「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

ラヴェル バレエ音楽「ダフニスとクロエ」
Ravel: Daphnis et Chloé


ラヴェルは、フランスの作曲家です。「ダフニスとクロエ」(Daphnis et Chloé)は、1912年にパリで初演されたバレエ音楽で、これを元に、一部分を抜粋して管弦楽曲として、第1組曲と第2組曲が作られています。
全曲版だと約50分〜55分 舞台裏での混声合唱、ハープ2台と多彩な木管、打楽器という大がかりな編成です。
ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると、
物語は、古代ギリシアの神聖な森のはずれにある牧場、晴れた日の午後の情景から始まり、3部構成になっています。

第1部 パンの神とニンフの祭壇の前    
 1  序奏〜宗教的な踊り 2  全員の踊り  
 3  ダフニスの踊り〜ドルコンのグロテスクな踊り 4  優美な踊り〜ヴェールの踊り〜海賊の来襲
 5  夜想曲〜3人のニンフの神秘的な踊り 6  間奏曲  
第2部 海賊ブリュアクシスの陣営    
 7  戦いの踊り 8   やさしい踊り 9  森の神の登場
第3部 第1部と同じ祭壇の前    
 10 夜明け        11 無言劇 12 全員の踊り

第1組曲は、第1部の夜想曲、間奏曲から、第2部の戦いの踊りまでが、きれめなく演奏されます。
第2組曲は、第3部、ほぼそのまま演奏されるとのこと。
CDとしては、全曲盤か、第2組曲盤で発売されていることが多いようです。
インパクトのある冒険活劇風が好きな、ど凡人のワタシにとっては、あまりにも長大で、イメージが湧きづらく、午睡を楽しむようなBGMのような楽曲となってしまっています。
そのため、この楽曲は、コメントするのが超難しく、苦手です・・・。全曲とおして聴くのは、ちょっと。(汗)

ミンシュ ボストン交響楽団 1955年
Charles Munch  Boston Symphony Orchestra

録音状態は、まずまず。初期ステレオ盤でリマスタリングされている。
輪郭の太い、がっしりとしたダイナミックな演奏で、愕くほど逞しい。
全曲盤 
カップリング:亡き王女のパヴァーヌ この第1回目55年録音の他に、61年のボストン響、68年のパリ管(第2組曲)録音もある。

録音状態は、年代の古いことをあまり感じさせないが、ステレオの最初の頃の録音なので、スピーカーの前に音が塊として出てくるようだ。出てくる音自体は、生々しいぐらいで、ダイレクトに音が出ている。
あまり、まろやかに広がらず、響きが溶け合わない。
冒頭の「し〜ふぁ〜ど〜そ れ〜ら み〜」 フルートとハープの奏でる音が綺麗だ。
「れ〜どれ〜」 少し高い音が擦れ、ヴァイオリンの音が強く感じられることと、全体的にフレーズが少し短めで、リズム感が、タンタンタンと続く感じがする。 横糸より、縦糸の方が少し強めなのかもしれない。テンポも意外と速め。

パーツとパーツ、楽器と楽器の間が見えていたりするが、次々と繰り出されてくる音が、ダイナミックである。
へえ〜 「ダフニスとクロエ」のイメージとは、ふわ〜っとオブラートに包まれた、ベールの向こうの世界のように思っていた。
幾分、ふにゃっとした、まろやかで、幻想的で夢想的な感触を楽しむ楽曲だと思っていたのだが・・・。
う〜ん。ミュンシュ盤は、意外なほど、大きなダイナミックで劇的に描かれている。

微妙なニュアンスとして楽しむには、ちょっとゴツイというか硬さがある。
50年以上前の演奏とは思えないほど、現代的で、シャキシャキ ハキハキ、現代的というか、とても機敏なのである。
ミュート付きのトランペットの音も、軽快だが硬め。
リズム感は、ホント現代的にも通じる感触で、パーカッションもよく分離されている。
「たたた〜ん たたた〜ん」という響きは、色香という点では、ちょいと男っぽい。
しなを作る女性っぽいエロさには欠けているが、線が太めというか厚みがあり、男性的で逞しいところが、ミュンシュ盤の個性、ミュンシュさんらしい演奏なのかも。

