「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

シベリウス 交響詩「フィンランディア」
Sibelius: Finlandia


バルビローリ ハレ管弦楽団 1966年
John Barbirolli
The Hallé orchestra

もえてるぅ〜

録音状態は 、さすがに古びているものの、昔からの名盤とされる熱い演奏である。カップリングは下記のとおり。
シベリウスの交響曲や交響詩を集めた管弦楽曲(5枚BOX リマスタリング盤)も発売されている。

シベリウス 交響詩名曲集 ジョン・バルビローリ ハルレ管弦楽団
1 シベリウス  交響詩フィンランディア
2 シベリウス カレリア組曲、間奏曲、バラード、行進曲
3 シベリウス 交響詩ポホヨラの娘
4 シベリウス 悲しき円舞曲
5 シベリウス トゥオネラの白鳥
6 シベリウス レミンカイネンの帰郷

サー・ジョンのフィンランディアは、メチャメチャ速いし、熱いし〜歌う歌う。
冒頭の「れぇ〜どぉ れぇ〜どぉ れぇ〜 どれみふぁみ ふぁ〜 ふぁ〜っ」から、テンション高め。
2回目になると、すでに火が噴いている。
また、チューバの鋭い咆吼に重なるティンパニーのロールの強いこと。バンっ どろどろどろ〜っ。
金管の強いインパクトのある荒々しい吹き出しが強烈なことと、ティンパニーのロールで、いきなり平手打ちをくらったような気分で、目はパチパチ〜 口は、あんぐりと空いてしてしまう。
木管が、「ど〜れみ れしどらし〜」 弦が、「ふぁ〜そら そみふぁれ みどれ〜 どらししふぁ〜」 と奏でるところは、幾分平べったい木管の響きに、モノ悲しい弦のフレーズが重なって、まあ。一息つけるのだが、そこから以降が、また激しいっ。

「そぉ〜そ ふぁ〜み〜ふぁっ そ〜(どろどろどろ〜)ふぁみ〜 れれれれ れれっれ・・・」
「れ〜どぉ れ〜どれみ〜ふぁふぁ〜」(パパパパ パパッパ)の2回目からは、凄い速いっ。
メチャメチャ畳みかけて来て、風が舞い起こり、竜巻状態である。
「らしどらみ らしどらみ らしどらみ」 と叩いてくるところの、2回目以降の前につんのめった感じ、ジャンジャジャンと、シンバルが鳴ると、ひぇ〜っ! 鳥肌が立つほどの速さと熱さっ。
金管が、「パパパパ パパッパ パパパパ パパパッパ」、これほど歯切れ良く、スッパスッパと、切れ味鋭く吹かれてしまうと、もはや手がつけられない。
演奏者も熱いが、聴き手は息もつけない状態だ。完全に煽られてしまう。

凄いスピードで、まっしぐらに突き進む勢いのあるテンポ、メッチャメチャ熱く、ストレートに吹かれた金管、恐ろしい音で鳴るティンパニー、シャンシャカ、耳をつんざくように鳴るシンバル。
迸るエネルギーが、ぐいぐいと前へ前へと進んでいく様は、う〜ん。さすがに、ホント、圧倒されてしまいますねえ。
昔からの名盤だとされる所以は、これか〜っと、改めて聴いて圧倒されてしまったのだが。

そのくせ、中間部の「どしどれ〜 どしど らっ しっどど〜」「どしど れ〜 どしど ら〜しっ〜ど〜」
「みみみ ふぁ〜どど みみ しっし れっれどし ど〜ら らし どどど〜」と、素朴に歌うのだ。
何とも言えないこの素朴感。
というか、まるで、子供の時に吹いたリコーダーのような音なので、メチャ驚いてしまったのだが、思わず、目頭が熱くなってしまったのである。
ホント、この木管、大丈夫かよぉ〜と言いたいほど、拙い音に感じる素朴な音色で〜じんわり〜してしまうのだ。う〜ん。こりゃ〜たまりませんよ。

