「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

140000051998

シベリウス カレリア組曲
Sibelius: Karelia Suite


1400

ネーメ・ヤルヴィ エーテボリ交響楽団 1983年
Neeme Jarvi
Göteborgs symfoniker
Gothenburg Symphony Orchestra)

いたってフツウ

録音状態は良いが、この曲に限って言えば、おとなしく地味傾向だと思う。
カップリング:フィンランディア、
カレリア組曲、カンツォネッタ、舞踏間奏曲、交響詩「ポヒョラの娘」、悲しいワルツ、トゥオネラの白鳥、組曲「レンミンカイネン」(抜粋)、恋する人〜こんばんわ〜

カレリア組曲のタイトル、カレリアというのは、フィンランドとロシアとの国境に位置する地名である。
現在は、カレリア共和国に含まれているようだが、ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら・・・
カレリア(Karelia)は、フィンランドの南東部からロシアの北西部にかけて広がる森林と湖沼の多い地方の名前である。そこに住む人たちのことをカレリア人と呼ぶ。フィンランド、ロシア、スウェーデンにとって歴史的にも重要な地方である。
カレリアはフィンランド人にとっては精神的な故郷ともいわれる。
国民的な叙事詩「カレワラ」は19世紀半ばにカレリア各地に残っていたフィン人の伝承や歌謡をもとにエリアス・リョンロートによって編まれたもので、作曲家ジャン・シベリウスの交響詩「フィンランディア」 もカレリアの原風景からその着想を得たものだといわれている。なお、シベリウスの作品には、劇付随音楽及びそれから派生した序曲・組曲として「カレリア」を題名に持つ作品もある。・・・とあった。

う〜ん。この精神的な故郷という部分が、深く解っていないのだが、かつてはスウェーデン、フィンランド、ロシアのなかで、歴史的に、ずーっと闘われてきた地域なのだと思う。
1939年には、ソビエトが侵攻してきて以降、いやその前にもロシアに併合された時期もあるようだが、ロシア領として管轄され、現在は、カレリア共和国となっている。
カレリア共和国のサイトもあったので、そこで地図を拝見したのだが〜確かに〜 ロシアで言うと北西に位置しており、隣はフィンランドである。
↑ 英語版 http://gov.karelia.ru/gov/index_e.html

このカレリア組曲は、第1曲「間奏曲」、第2曲「バラード」、第3曲「行進曲風に 」と、3つの部分に分かれている。歴史的、政体の変遷については詳しく知らないまでも、前述したように、悲しい過去を持っているだろう地域だろうに、しかし、この曲、めっちゃ清々しいのである。
これぞ、フィン人の自負心なのかな〜大変、晴れやかな曲である。
ワタシ的には、朝に聴くのがイチバンよろしいかと思う。それもお仕事に出かける前に、ちょこっと・・・。

第1曲「間奏曲」
ホルンが、「どっら らど れっどど どら どぉ〜」「どぉ〜ららっど ふぁっどふぁら どぉ〜」
「れぇ〜しっしれ それそ しそっれ〜」と奏で、穏やかな冬の晴れ間、朝の雰囲気を醸し出す。
そろそろ〜っと、地平線から、朝日が顔を覗かせてくるような、柔らかいファンファーレが吹かれ、弦が辺りの陽射しを描く。
ハイ、このフレーズが繰り返し、太陽の明るい陽射しを描くように、テンポをあげてくる。
「どぉ〜ららっど れぇっど どっどら しっららふぁ そっど〜」
「どぉ〜ららっど れぇっど どっどら れっどっどら しっみ〜」
ただ、このネーメ盤、インテンポなんだなあ。
何度か繰り返したあと、シャンシャン〜っと盛り上がるのだが、イマイチ、熱がないというか。落ち着いているというか、落ち着き払ってて〜 ちょっと楽しくないというか、もう少し華やかに演奏して欲しいかな。