低音部分の厚みと、短いパッセージにおいては、せっかちさを感じる。
リズムの感覚が、独特で、ずーっと太い線が中心にあって、明確に輪郭が描かれている。 そのため、それぞれのパーツが、くっついたり離れたりしているのが、よくわかる。腰の強い、力強さが強調されており、厚くなってくて畳みかけてくるところや、バリ島のケチャッダンス風のノリで、熱っぽく盛り上がる。
まるで、掛け声が、ハイホ ハイホと、飛脚が走っているみたいで。
ひぇ〜 なんと、ダイナミックなんだろう。と愕かされる。
あの〜 もう少し神秘的であってもよいんじゃ〜 ちょと、違うんじゃーないかしらん。と、なんか、ムードのない演奏にも思えちゃって、なんだか、場違いな感じがするんですけど〜。

幻想的な雰囲気からは、あまりに遠く、聴く人によると、全く イメージが違うと思うのでは・・・。
恐る恐る反論したい気持ちがあるのだが、しかし、この熱い演奏には、ある意味、まいってしまった。
古代ギリシャの神秘的な劇というか、宗教的な匂いのする楽曲という雰囲気は、あまり感じない。
いや。あまりじゃ〜なくって、全く無いに等しいけれど。(笑)
最後の盛り上げは、底から、ぐ〜っと、土砂を運んでくるような、かきあげてくる力強さがあって、まるでブルトーザーのようだ。
どちらかというと、ダフニスではなく、ドビュッシーの「海」みたいに聞こえてくる。ま〜 ダイナミック。ま〜 パワフル。
おおらかで、力づよく、豪快に、くっきり、明確に描かれた太い輪郭線に圧倒される。
う〜ん。さすがに21世紀まで生き残ってきた盤だよなあ。と、その強烈な個性的な演奏には、感心してしまった。

マルティノン パリ管弦楽団 1974年
Jean Martinon  Orchestre de Paris

録音状態は良い。74年の録音とは思えないほどクリアで、スマートに煌めき、スポーティだ。もっと茫洋とした感じだろうと思っていたが、なんのなんの〜単なる雰囲気だけの曲にはなっていない。
全曲盤 ドビュッシー・ラヴェル管弦楽全集8枚組BOX

マルティノン盤は、 ヴァイオリンや木管が、クリアで、アウトラインを描いて来るような演奏だなあ。と思う。
結構、見通しが良く、色彩感のある明るい演奏で、単なる茫洋、幻想的な雰囲気には陥っていない。
ちょっぴり、線がキツメかなあ。とは思うぐらいで、シャープな感じがする。
特に、ヴァイオリンの高音域のフレーズが、極めて明晰だ。

バレエ音楽であり、劇のようにストーリーがあるので、本来なら、そのストーリーに沿って聴くべきなのだろうが、う〜ん。
結構、長大な楽曲である。 解りづらい。雰囲気、環境音楽っぽく聴いていることが多い。 で、ついつい午睡を楽しむCDになっている。(笑)
だって、なかなか、時間に余裕ある時しか聴けないのである。
冒頭から、弦はカシカシ鳴っているだけで、金管たちが、ふわ〜っと「らぁ〜み〜れ みれら〜ふぁ〜れ」
「そふぁ〜れ しそ〜れ らふぁ〜れ ・・・」てな感じで、鳴ってくるだけなんだもん。眠くもなってしまう。

ハープが多用され、神話的な雰囲気を持った楽曲ではあるが、マルティノン盤は、少し抽象画っぽいかもしれない。
何故か、ワタシ的には、青木繁の「わだつみのいろこの宮」という絵画を思い浮かべてしまった。
日本書紀や古事記からインスピレーションを受け、それを絵画にした絵である。
まっ いずれにしても、幻想的、夢想的な楽曲で、う〜ん。正直、どこが良いのか。
人の声で、あーあ あーあ っと 歌われると、揺りかごに入ったベイビーのように午睡時間に突入してしまう。
夜明け前、洞窟前で、ダフニスが寝ているんだから。(いや、倒れていたのか・・・)

