「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

コダーイ ハンガリー民謡「孔雀は飛んだ」による変奏曲
Kodály: "Peacock Variations"


コダーイのハンガリー民謡「孔雀」による変奏曲(ハンガリー民謡「孔雀は飛んだ」による変奏曲)は、1939年に作曲された楽曲です。
ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら
アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団創立50周年記念に委嘱された楽曲です。
主題となったハンガリー民謡「孔雀は飛んだ」は、かつてオスマン帝国の支配下に置かれたマジャール人を囚人になぞらえ、彼らの自由への情熱を歌ったもので、この状況を「鎖なき囚人」と呼んでいたそうです。
バルトークとともにハンガリー民謡の蒐集・研究に取り組んでいたことで有名で、この曲も、蒐集した古いペンタトニックの農民の歌とのこと。

「飛べよ、くじゃく 牢獄の上に 哀れな囚人たちを 解放するために くじゃくは飛んだ 牢獄の上に だが、囚人たちは 解放されなかった くじゃくは飛んだ 牢獄の上に 哀れな囚人たちを 解放するために」
20世紀ハンガリーの詩人アディ・エンドレは、自由に対する情熱を歌ったこの民謡を改変して詩を書き、コダーイは、民謡をもとに、37年に合唱曲を、2年後に、変奏曲として、管弦楽曲を作曲したそうです。

「飛べよ、くじゃく」の断片を低音楽器が主題として提示しスタートし、 そこから16つの変奏曲と、終曲が切れ目なく演奏されるという約25分の楽曲です。1990年代より、日本においては、吹奏楽の曲として取りあげられています。
とっても難しい楽曲で、16の変奏曲は、なかなかに聞き分けられません。しかし、とても変化があり、ペンタトニックというヨナ抜きのような風合いがあり、親しみやすいため、いっきに聴き進んでしまう〜魅力的な楽曲です。

ケルテス ロンドン交響楽団 1969年
Istvan Kertesz
London Symphony Orchestra

いかすぜっ

録音状態は極めて良い。とても69年の録音とは信じがたいほど。適度に粘り気があり、若々しく、色彩豊かに、ダイナミックに響く。とても楽しい。

← 上のCDは、2枚組BOXで、ハーリ・ヤーノシュの全曲版が入っている。
ディスク1の1〜26と、ディスク2の1〜5 歌劇「ハーリ・ヤーノシュ」全曲
ナレーション:ピーター・ユスチノフ Peter Ustinov
ディスク2:
6      ハンガリー民謡「孔雀」
7〜12   ハンガリー民謡「孔雀」による変奏曲
13〜16  ハンガリー詩篇 op.13

← 下のCDは1枚もの
カップリング:
1〜6    コダーイ組曲「ハーリ・ヤーノシュ」
7〜10   コダーイ「ガランタ舞曲」
11〜16 コダーイ ハンガリー民謡「孔雀」による変奏曲
今日聴いたCDは、上のジャケットのもので、写真は、ハーリ・ヤーノシュの舞台写真のようである。
さて、ハンガリー民謡「孔雀」による変奏曲は、6つのインデックスに区分されていて、次のとおり。
1 主題
2 変奏曲1〜4
3 変奏曲7〜10
4 変奏曲11〜12
5 変奏曲13〜16
6 終曲

ケルテス盤は、とっても録音状態が良く、およそ69年の録音とは、とうてい思えないほど。
すごい録音技術の高さで、隅々までクリアーに、奥行きたっぷり感に響いている。とてもありがたい。
で、この曲は、ハンガリー民謡「孔雀」から引用されて、主題として使われているので、変奏曲を聴く前に、合唱曲である民謡を聴かないといけない。
てなわけで〜  ケルテス盤では、この変奏曲の前に、ちゃんと、ハンガリー民謡「孔雀」が収められているのである。
マジャール語(ハンガリー語)の知識がないので、なんとも言えないが〜 ヨナ抜き 五音階フレーズは、東洋人にとっては、とても親しみの感じるものだと思う。

