが、太めに響いてしまうのだが、それが深さを感じさせるし。
「どれぇっら〜  どれっらぁ〜 どれっら どそらみふぁ どれ〜 しれ らふぁら しらっしら〜しらっしら〜しら どそしれ〜・・・」 という、チェロのセッションが、なんとも柔らかく、泡立つような波を描く。
そうかと思えば、しらっ しらっ しら れどれど れどれど みれっ みれっ らみれっ。と、弦の切れの良いフレーズが続くし。その変化は、みごとなんだよなあ。聞き惚れてしまう。
最後、荘厳的で、ハイ、圧倒的。立派な正午を迎えました。という感じ。

第2曲「波のたわむれ」
さわ〜っと、ほの温かいフルートやクラリネットの音に、トライアングルが重なってくる。
金属音が、ハッキリと、クッキリと、少し強めに入ってくる。
この曲のセッションって、バランスが難しそう・・・。
細かいフレーズが寄せ集まっており、文字通り波の戯れとなっているが、ミュンシュ盤のような、ふくよかさではなく、どちらかと言えば、クールで緻密だ。しかし、色彩感あふれる木管のフレーズが、輝いているので、クールすぎない。
低弦の方は、幾分硬さがあり、高音域に焦点が当たっているような演奏に聞こえる。
弦の繊細な糸に絡みつく木管が、すげぇ〜よなあ。と、結構、感心して聴いてしまった。
もちろん、もう少し透明度の高い録音だったら、もっと惚れ惚れ〜としちゃうんだけど・・・。

チャチャら チャッチャら タッタッタ。というリズムカルなフレーズも、みごとに楽しげに決まっているし、結構、歌心を感じさせられる。まず、運動神経抜群って感じで、機能的だし。
また、弦に揺らぎを感じて、揺れが段々と大きくなってく場面など、結構、繊細なんだもん。
カラヤン盤を聴いていると、この変化が面白く感じられる。

第3曲「風と海との対話」
海の底での蠢き表現は、う〜ん。もう少し、録音状態が良ければ、もっと威力が増していただろうに。
ちょっぴり、残念かも。
しかし、そこに被さってくる金管の響きが、「みふぁら〜そふぁみれどみ〜ふぁ らそふぁみ〜」が、神のお告げみたいに聞こえてくるほど、音が、ピカピカしている。
「しし〜ら しし〜ら どどら〜 ししら〜 どどし そそみ みふぁそ・・・」
動きとしての激しさとか、蠢きの迫力というよりは、緻密さが勝っているというか、
「れそっふぁそ〜 れそっふぁあそ〜 ふぁふぁ ふぁふぁ」というフレーズなんかを聴いていると、自然の対話というよりは、人工物 例えば機関車のような運動機能性を感じるというか・・・。
どうも、動きが、規則正しすぎて〜 う〜ん。自然界の動きとは、ちょっと違うんじゃーないだろうか。というように感じてしまう。
波のような形の始終変わってしまうものというよりは、キッチリ、カッチリ形が現れてしまってて。そういう意味では、現代的な、今風な機械的なモノがイメージされてしまう嫌いがあるかも。
波の模様が表現されている第2曲では、あまり感じなかったのだが、特に、この3曲目では顕著に感じられてしまった。
どーしてかなあ。音型が同じものが続いているのかしらん。う〜ん。ワカンナイ。

細部にこだわって聴く方が、聴いてて、満足度が高いような気がする。
演奏家向きなんでしょうねえ。きっと。確かに演奏は、緻密だと思うし、色彩感もあるし、聞き分けて聴くのも向いているとは思う。ただ〜 ちょっと機械的なイメージがしてしまうので、海のイメージとは異なってしまうし、盛り上げ方が、う〜ん。力づくのような気もするし。もちろん、感情は入りづらい。
総体的には、華麗なる海として、豊穣感もあり、荘厳で、あくまでもハレの海だと思う。
デュトワ モントリオール交響楽団 1989年
Charles Dutoit    Orchestre Symphonique de Montreal
(Montreal Symphony Orchestra)

録音状態は良い。テンポよく、輪郭がとろけたような響きがある。爽やかで、春の海のイメージかな。
カップリング:ドビュッシー 海、遊戯、聖セバスチャンの殉教、牧神の午後への前奏曲