マルティノン盤は、結構、ダイナミックに盛り上げてくる。 口調も、結構、キツメだし、カラフルさがあるので、解りやすい方だろう。 パーカッションも綺麗に収録されており、踊りシーンは軽快で飛び跳ねてくる。
泥臭い 粘り腰の力強いミンシュ盤に比べると、腰が軽めでスポーティだ。 その点、スマートと言えるかもしれない。
意外と現代的なクールな明晰な演奏だ。 煌めき度も高い。
幻想的な楽曲だが、見通しが良く、すかっとした感覚で聴ける。

特に、パーカッションが、大活躍してて、トライアングルや小太鼓(スネア)の音が、インパクトあり。
奥行きのある録音だし、立体的に輝き、響きが前に出てきている。
1つ1つの楽器の響きは細めだが、織りなす音は綺麗に重なっており、ノビもあって、緊張感もあって、すーっと1本の筋が入っている感じがする。
特に、木管群が、よく通る音で、明るい音色を持っていることが、ホント、この盤の特色だろう。
いったい、いくつの楽器が同時になっているのか・・・ 聞き分けられないワタシの耳が恨めしいが、 ソロで奏でられる木管たちが巧い。ちょいと鼻にかかったフラットな音色で、すり寄られると〜 くらっ。ときちゃう感じだ。
クラリネットと、シャーっと鳴っている、サンドペーパーをこすったような音(← ウィンド・マシーン)、これも楽しい。

全曲版だとあまりに長大で、50分以上かかちゃう演奏ばかりなり。
多彩で、次々と場面が繰り出されていくが、ストーリーについていけてないので、うぐぐっ。
マルティノン盤は、その長い曲のなかでも、オチャメなパーカッション群に耳を傾けているだけでも楽しいのだが、あまりにもチ長大な楽曲で、なかなか十分に聞き込めず、うまく 感想を書けるほど聞き込めていない。
中途半端な聴き方で、みなさま、お詫びします。ごめんなさい。

ハイティンク ボストン交響楽団 1989年
タングルウッド祝祭合唱団
Bernard Haitink
Boston Symphony Orchestra

まっ こんなモン

録音状態は良い。ふわふわ〜とした雰囲気を求めてしまいがちだが、当盤は、見通しの良い演奏で、かっちりしている。繰り返して聴くには良いかも。
全曲盤 このボストン響の他に、コンセルトヘボウとの60年代の組曲版、2007年シカゴ響(ライブ盤)がある。
「ダフニスとクロエ」は、ふわふわした楽曲で、ふわふわした演奏が、イチバン好ましいと思っていた。
全曲盤は、特に長く、うっかりすると1時間コースになる。で、休日特有の、BGM的存在のCDである。
実際、なかなか聴く気持ちにならず、手が伸びない楽曲でもある。CDプレーヤーにのせても、ついつい、午睡を楽しむ楽曲となっていたことは否めない。このハイティンク盤も、実は、何度も寝そうになった。いや実際、何度も寝た。

でも、ハイティンク盤を聴いてみると、ちょっと違ったアプローチなのか、かっちりした演奏だというイメージを受ける。
もともと、バレエ音楽というと、踊るためのリズム、テンポ優先ってところもあるはず。
でも、この曲は、たれぇ〜っとしてて、ストーリーがあるのかないのか、もわもわ〜とした、よくわからない雰囲気がある。
視覚的にも、イメージがわきづらい楽曲だ。ストーリーを拝見しても、これが筋?って感じなのだ。
まあ、ワタシは、分析好きでもなく、詮索好きでもなく、理知的に聴いて楽しむ方ではない。 雰囲気さえ味わったら、それでよろしいという聴き方ではあるのだが、それでも、なんだかワカラナイ筆頭のような楽曲である。