第2曲「バラード」
「みみ〜ふぁ〜 みみ〜れ〜 どしら どしら ど しれみぃ〜」と、ちょっとお通夜のようなフレーズで、悲しげにクラリネットが吹かれる。朝が終わったと思ったら、今度はお弔いかい。と言いたくなる。
クラリネットやオーボエの木管が、同じフレーズを繰り返し、弦楽器がしめやかに、同じフレーズを繰り返すのである。
「みぃ〜みみ〜ふぁ みぃ〜みみれ〜・・・」
無言の抵抗というか、死者を弔うというイメージがするが、どことなく懐かしい日本の歌謡風にも聞こえてくるので、バラードというよりは、もう少し湿っぽい。 ネーメ盤は、確かに録音がクリアーではあるのだが、情緒的には不足気味かもしれない。色彩的にも、モノトーンで、コントラストが少なめで明度が低い。
ただ、低弦の響きが良く、弦合奏の和音が綺麗だ。
「みれみ どれみぃ〜 れぇ〜し どれみ れ〜みふぁみれ み しどれ〜みぃ」
「そそら〜 そぉ〜ふぁ みぃれどみれふぁそぉ〜」
ジワジワっと奏でられて、ちょっと強めに同じフレーズを繰り返してくる。
「みれみ どれみぃ〜 れぇ〜し どれみ れみふぁみれ みしどれぇ〜」この弦の和音の響きが、抑揚が少ないのだが、じわ〜っとくる。
コーラングレだと思うが、ちょっとだけ甘い響きがする。ホント、ちょっとだけど〜これが、またジワ〜

第3曲「行進曲風」
この曲は、めちゃ軽やかで楽しげで〜 行進曲というより、爽やかなルンルン風の楽曲である。
「ふぁ〜 そらしど れみふぁ〜ふぁ ふぁっふぁっふぁ ふぁっそ ふぁそっふぁ〜」「らっらっらっら・・・」
「どぉ〜れ みれっ どっしどぉ」
トランペットで、「れっれぇ〜れ みれしそ みそら〜しし〜」「れっれぇ〜れ そみれし そぉらしし〜」
段々と、賑やかにシンバルが入ってきて、ワクワクしちゃうような感じがして、明るく楽しげだ。
戯けた感じで、軽やかなフルートが鳴ってきたりする。
単純なフレーズなのだが、低音の響きのうえに、いろんな木管が音色を重ねて行くし、最後には、金管が、ファンファーレ風に奏でてくる。
すこぶる軽やかで楽しい楽曲なのだが、なーんか、このネーメ盤は、ワクワク感が少ないというか、ちょっと 表情が硬く、抑揚が少なめで〜 えーっ もう少しぐらい跳ねも良いんだが。ホント、すこぶる地味傾向で、おとなしいのである。
まっ ご大層に賑々しく演奏しているタイプではなく、派手さもないが、手堅い。
これは聴く人の性格にもよるのだろうが、1曲目と3曲目は、ワタシ的には地味〜だ。(笑)

さて、この盤は、ネーメ・ヤルヴィさんのBISへの録音である。後年、グラモフォンへ同じエーテボリ響と再録しており、2つを比べて聴いてみたが〜
BIS盤の方が、録音状態は総体的に良いとは思うのだが、 シベリウスさんの曲のわりには、この曲は、珍しくメチャ明るい楽曲なのに〜 演奏は、テンポが遅めで、ちょっと地味というか、表情が硬いのである。
同じオケなのになぁ〜 こうも違うのか。と、かなり印象が異なるので、驚いてしまった。
まあ〜この曲に関しては、ワタシには、グラモフォン盤の方が開放感を感じる。BIS盤はおとなしい。
反対に言うと、グラモフォン盤は大衆迎合型なのだと思う。
演奏は、底力があり丁寧な演奏だと思う。特にBIS盤の2曲目のバラードは、じっくり聴かせてくれます。


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C・デイヴィス ロンドン交響楽団 1990年〜2000年
Colin Davis
London Symphony Orchestra

こまちゃったなぁ

録音状態は まずまず。暖かいというか、ヌケのあまり良くない音質で、籠もった感じがする。金管の華やかさが印象に残る演奏だが、弦のフレーズは、湿った感じで、重くて鈍い。
 

C・デイヴィスさんは、シベリウスの交響曲全集を、1回目はボストン響と、2回目はロンドン響と収録して完成させている。で、ここでご紹介するのはロンドン交響楽団との演奏で、「カレリア組曲」も、この交響曲全集に収められているものである。

カレリア組曲は、ワタシの朝定番曲になっている。仕事に出かける前に良く聴く曲なのだ。
通常は、ネーメ・ヤルヴィ盤を聴いている。
C・デイヴィス盤も、悪くないのだけど、1曲目が、かなり遅めで〜
(というか、ヤルヴィ盤が、勢いよろしく〜快速なのだが)

