「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

 ホルスト 組曲「惑星」
Holst: The Planets


カラヤン ウィーン・フィル 1961年
Herbert von Karajan
Wiener Philharmoniker
(Vienna Philharmonic Orchestra)

録音状態は、リマスターされて聞きやすい。
ホルストの惑星を、一躍有名にした歴史的な名盤だが、結構、ひぇ〜っという感じがする。これが、ウィーン・フィルなの?と驚くこと必死。

第1曲 火星 戦争をもたらすもの Mars, The Bringer of War
第2曲 金星 平和をもたらすもの Venus, The Bringer of Peace
第3曲 水星 翼のある使者    Mercury, The Winged Messenger
第4曲 木星 快楽をもたらすもの Jupiter, The Bringer of Jollity
第5曲 土星 老年をもたらすもの Saturn, The Bringer of Old Age
第6曲 天王星 魔術師      Uranus, The Magician
第7曲 海王星 神秘なるもの   Neptune, The Mystic

「火星」
カラヤン盤は、歴史的な名盤との言葉につらされて、今更ながら買って聴いたものである。
録音状態はリマスターされており、今でも充分に満足できる状態。これほどパワフルな音響を収めているとは、思っていなかった。へえ〜すごい。 で、肝心のカラヤンの演奏だが、これ、本当にカラヤン? ウィーン・フィルなの? と驚くほど、なんだか、ハチャメチャ的で、ものすごく荒々しい。(笑)
ウィーン・フィルのイメージとしては、弦の音は艶やかだし、まろやかだしというイメージだったが・・・。
ここでは、やけくそ気味にチューバが吹かれ、ティンパニーは荒々しく叩かれている。弦もガシガシに弾いている。思わず、ひぇ〜っ!
まあ。もっとも「火星」という楽章は、「戦争の神」というイメージを与えられているので、この楽曲の雰囲気にはマッチしているといえば、マッチしているのだが。 それにしても、意外なほど荒っぽい。
火星は、「パパパ ぱん ぱん ぱぱ ぱん〜」と刻まれていく、5拍子の3+2のリズムが特徴的だが、このカラヤン盤は、あまり正確ではないような気がする。 テンポは速いのですが、どこか勢いだけで行ってしまったという・・・そんな感じを受けた。 今となっては、う〜ん。どうだろう。精緻さには疑問符がつく。

「木星」
惑星のなかでも、一番の聴きどころなので、どんな風に演奏するのか、興味を持って聴いたが。
テンポが速く、えっ 休符なしで行くの ?というほど、せっかちだ。
下降するところは、やっぱカラヤンならでは、まったりレガート奏法だが、全体的には、慌ただしく駆け抜けていくことと、語尾が団子状態で、バラバラやん。と唸ってしま った。
あの有名な中間部の旋律は、異様なぐらい、まったりエレガントだが、前後の主題は、優美さや流麗な演奏とは言えない。もう少し丁寧に演奏して欲しかったなあ。
「土星」は、もう少し、がっしり・どっしりして欲しい が、まあ聴き応えはあり。
ただ、チューブラベルだと思うが、鐘が、変に浮いた高い硬い音なのは、いただけない。
うへっ。もう少し小さい音で頼むよ。ぶちこわしになっちゃった・・・。

「天王星」
奇想天外な楽曲で、変拍子が楽しい楽曲だが、カラヤン盤は、意外と硬く、ギクシャクした操り人形のようで、魔術師には、ちょっと遠い印象だ。
変拍子が苦手なのだろうか。
ホルストの「惑星」では、ボールト盤やカラヤン盤は、歴史的名盤だと言われている。「惑星」が、メジャーな楽曲として取り上げられ、録音されている盤も多く、巷でも繰り返し聞かれるようになっているのは、カラヤンとボールトが、録音してくれたおかげなのだそうだ。
それには、感謝〜であるが、今、聴くと、えぇ〜っと疑問符が付いちゃう。

メータ ロサンゼルス・フィル 1971年
Zubin Mehta
Los Angeles Philharmonic Orchestra

まっ こんなモン

録音状態は良い。ダイナミックな演奏で総体的には力づくで勢いだけで行っちゃった〜という感じ。
カップリング:ジョン・ウィリアムズ「スター・ウォーズ」組曲(メイン・タイトル、王女レイアのテーマ、リトル・ピープル、酒場のバンド 、祝い、王座の間とエンド・タイトル 1977年)

「火星」
とても速い演奏で、冒頭からダイナミックに演奏される。ダイナミックといよりも、いささか乱暴だと言いたくなるほどの快速テンポ。 1曲目は「火星」で、戦争がテーマになっているのだから、激しくてあたりまえかと思い直したが、それにしても、変拍子を、この快速テンポでよく刻めたものだと驚かさ れる。
5拍子とテンポの速さと、音の強弱で、ぐぐ〜っと激しく畳みかけてくるのだ。
録音状態は、当時、レコード・ディスク大賞を受賞しているだけあって、明晰そのもの。たっぷりとした重低音が録音されている。 また、小太鼓の刻みと共に、唸り声のような擦れた声で咆吼するチューバの音が聞こえるが、これは、収録マイクが、目の前にあったのか、ホント、チューバの音がよく聞こえるの だ。耳障りなほど、大きな音でチューバが鳴るのが、メータ盤の特徴か? ダイナミックで派手で、これはやり過ぎだろう〜ってぐらいの印象を受ける。