まあ、昔から別格扱いの名盤だとされているが、改めて聴いて、そうだよな〜っと、そうりゃそうだわなあ〜と、思わず納得してしまった。
もちろん、今となっては、音響状態は良いとは言えないし、荒々しくもあり、こんなにもストレートに、素朴に突き進んで良いのかどうか、複雑な心境なのだが〜 ひとくちで、昔ながらのスタイルと言い切るのも、大人げないような気もする。
オケ自体の精緻さとか、音のバランスとか、難癖つけるところはあるけれど、これはやっぱり、おみごと〜っと拍手せざるを得ないのかもしれない。 情感たっぷりに、熱いエネルギーが噴き出した演奏である。
ある意味熱すぎて〜 驚いてしまったけれど。(笑)


C・デイヴィス ボストン交響楽団 1976年
Colin Davis
Boston Symphony Orchestra

録音状態は良い。低音のチューバとティンパニーが活躍してて、快活ではあるけれど・・・。
カップリング:シベリウス交響曲第2番、「悲しきワルツ」「トゥオネラの白鳥」

「れぇ〜どぉ れぇ〜どぉ れ〜どれみ ふぁふぁ〜」
金管の低音は、まずまずの迫力あるが、ちょっと硬めでゴツゴツした吹き方をしている。
歯切れが良いというか、ちょっと粗めというか、筋肉質で逞しい。
木管が、「ど〜れみ れしどらし〜」 弦が、「ふぁ〜そら そみふぁれ みどれ〜 どらししふぁ〜」
この木管は線が細いっ。少し、か細すぎるような気がする。弦の低弦の響きに埋もれそうになっている。 
フレージングは、ちょっと硬く、テンポは遅め。 ところどころ、ティンパニーのドンっという音に包まれる。
金管の短いパッセージ、ごろごろ〜っとなったところから、「れぇ〜ど れ〜どれみ〜ふぁっふぁ〜」

「れっ れれれれ れっ」 これが2回繰り返される。デイヴィス盤は、この1回目からテンポが速い。
金管パッセージが短く吹かれており、弦で加速するし、ここのティンパニーは元気だ。
若いっというか、カツン カツンと1発2発っ。ブラスは、全体的に響くというより、チューバの音がすごく入っている。
テンポは、一気に走っていく感じ。 カラヤン盤やベルグルンド盤のような丁寧さには欠けているし、一本調子で、聞きづらい。
シャンシャンシャンと軽めのシンバルと、「らしどらみ らしどらみ・・・」と、吹かれるごっついチューバ。
チンチンと鳴っている、トライアングル。それに一番の聴かせどころの木管が、あまりにも貧相で可愛そうな国歌になっちゃってる。色艶がなく 、カスカスした細い線でしかなくって、木管の甘い歌ごころが無い。
あれま。なんだい。これぇ〜

なんだか、オケ全体で鳴っている感じがせず、バラバラで演奏してるみたいで、若いって感じで微笑ましい感じはするが、これがボストン響だと思うと、ちょっとなあ。困るなあ。 勢いはあるけど〜 なんか、アンサンブルも危ないぐらいに速い。
頑張っているチューバとティンパニーだけが、耳について元気だな〜って感じがするが。良く言えば快活。
悪く言えば、どこかのブラスバンド部の演奏みたいで、もうちょっと、頑張ってくれないとなあ。
これは、あまり褒められない。

ネーメ・ヤルヴィ エーテボリ交響楽団 1982年
Neeme Järvi
Göteborgs symfoniker
Gothenburg Symphony Orchestra)



録音状態は良い。チューバが目立ってて思わず笑えてしまうのだが、演奏自体は、親しみを感じる。ごっつい。
カップリング:フィンランディア、
カレリア組曲、カンツォネッタ、舞踏間奏曲、交響詩「ポヒョラの娘」、悲しいワルツ、トゥオネラの白鳥、組曲「レンミンカイネン」(抜粋)、恋する人〜こんばんわ〜

