「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

チャイコフスキー バレエ音楽 白鳥の湖 眠れる森の美女 くるみ割り人形
Tchaikovsky: Ballet Swan Lake, The Sleeping Beauty, The Nutcracker 


プレヴィン ロンドン交響楽団 1972年〜76年
André Previn
London Symphony Orchestra



録音状態は極めて良い。明るく快活で〜 とても楽しげに演奏されている。
← この盤は、プレヴィンさんが、2009年に生誕80歳を迎えることを記念に発売されたEMIの10枚組BOXである。
タイトルは、「グレート・レコーディングス」となっている。

盛りだくさん入ったBOXで、リマスタリングしているのか、結構、録音状態は良い。この10枚組BOXの6番目のCDに、チャイコフスキーのバレエ音楽3曲がハイライト盤で収録されている。
録音年は、
白鳥の湖 1976年
眠れる森の美女 1974年
くるみ割り人形 1972年
なお、白鳥の湖でのヴァイオリン演奏は、イダ・ヘンデルさんである。

チャイコフスキーのバレエ音楽は、子供の頃から馴染みがある。
LP時代には、カラヤンさんの盤で、組曲版とか、ハイライト盤だと思うが、そりゃー すり切れるぐらいに楽しんで聴いていた。子供の頃に、親にせがんで買ってもらった曲は多い。このチャイコフスキーのバレエ音楽をはじめ、ドリーブのコッペリア、アダンのジゼルとか〜 まあ、一般的に女の子が、あの美しいバレエの姿に憧れる頃によく聴いた。
しかし、それ以降は、勝手に卒業した気分で、いや、バレエダンサーには無理という体型に変貌してからは、どうも〜 アンチに早変わりし、生意気盛りの時期を経ると、それ以後は・・・ さっぱりご縁がなかった。
おそらく、深層心理的に避けていたのだろう。と思う。
さて、手元にあったのは、プレヴィンさんの80歳お誕生日記念BOXの1枚である。

チャイコの3大バレエって、お子ちゃま向きでしょ。って感じで、あなどっていたのだが、改めて聴いてみると、ありゃ〜 知っているようで、何も知らなかった・・・って感じなのである。
ホント、かなり恥ずかしいが・・・白状しちゃう。
バレエ音楽「白鳥の湖」は、作品番号がOp20と、初期の頃の作品だが、眠れる森の美女がOp66、くるみ割り人形がOp71となっている。交響曲第6番のあの「悲愴」が、作品番号74なのだ。
で、眠れる森の美女とくるみ割り人形は、なんと、晩年の作品なんですね〜。

特に、欧米において「くるみ割り人形」はクラシック音楽の年末(クリスマス期)の定番(日本における「第九」のような位置付け)になっており、年末になると頻繁に上演される・・・。とあった。
これすら知らなかった。
それに、どうも、マッチ売りの少女と勘違いしてて〜 自分でも えっ!と驚いた。
どうも、グリム童話、ペロー童話、アンデルセンの童話が、頭のなかで整理されておらず、年齢を重ねるうちに、うろ覚え状態になっていたのだ。超恥ずかしい。

で、仕方がないので、ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら・・・
アイソーポス(イソップ) 紀元前6世紀頃: 「蝉と蟻たち」(アリとキリギリス)、すっぱい葡萄、ねずみの恩がえし等
シャルル・ペロー(17〜18世紀) :眠れる森の美女、赤ずきん、サンドリョンまたは小さなガラスの靴等
グリム兄弟(18〜19世紀) :白雪姫、ヘンゼルとグレーテル、赤ずきん、灰かぶり等
ハンス・クリスチャン・アンデルセン(19世紀): マッチ売りの少女、人魚姫、醜いアヒルの子等

あらま。そうだったの? 眠れる森の美女は、ペロー童話だったのね。
では、くるみ割り人形は?と調べると、ホフマンの童話「くるみ割り人形とねずみの王様」が、元らしい。 
じゃー 白鳥の湖は?  ドイツの作家ヨハン・カール・アウグスト・ムゼーウスによる童話「奪われたヴェール」を元に構想が練られたということだった。
それに白鳥の湖は、ワーグナーのオペラ「ローエングリン」(1850年初演)からの影響が指摘されている〜とのことだった。
まさか、チャイコと、ワーグナーのローエングリンの関連性まで、登場するとは思わなかった!