第1曲「海上の夜明けから正午まで」
デュトワ盤は、穏やかな海で、まろやかな響きと豊かな色彩を持っているように思う。
総体的にリズミカルで、テンポよく、ふわふわ〜っと奏でられる。モントリオール響の音色は明るめで、軽めの重量感である。音色も、ふわ〜っとしており、描き方としてはモネの画風に近い。
色が主体となっており、描写されている対象物は、形が無くなってきて、ぼかし風になっている。
多彩な中音域の特に木管の音色で聞かされる。
響きの輪郭は、シッカリしていないが、色に深みがあって腰が強いので、面白く聴ける。
冒頭 まだ暗闇のなかのうねりが出ている。
「そ〜ら そら〜 そら〜 そらどらどれ〜 そらどれそ〜」 (木管 らしーらそ〜 らしーらそ〜)
冒頭、弱い金管の不安定なフレーズで、夜っぽいのがよく分かる。ここは、不気味だ。
そらどれそ そらどれそ〜っ。と立ち上ってくる。
サワサワサワ・・・とした弦の軽やかさもあるが、粘り腰でもあって。テンポが良いんだなあ。
フルートの音色がまろやかだ。

「しら〜 どれ〜 」ふむふむ。これが太陽の光なのか。と、なかなか分析的に聞こえてくる。
デュトワ盤は、音色が、とても柔らかい。音の伸びがあって、弾力性があって。大きなうねりを感じる。
また、低音の豊かさが、そのうねりを作っている。
「れ・ ど・ ら ・・・」ティンパニーの深い音と低弦、そこに丸みを帯びたホルンの音色が、より一層、深みを感じさせてくれる。
この低音部分が豊かで無ければ、ちょっと浅いな〜と感じるだろう。
デュトワ盤は音響も良く、響きに深さがある。
木管の音色で、段々と太陽が昇ってきているのが感じられる。デュトワ盤は、動きが軽快で、爽やか。
高い波が押し寄せてくるような、津波かあ〜と思うほど、威圧的な盤もあるのだが、この盤は、爽快。
「それそ それそ それそ ふぁーどしー そそそーれ そ れ〜みみふぁ〜」
「れーみみふぁ〜 そ そら・・・」(ティンパニー・シンバル)が鳴るところは、かなり華やかである。
春の海という印象を受けた。

第2曲「波のたわむれ」
木管 フルートやクラリネットの音色が、鮮やかで、パーカッションも派手にならず可愛い。
ハープも、サラサラしている。あっ そうか。波の戯れだもんねえ。
弦も、パラパラ・・・ 細かいパッセージを 「どしふぁ〜 どしふぁ〜 そみふぁみ〜」金管が、パララ〜と合いの手を入れているし。ものすごく多彩な構成なんだなあ。
ブーレーズ盤のように、ハッキリ クッキリ・・・と分析しています。という手法も良いんだが。
私的には、これだけクリーミーな音色なくせに、濁らないで次々と速いフレーズを繰り出してくるデュトワの手腕に驚いてしまった。あ〜 海って、こんな色彩が豊かなんだねえ。
軽めなのだが、

第3曲「風と海との対話」
コントラバスとティンパニーの響きで、おお〜っ 嵐なんだ。嵐が来るんだ〜と恐ろしくなる。
低弦が、「タタタタ タン タタタタ タン・・・ そられし ふぁ そられし ふぁ」 ゴロゴロと鳴っている。
ミュート付きのトランペットが、「そら〜れみ〜 みふぁら らーそふぁみれどみーふぁらそふぁみ〜」
これが風の到来なのかなあ。
「しーふぁ しーふぁ し〜ら し〜らそふぁ・・・」 弦が、波の様子を描く。金管が風の吹く様を描く。
木管の音色は、風のざわめきで、波の間を鋭く抜けていく。
風と海の対話というタイトルだが、掛け合いとしても聴けるのだが、予感・予言という意味合いも多分に含んでいて、風が強く出てくる前からの兆候を感じる。
その兆候の役割をしているのが、木管である。多彩な楽曲のなかでの、木管の存在は大きい。
単なる音色が良いだけでは済まないなあ。と、再確認させられた。
最後のクライマックス ドンドンドン・・・ ティンパニーの連打があって、
「ふぁふぁふぁ どーれみれど ししししふぁ〜 らーどーれどし らふぁ〜っ」
「れみそー ふぁみれ〜っ (ブンチャブンチャ・・・)」
大きなうねりとなって、バシャン!と、ティンパニーが打たれて終わる。演出としては大袈裟ではない。