「金星」
うってかわって、かなり歌われており、神秘的でさえある。まったりしつつも、引き締まっており、これは巧いな〜と感じる。
ボールト盤を聴いた時には、かなり弛緩してしまったが、メータの演奏は、筋肉質で逞しく、かなりマッチョに響いている。

「木星」
エレガントな木星の筈なのだが、メータ盤では、テンポが幾分速め。豊かな音色で、たっぷり歌われているため、また、金管や木管のフレーズの刻みが良く聞こえため、 かなり心地よい。
鉄琴はちょっと遠めなのだが、金管は、太くて豊かな音色です。
フレーズ内での金管の合いの手が良く聞こえ、多彩な音色が入っており、煌びやかな音色と共に、有名なフレーズが、たっぷり〜朗々と、レガートをかけて歌われる。
ボールト盤では、擦れた声での浅めの歌い方だったが、メータ盤は、若々しい声で、豊かにたっぷりと歌われ、柔らかさもあり、豊かに堂々と歌いあげるので 、まるでオペラ的な感動を与える。
ちょっと、アンサンブルの乱れも感じなくはないが〜、タンバリンの打楽器類が良く聞こえ、木管が忙しそうに吹いているのが印象的だ。

「土星」は、ブキミな重低音が響く。巨人がどし〜んと大股で歩いているようだ。「天王星」では、テンポを揺らしてくるので、大変面白く、芸達者だな〜と感じる。
しかし、不気味な魔術師というよりは、おまえは道化師かあ〜 へなちょこピエロじゃん。と思ってしまうところもあり。(笑)
金管が、いささか荒っぽいのが難点。強く、ぴゅーっと吹きすぎ。重たい音で、リズムに豪快に鳴らして欲しいのですが、ちょっとフレーズが浅く短めだ。豪快にアクセントを付けた方が 、きっと面白かっただろうに。ちょっと残念。
ティンパニーの音色が、軽すぎるように思うし、どことなく、なんか、ちぐはぐな感じを受ける。
冒頭の「火星」は、迫力満点だったのに、いったいどうしたんだろ。
この楽章の最後まで、ティンパニーに迫力がないため、軽くて薄味に感じるし、また、語尾が揃ってないように感じる。
「惑星」全体で見た場合、う〜ん。ちょっとバランスが悪いかなあ。ただし、メータ盤は、破天荒ぶりが面白く聴けて、いいんじゃーないだろうか。メータ盤は、とんでも盤という世評があるよう だが、私的には、そんな感じは受けない。
強弱のはっきりした、ちょっと大袈裟な演出かもしれないが、上品でないとダメなのか、破天荒ぶりを許せるか。許容範囲や好みによって、大きく分かれるかもしれない。
マリナー  コンセルトヘボウ 1977年
Neville Marriner
Royal Concertgebouw Orchestra
(Amsterdam Concertgebouw Orchestra)

   

録音状態は、77年とは思えないほど優秀で、豊かな残響が、無限に広がる宇宙空間をイメージさせてくれる。かなり芳醇で上品な演奏。

コンセルトヘボウの「惑星」で、重低音から高音域まで、驚くほど芳醇な演奏である。
77年という録音年なのだが、残響が豊かで音場が広く、この響きに虜になってしまう人も多いかも しれない。有名盤じゃーないのだが、コンセルトヘボウの音は充満してて、ご満悦。上品で、豊かで柔らかく、劇的な演出はほとんど皆無 ・・・という惑星。

「火星」
5拍子の3+2のリズムを几帳面に、正確に刻んでおり、テンポはあまり揺れない。ティンパニーは、1音を叩いた瞬間の音というよりは、響きが拡散されて聞こえており、金管も奥から、まろやかに響 く。
上品で、鋭いだけの咆吼ではなく、弦の響きも、エッジは強くなく、過激とはほど遠い演奏だ。
パパパ ぱん ぱん ぱぱ ぱん  パパパ ぱん ぱん ぱぱ ぱん〜  
この独特のリズムも、弦やパーカッションのアンサンブルも精緻で、オケ全体で響いており、金管が飛び出ているとか、特に強く演奏しているパートがあるとか。どこかを強調して聴かせる。という感じ はしない。管も含めて、トータルで包み込むような、それでいて音が広がるという美し響きとなっている。
巨大なオケなのだが、どことなく室内楽的な雰囲気を持つ、バランスの良い盤で、かつ豊満な広がり感を持つという、不思議さ。全ての音が、ダイレクト音で聞こえてくるというよりは、反射して届くような、そんな雰囲気を持ってい て、もちろん、響きのなかからも、特徴的なチューバのフレーズが聞こえてくるのだが、メータ盤のように、チューバだけが際立っているようなことはない。
最後のコーダも、余韻を感じさせ、香りが広がるような優美さを持っている終わり方だ。

