「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

デュリュフレ 3つの舞曲
Duruflé: Trois Danses Pour Orchestre


モーリス・デュリュフレ コンセール・ラムルー管弦楽団 1968年
Maurice Durufle   Lamoureux Concert Association Orchestra

ほぉ〜良いヤン

作曲家ご本人の演奏で、録音年は古いのだが、しかし、リマスタリングされており、録音状態は良い。楽しい楽曲なのだが〜
←2枚組BOX このCDは、デュリュフレの作品集として2枚組になっているもので、 デュリュフレさんは寡作で、作品数が14という。
ということで、ほぼ網羅されているCDと言えるかもしれない。
ディスク1
1〜9 デュリュフレ レクイエム(作品9)(1959年)
10   オルガン作品 前奏曲、アダージョと「来たれ創り主なる聖霊」によるコラール変奏曲(作品4)(1959年)
11    オルガンのための「組曲」(作品5)〜プレリュード〜(1959年)
12    オルガンのための「組曲」(作品5)〜シシリエンヌ〜(1959年)

ディスク2
1〜5  デュリュフレ ミサ曲「クム・ユビロ」(作品11)(1971年)
6〜9  グレゴリオ聖歌による4つのモテット(作品10)(1965年)
10〜12 オーケストラのための3つの舞曲(作品6) 〜ディヴェルティスマン、ダンス・ラント、タンブーラン〜(1968年)
13     オルガンのためのスケルツォ(作品2)(1963年)
14〜15 オルガンのための「アランの名による前奏曲とフーガ」(作品7)(1963年)


デュリュフレは宗教曲が多いのだが、このオケのための3つの舞曲も、うねうねうね〜という、うねりが生じており、とても優美で甘美である。ふぁっふぁ ふぁっふぁ・・・という雨粒が落ちてくるかのようなフレーズに始まり、戯けたような、幻想の世界に誘われるかのようなフレーズに続く。

らぁ〜 そぉ〜 みぃれぇ〜 そぉっれ みぃ〜れ どぉ〜 
ぱぉん ぱぉん ぱぉん・・・ ハープの音が入っている。

独特の、ふわ〜っとした感じで、フルートが、靄のなかを飛び交う鳥のようであり、大太鼓かな? ぼわ〜ん ぼわぁ〜ん と響くと、大地が揺れるようでもあり。とーっても不思議な世界なのだ。
繊細かつ幻想的、そして、ふわーっとした浮遊感を醸し出す。パワースポットに近づいているかのような感じで、音楽って、すごくパワーを与えるんだなあ。と思う瞬間でもある。

でも、このデュリュフレさんご本人が指揮された演奏なのだが、旋律が、ホントにぼわん〜としており、オケ全体が響きに埋もれてしまがちで、各楽器のフレーズが明瞭に浮かび上がってきているような、きてないような。
ちょっと、もどかしいところが、この楽曲の魅力なのだろうか。アハハ。
いやいや、フルートやサックスの音色が、それぞれ、溶け合っている感じだ。
(あっ 決して、録音状態が悪いというわけはない。)

2曲めは、鐘のような そぉそぉそぉ・・・という呟くような小さな音が鳴っている。
とても不可思議なハーモニーが生まれており、ツーンとした音だったら、いっきにゲンダイオンガク・・・と言ってしまいそうなのだが、ヨナ抜きのようなフレーズであり、滑稽さを持ち合わせたものなのだ。
木管のフレーズが、懐かしいような気分でありながら、まろやかに丸く響き、包み込まれるような感じで微妙だ。
コミカルさと、優しさを兼ね備えた、ダフニスとクロエ風ような雰囲気と言えば良いだろうか。
大太鼓なのか銅鑼なのか、ぼわぁ〜んと響く打楽器が、白昼夢のように響く。