「れぇ〜どぉ れぇ〜どぉ れぇ〜 どれみふぁ ふぁ〜」
チューバの大きな音、そしてティンパニーの迫力あるロールが、たっぷりと入っている。
かなり豊かに響いている。
10年後、ネーメ・ヤルヴィさんは同じオケで、グラモフォン盤で出しているが、私的にはBIS盤の方が好きだ。ちなみに、BIS盤は8分46秒のタイム、(92年のグラモフォン盤は9分2秒)
BIS盤は、初めライブかと思ったが、どうも違うようだ。

メチャメチャ熱くなるわけでもないし、穏やかさも適度にあって安定している。というか、まあ。普通ぽい。
そのくせ、すごーいチューバの音が入っている。トロンボーンの響きや、トランペットはもう少し、前に出てきてくれても良い筈なのだが〜 なにせ、チューバ。とにかくチューバが、目立っている。際立っている。
お腹に、ぐっと力が入ってくるし、面白い。
演奏も、そこそこ熱気はあるし、他の盤に比べると、素朴というか田舎臭い感じはするが、それでも、男臭くて良い方だと思う。
BIS盤は、グラモフォン盤に比べて迫力は劣るが、歌としては歌っている。
中間の斉唱の部分は、木管が良い。素っ気ない歌い方なのだが、悲しみが勝っており抑制された感じがする。シャンシャンとしたシンバルも、活気があるし、リズムの処理もまずまず。

エーテボリ交響楽団が、そのまま地元ってワケではないけれど、ベルグルンド盤も、わりと素っ気ないフィンランディアで、快速テンポで駆け抜けていく。
そう考えると・・・ 引き合いに出して悪いが、カラヤンが歌いすぎ〜 朗々と祝祭的に歌うのは、これ。やり過ぎなんでしょうかねえ。演技し過ぎって感じもするけど。
でも、やっぱオケ、ベルリン・フィルは、巧いんですよねえ。
このヤルヴィ盤は、最後、元の主題に戻ってくるのだが、ちゃんとテンポを落として、たっぷり歌ってくれているし〜 地味で素朴で、くすんだ色彩感なのだが、これはこれで、良いんじゃーないでしょうか。
なにせ、ぶっとい、チューバです。これだけ耳に残っちゃうぐらい〜 笑えちゃうほどだが親しみは持てます。
まっ 緻密さに欠けてて、大雑把だし。
いつものBIS盤のように、透明度は、さほど高くないし、アンサンブルも褒められたものじゃーないと思うんですけど、まあ。なんだか親しみを感じさせる演奏には思う。


カラヤン ベルリン・フィル 1984年
Herbert von Karajan
Berliner Philharmoniker
(Berlin Philharmonic Orchestra)

  

録音状態は良い。圧倒的な闘争的パワーで、ぐいぐい押しの強さでやられる。
派手だけど、やっぱ 、すげ〜とひれ伏してしまうところあり。
カップリング:シベリウス「トゥオネラの白鳥」、「悲しきワルツ」、交響詩「タピオラ」
カラヤン盤は、冒頭から、たっぷりと練り込まれ、ドラマティックに奏でられる。テンポは遅め。
「れぇ〜どぉ れぇ〜どぉ れ〜 どれみふぁ ふぁ〜」
「れぇ〜どぉ れぇ〜どぉ」の間の長いこと。金管がよく持つなあ〜と思うほど長い呼吸で吹かれているし、「れぇ〜どっ!」と最後の語尾が強い。
ティンパニーのロールが 、かなり厳めしくパワフルに入ってくる。ごろごろごろごろ〜 すごい音で鳴り響く強烈パワーで、もう、ここのフレーズだけで恐怖で凍り付く。
続く、弦のフレーズが1音1音区切られていて、長い。深くてキレがある。深淵を覗くような怖さが漂い始めるが、そのくせ弦に艶があるのと、木管の深い音色「ふぁそらしど〜」で救われる。
音を置きに行くという感じで、粘りがあるが、適度に弾力があるので嫌みはない。
ホント、このベルリン・フィル 巧いよねえ〜 感心しちゃうわ。やっぱり。音色の良さに脱帽だなあ。
今となっては、少しテンポよく奏でて欲しい気もするけど。
(現代人だからか、全てがテンポアップしてて、ちょっと間が持たない傾向にある。)
すごい長いフレージングだけど、うねる低弦がよく響き、音のアクセントが効いてるので〜 しらず、しらず〜のめり込んで聴いてしまうんですけどね。