ティンパニーのロールが弱音で叩かれているなか、
「みぃ〜れ しらしぃ みぃ〜れ しらしぃ みぃ〜れ しらしぃ みぃ〜れ しらしぃ〜」と、何度か繰り返され、続いて木管の二重奏となり、続いて、弦で〜という風に、主題が、オケ全体に広がって行く。
冒頭のコントラバスとチェロの鳴っている音は、「みぃ〜 みぃ〜 みぃ〜」というフレーズが大きいので、地の底からうめき声が聞こえてくるかのように鳴っている。
続いて、クラリネットが、同じ主題をカノン風に吹かれていく。
「ふぁ〜み しられぇ〜 ふぁ〜そ らしそぉ そ〜らしどらぁ〜 そぉ〜らしどらぁ〜」と、艶のある弦の音色が、転調しながら奏で、ハープまでが入ってくるので、一気に天上の世界へと運ばれるかのような気になる。

で、軽くティンパニーが鳴って、「そぉ〜ふぁ れどふぁ〜 れ そぉ〜ふぁれど らぁ〜それ れぇ〜ど そふぁしそれふぁ・・・」
と繋がっていく。この主題のカノンは、主題におけるハイライトで、木管から始まり、弦のフレーズに木管が遅れて主題を奏でていくという感じで、オケ全体に広がっていく。
う〜ん、まるで、壮大な絵巻モノのように繰り広げられていく様は、圧巻だ。
ケルテス盤は、壮大に、情感たっぷりに演奏しており、まあ、この主題を聴くだけで、胸がいっぱいになってしまう。

それぞれの変奏曲の感想を綴ると、何時間あっても足らないような〜(笑)
この先は、吹奏楽で聴かれた方、演奏された方も多いと思うが、なかなかに勇壮で、楽しく、それでいて寂しげな雰囲気が漂うものだ。
ケルテス盤は、勇壮果敢で、躍動感があふれている。
まるで、こぼれ落ちんばかりに、瑞々しい音が、洪水のように〜 いや、これは冗談だが。ロンドン響のカラフルさを最大限に生かした演奏という感じがする。
ツィンバロンは使われているのかと思ったのだが、木管が、その代わりを務めているらしい。

一応、ウィキをみると、オケの構成は、
フルート3(3番奏者はピッコロに持ち替え) オーボエ2(2番奏者はコーラングレ持ち替え)
クラリネット(A管)2 ファゴット2 ホルン4 トランペット(C管)3 トロンボーン3
ティンパニ グロッケンシュピール トライアングル シンバル ハープ1
弦五部 となっている。

でも、聴いていると、コーラングレが登場しているように思うんだけどなあ。
変奏曲の13あたりから、沈み込んでいってしまう。で、主題が、不協和音がたっぷりの金管に包まれて、段々と軋んみ、歪んだ様相を呈してくるのだ。
で、ラストに近づくと、賑々しい喧噪となりつつ、祝祭的なお祭り風情となり、大円団となっていく。
ヴァイオリンのソロでは、繊細さも垣間見せながら、ニクイねえ〜という感じで、タメを充分につくって、壮大に曲を終える。さすがに、巧みなタクトさばきだと思う。かなりの聴き応えありの演奏です。

エイドリアン・リーパー スロヴァキア放送交響楽団 1991年
Adrian Leaper
Slovak Radio Symphony Orchestra
Czecho-Slovak Radio Symphony Orchestra (Bratislava)

いたってフツウ

録音状態は良い。線が細めで、分厚さがなく力強さも、あまり感じない。
カップリング:
1 コダーイ ガランタ舞曲
2 コダーイ マロシュセーク舞曲
3 コダーイ ハンガリー民謡「孔雀」による変奏曲
冒頭は、ファゴットなのだと思うが、うめくように主題を奏で始める。低音で聴き取りづらいが、そこに、低弦と、クラリネットが加わり、ヴァイオリンたちが輪唱のように奏で始める。

「みぃ〜れ しらし みぃ〜れしらそぉ みぃ〜れ しらそ みぃ〜れしらそ らぁ〜そ ららそみれみ らぁ〜そ みれみ」
って感じで、輪唱のように歌われる。「そぉ〜ふぁ れどふぁ〜 れ そぉ〜ふぁ れど ら〜それっ」
フレーズが畳みかけるかのような輪唱状態になっているので、旋律が伸びたいのに、伸びきれないような、そんな、もどかしさがある。これが、圧政に苦しむ民衆の嘆きに繋がるのだろうか。
それにしても、続くフレーズは、かなり幻想的で、主題が聞こえるが、星の瞬きのような、浮遊感があったりする。
3曲目は、弦が元気に奏でられており、ティンパニーも入ってきて、素朴ながらも力がみなぎってくる感じだ。

