「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

コダーイ 「ハーリ・ヤーノシュ」
Kodály: Háry János


ケルテス ロンドン交響楽団 1964年
István Kertész
London Symphony Orchestra
ツィンバロン:ジョン・リーチ John Leach

ほぉ〜良いヤン

録音状態はまずまず。多彩なオーケストレーションなので、多少、重いかな〜というところがあるものの、勢いが良い。
カップリング:
1〜6   コダーイ 組曲「ハーリ・ヤーノシュ」
7〜10  コダーイ ガランタ舞曲
11〜16 コダーイ ハンガリー民謡「孔雀」による変奏曲
ハーリ・ヤーノシュは、ドイツのほら吹き男爵の冒険(これは、18世紀、ドイツの貴族ミュンヒハウゼン男爵カール・フリードリヒ・ヒエロニュムスさんが、周囲に語った自身の冒険談を元にした物語らしい。)のハンガリー版とのことだが〜
オチャメな子供向けかな?というオペラだが、とても、楽しい楽曲だ。
ワタシ自身も、子供の頃に聴いたように思う。

このCDでは、組曲版が演奏されており、その概要をウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると、次のとおり。

1 前奏曲、おとぎ話は始まる 3/4拍子 
音楽は壮大な「くしゃみ」の表現から始まり、聞いている者がくしゃみをすれば、その話は本当のことであるという、ハンガリーの慣用表現だそうです。

2 ウィーンの音楽時計 変ホ長調 4/4拍子 
「音楽時計」と訳されていますが、オルゴールのような、ぜんまい仕掛けの機械のことで、バスーン、トロンボーン、テューバを除く管楽器と打楽器、鍵盤楽器で演奏されます。

3 歌 4/4拍子
無伴奏のヴィオラソロがハンガリー民謡を奏でる。この節がオーボエ、ホルンへと受け継がれ、これらにツィンバロンが装飾的に絡み合う曲です。

4 戦争とナポレオンの敗北 ニ短調 2/4拍子 4/4拍子 
3本のピッコロ、アルトサクソフォーン、トランペット、トロンボーン、テューバ、打楽器で演奏される曲で、3つの部分からなっており、戦闘の様子が描かれます。金管のグリッサンドや、木管のトリル、唐突なffff のシンバルの一撃など、冗談のような音楽を演出します。
第2部で、トロンボーンとチューバによって奏される主題は、「ラ・マルセイエーズ」のパロディで、第3の部分(「葬送行進曲のテンポで」)では、トロンボーンのグリッサンドに伴奏され、アルトサクソフォーンが装飾音やトリルを伴う、うらぶれた旋律を奏でるもの。

5 間奏曲 ニ短調、ニ長調 4/4拍子 
ハンガリー民謡が用いられ、ツィンバロンが使用されます。中間部ではホルンや各種木管楽器のソロが活躍する。

6 皇帝と廷臣たちの入場 変ホ長調 2/4拍子 
多彩なオーケストレーションで、絢爛豪華なオーストリア帝国宮廷の様子が描き出され、トランペット、コルネット、トロンボーンによるファンファーレの後、テンポを速め、最後はバスドラムの一発で曲を終わります。

この曲は、セル盤が昔からの名盤として有名で、スッキリとした明るめの鋭い旋律が、記憶に残っているが、ケルテス盤は、少し分厚めのこってり系のオーケストレーションで、ちょっと重ためだが、愉悦性は感じられる。


ドラティ フィルハーモニア・フンガリカ 1973年
Antal Dorati
Philharmonia Hungarica
ツィンバロン:ジョン・リーチ John Leach

録音状態は良い。とってもタメ感があり、とっても、語り口が巧いっ!

カップリング:1〜6組曲「ハーリ・ヤーノシュ」
7〜10 ガランタ舞曲
11〜28 ハンガリー民謡「孔雀」による変奏曲
19〜32 マロシュセーク舞曲
まず、大きなクシャミから始まる。
デュカスの魔法使いの弟子かと思うような出だしだ。
一瞬、聴くと、(大昔TVでやっていた、イントロクイズのドレミファドン! フジ系列で76年〜88年に放映していたらしい)お手つきをしちゃいそうな出だしだ。

「どぉ ふぁれ〜し どぉ〜そぉ〜」という、ちょっと、これまた、バルトークかと思うようなフレーズが流れてくる。
むかしむかし、あるところに〜というような幕開け的な場面のように思うのだが、木管のフレーズが、もっと楽しげでも良いんですけど、ちょっと、ちょっと暗いんだよね。
「らぁ ふぁ〜れ ふぁぁ〜どぉ〜」というフレーズを繰り返す。