ストラヴィンスキーの春の祭典だと、はっきりしたイメージがあるし、ペトルーシュカだと、ストーリーに沿ってイメージが、ホント湧きやすい。わかりやすいのだが、このグスタフとクロエは・・・  う〜ん。よくわからないです。
ストラヴィンスキーだと、「ミューズを率いるアポロ」の雰囲気に似ているかもしれないが・・・という程度である。

確かにストーリーは、このハイティンク盤を聴いても、さっぱりわからない。
どこが、区切りになっているのかもわかりづらいし、おまけに、インデックスが8に区分されており、筋と違う。
しかし、ハイティンク盤は、まだ、明瞭な語句で喋っているような感じで、てきぱきした演奏のように聞こえる。 それに、奥行きは深くないが、透明度の高い、ちょっと硬めの音で、綺麗に見通しが効く良い録音である。
ちょっぴり硬めで、くすんだ色彩で、色香を感じるところまでは、遠すぎるのが難点だ。

もう少し色彩感が煌びやかであれば〜と思うところもあるし、まあ、ホント色気は遠い。いやはっきり言おう。色気は無い。
どちらかというと、均整のとれてそうな筋肉質体型だ。
とにかく、女性か男性かと言われたら、即答で男性タイプである。
まあ、色気に誘われない分、その分、線が見えてくるというか・・・  楽曲本来の持ち味とか、構成とか、どんな風に創られているのだろう〜とか、興味が、少しわいてきた。というところだろうか。
まあ、馥郁した、ほんわか、うっとり〜という色気がない盤なので、可愛いCDジャケットのイラストに騙されてはいけない。しかし、ハイティンク盤を契機に、インデックスごとに、繰り返してもよいかもしれない。
ハイティンク盤なら、雰囲気にのみ込まれず、聞き込みやすいかもしれない。そう思っちゃいましたね。
(えっ これって褒め言葉なの? それとも・・・? まあ。詮索しないでおきましょう〜)

ちなみに、ハイティンク盤は8つのインデックスに区分されている。
1 第1部 序奏と宗教的な踊り 〜 若者たちの踊り
2 第1部 全員の踊り
3 第1部 グロテスクな踊り 〜 ダフニスの踊り 〜 リュセイヨンの踊り
4 第1部 夜想曲
5 第2部 間奏曲 〜 戦いの踊り
6 第3部 夜明け
7 第3部 パントマイム
8 第3部 全員の踊り

ラトル  バーミンガム市交響楽団 1990年
Simon Rattle  City Of Birmingham Symphony Orchestra

こりゃ良いわ〜拍手

録音状態は良い。茫洋とした幻想的な楽曲だと思っていたのだが、歯切れの良い、リズミカルな演奏で、シャープな演奏だ。
なんとま〜元気で、海賊相手に戦うようなクロエさまで、活発すぎるかもしれないが、場面ごとにお楽しみが用意されているかのようで、メリハリがあって、劇を見ている感じで飽きない。全曲盤 カップリング:ラヴェル ダフニスとクロエ、ボレロ
序曲と宗教的な踊りは、
「ふぁ〜み〜ど どみど らそれみ らぁどぉ〜 らそれみ らぁどぉ〜 みぃ〜れ〜〜」
「そぉ〜どぉ〜 しれど そぉれぇ〜ど れどら ら〜そぉ〜 〜らし〜(そぉ〜ら そ み ふぁみ みふぁみ〜 み〜そ)」
「ふぁ〜ら そしら みぃ〜し〜ら しら」
「みどぉ〜ら みどぉ〜ら みぃ〜し〜ら それぇ〜どぉ そぉ〜れぇ〜ど・・・」
で、合唱が入ってきて、力強く、あ〜あ あぁ〜っあ あぁ〜っ と始まる。
フレージングは、ふわっとしており、うねって、うねりが寄せてくるという、雰囲気は良くでている。
で、シャーンっとシンバルが鳴って、ティンパニーの連打のなかで、「れみふぁ そぉ〜ら れみふぁ そぉ〜ら・・・」
「らぁ そぉ〜 らぁ〜そぉ (れみふぁ そらど)」という盛り上がりも、とても力強い。