リーパ-盤は、インデックスがついていないので、16も変奏曲があるにも関わらず、どこが切れ目なのかもわからない。
ありゃ〜 久しぶりに聴くと、どうも、変奏曲の部分がわかりづらい。
他盤でも、何度かは聴いているが、しっかり聴いているわけでもなく、ずーっと聞き流してしまったため、変奏曲の変化に対応できていないのだ。
まあ、ワタシは吹奏楽の部員でもないんだし・・・ まっ いいかあ。
(↑ おいおい、いまさら、学生に戻れるって思ってるのか?)
変奏の展開については、もはや耳もついていかないため〜
ウィキペディア(Wikipedia)から、ちょっと手を入れて引用させていただくことにする。完全な手抜きだが、お許しください。

・・・主題と16の変奏、および終曲から成る。
なお、変奏の区分はブージー・アンド・ホークス社のスコアと、音楽之友社の「最新名曲解説全集」で異なっているが、ここではスコアの区分に従う。・・・

主題 2/2拍子。ティンパニののロールに導かれ、チェロとコントラバスが5音音階からなる民謡の主題を提示する。転調し、木管と弦楽器がfで主題を歌う。
後半は、4/4拍子となり、ハープ、ミュートをつけたホルンと弦楽器の伴奏でオーボエが主題を変奏する。
/4拍子。ユニゾンによる弦楽器のffと、木管楽器の p が対比される。
2/4拍子。前から連続して演奏される。木管楽器の軽快な楽句に、ファゴット、ヴィオラ、チェロの旋律が絡む。
4/4拍子。前から連続して演奏される。情熱的なチャルダッシュ風の変奏。 ff で一旦終止する。
4/4拍子。一旦音楽はテンポを落とす。メランコリックな雰囲気である。この変奏はわずか8小節しかない。
同じテンポのまま連続して演奏され、伴奏のリズムも前と同一であるが、音楽は f でアパッショナートとなり全合奏による ff のクライマックスを迎える。
3/4拍子。テンポを落とし、ホルンとヴィオラによる p の3連符を背景としてヴァイオリンとチェロがカノン風に変奏主題を奏でる。後半は pp となり、ティンパニの3連符上で木管楽器とホルンが変奏主題を歌う。
2/4拍子。突然テンポを速め、リズミカルな変奏を行う。
さらにテンポを速め、軽快な変奏となる。
4/4拍子。前から連続して演奏される。フルートとクラリネットのアルペジオを背景にファゴットとヴィオラ以下の弦楽器が物悲しい変奏主題を奏でる。完全な休止をはさむ。
10 スケルツォ的な部分である。
11 4/4拍子。コーラングレ、クラリネット、オーボエなど管楽器のソロが変奏主題を歌う。
12 アレグロ
13 4/4拍子。ティンパニのリズムの上に金管楽器が陰鬱なコラールを奏でる葬送行進曲。
14 弦楽器による pp のトレモロの上にフルートとピッコロが長いソロを奏で、ハープのグリッサンドが装飾する。
15 2/4拍子。各セクションによるいきいきとした掛け合いが演じられる。
16 4/4拍子。前から連続して演奏される。金管楽器のリズムを背景に、コントラバス以外の弦楽器が変奏主題を歌い、壮大に盛り上がる。
終曲 2/4拍子。終曲は長大で、全曲の約1/3(710小節中235小節)を占める。新しく登場した3小節フレーズの主題が各楽器に受け継がれ、3/4拍子で「孔雀は飛んだ」の主題が情熱的に歌われ、全曲のクライマックスである。これが収まると再び音楽は活発になり、2/4拍子、全曲を締めくくる。


1969年 ケルテス ロンドン交響楽団 Dec ★★★★★
1991年 リーパ- スロヴァキア放送交響楽団 NAXOS ★★★
所有盤を整理中です。

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