はあ〜ぁ。いったい、これまで、何を聴いてきたのだろう。恥ずかしくて穴があったら入りたい気分である。 初心に戻って、もっと体系的に、歴史的にも、おさらいをしないと〜 いけないかもしれない。そう思う。

さて、今日聴いたプレヴィン盤では、次のように構成されている。
ただ、単発で発売されている抜粋盤や組曲版、ハイライト盤とは少し構成が異なっているようである。

バレエ音楽「白鳥の湖」は、6曲が選曲されている。

1 第2幕 情景
2 第1幕 ワルツ
3 第2幕 白鳥たちの踊り 小さな白鳥たちの踊り
4 第2幕 白鳥たちの踊り オデットと王子のパ・ダクシオン
5 第3幕 ハンガリーの踊り
6 第3幕 スペインの踊り
バレエ音楽「眠れる森の美女」からは、7曲である。

7 第1幕 パ・ダクシオン 
8 第3幕 パ・ド・カラクテール
9 第2幕 パノラマ
10 第1幕 ワルツ
11 第3幕 コーダ
12 第3幕 終曲

くるみ割り人形 組曲版は、8曲である。
13 序曲
14 第1幕 行進曲
15 ディヴェルティスマン アラビアの踊り
16 ディヴェルティスマン 中国の踊り
17 ディヴェルティスマン ロシアの踊り
18 ディヴェルティスマン あし笛の踊り
19 第2幕 パ・ド・ドゥ イントロダクション
20 第2幕 パ・ド・ドゥ ヴァリアシォン
21 第2幕 パ・ド・ドゥ ヴァリアシォン 金平糖の踊り
22 第2幕 花のワルツ

もちろん、聴いたら、はいはい、この曲ね〜というのは、わんさとある。特に、くるみ割り人形は、TVのCFでも流れているし、こりゃ〜 教養の範疇だろうと思う。
白鳥の湖は、全曲版だと、全部で2時間半モノで、抜粋版というか組曲版は、さまざまにあるらしい。
眠れる森の美女は、上演すると3時間モノらしいので、ハイライト版がよいのではないかと思う。
くるみ割り人形は、作曲家自身が組曲版を作って8曲を抜粋している。
以上のことを考えると、3つの作品を1枚のCDに収録されたのを聴くのが、やっぱり、望ましいのかもしれません。

  デュトワ モントリオール交響楽団 1991年、92年
Charles Dutoit
Orchestre Symphonique de Montreal
(Montreal Symphony Orchestra)

げっ ぞっ ← 白鳥の湖のラストで固まる。 これもありかっ

録音状態は良い。白鳥の湖が91年、他の2曲は92年に録音されている。完全全曲盤として、第3幕に、1953年、チャイコフスキー博物館で発見された4曲の「パ・ド・ドゥ」を含めて収録しており、このCDは、そこから6曲を選曲されているのだと思う。
子供の頃に、とってもお世話になったチャイコフスキーの3大バレエ音楽。
今頃になって、改めて聴いているのだが、感想を書くのは超難しいですねえ。なにやら、恥ずかしいし〜
で、CDのブックレットを参考にさせていただきながら、ここでは、白鳥の湖について書こうと思う。

白鳥の湖 1876年 全4幕
眠りの森の美女 1889年 プロローグと3幕5場
くるみ割り人形 1892年 2幕3場

ロシア・バレエだけでなく、今や、クラシックバレエの不滅のレパートリーだが、バレエ作品としての初演は、不評だったそうである。帝政ロシア時代のバレエは、本質的に王侯貴族たちの娯楽で、女性の脚線美や、肩のこらない音楽が羅列され、優雅に展開されておれば、事足りていたからだそうだ。
まあ、それは、モーツァルト時代から、パトロンさま、演奏会のお客さま御用達の音楽だったわけで、そこからひと皮剥けるのは大変だったのかな?