「金星・水星」
メータ盤やボールト盤は、激しい火星が終わった瞬間、気が緩むのだが、マリナー盤の良いところは、金星や水星などの穏やかな楽曲が、大変美しいこと。ボリュームをあげにいかないと聞こえないほど、かなり弱音 だが、弦の響きが、大変美しい。
一般的に、惑星最初の「火星」の音量が、でかすぎなのだ〜とは思うけど。

「木星」
これほど柔らかく芳醇な木星は、マリナー盤の他には無いのでは〜と思うほど。
う〜ん、この金管のまろやかな響きには、うっとりさせられる。
金管の間で、木管やトライアングル、タンバリンなど、後ろに埋もれがちなパーカッション類の音が、透明感を伴って、全て聞こえてくるし、なんたって音質だろう。
木星がイコール木質でなければならない。とは言わないけれど、この低弦から高弦までの、弦の音のまろやかなこと。う〜んっ。これは、コンセルトヘボウの音が好きだ。という方が多い筈だなあ。と感心しきり。
潤い感、適度な湿気感、瑞々しさと、弾力の良さ。これには参りました。唸ってしまった。
「ジュピター」として有名な旋律も、どこか寂しげで、豪快一本でもなく豪放磊落でもなく、郷愁すら感じるほどのフレーズで演奏されています。
派手さはないのだが、穏和で、柔らかく包み込まれるような雰囲気で、これは美味!拍手っ!

「土星」
段々と音量を上げており、豪快な響きで演奏され、チューブラベルの音色が響き渡り、大変渋い演出で盛り上げてくる。マリナーさん、何歳の時の録音なんだろ。かなり老練なイメージを受け る。惑星というよりは、晩秋の風情のようで、さみしーっ雰囲気が漂う。まるで、祇園精舎の鐘の声・・・ 「栄枯盛衰」という四文字熟語に近いイメージだ。
惑星という天体ショー、スペクタル性を前面に出してくる盤が多いが、マリナー盤は、とっても人間臭い(笑)演奏だと思う。

「天王星」
天王星は、マリナー盤が一番痛快かもしれない。これは、メチャ楽しい楽曲で、コンセルトヘボウにしては、豪快に派手に鳴らしている。でも、音色は渋いまま。
なんと〜 すばらしいアクセントのつけかた。これぞ魔術師っだ。と感じてしまった。手を、ふにゃふにゃ〜させて、呪文を唱えているような光景が目の前に広がってきて、とても楽しい 。
ティンパニーのエコーのかかった響きや、オルガンの重厚な響きが、おどろおどろしく、また、リズミカルで滑稽でもあり〜 インパクトのある破天荒さ。奇想天外さ。重厚さを兼ね備えて いる演奏だ。
この楽章を聴いているだけでも、ホルストの演出のすごさを感じつつ、マリナー盤には拍手喝采っ。
いろんな拍子が組み合わさって「惑星」が構成されているように思うが、4分の6拍子では、いったいどんな風に指揮棒を振るのだろう。具体的な棒振りが想像でき ない。
なんとも摩訶不思議な楽曲でありながら、とても楽しく聴ける。
マゼール盤の天王星は、あまりにも奇想天外すぎて辟易してしまったが、マリナー盤はエレガントでありつつも破天荒だと思う。

「海王星」
神秘な海王星で、まるで、エコーがかかっているような響きで、大変印象的だ。コンセルトヘボウ独特の響きが、とても重要な役割を果たしているようで、無限大に広がっていく 感じがする。
これぞ宇宙の無限大。という気がするなあ。録音状態も、これがアナログ時代の録音とは到底思えないほど・・・感動。おみごと。参りました !

総体的には、マリナー盤はアナログ時代の産物だ。巨大オケが、バランス良く1つの空間で溶け合って響いている。そして、それが無限大に広がっていくという不思議な感覚を得ることができ る。室内楽に聞こえるほど、オケのバランスが良く、優しい楽曲に仕上がっているようだ。
ブラスが好きな方なら、レヴァイン盤を聴けば良いだろうが、録音や歴史的な意味合いを重視するならカラヤンやボールト盤を聴けばよいだろうし、また、パワーで押しまくる盤もあ るけれど〜
う〜ん。なかなか、頃合いが難しい。というのが実情かもしれない。
それに、聞く人の年代によっても、受け止め方が異なるように思う。「惑星」をじっくり聴きたい年代になったら、このマリナー盤を取り出して聴くのが良いのでは と思う。
ワタシ的には、マリナー盤は、アナログ時代のバランスのとれた芳醇な惑星で、デジタル時代にはそぐわないかもしれないが〜 もっともっと聴かれてもよい盤だと思 う。深みがある。

ボールト ロンドン・フィル 1978年
Adrian Boult
London Philharmonic Orchestra

録音状態はまずまず。結構、せっかちというか、セカセカした感じ。
カップリング:エルガー「威風堂々」1番・4番
バルビローリ フィルハーモニア管弦楽団 1962年
ヴォーン=ウィリアムズの「グリーンスリーヴスによる幻想曲」
バルビローリ シンフォニア・オブ・ロンドン 1962年