3曲目は、意外と速いテンポで進む。ファゴットの刻む音「そぉ〜そそみそみ そぉ〜そそみそみ」と いう感じで、今度がプロコフィエフかあ。という感じに変貌しているのだが、これが、またケッタイでありながら、オチャメで。
サックスの同じように刻む、タタタタ たぁ〜ららら という節回しで、やられちゃう。

いずれにしても、エキゾチックで甘美、ふわっとした雰囲気の空気感で、やられちゃう。
サクソフォンの響きが、薬のような〜 うわっ。
ラヴェル+プーランク+ドビュッシー+プロコさま風味を足して割るって感じの楽曲というか。
もっと良い表現はないのだろうかと、自問自答しつつも、こんな感想でか述べられず、とても申し訳ありません。
ホント楽しいんですけどねえ〜 もっとCD出てこないかなあ。
フルネ オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団 1996年
Jean Fournet    Radio Filharmonisch Orkest
(Netherlands Radio Philharmonic Orchestra)



録音状態は良い。
カカップリング:
1〜3 イベール 交響組曲「寄港地」
4    ドビュッシー 歌劇「ペレアスとメリザンド」による交響曲(コンスタン編)
5〜7  デュリュフレ「3つの舞曲op.6」
モーリス・デュリュフレさんは、フランスのオルガニストであり作曲家である。
メシアンやプーランクと同時代の方なのだが、作曲は14曲しかないとのことで、知名度はさほど高くない。一番有名なのは、レクイエムだと思うが〜
フォーレのレクイエムが好きな方は、このデュリュフレさんの名前もご存知で、既に聴いておられるのではないだろうか。

さて、ここでご紹介するのは「3つの舞曲」である。
オーケストラ版とオルガン版等があるらしいが、ここでは、オケ版である。
イベールの「寄港地」を聴きたくて購入したCDに、たまたまカップリングされていた曲だが、親しみやすく、なんとなく地中海的で、神秘的でもあり、開放感もあるという楽しい曲である。

3つの舞曲は、それぞれ、フルネの盤では、約8分、9分、5分半と短い曲である。

1 ディヴェルティスマン(嬉遊曲)Trois Danses Pour Orchestre: Divertissement
2 ダンス・ラント(緩やかな踊り) Trois Danses Pour Orchestre: Danse Lente
3 タンブーラン(太鼓の踊り)Trois Danses Pour Orchestre: Tambourin

でも、それぞれに個性的で、映画音楽のような親しみやすさもあるし、ふわ〜っとしたフレーズのなかで、神秘的であり、霧のなかの妖精のように、木管が細かく飛び跳ねて、とても可愛い。
「そぉ〜〜しそ ふぁ〜   そぉ〜しそ ふぁ〜」(間にクラリネットのグリッサンドが入る)
「ふぁ ふぁみぃ〜 みれぇ〜 どぉ〜 しぃ〜」
で、ここから軽快な音楽に変わる。

この舞曲は、サックスが使われているのが特徴で、とっても色彩感があって、ふわーっとした流れのなかで、柔らかく、爽やかで清潔感がある。フレーズの優しさ、ソフトが気持ちよい楽曲である。
パーカッションや金管のさりげない色づけが添えられている。
「どぉ〜 しれみ どぉ〜 しれふぁ みそぉ〜」と、どこか、ラヴェルのダフニスをイメージしちゃうのだが、ホルンの使い方なんぞ、よく似ているかな〜って思うが、フレーズの柔らかい流れは勝っている。
ちょっぴりテンポが速くなって、軽快さが出てくる。
「どぉ〜しれみ どぉ〜 しれみそれぇ〜 どぉ〜 し〜れみふぁ しぃ〜」という長いフレーズのなかでも、いろんな色のパレットが使われ、弾ける音が多彩に使われているし、フレーズの後ろの楽器の音色が楽しい。 