「れ〜ど れ〜どれみ〜ふぁっ ふぁ〜」「れれれれ れれっれ れっ」・・・2回
この繰り返しの間は短め。カラヤン盤でテンポをあげていくのは、ティンパニーのところ。
弦だって、するする〜っと、直ぐには、のぼっていかない。
「ふぁみふぁみ そみそみ ふぁ〜」「そみそみ ふぁみふぁみ ふぁ〜」って感じで、力強く、よくしなって、弾力性のある弓なのだ。ぐいぐいぐい〜  目に見えてきそうなヴァイオリン軍団。
 
ティンパニーも、金管も、「らしどらみ らしどらみ」 1音目にドン ドン ドン・・・
「ぱっぱら ぱっぱ ぱっぱ ぱぁ〜」
この付点も、堂々としてて嫌みに思うぐらい〜 すげぇ〜 決して慌てない堂々とした歩みで、闊歩していく。このシーンになると、拳を握りしめて闘うぞーっという迫力があり、軍靴の音に聞こえるぐらい。
カツカツしている。イカツイっ。相当に厳つく、ガンガン行くって感じ。
押しのパワーが、すごいっ。ぐぃ〜ぐぃ〜 ぐぐぅ〜 すごい粘り腰なのだ。
この弦の粘りは、いったい何なのだ。
うっかりしていると気がつかないが、「たららら たららら たららら〜」と繰り返す弦の、唸るような音の回転。う〜 すげ〜 オペラチックだ。
歌謡的な木管の美しいフレーズは、やっぱソロが巧いです。弦が加わってくると一段と美しさが増してきて、木質感も適度にあって歌うっ。この斉唱は、輝かしく、悲しみを堪えて、うぐぐぐ〜っとなってしまう。

カラヤン盤では、斉唱部分より、やっぱ前半の凄い圧政部分を描いたという場面が白眉。
で、そこから力をためて反撃に向かう心情は、いかにも闘争的ですねえ。
やるぞー 闘うぞー 行ってしまえぇ〜 このあたりに焦点があたってます。斉唱部分は、幾分、前半に比べると、力が無いみたいに感じる。
テンポは、あまり変えず、カシカシ、ドンドンの力強いアクセント、弦のうねりで聴かせる。
後半は、いかにもパワフルで堂々としてて、やっぱ勝利の凱歌に聞こえ、祭典向け国歌となっている。
この強さと派手さがメイン。盛り上げていく計算は緻密だし、盛り上がってしまうと、その勢いで最後まで行ききってしまう。演奏の良し悪しとか、アプローチの違いとか、そんなこと、どーでもよくなっちゃって。なんて言うか〜  それを度外視させちゃうぐらいの力があって。
まったく〜 なんてやっちゃ〜。う〜ん。やられるよなあ。と、唸りつつも感心させられちゃう。
醍醐味を味わった気分。わずか9分23秒だが〜 ハイ圧倒的。やられました。


ベルグルンド ヘルシンキ・フィル 1986年
Paavo Berglund
Helsinki Philharmonic Orchestra

録音状態は良い。硬質な演奏ではなく、冷たさよりも暖かみがあり、快速だが、 素朴な開放感があり、しみじみ〜としてくる。
カップリング:シベリウス交響曲第5番〜7番、交響詩「大洋の女神(波の娘)」、交響詩「フィンランディア」、交響詩「タピオラ」

ベルグルンドさんの交響詩「フィンランディア」は、すこぶる快速である。
初め聴いたときには、どうも昔聴いたカラヤン盤が刷り込まれていたようで、はあ。なんて軽いんだろう。と思ったものだ。
でも、繰り返して聴いても気持ちが良いし、開放的に響いている。