78年録音のボールド盤は、かなり鳴りっぷりが良く、ダイナミックで、あっけにとられる。テンポも、ゆったりしていると思っていたのに、切れが鋭く豪快だ。
この盤は、ボールドさんの5回目の録音とのことだが、え〜っ 5回も録音しているなんてスゴイ。
どうやら、ホルストはイギリスの方、だからオクニモノということで張り切って5回も録音しているようで、十八番(おはこ)にしていたようである。ワタシは、この盤しか聴いていないので比較はでき ないが〜 「惑星」だけで5回とは、すごっ。

「火星」
チューバやトランペットなどが、3連符を意識された状態で鳴っています。
パパパ ぱん ぱん ぱぱ ぱん  パパパ ぱん ぱん ぱぱ ぱん〜 
後半まで、ずーっと力強く、独特の3連符のテンポを刻みます。
最初、指を折りつつ、1・2・3・4・5・・・と拍子を数えていたのですが、頭がこんがらがって、なかなか拍子がつかめません。何度も聞き直して、ようやく、その拍のなかの強弱を感じるようになったのですが、 かなり変則です。
ボールト盤では、チューバ等の金管のパワーより、パーカッションのリズムが強く意識されているようです。
火星の最後は、音の伸びが長〜く、おお〜っと驚くほど底力があります。

「木星」は、のびやかに演奏され、弦が綺麗です。
マリナー盤(オケ:コンセルトヘボウ)のような芳醇さはありませんが、ボールド盤は、小股が切れ上がったような、きりり〜とした語尾の切れがあります。
また、マリナー盤は、コクのあるまったり系ですが、ボールト盤は端麗辛口系です。
ちょっと、淡泊すぎるほどで、あっけない感じを受けます。もったいなあ〜と感じるほどでした。

6曲めの「天王星」は、テンポが遅めです。
トランペットとトロンボーンが強く吹かれ、なんとも不思議な魔術師です。
このボールト盤の「天王星」で登場する魔術師は、お年寄り風で、どっしりと、落ち着きはらっています。
破天荒タイプではないので、ちょっと面白みに欠けるかもしれませんが、これがなかなか・・・。
ボールト盤の不思議なダンスは、おどろおどろしい雰囲気がするのです。
そ・み・ふぁ・し〜 
で、テンポが速くなったり、遅くなったり・・・揺れています。
ただでも不思議な拍子で奏でられる楽曲なので、テンポを揺らされると、うわ〜 酔うわ。これっ!
最後には、まるで船酔い状態で、ふらふらに・・・。

この5回目の演奏は、ボールトさんが、90歳を超えてからの録音だったそうです。
なお恐るべしパワーです。唖然としつつ大感動。大拍手を送ります。
ショルティ ロンドン・フィル 1978年
Georg Solti
London Philharmonic Orchestra

いかさねぇ〜

録音状態は悪いわけではないが、今となっては、かなりイマイチ。奥行き感が少なく、宇宙の雰囲気が出てこない。それに、ちょっと即物的で〜楽しめなかった。
カップリング:
1〜7 ホルスト 組曲「惑星」
8〜10 エルガー 威風堂々 1番、2番、4番(1976年)
冒頭の火星からして、ショルティ盤は、すこぶる速い。すごっ 速すぎっ。
とても早口で、パパパ パンパンを繰り返して行く。
6分41秒というクレジットになっているが、重量感のある楽曲だが、う〜 よくこのタクトについて行けるものだと思いつつ、どこか軽くて、ぶったまげた。78年の録音で、ショルティだと、通常シカゴ響だと思うのだが、なぜか、ロンドン・フィルでタクトを振っている。で、あっさりしているというか、そっけない。
機能性を重視しているのか、即物的に聞こえてしまって、ロマンは、あまり感じないし、音響を楽しむという感じよりは、リズムを刻むフレーズが前に出てきてくる。
金管の奥行き感がイマイチなので、宇宙空間を楽しむ暇がないような気がする。
あらまっ。あっけなく終わってしまった。

金星は、神秘性を感じさせるところなのだが、はあ、これも、デジタル時代の録音に比べると、どうしても遜色が・・・。
雰囲気がなあ、どうも奥行きが欲しい楽曲だし、ヴァイオリン、木管のフレーズに抑揚が乏しく、また、音色がイマイチ美しくない。ヴァイオリンのソロも登場するのだが、ちょっと・・・ 木管のフレージングも、もっと膨らませて欲しいかなあ。

水星は、コミカルさのある弾んだ曲だが、ハハハ〜 これもそっけない。チェレスタのキラキラした可愛い曲なのに。
速いっ。なんだか前につんのめった感じでスイスイっと進むだけで。これまた、あれまっ。
ヴァイオリンの早口な節回し、木管の細かい節回しが、楽しいはずなのに、競争しているかのようで〜
レコードの回転度数を間違えて録音したかのような感じだ。

木星は、有名な曲だし、スケールの大きさを表してダイナミックなフレーズが登場する。
さすがに、ここでは、ホルンの開放的な音が聞こえてくるが、速いですねえ〜 収録する時間の制限があったのか、完全に前につんのめっているかのようだ。
タンバリンが入ってくるが、色彩的なのに、テンポだけは、どうも、巻きが入ったかのようにアップテンポになってしまう。
ユニゾンで歌うとこは、さすがにゆったりしているが、テンポの差が大きく、どうも馴染めないし、もっと朗々と歌って欲しいと思ってしまった。それに、音質がイマイチ。