第1曲「間奏曲」
冒頭、ホルンから始まるのだが、続いで来るフレーズが、中音域が抜けた感じがする。
「どぉ〜ららっど れぇっど どっどら しっららふぁ そっど〜」
「どぉ〜ららっど れぇっど どっどら れっどっどら しっみ〜」
タンバリンの鈴が、シャンシャンと鳴り、シャカシャカシャカ〜っと弦が刻まれる。
ヤルヴィ盤だと、シャンシャン・・・と、トナカイに乗って走り出すような感じの楽曲となっているのに、C・デイヴィス盤は、遅いのだ。
寝ぼけ眼のトナカイみたいで〜 楽器間の調和が悪く、間抜けているのである。
で、ドッドド ドッド ドッドという打楽器に重さがあることと、繰り返していくなかで、いきなり、音量がアップされて不自然だ。クレッシェンドの付け方が、急で、いきなり音量アップで、変なんである。

第2曲「バラード」
「みみ〜ふぁ〜 みっみ み〜れ〜 どしら れどし らしどぉ〜」と、暗い穏やかな曲だ。
で、C・デイヴィス盤は、暖かい音で充満しているので、もわ〜っとした、雪の積もった朝、暖かい陽射しが射し込んで、雪がとけてきそうな雰囲気はあるのだが、緩いっちゃー 緩いのである。
バラードだから、まあ、良いかなって感じはするのだが、弦の響きに、湿気を含んでいるような重さがある。

第3曲「行進曲風」
軽やかで楽しげな行進曲なのだが、C・デイヴィス盤は、この3曲目だけが超快速となっている。
「ふぁ〜 そらしど れみふぁ〜ふぁ ふぁっふぁっふぁ ふぁっそ ふぁそっふぁ〜」「らっらっらっら・・・」
「どぉ〜れ みれっ どっしどぉ」
えっ・・・ 1曲目も、2曲目も、鬱々としてて湿気ていたのに、一気にテンポアップしており、3曲目だけ速いのだ。
クールに抜けた録音とは違うので、やはり音の重さ、リズミカルさ、弾んだ感じがしない。
低弦のボンボンっという音は良く入っているが、ヴァイオリンの旋律が、流れていく。
ふんわり、浅く乗せているようなボーイングで、さらっと流れるフレーズで演奏されている。
リズムを刻むというよりは、フレーズが緩く流れてしまう。

で、金管が入ってくると、一気に華やかになって、パパパ パパパ パ〜っと、勢いがあがる。
チューバの音も綺麗に、また、木管は可愛く入ってくるし、テンポは快活に変貌しているし〜
第3曲だけは、とても勢いもあって、明るくテンポ良く進むので、とても気に入ったのだが。
でもなあ〜総体的に、3曲間のテンポ設定がねえ〜 違和感がある。特に第1曲目が・・・。

どうしても、違和感が残るので、CD棚をゴソゴソ探して、カラヤン盤も聴いてみたのだが・・・。
う〜ん。困っちゃった。 どうやら、ヤルヴィ盤が、超快速、速すぎるようなのだ・・・。
しかし・・・ ワタシの耳に馴染んでしまったのが、ヤルヴィ盤なので、、、
どうも、スミマセン。
グラモフォンのヤルヴィ盤が、きっと大衆向けなんでしょうね。
ワタシは、きっと大衆的な演奏に浸ってしまったのでしょう。(ちょっと落ち込んでいます)


ヤンソンス オスロ・フィル 1990年
Mariss Jansons
Oslo- Filharmonien
(Oslo Philharmonic Orchestra)