冒頭は金管で、「れぇ〜どぉ れぇ〜どぉ れ〜 どれみふぁ ふぁ〜」
ティンパニーのロールが入ってきて、「ふぁ〜み ふぁ〜み ふぁみふぁ そらら そらしふぁ そそ ららら〜」
木管が、「ど〜れみ れしどらし〜 ふぁ〜そら そみふぁれみどれ〜どらししふぁ〜」
相当に重々しい序奏部分がある。 
録音状態も良いし、力強く粘りもある。金管の開放的なノビ、音色も申し分ないし。う〜 この序奏だけで涙目になっちゃうほど、金管の和音が綺麗なのだ。
ここのチューバは、ホントに綺麗に入ってくるなあ。音が割れないし、まろやか。低弦の響きも柔らかいくせに、しっかりしている。で、粘りもあり。
ティンパニーのロールから、金管が短いパッセージを吹いてくるのだが、そのあたりから、段々とテンポがあがる。「れ〜ど れ〜どれみ〜ふぁっふぁ〜」「れっ れれれれ れっ」・・・2回
再度、充分な間合いをとって、「れ〜ど れ〜どれみ ふぁふぁ〜」
「ふぁ ふぁ ふぁ ふぁっ ふぁ」 弦がのぼっていくところ
「らしどらみ らしどらみ らしどらみどらみ〜 シャンシャンシャン・・・」
ハイ、ここまできたら速いっすよ。
トライアングルもなってきて〜 ハイ、気分が高揚します。
金管が巧いし、まろやかに響く声が良いですねえ。チンチンとなってくるトライアングルも、しっかり聞こえてくるし、これは速いっ。って文句を言うより、流れに流されないと〜勢いが違う。
さらり〜と演奏しておられるように思うけど、なかなか熱いっ。
この後の歌謡的な木管の美しいフレーズ はあ。タマリマセン。
「ふぁふぁ それれ〜 ふぁふぁ どどみ〜 みれどれし どらら〜」 
この斉唱は、晴れやかで伸びやか。素朴なくせに、すこぶる爽快感で〜さりげなく胸イッパイになります。シンバルの音が、シャン〜と、ちょっぴり薄めなのが、また爽やかで〜

ベルグルンド盤は、勝利の宣言や祝祭 そんなモンじゃーない。そんな儀式的な演奏ではないです。
人肌の暖か〜い、いたってフツーの人の歓びを素直に歌いあげたモノ。
これに涙デス。ホント、余計なモノがついてない。
カラヤン盤みたいに、もりあげてやろ〜なんて思ってないんだと思う。で、この快速についていけない〜っと思っていても、何度か繰り返して聴いて欲しい。ホント涙〜っ。ぐぐっときちゃう。
カラヤン盤とは、ホント全く違っていて、素朴なんですよねえ。スピードも速いし、そんなダイナミックでもないし、ぐいぐい押していくパワーなんぞないんです。
でも、中間部の斉唱部分が美しい。ワタシは、この中間部分にやられました。


ヤンソンス オスロ・フィル 1990年
Mariss Jansons
Oslo- Filharmonien
(Oslo Philharmonic Orchestra)

いかすぜっ

録音状態は、あまりよろしくないが、豪快で荒々しい野趣あふれる演奏だ。
カップリング:
1〜3 シベリウス カレリア組曲
4    シベリウス 交響詩 フィンランディア
5〜8 シベリウス 交響曲第1番
このヤンソンス盤で、カレリア組曲を聴いたときは、金管の鳴りっぷりが、少しハチャメチャ風だったので、ちょっと、いただけないな〜と思っていた。しかし、交響詩フィンランディアを聞くと、なんて野趣あふれる熱い演奏なんだろぉ〜っと、感じてしまった。アハハ〜 なんともいい加減な感想だが・・・。
最初のチューバを含んだ「れぇ〜どぉ  れぇ〜どぉ・・・」と始まるところ、ティンパニーの「ごろごろ ごろぉぉ〜」というロールの凄まじい音に、思わず拍手したい気分になってしまった。ドンっ ドンっ ごっごおぉ〜という感じで始まる。
粗いっていえば粗いし、荒々しいのだけど、そこが熱いと感じられるのが、この曲かも。
録音状態は、どちらかというと高音域の方に、ウェイトがいっている感じがするが、この曲に関しては、トランペットの短いパッセージが、スパイスになっており、テンポも鋭く、ブラスのぶっ放しが気持ち良い。
金管の多少荒々しい、パンっ!という破裂している音の鋭さが、格好良いというか〜 この曲にマッチしているというか。
中間部のフルートは、もう少し粘ってくれてもよいのだが、ここもスイスイ〜 
総体的には軽いのだが、軽さを活かした推進力で勝負ってところだろうか。金管が、ぶっぱなしているところでも、しっかり弦は刻みを入れており、単に軽くなってない、しっかりとした層を見せているところが、指揮者の腕なのかもしれません。


