「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

フランク 交響詩「呪われた狩人」
Franck : Symphonic Poem "Le Chasseur maudit"


プラッソン  トゥールーズ室内管弦楽団 1994年〜95年
Michel Plasson
Orchestre National du Capitole de Toulouse
(Toulouse Capitol National Orchestra)



録音状態は、まずまず。少し乾き気味で、軽快に明るめに演奏される。
カップリング:デュカス「魔法使いの弟子」、フランク「呪われた狩人」、ラッザーリ「夜の印象」、デュパルク「レノール」、同「星たちに」、サン=サーンス「死の舞踏」
フランクと言えば交響曲とヴァイオリン・ソナタが有名だが、交響詩も作曲している。
この交響詩「呪われた狩人」は、ホルン演奏者にとって、格好良い出だしとなっている。

この曲にはストーリーがあり、復活祭りに、村人が止めろというのを無視して狩りに出てしまった伯爵が、永遠に魔物たちに襲われるというモノ。
まあ、言うことの聞かないラインの城主ってところだろうか。
襲われて、どうなるのか、う〜ん イマイチ、結論がワカランのだけど。どうやら、永遠に追いかけられてしまうらしい・・・。(神を、ないがしろにした罰なんだろうね)

冒頭、ホルン2本で、「みっみみ〜 みっみ〜 しふぁ〜 み〜」「みっみみ〜 みっみみ〜しふぁ〜 みし〜」「しふぁ〜 みし〜」「らみ〜」
ティンパニーが、どろどろ〜っとロールされている。
ホルンが渋い音色で、「みっ みみ〜 し〜ふぁふぁ〜 しふぁふぁ〜 みしし〜」と角笛を吹いている。
フルートの音色が絡んできて、草原や牧草地帯をイメージさせられる。

そのうちに鐘が聞こえてきて、「ら〜みし〜 れどれ し〜 ら〜ふぁみ〜」
弦が重なりが、大きな鐘の振り子のように働いて、荘厳なイメージになっている。どっか歌謡風に膨らんできて、うねりが生じているのだが〜 
リズムが3拍子で、どことなく、大袈裟すぎて、ちょっと野暮ったいんだけど。(笑)
「み〜ふぁ どしら られ〜ふぁ ふぁど〜」
「し〜ふぁみ〜 れどれ し〜 ら〜ふぁみ〜し れどれし〜 ら〜ふぁれみ〜」

ふむ。劇中の音楽のようでもあり、幾分オペラチックでもある。
前半は、素朴で牧歌的な暮らしのなかで響く、教会の鐘が印象的だ。
ホルンが高らかに鳴り響くところは、なかなかにホルン吹きには格好良いモノなのだろうなあ。と思う。
原野に狩りにいそいそと出ていて、「みっみみ〜 みっみみ〜 ふぁそみ〜」
途中で嵐が出てくるのか、雲行きが怪しくなり、いやいや原野に悪魔が出没したんだろう。
木管が怪しげに吹き出す。
「そっそそ そっそそ〜 そっそ そそそ〜」 「ふぁみれしどれ〜 っそそ〜どれみ」
「タッタ タタタ タタタ  タッタ たぁ〜〜 タッタ たぁ〜」

う〜ん。解りやすいような、ちょっと解りづらいような・・・。
音型も音も、シンプルだけど、雰囲気は出ているし、弦と木管の使い方は、ハイ、巧いと思うんですけど、あまりに音型が続いて〜 う〜ん。きっと、ホルン = 伯爵さまの狩り風景フレーズなんでしょう。
シンバルまで入ってきて、同じフレーズを奏でられると、げっ ご大層な〜と思ってしまうけど。
ジジジジーっと、音がなったあと、鎮まっているとこなんぞ、やっぱ不気味なのだが。
これは、自分の想像力次第かもしれない。
森で迷って悪魔に追いかけられる。という場面というか、う〜ん きっと、この場面だな。とは思うんだけど、できれば映像が欲しいなあ。という感じ。

とにかく、金管が、この作品では大活躍みたいだ。
プラッソン盤で聞くと、完全に金管がメインなのである。暖かく、渋く〜吹かれている。で、弦は、どちらかと言うと添え物になっている。勢いがあり、どちらかという攻撃性の高い演奏かもしれない。
低弦の震撼させるような凄みもあり、グリッサンドが多用されているのだけど、これも機敏に反応しているし、直接的にイマジネーションを湧かせるものとなっている。

まあ しかし、へえ〜 これがフランクの作曲とはねえ。超マジメな滋味な作曲家だと思っていたのに。
約15分程度の楽曲なのだが、大きな作りというか、大スペクタル風の作風で、とっても意外で、ホント驚きです。弦が、奥にひっこんで、細かく動くところや、小刻みに刻むところ、鐘が慌ただしく警鐘を鳴らすところなんかは、どこかワーグナーっぽい感じなんだけど。

冒頭の日曜日の教会場面より、後半が聴き応えがあるのだが、冒頭の教会の鐘が、人が変わったかのように、怒っているかのような恐ろしい警鐘の鐘となっており、プラッソン盤では、キツク高めに、大きく入っている。
しかし、ちょっと、ドイツ臭いというか、沈み込んだ、深く、黒っぽい森深く〜 というバックボーンが、う〜ん。フランクが、フランスと言いつつホントは、ベルギー出身だっだっけ。
う〜ん。やっぱり、多少、色彩的に明るめかもしれないなあ。弦のゴツゴツ感が少なめであることと、フランスのオケだからか、軽快で鮮やかも。
ストーリー性は、感じられるし、大仰すぎるかもしれないんだが、雰囲気は良くでている。
それが、作風を的確に表現できているかどうか、専門家ではないので解らないですけど〜

この交響詩「呪われた狩人」は、ビュルガーさんという人のバラード(詩) 「Der wilde Jäger」が、元ネタとしてあるようだ。Gottfried August Bürger (ゴットフリート・アウグスト・ビュルガー)というと、ほら吹き男爵(ミュンヒハウゼン男爵)の冒険の著者?として有名な方らしい。
ちなみに、このプラッソン盤には、デュパルク作曲の「レノール」を収録しているが、このレノールも、ビュルガーさんのバラード(詩)を元にした曲である。
フランス(?)の作曲家たちが、ドイツの詩を元にした曲を作るってことも面白いんですけどね。
いずれにしても、この詩を知っていたり、バックボーンを知っていればもっと楽しく、世界が広がるのだろうけど〜 いかんせん、ドイツ語では、ワタシには、さっぱり解りません・・・。
ドイツ文学を専攻している学生さんだったら、知っておられるのかもしれないんですけど。(がっくし〜泣)
1994年〜95年 プラッソン  トゥールーズ室内管弦楽団 EMI ★★★
所有盤を整理中です。

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