土星は、神秘的で暗い感じのする曲だが、コントラバスがもぞもぞ〜しているだけだ。
コラール風に歌う主題も、金管の出番なのだが、ぶわぁぁ〜っと音を外している感じがする。

天王星は、金管の和音と、ティンパニーの組み合わせが面白い曲だが、ファゴットのフレーズや弦、パーカッションが、まるで、マジシャンのように楽しげで、おちゃらけ風の弾けた曲なにだが、あのねえ〜それでは、そっけないでしょう。
遊び心を満喫させてくれないですねえ。もっと、開放的でも良いのに、コミカルさが無い。
巧いわけでもなく、やっつけ仕事のように聞こえちゃって、かなり不満っ。
リズムを主体に演奏するなら、もっと、メリハリを聴かせてくれてもいいのに〜 平板な感じがするのは、何故なんだろう。
活き活きとした感じがしないんだけど・・・。
録音のせいかもしれないが、もわっとした空気感があって、ヌケが良くないのと、パーカッションの音が、綺麗に絡みついて聞こえてこないし、立体的に響かないからかもしれない。
また、テンポを落としているものの、タメ感が少ない。

海王星は、コーラスが入って静かにフェードアウトしていくのだが、やっぱ、録音状態のイマイチさが、如実に表れてしまったようで、奥行きが足らず、雰囲気が出てこない。
総体的には、バリバリの馬力で押してくるのかと思ったのに、やっつけ仕事みたいで、かなりがっかり・・・。
ちなみに、カップリングされているエルガーの威風堂々は、ショルティの生誕100周年記念盤(2012年発売)だと、全5曲が収録されているようだ。しかし、ワタシの所有しているのは一部だし、ジャケットの写真も違っている。


マゼール フランス国立管弦楽団 1981年
Lorin Maazel
Orchestre national de France

デジタル初期の録音ですが、透明度が高く、音色は明るく、重量感たっぷりの演奏だ。すごい大袈裟〜(笑)

「火星」
冒頭より、5拍子のリズムが、バンバン刻まれていきます。
フランスのオケなので、音色に明るさがあり、残響もほどよく入るため、さほどキツク聞こえません。
でも、やっぱり〜 マゼール盤の刻む5拍子には、エッジが鋭く、パワーがあります。
チューバが前面に出ており、ティンパニーは少し乾き気味に豪快に叩いています。
特に、ティンパニーのロールは、異常乾燥注意報のなかで発火し、燃えさかる火の玉のようです。
かなり怖い・・・。
バンバンとリズムを刻みながらも、意外なところで、弦が滑らかにレガートで演奏したりしています。
う〜ん。これは、両刀使いだ。まるで宮本武蔵の二刀流・・・。
器用というか、あざといというか。マゼールさんには、ホントに驚かされます。

火星の中盤は、金管は奥から柔らかく、そして力強く吹かれています。
録音状態が良く、奥行きや横の広がりを感じるため、重量感を感じますが重くなりすぎていません。
オケが、フランス国立管弦楽団だからか、色彩豊かな音色で、無機質、無感動な演奏になっていないのです。各パートの音もよく聞こえ、残響もほどよく入っていて、良い録音です。

「金星」〜「水星」
ヴァイオリンの音色に艶があり、また、チェレスタの音に広がりがあり、エレガントな雰囲気も持ち合わせています。 
弱音部分ですが、透明感があるので、水星のフレーズが、可愛いと感じてしまいました。
マゼール盤で「可愛い」とは・・・。思わず自分でも笑ってしまいます。これは驚きです。

歌謡風のフレーズが有名な「木星」は、サラサラと流れています。
「木星」では、もう少し、まったり演奏して欲しいのですが、特に、木星の前半・後半が、せかせかして速く演奏されてしまいます。
特に、前半は、金管と各パートとの掛け合いが面白いのですが、あまりにも忙しく、気ぜわしく演奏しているため、まだ、せかすかあ。あ〜あっ やめて〜!
あっ やっぱり、アンサンブルが乱れた・・・。と、ブツブツ文句を言ってしまいました。
中間部の有名なフレーズは、確かに歌っているのですが、タメが少なく、がっくりです。
惑星のなかでも「木星」が一番の聴きどころ。白眉なのにねえ。モッタイナイ・・・。
木星の後半は、まるで、早口言葉のようになって舌がもつれており、アンサンブルが乱れています。

「土星」
どっしり〜っ! 強烈な土星です。地響きを立てて歩いてくる巨人のようで、威圧感たっぷりです。
当然テンポは遅め。かといって、土星のなかにも、静謐さも神秘性も充分持ち合わせています。
う〜ん。やっぱりマゼールは天才肌なのでしょうか。正反対の性格を、小さな楽曲のなかに、随所にちりばめて演奏しており、身振り手振りが大き く、引き込まれてしまいます。