短い楽曲なのだが、雰囲気は、よく変わる。
水の精が、神秘的で、湖の底でなかで呼んでいるようなフレーズも登場する。
ハープを伴って、「(らしらし) ふぁ〜〜〜 みどしぃ〜 (どぉ〜しら) らみそぉ〜」
もっと沢山、半音の音が詰まっているですよ。ホントは。
オーボエとコーラングレの音だと思うのだが、さりげなく入っていてメチャメチャ、面白い。
フルートが鳥のように、鳴いていたり。「そぉ〜 らそ ふぁれぇ〜」と、ホルンが重なってきたり。 
「しれそふぁ そふぁ そふぁ (どぉ〜〜ししそぉ〜) ふぁ〜みれみれ らどみぃ〜 ど〜れ〜」
と、短いフレーズが繋がっているのだが、音の変わり身の速さ、音の多彩さ。
そうかと思うと、金管のトランペットが唐突に、ファンファーレ風に奏でたりするし、場面転換が速い。
もちろん、さりげなく、すっと気がついたら変わっているという感じで、スムーズに変わっていくのだが、風のように、雲のように、形が変わるところが面白い。

まっ このあたりは、枠にカチカチにはまっている、ドイツ臭い楽曲とは大違いなんですけどね。
印象に残るフレーズなのだが、さらり〜っと変わっていくので、これ、困るんですけどね。
実に、さりげなく入ってくるフレーズの機微、場面転換は速いが、そのくせ、統一感があって安定感があるというか、構成力が抜群って感じがする。 ホント、フレーズの交差が楽しいですね。癖になりそう。

2曲めは、鐘の小さなと、弦を弾いた音から始まって、低音の木管〜
「らしれぇ〜どら〜ふぁ みそしれ〜」と、ちょっと、とらえきれないような音が並んでいるのだが、弦のつま弾く音をバックに、「それみど し〜らそ それみ〜 それ ふぁ〜みど どら らそふぁ それれふぁ〜」
えーっ 半音混じりの、鼻にかかったオーボエの音が採れないなあ。 と嘆きながらも、このコミカルで、でも5音音階のような懐かしい雰囲気を持ってて、さりげなくシャイで、格好のよい、何とも言えない洒脱の効いたフレーズが、メチャ楽しい。

で、すぐに場面が変わって、陽気で、華やかなフレーズと艶っぽさを持って、ティンパニーまで入ってきて〜ゴージャスに鳴るのである。で、最初のフレーズが、華麗に装飾されて、今度は明るい楽器にとって変わって音色が変わるのだ。
うむ。こりゃ〜やられる。で、ドひゃーんという、銅鑼が登場である。

短い楽曲に、なんとも、イッパイいろんな色や風味を、パッキングしてくださったものだ。 ゴージャス感動モン。

3曲目は、「そみそみ そみそれ そみそみ・・・」と いう、ファゴットの刻む音から始まり、サックスの同じように刻む、タタタタ たぁ〜ららら という節回しを挟みながら、軽快で、シコを踏むようなダンスが始まる。
そのうちにティンパニーと、シンバルのジャーンっという音と、シャンシャンという鈴まで入った大演舞状態になっていく。ちょっと、エキゾチックさを持ち合わせた、大太鼓まで入っているのかなあ。

「らぁ〜〜 そ みどぉ〜〜どふぁ しぃ〜 そぉらど そぉ〜」
というサックスの長いソロが吹かれていく。へえ〜 すごい。サクソフォン大活躍の曲である。
まるでプーランクみたいだ。と思ってみたりするけど、「しそしそ ふぁれふぁれ・・・」と、いうリズムのなかで、木管だけでなく、木琴も、金管も総動員した楽しい楽曲である。

一度、生オケで聴いてみたいと思っている。どこか、定期演奏会で取り上げていただけないかなあ。
第1曲目にうってつけだと思うんですけど。
1968年 モーリス・デュリュフレ  コンセール・ラムルー管弦楽団  ★★★
1996年 フルネ オランダ放送フィル De ★★★★
所有盤を整理中です。

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