で、とにかく、白鳥の湖の初演は、大失敗だったらしい。
白鳥と黒鳥が出てくるんでしょ。わかりやすいストーリーだけどなあ・・・。なんで失敗したのか、ちょっとわからないけれど〜
どうも、振り付けに問題があったようだ。
1875年、ボリショイ劇場に依頼されて作曲、76年に完成し、77年3月に初演されているが、
しかし、その後、下火となり、チャイコご自身は93年に他界したが、1895年1月に、マリンスキー劇場で蘇演されている。まあ、3大バレエともに、初演は、どうやら大失敗だったようだ。

で、今日聴いた白鳥の湖の終曲は、ジャーン ジャーンっと、銅鑼が派手になっているし、大太鼓も、銅鑼にあわせて、どどどどっ どどどど どどどど・・・と、超ど派手〜っ!
指折り数えてみると7回銅鑼がジャーンっ! で、これで、終わるかと思いきや、また盛り返してきて、ジャーンっ!
続いて10回ほど鳴ってましたね。
で、終わるかと思ったら、まだ、鳴ってるわ〜って感じで、最後まで、数えきれませんでした。
銅鑼なんぞ、余韻が凄いのにねえ、間髪入れずに、畳みかけてくるもんだから、すごい音だ。
最後には、完全に呆れつつ〜 くちをアングリ・・・ はあ? はぁぁ〜っ

ブックレットを拝見すると、雄大で悲壮感をたたえて全幕のフィナーレの音楽で、それまでの主要な旋律や動機を効果的に用いて、交響詩風な雄大なスケールが与えられている。 圧倒的な高揚感とともに締めくくられる。・・・と書いてあった。
はあ、確かに、ホントに・・・ これ以上書きようがないよねえ。
と、かなり、あっけにとられてしまった。で、いったい、どんなシーンやねん。

あわてて、ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみると、
・・・物語の最後、版によって様々だが大きく2つに分けられる。
王子とオデットが、ともに死んでしまう悲劇的な最後。
オデットの魔法が解け、王子と2人で幸せに暮らすというハッピーエンド。

初版やプティパ版は悲劇で終わっており、2人は永遠の世界へ旅立っていく(昇天する)。
もっとも、悪魔や魔法が実在する世界においては、これも一種のハッピーエンドとして捉えることも可能である。
現世で解決するハッピーエンドは、1937年のメッセレル版で採用され、ソ連を中心に広まった。・・・とのこと。
で、この組曲は、どっちの版なの? 白鳥の湖って、こんな派手な終わり方だっけ?

まあ、どっちでもいいけど・・・ 聴いている方にとっては、悪魔や魔法が、ラストで、どどどぉ〜っと攻めてきて、攻めきれず敗れ去った。という感じに聞こえるかなあ。チャイコフスキーの派手さは他の楽曲にも表れているが、聴いている方が、超恥ずかしい感がありました。(笑) 

組曲「白鳥の湖」は、6曲が選曲されている。

1 第2幕 第10曲 情景
2 第1幕 第2曲  ワルツ
3 第2幕 第13曲 4羽の白鳥たちの踊り
4 第2幕 第13曲 オデットと王子のパ・ダクシオン
5 第3幕 第20曲 ハンガリーの踊り
6 第4幕 第29曲 情景・終曲
組曲 くるみ割り人形は、8曲である。

7  小さな序曲
8  第1幕第2曲 行進曲
9  第2幕第14曲 こんぺい糖の踊り
10 第2幕第12曲 トレパーク ロシアの踊り
11 第2幕第12曲 コーヒー アラビアの踊り
12 第2幕第12曲 お茶 中国の踊り
13 第2幕第12曲 あし笛の踊り
14 第2幕第13曲 花のワルツ
バレエ音楽「眠れる森の美女」からは、7曲が抜粋されている。

15 序奏プロローグ
16 第3幕第23曲 パ・ド・カトル
17 第3幕第26曲 パ・ド・カラクテール
18 第3幕第25曲 パ・ド・カトル
19 第3幕第28曲 アダージョ
20 第3幕第30曲 終曲
21 アポテオーズ

  レーグナー ベルリン放送交響楽団 1980年
Heinz Rögner
Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin
(Berlin Radio Symphony Orchestra)

ばっちグー!