「天王星」
切れのある金管とティンパニーの強打。シンコペーションの音響効果は、抜群の「天王星」です。
すごい音圧で迫ってきており、完全にノックアウトされてしまいました。
ティンパニーと太鼓の打楽器系の響きが、とてもスゴイのです。ハデハデ・・・。
特に、前半終わりに、唐突に音量をあげています。
劇的効果はあるし、驚かされるのですが、いささかやり過ぎなのデワと、疑問を感じました。
でも、あのシャーンとなる音は、何なのでしょう。
瞬時に異様なほどの増音量が鳴るので、これは、きっとオルガンの音なのだろうと思いますが。
テンポは始終遅く、厚ぼったいため、マリナー盤のような小気味良さや、洒脱さは感じません。
再度、がなり立てるように、打楽器とオルガンが合わさって・・・最後を飾るのですが、天王星のイメージが、ちょっと狂ってしまいました。

奇想天外さは、マゼール盤がイチバンだと思うのだが。でも、ちょっと・・・引いてしまう部分も。
大見得をきる演奏は当然面白いし、聴き手であるこちらも求めているところがあるのですが、それにしても、マゼール盤は、あまりにも大袈裟かなあ。
聞き終わった後、興ざめしてしまうところがありましたが〜でも、ここまでするのもマゼールさん、ならでは。

レヴァイン シカゴ交響楽団 1989年
James Levine
Chicago Symphony Orchestra

あちゃ〜

録音は、いたって優秀 すごい音が鳴り響く。
どひゃー やっぱ凄いボリュームたっぷり、さすがに録音優秀とされてきた盤である。
しかし、ボリュームを下げて聴かないと耳が痛く、ワタシ的には最後まで聴き通すのは、むむむっ〜ちょっとツライです。(笑) でも迫力満点っ。

「火星」
オケがシカゴ響なので、金管の音は凄まじいのは予想されていましたが・・・
やはり、その圧倒的パワーにひれ伏してしまいました。
宇宙に向かって、ロケットが発射されたような感じで、猛烈な噴煙が巻き起こっています。
SFX映画のイントロのようで、一大スペクタルで、大衆向けと言えば大衆向けです。
クラシックという既存の硬いイメージを粉砕し、これでは爆演ではないか〜という感じもします。
色彩も極彩色のキンキラキンというイメージで、ここまで、つき抜けて演奏されると〜 ひれ伏す以外にありません。
特に、「火星」の5拍子のリズムにあわせて、金管のファンファーレたるや、スゴイのひとこと。
音が、まっすぐに向かって、こっちに飛んでくるようです。まるでバズーカ砲。
ぶっちぎり〜の圧倒的迫力なので、「火星」をこのレヴァイン盤で聴いてしまうと、他の盤が聴けなくなるかもしれません。(笑)

オケの主役は、金管と打楽器の鳴りっぷりです。 
パパパ ぱん ぱん ぱぱ ぱん  パパパ ぱん ぱん ぱぱ ぱん〜 
しばらく、このリズムが耳から離れません。

「火星」の後は、無重力状態の世界に放り出されたように、放心状態になってしまいました。
「天王星」も、レヴァイン盤はコミカルで、スペクタル化しており、なかなか面白く聴けました。
全曲通して聞くには疲れるので、今後は、抜粋して聞く予定です。(笑)

ガーディナー フィルハーモニア管弦楽団 1994年
John Eliot Gardiner
Philharmonia Orchestra

録音状態は極めて良く、豊かで、よく響いている。
カップリング:グレインジャー「戦士たち」(Percy Grainger: The Warriors 管弦楽と3台のピアノのための想像上のバレエの音楽)

「火星」
壮大で荘厳な音量と響きに、まず驚かされます。楽曲を間違ったかと思うほど「惑星」が荘厳に聞こえてきます。
特に、ティンパニーとチューバの低音が、よく響いています。
テンポは、ちょっと遅めですが、音の響きに品があり、残響があるため上品です。
下支えの響きが、ジャージャー気味に聞こえるのですが、心地良く響いてくるのです。
テンポは几帳面で、インテンポ気味。刻みは揺らさず、煽りません。
パパパ ぱん ぱん ぱぱ ぱん  パパパ ぱん ぱん ぱぱ ぱん〜 変則な5拍子の独特のリズムは、スマートですが、迫力あり。
また、遠くから響くところと、前面にでて響くところがあり、この凹凸の響き度合いが面白いです。
ホントに、これガーディナーが振っているのか?と、思わず、レーベルの印刷を確かめたほど で、「古楽器」演奏者というイメージだった、ガーディナーさんのイメージが変わったかも。 荘厳・華麗な「火星」です。

「木星」
はやいテンポで、まずカシャカシャ・・・と、弦が鳴ります。
ホルンの響きは、まろやかで、木管の響きも柔らかい。
ただ、テンポが速いため、木管が字余り的に吹かれているように聞こえます。
響きで誤魔化さないで〜とも思いましたが、中間のフレーズは、かなり歌ってくれます。
ガーディナー盤の「木星」は、たっぷり、まろやかに歌います。
男性のバリトンの声で堂々と歌い上げるようなマリナー盤とはアプローチが違い、ガーディナー盤は、メゾソプラノが、しゃくりあげて 泣いているような、ちょっと寂しい歌い方です。女性的でしょうか。
線はいささか細く、はかなげな感じがしますが、品があり、そして力強い。
木星の後半は、またテンポをあげてしまいますが、総じて、すっきりしています。