あんたもやるね〜

録音状態はよろしくない。高音域のみ飛び出してて低音が聞こえづらい。バランスが悪いように思う。アンサンブルも、ちょっと〜マズイかも。お世辞にも巧いとは・・・。
カップリング:
1〜3 シベリウス カレリア組曲
4    シベリウス 交響詩 フィンランディア
5〜8 シベリウス 交響曲第1番
第1曲「間奏曲」
冒頭、朝靄の、ふわーっとした、もわもわ〜っとした空気感があり、弦でカシャカシャ・・・と奏でているなかを、ホルンから始まる。そこのところの雰囲気は、すご〜く繊細に感じられる。
弦の細かい、音になるか、ならないか〜ぐらいの音が聞こえてきて、弱音なのだが、音の小さな波が感じられ、揺らめき感が感じられる。
そこに、ホルンが、「どっら らど れっどど どら どぉ〜」と吹く。そして、木霊のように吹いていく〜 
で、 「れぇ〜 しっしれ それそ しそっれ〜」と奏で、穏やかな冬の晴れ間、朝の雰囲気を醸し出す。
ここの雰囲気は、やっぱり芸が細かいなあ〜っと思っていた。
しかし、次のブラスの音が、はあ?
 「どぉ〜ららっど れぇっど どっどら れっどっどら しっみ〜」のフレーズが、これって音割れしてるんじゃー? 
まろやかな音を期待していたのだが、完全に裏切られてしまった。
どういえば良いのだろう。このトランペットの音は、どこか、管の一部が壊れているのだろうか、音が漏れているのだろうか。
クラシックじゃないような音というのか、これじゃー吹奏楽レベルでしょ。という感じの荒っぽい吹き方というか、破裂型の音なのだ。あちゃぁ〜 下品っていうか、一直線の吹き方で、うぅ・・・ あぁ〜アカン。沈没してしまった。
また、音が急に大きくなるし、録音状態も悪いんじゃ〜ないのかなあ。

第2曲「バラード」
「みみ〜ふぁ〜 みみ〜れ〜 どしら どしら ど しれみぃ〜」と、フレーズから始まるのだが、はあ?
クラリネットの二重奏だと思うのだが、歯切れが悪いというか、音が変というか、音間違ってない? 二重奏になってないというか、フレージングがずれているというか、もわもわ〜っとさせて誤魔化してるでしょ。って感じだ。
フルートの入りも、ん? 異様に飛び出して聞こえる。
そみ〜 そみ〜 らしらし・・・という、中間の弦のフレーズがイマイチ聞こえが悪いのに、コントラバスの方が、スケールの音と、ボンボンっと良く響いているし、なーんかバランスが悪いなあ。 「らしらし らぁ〜 ふぁみ ふぁし しらし られ られ〜っ」と波打つところは、まずまずだし、ヴァイオリンのフレーズは綺麗だ。
間合いが空きすぎかな〜というほどの空間があって、チェロのフレーズが甘く出てくる。
チェロの「みれみ どれみぃ〜 れぇ〜し どれみ れ〜みふぁみれ み しどれ〜みぃ」という弦楽フレーズは、とっても膨らみがあり、しっとりと、しっかり歌っており、とても綺麗に決まっている。
フルートの響きも、すーっと入ってきて、揺れながら、「みれみ どれみぃ〜みみ れぇ〜し どれみぃ〜っ」と歌っていく。
コーラングレのフレーズは良いが、そこで入ってくる弦のバックが弱いので、浮いてしまう。
あーっ せっかくの白眉シーンが〜 もったいない。

第3曲「行進曲風」
「ふぁ〜 そらしど れみふぁ〜ふぁ ふぁっふぁっふぁ ふぁっそ ふぁそっふぁ〜」という、とっても楽しい旋律が奏でられる。
ここは、結構、軽やかに速めに流れて行く。
最初は、軽めで良いな〜って思うのだが、これを同じように繰り返すと、う〜ん。もう少しずつ重さをつけてくれないと〜
同じ軽さで、スイスイ行かれても・・・ ちょっと・・・これは困るのだ。
もう少し、ノビ感をつけて、重さも調節して、段々ともりあげて歌っていただかなくては〜 軽すぎやんっ。
低音の音が、うまく入ってきてないように思う。
サクサクしてて良いんだけど、しかし、何かが足らないって言うことになってしまう。音のバランスが、やっぱりおかしい。

トランペットの吹き方に、やっぱり違和感を感じる。
「れっれぇ〜れ みれしそ みそら〜ししぃ〜」「れっれぇ〜れ そみれし そぉ〜らししっ〜」
はあ、なんとも軽いトランペットで・・・と、苦笑いしてしまう。 
段々と、賑やかにシンバルが入ってきて、ワクワクしてくるのだが、「れれれれっ・・・」という、トランペットのフレーズが、もろ、強烈に入ってくる。
はあ? このCDのエンジニアさんは、ホントに、クラシック畑の人なのだろうか?
別の畑の人なのかもしれない。それとも、ペットの音を偏愛主義者なのだろうか。