ネーメ・ヤルヴィ エーテボリ交響楽団 1992年
Neeme Jarvi
Göteborgs symfoniker
Gothenburg Symphony Orchestra)



録音状態は良い。テンポをゆったりめにとって、重低音の入った恰幅ある演奏だが、ちょっと素っ気ない。
BIS盤(82年)、グラモフォン盤で3枚組BOXもある。
カップリング:カレリア組曲、トゥオネラの白鳥、交響詩「タピオラ」

「れぇ〜どぉ れぇ〜どぉ れ〜 どれみふぁ ふぁ〜」
チューバの大きな音、そしてティンパニーの迫力あるロールが、たっぷりと入っている。
録音状態は良いので、かなりの迫力あるが、直接音がたっぷり。ぶっと〜っい音が出てくる。
これは、なかなかの重みと硬さのある、期待できそ〜という幕開けになっている。
ちょっと、木管が、それに比べると腰砕けになっているような気がしないでもないが〜 いやいや、低弦の響きも豊かに鳴っており良いじゃーん。金管の和音が、ホント力強く、堂々とした響きなのだ。
粘っこいわけでもない、どちらかと言うと素っ気ない雰囲気だ。

弦の「ふぁそらしど〜 そ〜ふぁ れど〜 しどれ どーしら そそら〜し〜ど〜しどれ〜」
これに絡む木管が、もう少し色気があるか、歌心があっても良いのだが、ちょっとモノ足らない。
しっかし、「れ〜〜〜」と、鳴り続けるコントラバスの音が、すごい。
金管の「れっ れれれれ れっ」っと短いパッセージがあるが、その間 ずーっと凄い低弦の唸り声がしている。こんなに長いボーイングだったんだ。と驚いた。
「れ〜ど れ〜どれみ〜 ふぁっふぁ〜」「れっ れれれれ れっ」「ふぁふぁふぁ ふぁっふぁ」
チューバの音とコントラバスの音が、やっぱり力強い。いや、力強すぎで〜 これ、嘘くさい。(笑)

ネーメ・ヤルヴィさんのBISへの録音でも、相当に、チューバの音が入っているのだが、BIS盤は、コントラバスとチューバの音が、飛び出して、他の楽器に比べると、とても大きく〜 そればっかり耳に入ってくるほどで、ちょっと異様な感じを与えてしまう。
このグラモフォン盤は、その点はマシなのだが、どうも直接音がタップリ気味で、重低音に偏ってて〜人工的だと思う。

演奏は、中間部の「 どしどれ〜 どしど らっし〜どぉ どしどれ〜どしど らっしど〜 みみみ・・・」と歌うところの木管が、もう少しなあ。ホント、素っ気なさ過ぎ。
もっと歌ってくれたら申し分ないんだけど。がっくし・・・。なーんだよぉ。ぶ〜う。
弦がこの斉唱のフレーズを奏でるところは、まずまずなのだが、それでも、なんか悲しみを背負って泣いているような歌声なのだ。 晴れやかさとか、祝祭的ではない。

で、情感が籠もっているのかというと、そうでもないし。う〜ん。淡々としてるというか、そのまま素でやってますというか。
演出があるような感じがしない。う〜ん。なんでしょ。日頃歌いなれた歌を、家で歌っているという感じ。人前で気取って歌っているわけじゃーなさそう。 端的に言っちゃうと〜 ラフってことでしょうか。
金管パワー、低弦パワーは、ハイ、申し分ないほど重厚さがあるんですけどねえ。