デュトワ盤で「海」を聴くと、ふわふわ〜 ぷわぷわ〜 海に漂っている感じがする。
他の盤に比べると、メリハリが少ないような気がするが、1本や複数の旋律美を追いかける楽しみより、音の響きそのもの。音が響いている雰囲気を、茫洋としつつ味わうことができる。
ヤン・パスカル・トルトゥリエ アルスター管弦楽団 1991年
Yan Pascal Tortelier     Ulster Orchestra



録音状態は良い。明るく楽天的な演奏で、わかりやすいというか明瞭というか。推進力があって、パーカッション群など、演奏の細部が見えてくる。
ドビュッシー 管弦楽作品全集4枚組BOXより
ドビュッシーの海っていうと、どこか、ほの暗く、夜明け前の、ぼや〜っとした雰囲気から始まるのだと思っていたのだが、このトルトゥリエ盤できくと、冒頭のハープや木管は、音が沈んでいるが、弦の音が綺麗で〜
既に、とっくに、朝日は昇ってきており、キラキラした感じがする。
パーカッション群が、ちょっぴり活発で賑やかというか、彩りが豊かで、煌めいている。
薄雲のなかに太陽が顔を出すか、出さないかと気を揉むこともなく、テンポが速めで、スイスイっと湖面を渡っていく水鳥の足取りのようで〜 アハハ〜。さっぱりしている。

どっか、うすぼんやりした感覚がないので、こりゃー楽天的でしょ。って感じがしちゃうが、嫌みなく、アッケにとられるウチに、海のフレーズは進んでいくのだ。へえ〜 意外だなあ。
指揮者のトルトゥリエさんっていうと、フランス人である。パパは、有名なチェリストである。
フランス人だから、もう少し茫洋としているのかと思っていたのだが、結構明るい。イタリア人かしらん。と思うほど、どこか、ラテン系のような色彩感覚がある。
クールな演奏ではなく、暖かみがあって、抜けるような明るい青空がイメージされる。
さほど雑さな感じはしない。タイトで、キチキチした感覚の演奏ではないが、緩くもない。
録音状態も良いし、爽やかで、ヌケの良い録音と、温かみ。そして、推進力が心地良い。

第1曲「海上の夜明けから正午まで」では、フルートの 「み〜そ み〜そ らぁ〜 らしらしどれみれみ ふぁみれ みれどれどしら〜」というフレーズが快速だ。すわーっと海に渡る風のようだ。すばしっこいというか、爽やかというか。

第3曲「風と海との対話」では、コントラバスとティンパニーの響きで、おおっ ダイナミック。結構、音量豊かに描いている。
いたって普通っぽい演奏に聞こえるが、音がイッパイ詰まっていて情報量が多い。
細かい動きがよく見えてくるし、いろんな音が聞こえてきて楽しい。フレーズの形も明瞭だし、リズミカルだ。広がり感もあるし、見通しの良いクリアな、透明度の高い演奏でもある。
もう少しだけ、弦のフレーズが、表面に出てきても良いかもしれないな〜とも思うが、たれっと、茫洋としたフランス音楽って感じのイメージが払拭される演奏だ。

雰囲気に流されず、イッパイ音が飛びだして来て、まるでラヴェルみたいなんだけど〜 それが楽しい。
ホント、パーカッションなど、弦以外のフレーズが、凄く煌めいており、大変印象深く、楽しく聴けちゃう。
ジュリーニ コンセルトヘボウ 1994年
Carlo Maria Giulini    Amsterdam Concertgebouw Orchestra