機動力はあるのかもしれない。で、速いっ。軽くて速くて〜 サクサクっと動いていくのは良いと思う。
タメ感も、度外視して、サクサク行ききってしまうのも、まあ良しかもしれない。しかし、それだけではないでしょ。
主となる旋律は、弦なのだ。弦のフレーズがしっかりしてないと〜 金管だけが、めだってどーすんねん。って感じがする。
トランペットが目立ちすぎだし、吹奏楽的に演奏されているだけでなく、 アンサンブル的にも、イマイチで〜
あってないし、ほころびてるし〜 木管もへたれだし、金管は、う〜ん・・・だし。
ちょっとお世辞にも、巧いとは言い難い。


1998

ネーメ・ヤルヴィ エーテボリ交響楽団 1996年
Neeme Jarvi
Göteborgs symfoniker
Gothenburg Symphony Orchestra)

満足っ満足っ

録音状態はまずまず。96年の割には、透明度の高い録音ではないし、飛びっきり良い演奏とも言えないが、BIS盤と違って、明るく楽しげな演奏である。
←3枚組BOX版

第1曲「間奏曲」
「どっら らど れっどど どら どぉ〜」「どぉ〜ららっど ふぁっどふぁら どぉ〜」
朝靄のなかから太陽が顔を出してくるような雰囲気で始まり、シャンシャン・・・と、トナカイに乗って走り出すような感じの楽曲となっている。
「どぉ〜ららっど れぇっど どっどら しっららふぁ そっど〜」
「どぉ〜ららっど れぇっど どっどら れっどっどら しっみ〜」
タンバリンの鈴が、シャンシャンと鳴り、シャカシャカシャカ〜っと弦が刻まれる。

いたってシンプルなフレーズだが、それを繰り返して、壮大なフレーズとして描いていくところが、この盤だと思う。ネーメ・ヤルヴィさんがエーテボリ響を振った盤は、BIS盤もあるのだが、 このG盤(グラモフォン)への録音演奏は、大衆迎合的な演奏に聞こえちゃう。
方針転換かしらん。宗旨替えかしらん。というほど、演奏が異なっている。
まあ、なにもヤルヴィ盤しか聴かないわけでもないし、他盤を聴いたらまた印象が変わると思うのだが〜
シベリウスの管弦楽を最初に聴くには、取っつきやすいには違いないだろう。
録音状態は、まずまず。ホルンの透明度が高ければ文句はないのだが、柔らかい音の録音で、カチッとしたリズム感や襟を正したくなるような、シャッキっとした感覚には乏しい。
ヤルヴィ盤に限って言うと、BIS盤は、カレリアの地域性や時代背景をとらえて、重々しい表現になっているが、このグラモフォン盤は、明るめで言葉は悪いが、幾分ノー天気風である。
まっ それでも、楽しい楽曲風になっているので、ワタシ的には悪くない。

第2曲「バラード」
じわ〜っと歌われるバラードだが、この曲に関してはBIS盤の方が、かなり雰囲気が出ている。
なんだか、明るい間奏曲と行進曲の間に挟まって、ホントにジミな楽曲に成り果ててしまっているようで、印象が薄すぎ。

第3曲「行進曲風」
この曲は、めちゃ軽やかで楽しげで〜 行進曲というより、爽やかなルンルン風の楽曲である。
「ふぁ〜 そらしど れみふぁ〜ふぁ ふぁっふぁっふぁ ふぁっそ ふぁそっふぁ〜」「らっらっらっら・・・」
「どぉ〜れ みれっ どっしどぉ」
低音が幾分こもっていて、柔らかい録音で、ひんやり感のある演奏を好みの方には向いていない。
ただし、トランペットのフレーズは綺麗だし、馬力感もあって、 「れっれぇ〜れ みれしそ みそら〜しし〜」「れっれぇ〜れ そみれし そぉらしし〜」 
壮大さが出てきて、ファンファーレが鳴り響いていくという感じだし、木管の音色も軽やかではあるが芯もあり、 賑やかに、ワクワク、柔らかく、楽しげに演奏されている。
シンプルで短い楽曲だが、朝、出勤前に聴いて出かけると〜「ふぁ〜ふぁ〜 そらしど ふぁっ ふぁっ〜」と弾んで行けると思う。(笑)  これが、正統派の演奏かどうかは、ちょっと疑わしいけど。ホント朝に聴く楽曲として、超お薦め。
また、他盤も聴いてみたいと思う。