「天王星」
破天荒な奇抜な天王星で、ティンパニーの響きもあるし、木管のコミカルな響きが楽しめます。
変拍子と、合いの手の音が聞こえてきて、バランスが絶妙です。
ここでは、振っている人のアクが出てくるところなのだが〜 う〜ん。 これはタップリ どっぷり鳴らしてくれています。かなり派手で面白い。思わず、にんまり笑ってしまいました。
古楽器の指揮者ガーディナーさんのイメージを大きく変えてくれます。
すごいやん。拍手っ!
特に、木管類の響きと、ティンパニーの響きが良く、テンポをぐぐっと落としてブレンドされています。
マリナー盤と共に、知的でありながらも破天荒であり、これは、やってくれました〜
すっぽりツボにはまってしまった。これは良いですねえ。

ガーディナーの大叔父が、ホルストの「惑星」初演時に関わったらしいです。
かなり良い録音であることと、華麗でスマートでありながら、荘厳さを持ち合わせた迫力満点の盤だと思います。これ、ワタシ的には意外とお薦めしちゃいます。

ヨエル・レヴィ アトランタ交響楽団 1997年
Yoel Levi
Atlanta Symphony Orchestra

録音状態は良い。結構、スペクタル要素のある、色彩的で派手な演奏だが、抑揚が少なめで変拍子の面白さが、ちょっと生かされていないかもしれない。

「火星」
音響については、申し分なく良いし、サラウンド、20ビットと書いてあるだけあって、スピーカーから、大きく広がって、とっても満足するのだが、何せ速い。
メータ盤も速かったけれど、このレヴィ盤も、はやーっ。
スイスイ行って、「パパパ ぱん ぱん ぱぱ ぱん  パパパ ぱん ぱん ぱぱ ぱん〜」
几帳面にリズムは叩かれている。
ダダ〜ん。と大きな音でテンポを落とすが、またまた微妙に加速されて、走っていく。最初に聴いたら、あっけにとられて、あらら〜 なんて速い火星だろう。と思いつつ、一種、爽快感を感じさせる火星だ。
ただ、重量感は、さほど感じない。
音の広がり感、奥行き感は抜群だし、ほどよい残響があってスペクタル感も抜群なのだが、総体的には、アッサリ系の軽めサウンドだ。
これは、クラシック音楽を聴いているというよりは、映画音楽でしょう。というノリ感になっちゃう。
速いな〜と思いつつ、何度か繰り返して聴くと〜
機械的、メトロノーム的に感じてしまう。なーんか、即物的で、生き物が生息しない火星っぽいな〜って感じがする。(まっ 火星なんで生物はいないのだと思うけど そういう意味ではなく〜笑)
機械的に叩かれているテンポ設定で、ついつい抑揚がなくなって、段々平板化されてしまっているような〜感じを受けるのだ。リズムを刻むセッションと金管のバランスは良いと思うし、シャーンっと銅鑼が叩かれた後に伸びてくる音も、みごとなんだけど、なーんか速いだけのツマラナイ演奏になってしまう。

「金星」「水星」
神秘的な楽章だが、丁寧に演奏されているものの、どこかモノ足らない。
金管のぼわ〜とした感じはすごくしているのだが〜 テンポ遅いや。一気にテンポを落とされてしまったので、ワタシが、テンポの変化についていけないのかもしれないんだが。
弦の厚みというか、弦のノビ感が、もう少しあっても良いのだが〜 
ヴァイオリンの高音域の響きと、木管が前面に出てきてもよかったかなあ。と思う。ぼんやり〜とした、霞のかかった楽曲だし、ぼわ〜としたぼんやり感は必要な楽曲だが、そこから1本芯のある音が、すわーっと出てきて欲しいんだよなあ。チェレスタの音もよく聞こえるし、細かな音がとっても出ていて繊細だ。

「木星」
安定感があって、勢いがあり、適度にまろやかさも持っている。
録音状態は良いので、いろんな音が見通しよく詰まっているんだなという感覚がする。
弦の艶がもう少しあれば、言うことなしかな〜って思うし、低弦とティンパニーのボンボンという響きが、もう少し欲しい。でも、金管が出てきたところからは、力強さやスピード感が出てくる。
テンポは、結構揺らしており、盛り上がりを演出している。歌謡性の高い楽曲なので、シンプルな木星だと思っていたのだが〜 いやいや、なかなか。いろんなパーツがうごめいていることがわかって、結構、面白いな〜って思っちゃった。
録音状態については、高い音域はよく透るが、低音部分は、どん詰まり傾向にあって、さほど透明度が高くないのかもしれない。そう感じた。

「土星」
静かに、うごめくような楽曲だが、テンポをゆったりとっている。透明度はあるのだが、クリアーな冷たい音ではない。ボンボンっと低音で鳴らす音は、やっぱ、しっかりした芯のある音が欲しいかなあ。
金管のまろやかな咆吼は良いんだが〜 
一気に音量を落としたりテンポを落とすと、しまりが欠けちゃう感じがする。
段々と音量を上げてくるところの演出は、巧いとは思うのだが、どこで頂点を持ってくるのか、難しそう。
チューブラベルの音が響き渡るところは、確かに壮大なのだが、間合いが難しいなあ。
息が続かないというか、緊張感を途切れさせないテクは、改めて聴くと、超難しそうだ。