で、2曲目のウィーンの音楽時計は、ちょっと雰囲気が変わる。
突然、オルゴールのような可愛いフレーズが始まるのだ。もしかしたら、どこかの教会の、からくり時計を録音したの? という感じで空気感が変わる。
チャイムの「ふぁどらふぁ どぉ〜 パラパラ ぱぁ〜っと」 という感じで、雰囲気が変わるのだ。

3曲目の歌は、ヴィオラが、悲しげな詩で、「しぃ〜し〜 みみ〜れし〜 みぃ〜 ふぁ〜 どれみふぁみ れぇ〜ら ししぃ〜」って感じで、ハンガリー民謡を奏でる。
ここで演奏されるツィンバロンが、とても印象的だ。
木管のフレーズと、ばらららん〜っと奏でられるツィンバロンの音色を聴くと、うぅ〜ん、郷愁を誘う。
で、暗いフレーズで奏でられたあとは、少し、明るめになって金管が登場してくる。
誇らしげなフレーズにはなるが、ツィンバロンは、太めの音で掻き鳴らす風で、残響が残るところが、なんとも言えない悲しげに聞こえ、耳に残っていく。
そうそう、ツィンバロンは、ツィンバロムとも表記されるらしい。弦を張ったところに、柔らかいマレット(バチ)で叩くもの。
お琴だと、爪でひっかく感じだが、弦を叩くのだ。
この3曲目と、5曲目にツィンバロンが登場するのが、ハーリ・ヤーノシュの特徴だ。
このツィンバロンの演奏者は、ケルテス盤と同じ方のだが、ドラティ盤の方が、タメ感があるように感じる。

4曲目の戦争とナポレオンの敗北は、滑稽な行進曲のようだ。
「みそしぃ〜 らっしれぇ〜 みそしぃ〜ららら  みっそしぃ〜そ らららっ」というようなフレーズが、金管で吹かれる。
シリアスな戦闘シーンというよりは、どこか、ずっこけた、古代ローマ軍の行進のようだ。大太鼓が、ドンドンっと鳴っているし、シャカシャカ、ぴぃ〜ひゃぁ〜っと鳴っているし、象の行進のようなチューバが入ってくるし、風変わりだ。

アルトサックスが登場しているが、突然、シンバルが、シャーンっと鳴るし、あ〜残念でしたっ!って感じのオチがついている感じだ。で、突然、けたたましい、おちゃらけ風のフレーズが入るし、おもちゃの行進曲のようだ。
なんだか、ちょっとマヌケな感じがするのが、とても面白い楽曲だ。

5 間奏曲
「みぃ〜れ みふぁ そふぁっ そらっ しぃ〜ど しら そふぁっ みれっ・・・」という個性的なフレーズで奏でられる。
独特の粘っこいフレーズで、ツィンバロンが活躍している。
ドラティ盤では、タメ感が良くでてて、付点リズムがつてて、小太鼓のシャリ感が絶妙に入ってくる。ホルンのソロも入ってて多彩だ。
中間部は、優美なフレーズだが、アカヌケてないと言ったらマズイだろうが、てぃ〜ららっという、てぃ〜のところにアクセントがついているのと、チャチャチャぁ〜という語尾が、とても膨らんでて楽しい。

6 皇帝と廷臣たちの入場は、「みれっ らっらっ しっしれ みぃ〜」という、おもちゃの楽器風で、金管が吹かれる。
とても滑稽なフレーズだ。小太鼓が大げさに彩りを添えているし、華麗な楽曲かと思わせておいて〜やっぱコミカルに締めくくっているし、このあたりは軽妙このうえない。

ドラティ盤で聴くと、より一層コミカルさ、より一層、ほら吹きのノリ感が感じられて、笑えてしまう。
おおマジメに演奏されると、つまらないのだが、粘っこさ、こってり感と、キレの良さ、シャリシャリした感じが、軽妙に組み合わされて奏でられているのが嬉しい。
皮肉っぽさも、大げさな演出が、○○だったとさ。っと、オチがついてこそ、痛快に笑い飛ばしに繋がるようだ。
語り口が、とても絶妙で〜 とっても楽しめる。これは、文句なしに拍手でしょ〜う。

1964年 ケルテス ロンドン交響楽団 Dec ★★★
1973年 ドラティ フィルハーモニア・フンガリカ Dec ★★★★★
所有盤を整理中です。

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