オラモ バーミンガム市交響楽団 2001年
Sakari Oramo
City Of Birmingham Symphony Orchestra

むむっ〜   いかさねぇ〜


録音状態は、まずまず。21世紀の録音のわりにはイマイチで、ヌケがよくない。
ちょっと、縦の線があってない場面があって、いただけない。期待していたのに〜
カップリング:シベリウス 交響曲第5番、カレリア組曲、交響的幻想曲「ポヒョラの娘」、交響詩「吟遊詩人」
第1曲「間奏曲」
この楽曲冒頭は、弦の細かい音のなかからホルンが、「どぉ〜ららっど れぇ〜どど どっら どぉ〜」と奏でてくるのだが、レーベルの録音の特徴なのか、もわっとしすぎかもしれない。
木霊が響いてくるのだが、アハハ〜 もわ〜っとした空気感がある。
そこからスピードをあげて、チャンチャカ チャンチャカ シャンシャンと走って行くのだが、オラモ盤は、期待したほどには走らず、さほどスピード感はない。
期待したほどには、スタイリッシュでもなく、かといって、ネーメ・ヤルヴィ盤のように、重量感があるわけでもなく、ちょっと中途半端かもしれない。
まあ、外連味というか、わざとらしさがなくて、自然なのだが〜 若々しさは欲しかったかも。

第2曲「バラード」
オラモ盤で聴くと、ものすごく、じわじわ〜っと歌われている。
「みみ〜っふぁ〜 みっみ〜れ どしら どしら ど しれみぃ〜」 息づかいが深い。
特に、二拍目に自然な重みがあって、カラダに伝わるリズム感がある。

弦の中音域には厚みが、あまり感じられないのだが、木管、特にフルートの旋律が、他のフレーズより際だって浮きあがって吹かれている。
それと共に、弦の刻みが、かなり聞こえてくる。
あれぇ〜 こんなに刻んでいたのか〜と思いつつ聴いているうちに、ホント、しみじみ感が増してくる。
湿り気を感じさせる演奏ではなく、淡々としているが、ドライでもない。

重点を低弦の響きに置いて、ひと呼吸、いや、たっぷりとした間をとって、「みれみ どれみぃ〜 れぇ〜し どれみ れみふぁみれ みしどれぇ〜」と奏でる。
このフレーズにさしかかると、弦の和音の響きが、大変美しい。
和音の響きを丁寧に扱っており、宗教的なフレーズに感じられて、じわーっとしてきて、ゆったりと品良く、ちょっと渋めに歌わせている。ここは、オラモ盤の白眉だ。
室内楽的な響きは、大変美しい。シベリウスが、古い教会旋律を取り入れているのかもしれないが、甘さより渋めで、とても内省的な演奏だ。録音状態が、どうのこうの〜と文句を言わせない良い緊張感がある。

第3曲「行進曲風」
3曲目は、軽やかで楽しげで〜行進曲というより、爽やかなルンルン風の楽曲である。
確かに、ノリ感のある演奏にはなっているが、羽目を外してくれないで〜 おとなしいし、ノー天気ではない。
付点のリズムはアクが強くなく、繊細で、柔らかい。
浮いている空気感はあるものの、シャンシャンとした冷たい張り詰めた空気感ではない。
ネーメ盤が、晴天の青空、白い雪・・・ そこで、トナカイが走っている〜というイメージがしたのだが、オラモ盤は、どこか、切れが悪く、もわっとしている。

で、縦の線があっているの? と思うところがあって・・・ う〜ん。ライブ盤じゃーないんだろ。え〜っ!?
金管もイマイチだし、シンバルのタイミングが遅いかもしれない。
特に金管が、ところどころ合っておらず、頭出しの悪さがあって、オケ自体、ツメ切れてないかな〜って思う。がっかり。

1983年 ネーメ・ヤルヴィ エーテボリ交響楽団 BIS ★★★
1990年 C・デイヴィス ロンドン交響楽団 ★★
1990年 ヤンソンス オスロ・フィル EIM ★★
1996年 ネーメ・ヤルヴィ エーテボリ交響楽団 ★★★★
2001年 サカリ・オラモ バーミンガム市交響楽団 ★★
所有盤を整理中です。

「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

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