「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

R・シュトラウス 「ばらの騎士」組曲
R. Strauss:
Der Rosenkavalier-Suite


ティーレマン ウィーン・フィル 2000年
Christian Thielemann
Wiener Philharmoniker
(Vienna Philharmonic Orchestra)

こりゃ良いわ〜拍手

録音状態は良い。ライブ盤なので、クリアーさには少し欠けているが、まろやかで、とろけちゃうぐらいに優美だ。
カップリング:
1〜17 R・シュトラウス アルプス交響曲
18〜22 R・シュトラウス 「ばらの騎士」組曲
R・シュトラウスは、歌劇「ばらの騎士」を、組曲に編曲しており、長大なオペラを約25分程度にまとめてくれている。
編曲といっても、あまり手を加えているわけではなく、抜粋といっても良いぐらいで、ラストのコーダだけを新たに加えたという感じに仕上がっているらしい。
1幕は、序曲のみで、あとは2幕に飛ぶ。ホントは、ストーリーをしっかり把握していないと、いけないのだと思うが、このオペラは、そもそも、通常なら歌われるアリアが目玉になっていない。
冒頭は、柔らかいホルンの響きで、「どぉ〜ふぁれぇっどぉ〜 ふぁそらぁ〜 そらそら しっら れぇ〜」と奏でられる。
ふむ、誰が聴いてもR・シュトラウスでしょ。って感じで始まる。
「どぉっ ふぁれっどぉ〜 ふぁそらぁ〜 (ジャン) しらそ らふぁそぉ〜」
このフレーズの、なんと雅びなこと・・・。のっけから、やられちゃう。

ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら
「ばらの騎士」とは、ウィーンの貴族が婚約の申込みの儀式に際して立てる使者のことで、婚約の印として銀のばらの花を届けることから、このように呼ばれる。
物語当時の貴族の間で行われている慣習という設定であるが、実際には、ホーフマンスタールの創作である(「このオペラでは一見本物に見えるものが実は虚構なのです」とホーフマンスタールは言っている)。
音楽内容的には、「モーツァルト・オペラ」を目指したものである。
物語の舞台はマリア・テレジア治世下のウィーンに置かれ、ロココの香りを漂わせつつ、遊戯と真実を対比させた作品として仕上げられた。プロットが「フィガロの結婚」と似ているのはこのためである。・・・とあった。

華麗なワルツが始まり、ヴァイオリンのソロが、うっとり〜 とろけるように弾かれている。
とにかく、ワルツシーンの多い曲で、ストーリーなんか忘れても、知らなくても、どっちでも良いのでは?と思うほど。
もう、序奏だけでも充分なぐらい、25分でも長いのでは、と思っちゃうぐらい華麗で・・・
男性諸兄が好きな楽曲っていうのが、わかるってなモンである。
何度も繰り返されており、スネアまで入ってきて、豪華きわまりなく、これはウィーン・フィルならではの曲でしょ〜っという感じで、華麗で、しっとりしたバラの香りが充満してくる。
まあ、それ以外に、なんて表現したらよいのやら、言葉が見つからないっていうのが、ホンネだ。

コーラングレのフレーズや、スネアのシャキシャキしたリズム、まろやかな金管のフレーズ、バスドラ(大太鼓)の音もしっかり入っているし、木管の煌めきもあり、かなり満足のいくものとなっている。
まあ、お話がねえ、貴族社会での不倫や、好色家の男性が登場し、若い男性と女性が、ひとめぼれ〜 で、ピンク、ピンクしちゃっているお話である。
ティーレマンさんの演奏は、ライブ盤だが、柔らかい音質を充満させて、ハッピーエンドで、楽天的に終わるこの楽曲を、より一層、とろけるように優美に演奏されている。

ライブ盤なので、クリアさはイマイチだし、コンサートホールのようには残響がなく、ちょっぴり薄めだが、ムードでやられちゃう感じがする。ワタシ的には、派手で優美すぎて〜 呆気にとられるぐらいなのだが、この曲には、うってつけなんでしょうね。
そして、オケは、ウィーン・フィルでないと、お話にならないぐらい〜 お家芸なんだよね。きっと。
しかし、ホント、今、確か21世紀だよね〜と思いつつ、どこか19世紀末のウィーンを思わせる、爛熟しきった芸術がイメージされる。(あっ 物語は、マリア・テレジアの18世紀中期っていう設定なんですけどね)

ティーレマンさんの演奏は、懐古調の雰囲気がする。やっぱり十八番にしないといけないだろうし、土地柄と言ってしまえば、身も蓋もないけれど、昔の栄華を、古き良き時代に憧れるかのような、そんな芳しい香りのする演奏だと思う。
で、これがまた曲想とマッチし、また、ティーレマンさんの個性にも繋がっているみたいに思う。(もっとも、ワタシの勝手なイメージですけど)
ホント、柔らかいフレージングで、楽曲そのものの全容が、わかりづらいぐらいに、ふにゃふにゃ〜に、溶けました。
しかし、これは割り切って、いつも以上に、浸りきって聴かないと、大損しちゃうように思います。せっかくですから〜(笑)
これだけ、密やかに、優美に、とろけちゃうぐらいに演奏されちゃうと、やられますね。これは、拍手でしょう〜。


1982〜4年 カラヤン ウィーン・フィル(抜粋版)  
1992年 プレヴィン ウィーン・フィル  
2000年 ティーレマン ウィーン・フィル ★★★★
所有盤を整理中です。

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