ここの冒頭のフレーズだけで、いっきに、ギリシャ神話の世界に引き込まれる。
う〜ん 不可思議なフレーズが、まるでレースのように編み込まれて、絡み取られてしまう。どうなっているんだろ、このフルートとホルンだけの世界なのに、このフワフワ感は・・・。どこか5音階のような鼻に詰まったような半音が挟まって、2拍子の拍のなかで、タタタ タンタンと連続に刻まれて、夢見心地になってしまうとは、恐るべしフレーズである。

全員の踊りは、ミュート付きの金管が、れれみっ れれみみそっ れれみ れれみみそっと吹かれて、大活躍する。
7分の4拍子って、はあ、難しそうなリズムだ。
あれっ? まるで、ストラヴィンスキーの火の鳥のように、飛び跳ねる感じがする。
タンバリンも効果的に使われているし、ワクワクしそうな色彩感で、とってもリズミカルだ。食感で例えるなら、シャキシャキしている。また、別の場面では、弦のふんわり感がとても巧く、独特のふわっとした、自然なうねり感が出ており、場面転換がスムーズで、とってもが巧い。

グロテスクな踊りは、ファゴットの低い音が、シコを踏んでいるかのようだが、飛び交う音が、鮮やかな色彩で彩られていくので、グロテスクというより、なにやら滑稽で聴いててとても楽しい。
それ以降、リュセイオンの踊りを聴き、海賊が来襲するぞ〜というところは、ドビュッシーの海に似ているな〜と思ったり、間奏曲での合唱は、トランペットの「どみれ みぃ〜 しらそふぁ みっれぇっ〜」という警鐘のようなパッセージに脅かされたり、えらいこっちゃー的にスピードをあげて、超派手に劇的に海賊襲来シーンが描かれている。
「らぁ〜し どぉ〜み しらそふぁ れみふぁそ・・・」って蛇遣いみたいなクラリネットの音色が聞こえたり、えっ 変拍子?
わぁ〜 リズムが変わる。で、バリ島のケチャダンスのように、激しく声を振り絞って、ひやーっ 何、この合唱のフレーズは、半音なんじゃー? すごい不協和音の音程を、しっかりつかんで、一気呵成に盛り上がって、シュンっと静まる。

第2部前半は、神秘的で静まりかえっており、ゲンダイオンガク風のパッチワーク的なのだが、後半は、火の鳥さながらの、活発なシーンが描かれている。
第3部の日の出になると、まるで、ドビュッシーの海ですやん。ピッコロの鳥さんが舞うなか、厳かに太陽が昇ってくる。
「そら しぃ〜ら れみ しぃ〜ふぁ らし みぃ〜し れみ しぃ〜 ふぁぁ〜」
「れみしぃ〜ふぁ らし ふぁ〜し れみ しぃ〜ふぁ そら し れみ ふぁ〜(ふぁ〜あ ふぁ〜あ・・・)」
「しぃ〜ふぁぁ み〜」
人の声って、とっても、すばらしい。ここだけ取り出して演奏しても、すばらしいシーンになっており、一幅の絵を拝見しているような、いや、大海原で太陽の光を浴びているかのような感じで、大変清々しく、美しく、とっても〜感動的だ。

で場面が変わって、フルートだと思うのだが、ずーっとソロで吹かれていく。どうやら、老羊飼いのラモンさんが、パンの神がクロエを救った理由を説明しているシーンらしい。
で、タンバリンの鈴にあわせて、鳥のように飛び跳ねていく。パンとシラクスの愛をパントマイムで演じる場面だ。
最初に登場したフレーズが、「そぉ〜どぉ〜 しれど そぉれぇ〜ど れどら し〜らぁ〜」が登場して、主題が変化する。
「どぉ〜しどぉ〜 どぉ〜しどぉ〜  ふぁ〜み〜ど〜 どみど どみど らそれみ らどぉ〜」
って、また、火の鳥登場のようなシーンが入って、えっ また、主題が戻るの?
忙しいっ。で、「らっ れぇ〜 ん らっ れぇ〜(パラパラらぁ〜)」で、全員の踊りに突入するのですが、タンバリンの効果抜群で、合唱団も加わって、興奮の坩堝に突入する。主題は入り組んでいるし、えっ またリズムが変わる。
って、終わってしまった・・・。