「天王星」「海王星」
「そぉ〜みぃ らぁ〜 しぃ〜」特徴ある金管フレーズと、打ち込みの鋭いティンパニー。
木琴のキレの鋭い音・・・ 切れのある金管とティンパニーの強打は凄いが、どっか、もっさりしている。
シンコペーションの音響効果が、抜群の「天王星」だと思うのだが、ノリ感が意外と少なめ。
リズム感が生かされていないというか、歯切れが少ないというか、音の移動感に欠けるというか、弾むような感覚が少ないのだ。
ティンパニーのどどどどぁ〜っという音は凄いし、音量もバッチリあるし、色彩感もあるんだけどなあ。
後ろで、木琴がずーっと叩かれているのもクリアーに聞こえるし、派手さも充分に感じる。エッジも鋭い。
でもなあ〜 なーんか違う。足らないんだけどなあ。
海王星の静謐さ、奥行き感は、ハイ、ありますねえ。

総体的には、録音状態は満足するが、どことなく低音部は籠もった感じがして抜けていない。
で、演奏自体も、なーんか活き活き感が少ないのは、何故なんだろうって思う。
丁寧に演奏はされているんだが、冒険的ではないし、リズム感のノリ感は、イマイチ。
変拍子が詰まったリズムの変化が、あまり感じられないのだ。
変拍子って、やっぱ面白いんだけどなあ。
ワクワクしたり、弾力あるノビ感や、あれっという肩すかしを食らうような変化を受けないのだ。

「惑星」の面白さって、やっぱ、各星ごとの異なる印象の描き方、見せ方、組み合わせと、破天荒さかなあ。って思う。空間の広がり感、ヌケ感は録音状態に相当依存する部分だけど、それプラスα、やっぱリズムかな。と思った次第。
あ〜 難しい。聴く方も、相当に馬力いる楽曲ですねえ。改めてそう感じちゃいました。
デイヴィス ロンドン交響楽団 2002年
Colin Davis
London Symphony Orchestra

録音状態は、デッドで残響が少なく、低音の響きが感じられない。
ライブ盤

「火星」
冒頭より、遠くで、5拍子のリズムが刻まれてくるのですが、カスカスの軽めです。
テンポが速く、ぱぱら〜ぱんぱんぱん。と、ちょっと吹奏楽風に聞こえており、う〜ん。
歯切れも悪く、残響もほとんど感じず。他の盤と比べると、遜色ありすぎで個人的にはダメでした。
2002年のライブ盤(ロンドン・バービカンセンター)ですが、録音状態が悪すぎかな。
重量級のパワーがなく、ストレートに打楽器が耳に届きます。
小太鼓(スネア)の響きは良く聞こえるのだが、全体的なバランスが悪く、他の音が届いてきません。
へっ なんで〜と思うほど、トロンボーンやホルンなどの金管が聞こえず、マイクの位置が悪いのかも。
音の広がりが少ないために、イメージも膨らまず、耳のご馳走にもなりませんでした。
火星の最後なんぞ、ばばば ばばば だー と終わるのだが、低音の響きが切れて完全なドンシャリ傾向にあると思います。これでは興ざめ。

「水星」から最後まで
細かな表情が聞こえてくるので、この「水星」や「海王星」は良いと思います。しかし、艶やかな「木星」は、弦の音がカスカスしているようでイマイチですし、奇抜な「天王星」はアンサンブルがイマイチ 。
極めつけはティンパニーの音。
なんじゃ〜 このティンパニーの音は・・・ ボコボコ・モアモアしているぞ。と、この響かない音は、いったい どーなっているだろう。と、首を捻らざるを 得ませんでした。
高音は伸びがあるが、低音がさっぱりなので、かなり録音のバランスが悪いのかな。

「惑星」については、各星をイメージした楽曲によって、雰囲気が変わります。そこが面白いのだが、デイヴィス盤には、迫力が必要な楽曲にはパワーが足りませんねえ。線が細く几帳面すぎて、ころころ変わる拍子と迫力あるリズムと、無限大に伸びるような響きが楽しい楽曲が〜
う〜ん、この盤に限って言うと、ワタシ的にはダメかなあ。こんなの発売しちゃうなんて〜 C・デイヴィスさんが可愛そうだ。と思ってしまった次第デス。

1961年 カラヤン ウィーン・フィル ★★★
1971年 メータ ロサンジェルス・フィル L ★★★★
1977年 マリナー コンセルトヘボウ Ph ★★★★★
1978年 ボールト ロンドン・フィル EMI ★★★
1978年 ショルティ ロンドン・フィル Dec ★★★
1981年 マゼール フランス国立交響楽団 SC ★★★
1989年 レヴァイン シカゴ交響楽団 ★★★★
1994年 ガーディナー フィルハーモニア管弦楽団 ★★★★
1997年 レヴィ アトランタ交響楽団 Telarc ★★★
2002年 C・デイヴィス ロンドン交響楽団 LSO live ★★
所有盤を整理中です。

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