いかさねぇ〜

録音状態はイマイチ。こもりがち。スピード感がないので、スッキリしない、沈む海になっている。
カップリング:
1〜3 ドビュッシー 交響詩「海」
4 ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲
5 ラヴェル 亡き王女のパヴァーヌ
6〜10 ラヴェル 組曲 マ・メール・ロワ(1989年録音)
1〜5までは、ライブ盤
第1曲「海上の夜明けから正午まで」
ジュリーニさんの「海」は、このCDが3度目の録音になるそうだ。1962年フィルハーモニア管弦楽団、1979年ロス・フィルとの演奏がある。で、ここでは、コンセルトヘボウとの演奏だが、ライブ盤である。
録音状態は良いのだが、少し、音像のピント甘いというか、ぼわっとしている。特に、ティンパニーの音が大きい。
ちょっと音が強めに鳴ると、イッパイになっているような感じがする。
冒頭より、テンポは遅めで、ゆったり〜とした、おおらかな豊穣な海というか、ソフトなイメージがする。

木管のフレーズが、「れどし しぃ〜ど れどし しぃ〜ど」っと、わりとキッパリとした口調で吹かれているが、奥行きは感じられるのだが、輪郭線がもわっとしてて、ハープの音は、奥まっている。
金管の音も、立体的ではなく、ティンパニーは、奥まったところから、ボボボ・・・っと、ゴロゴロした感じで、鳴っている。
旋律が明瞭ではないので、全体的に重量感を感じさせてしまうという嫌いがある。
しかし、この楽章のラスト近く、おそらく太陽が姿を現し、光が射し込んできたところのシーンでは、迫力がある。
ホルンの「そそそ そぉ〜れぇ〜 そぉ〜しぃ ど しぃ〜らぁ そそそそぉ れぇ〜」
「そぉ〜れぇ (パパンっ) れぇ〜み みふぁ〜 (パパンっ)  れぇ〜みみふぁ〜 ふぁ ふぁそぉ〜」
というところのティンパニーは、怖いほどリアルな音で、パパンっ タタァ〜ん!
まあ、このところは面白い。
金管のフレーズも、ん?って思うところがあるが、ここは、ティンパニーが主体となっているようで、銅鑼のシャーンという音も、結構、派手めに入ってくる。

第2曲「波のたわむれ」
多彩な音が、耳に飛び込んでくるし、リズミカルでもある。
揺れる感じがして、表情も細やかだ。テンポはゆったりしているのだが、細分化されて、緻密な音の配分が楽しめるかのように各楽器の音が聞こえる。でも、ライブ盤だからなのか、録音状態がクリアーな感じがしないので、透明度の高い輪郭線を描いたものになっておらず、その点、残念な感じがする。

第3曲「風と海との対話」
かなりゆったりとした雰囲気があり、もわっとした感覚のなかで、対話が始まる。
う〜ん 低音の迫力、ティンパニーの大きな音はインパクトがあるのだが、音のバランスが悪いのか、トランペットなど金管の奥からの音が、立体的に響いてこないので、のっぺりしている感じがする。
きっと、細部にこだわった演奏なのだろうが、中音域の音を拾いきれてないというか。
のっそりしたテンポで、金管の咆吼もくすみがちだし、沈みがちになっている。
打楽器の音も、シャンシャンと響いてないので、メリハリ感がないというか、立ってこないので、ぬめっとした感覚の海で、広がり感もイマイチな感じになっている。ちょっと残念〜。
もりあがって終息したところで、もう演奏が終わったかと思った気持ちになってしまって・・・  えっ まだ、続きがあったの?という演奏になってしまっている。
1956年 ミュンシュ ボストン交響楽団 ★★★
1973年 マルティノン フランス国立放送管弦楽団 EMI  
1976年 ショルティ シカゴ交響楽団 ★★★★★
1976年 ハイティンク コンセルトヘボウ Ph  
1982年 T・トーマス フィルハーモニア管弦楽団 SC ★★★★
1983年 プレヴィン ロンドン交響楽団 EMI ★★★★
1985年 カラヤン ベルリン・フィル ★★★
1986年 アシュケナージ クリーヴランド管弦楽団  
1989年 デュトワ モントリオール交響楽団 ★★★
1991年 ブーレーズ クリーヴランド管弦楽団  
1991年 トルトゥリエ アルスター管弦楽団  CHANDOS ★★★★
1992年 チェリビダッケ ミュンヘン・フィル EMI  
1996年 ジュリーニ コンセルトヘボウ SC ★★★
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