は〜あ。なんと長大な曲なのでしょう。疲れてしまいました。
午睡を楽しむBGM的存在だったのだが、しかし、ようやくラトル盤で、楽しさが見えてきたかのような(気がする)。
これだけ、分析的にメリハリを付けて、場面設定を用意されていると、目も覚める。
ラトル盤で、どう聞くか、ヒントをもらったというか〜 面白さが、幾分わかったような気がします。
もちろん、かなり複雑な楽曲だが、聞き分けたいという意欲が湧くし、少なくとも、茫洋と午睡のBGMには、ならずに済みそうである。これはお薦めですっ。

シャイー コンセルトヘボウ管弦楽団 1994年
Riccardo Chailly  Royal Concertgebouw Orchestra
(Amsterdam Concertgebouw Orchestra)
オランダ放送合唱団  フルート:ジャック・ズーン

いかすぜっ

録音状態は良い。パンチの効いた、リアルな劇的要素もあり、色彩豊かな演奏だ。
カップリング:
1〜12 ラヴェル ダフニスとクロエ 全曲
13 ドビュッシー カンマ
ダフニスとクロエは、どうも、ウトウトしちゃう楽曲で、全曲を聴き通す自信がない。
そのくせ、所有している盤が、それなりに枚数が揃っているという〜 意味不明な状態が続いている。(汗)
まあ、他の楽曲もそんな状態なんですけどね。

久々に、シャイー盤で聴くと、ん〜 結構ボリュームが大きい。ぼんやりと聴き出したのだが、2分半頃から、すごい大音量になって、ステレオから流れてくる大音量に、ひっくりかえってしまった。
なんだか、想像以上にパワフル、そして、スポーティな感じがする。
って言っても、もちろんコーラスも入っているので、幻想的な要素はあるが、音響の効果が高いというか、もわっとした空気感で終始するのではなく、シャキシャキした食感があり、色彩的には彩度が幾分高い演奏なのではないだろうか。

もわ〜っとしておらず、特に、打楽器に金管が強めで、キラキラした金管のフレーズもスポーティだし、テンポも結構変えているようにも思う。幻想的な雰囲気だけでなく、精緻な舞台劇を見ているようで、リアル感があり、パンチも効いている。
単に、午睡向き楽曲だと思っていたのだが、意外と、そうではないようだ。
もっと、ストーリーに沿って、聞き込まなければわからないが、精緻だし、オーケストレーションの妙を感じる。劇的な大きな演奏でもあるし、リアル感のある幻想的な雰囲気〜という、ちょっと、両面を備えたもので、もっともっと、情景をイメージしたくなるような気持ちにさせてくれる1枚だと思う。

ラトル盤と同じように、昔懐かしい録音とは一線を画しているかのようにも思う。
う〜ん、今度は、ブーレーズ盤を取り出して、ちょっと、最近の演奏も聴いてから、昔の演奏と聞き比べて見るのも良いかもしれない。
1955年 ミンシュ ボストン交響楽団 R ★★★
1962年 クリュイタンス パリ音楽院管弦楽団 EMI  
1974年 マルティノン パリ管弦楽団 EMI ★★★★
1974年 チェリビダッケ シュトゥットガルト放送交響楽団  
1980年 デュトワ モントリオール交響楽団 Dec  
1984年 レヴァイン ウィーン・フィル  
1988年 アバド ロンドン交響楽団 Dec  
1989年 プレヴィン ロサンジェルス・フィル Ph  
1989年 ハイティンク ボストン交響楽団 Ph ★★★
1990年 ラトル バーミンガム市立交響楽団 EMI ★★★★★
1992年 ナガノ ロンドン交響楽団  
1994年 ブーレーズ ベルリン・フィル  
1994年 シャイー コンセルトヘボウ Dec ★★★★
所有盤を整理中です。

「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

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