録音状態は良い。猛烈に訴えてくるような楽曲ではないし、派手さはないが、手堅く、優美で、目の前でバレエが繰り広げられているかのような感がある。
眠れる森の美女(抜粋盤)
眠れる森の美女

このCDは、バレエ音楽 眠りの森の美女(眠れる森の美女) ハイライト(抜粋盤)である。
レーグナーさんは、ブルックナーの交響曲でも聴いたが、とっても見通しが良い。
で、このチャイコフスキーのバレエ音楽も、派手さはないが、聴き通しても疲れないし、エレガントだ。
舞台が見えるかのような雰囲気があって、目の前でバレエが踊られているかのような感じで、聴き通すことができる。
全曲だとCD2枚分ぐらいにはなってしまうので、ワタシにとっては、このハイライト盤 1枚のCDの方が、ありがたい。

眠りの森の美女は、もちろん、アニメ版のディズニーの映画でも有名で〜 ご多分にもれず、子供の頃にしっかり楽しませていただいた定番の童話だ。へそ曲がりのワタシは、アニメ版の映画で登場した、カラス(?)を従えた黒い角のある魔女さまがお気に入りだったりする。魔女 Maleficent(マレフィセント)だ。

最近では、アンジェリーナ・ジョリーさんが、魔女役で出ていた映画が有名になっていたが〜
ハイ、こうやって次世代に受け継がれていくのは、嬉しいことだと思っている。
世界文学全集っぽい本で読んだときには、茨姫(いばらひめ)って言っていたような気もするが〜 同じもの。

改めてウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら

・・・民話のため、さまざまなパターンがあるが、ここではひとまず、日本語圏では一番ポピュラーなグリム版に基づいてストーリーを紹介する。
あるところに、子どもを欲しがっている国王夫妻がいた。
ようやく女の子を授かり、祝宴に一人を除き国中の12人の魔法使いが呼ばれた。
魔法使いは一人ずつ、魔法を用いた贈り物をする。
宴の途中に、一人だけ呼ばれなかった13人目の魔法使いが現れ、11人目の魔法使いが贈り物をした直後に「王女は錘が刺さって死ぬ」という呪いをかける。
まだ魔法をかけていなかった12人目の魔法使いが、これを修正し、「王女は錘が刺さり百年間眠りにつく」という呪いに変える。
呪いを取り消さなかったのは、修正以外不可能だったため。
王女を心配した王は、国中の紡ぎ車を燃やさせてしまう。
王女は順調に育っていくが、15歳の時に一人で城の中を歩いていて、城の塔の一番上で老婆が紡いでいた錘で手を刺し、眠りに落ちる。
呪いは城中に波及し、そのうちに茨が繁茂して誰も入れなくなった。侵入を試みた者もいたが、鉄条網のように絡み合った茨に阻まれ、入ったはいいが突破出来ずに皆落命した。100年後、近くの国の王子が噂を聞きつけ、城を訪れる。王女は目を覚まし、2人はその日のうちに結婚、幸せな生活を送った。・・・というもの。

映画の影響が大きく、チャイコフスキーのバレエ音楽というイメージからは、すっかり遠くなってしまったが〜
レーグナー盤では、次の曲が収録されている。

1  序奏
2  プロローグ 行進曲
3  プロローグ 踊りの情景
4  パ・ド・シス 導入部
5  パ・ド・シス アダージョ
6  ヴァリアシオン1 夾竹桃の精
7  ヴァリアシオン2 三色ひるがおの精
8  ヴァリアシオン3 パンくずの精
9  ヴァリアシオン4 歌うカナリアの精
10 ヴァリアシオン5 激しさの精(健康の精)
11 ヴァリアシオン6 リラの精
12 コーダ
13 第1幕 ワルツ
14 第2幕 情景
15 パ・ダクシオン オーロラ姫とデジーレ王子の情景
16 パ・ダクシオン コーダ
17 パ・ド・カトル 導入部とアダジオ
18 ヴァリアシオン2:銀の精
19 ヴァリアシオン4:ダイヤモンドの精
20 コーダ
21 第3幕 終曲
22 アポテオーズ


3曲抜粋盤        
1972年〜76年 プレヴィン ロンドン交響楽団 EMI ★★★★
1991年〜92年 デュトワ モントリオール交響楽団 Dec ★★★★★
眠れる森の美女        
1980年 レーグナー ベルリン放送交響楽団 Sup ★★★★
所有盤を整理中です。

「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

Copyright (c) mamama All rights reserved