ベルグルンド盤を聴いちゃうと、やっぱ〜 丁寧じゃーないよなあ。情感籠もってないよなあ。と感じてしまうのだ。だって〜 これ、第2の国歌。歴史をバックに背負っているわけでしょ。
やっぱ、ひしひしと感じさせてくれないと・・・。ちなみにBIS盤は8分46秒のタイムだが、グラモフォン盤は9分2秒というタイムだ。9分って メチャ遅い。そのくせ、タメがないっていうか。とほほ。 いずれにしても、楽器間のバランスがイマイチで、人工的すぎて、ワタシ的には好きになれない。エンジニアさん。もしかして、いじりすぎなのでは?


サカリ・オラモ バーミンガム市交響楽団 2002年
Sakari Oramo
City Of Birmingham Symphony Orchestra


いかさねぇ〜

録音状態は、イマイチ。ヌケがよろしくありません。演奏は熱いのだが、良さが見えてこないです。 
カップリング:シベリウス 交響曲第1番、3番、交響詩「フィンランディア」

サカリ・オラモさんは、バーミンガム市交響楽団のラトルの後任者だった指揮者である。
すごい若手だったし、生粋のフィンランド人なので、新たな解釈のシベリウス、お国もののシベリウスを聴きたいと思って購入したCDで、交響曲第1番〜7番の全曲と、交響詩「フィンランディア」「タピオラ」「吟遊詩人」「ポヒョラの娘」、カレリア組曲が、全集としてセットになって発売されている。

ところで、このフィンランディア、野性的で、熱い演奏である。
ラトルの後任として、わりと早い時期に収録した盤だが、なんだかなあ。
冒頭の「れぇ〜どぉっ れぇ〜どぉっ れぇぇ〜  ど れ み ふぁ ふぁ〜〜」「ふぁ〜 みっっ ふぁ〜 みっっ・・・」
どどどーっと、荒々しいティンパニーのロールが入ってくる。この冒頭のティンパニーのロールの熱いこと。
熱いのは良いのだが、続く金管のフレージングが、荒々しくて、めちゃ汚い感じがする。
まあ、野性的なんだな〜と思っていたのだが、
木管が、「ど〜れみ れらし〜 ふぁ〜 そ〜らし ら ふぁ そみ ふぁれ み〜 れらし し・・・」と、奏でていくところで。
うん? えーっ 汚い。
木管の旋律が投げやりというか、ハモる音が、ちょっと汚い音だな〜と思ってしまったのだ。

シンバルも激しくシャンシャン鳴るのは、好きだし、結構、豪快な演奏は好きな方なのだが〜
ワタシ的には、この木管や弦の旋律は、正直巧くないと思う。そんな感じを受けた。
総体的には、重厚でもないし、爽やかでもないし、歌っているわけでもないし、う〜。
せっかくお国ものだと思ったのだが。粘りがあって、練れているわけでもなようで、まだ若かったのかなぁ。
もっと瑞々しさがあっても良かったかもしれません。
それと、録音状態がイマイチ抜けがよろしくないので、損をしているのかもしれません。
期待していたのに、ちょっと残念・・・。いや、かなり残念。


1966年 バルビローリ ハレ管弦楽団 EMI ★★★
1976年 C・デイヴィス ボストン交響楽団 Ph ★★
1982年 ネーメ・ヤルヴィ エーテボリ交響楽団 BIS ★★★
1983年 ザンデルリンク  ベルリン交響楽団  Brilliant  
1984年 カラヤン ベルリン・フィル ★★★★
1986年 ベルグルンド ヘルシンキ・フィル EIM ★★★★★
1990年 ヤンソンス オスロ・フィル EIM ★★★
1992年 ネーメ・ヤルヴィ エーテボリ交響楽団 ★★★
1994年 C・デイヴィス  ロンドン交響楽団
2002年 オラモ バーミンガム市交響楽団 ★★
所有盤を整理中です。

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