「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

0558

ワーグナー 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 前奏曲
Wagner: "Die Meistersinger von Nürnberg" 
Prelude


クーベリック ベルリン・フィル 1963年
Rafael Kubelik
Berliner Philharmoniker
(Berlin Philharmonic Orchestra)

録音状態は良い。(リマスタリング盤) 上品で静謐で、弱音がことのほか美しい演奏である。
カップリング:「ニュルンベルグのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲、「ローエングリン」第1幕への前奏曲、「ジークフリート牧歌」
「トリスタンとイゾルデ」第1幕への前奏曲、愛の死

「ニュルンベルグのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲
リマスタリングされているので聞きやすく、広がりも充分。63年の録音とは思えないほどだ。
端正でスマートすぎるほど、スマート。膨らみや、ふくよかさは無いが、すっきりしている点では、あまたある演奏のなかで随一かもしれない。
ゴテゴテ壮大で、ぐいぐい馬力のあるショルティ盤とは対角線上にあるみたい。クーベリック盤は、あくまでも上質で上品で、格調が高い。
「どぉ〜そぉ〜そそ〜 みふぁそ らしどれみふぁ〜みれどれ〜らしどぉ〜」と鳴り始めると、貴族的でさえあるんだよねえ。ちょっと、音の響きは硬いんだけど、フレーズにはしなやかさがある。
で、壮大な序奏部分が終わると、するっと「それふぁ〜どみ〜れどしら〜」と、木管が入ってくる。
その場面展開のすばやい速いこと。間髪入れず次へと展開する。
弦が、綺麗だな〜っと思っているうちにに、「そっそそ どみそ そらそ〜」に移る。
マントを翻して、剣を抜いているような、そんなカッコウ良さがある。
ハープも良く聞こえてくるし、弦の響きがやっぱり良いんだなあ。金管の伸びも〜 あ〜 うっとりしちまう。
特に、弱音部分が恐ろしく美しい。
緊張感が続いて〜 弦の素早い動きに、耳がそばだってくる。テンポも速めに処理されていて、弾んでいる。次から次へと、快感に感じるほどのテンポよさで、次に流れるフレーズが楽しみになるほどだ。


マタチッチ NHK交響楽団 1968年
Lovro von Matačić



録音状態はまずまず。
カップリング:
1 
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
2 「ローエングリーン」第1幕前奏曲
3 「ローエングリーン」第3幕前奏曲
4 「さまよえるオランダ人」序曲
5 「タンホイザー」序曲
6 ジークフリートの牧歌
このCDは、マタチッチさんとNHK交響楽団の演奏で、1968年9月14日・15日に、新宿厚生年金会館において収録されたものである。ライブ盤なのだと思う。
ワタシ的には、この時代のN響は知らないのだが、聴いてみて、う〜ん。もっと、ゴツゴツしているのかと思ったのだが、意外と柔らかく、大らかな感じがする。フレーズが、大きくつかまれてて、弦のフレーズが綺麗に整えられているし、チューバの大きい音が聞こえてくる。

このCDを聴いているうちに、N響アワーのことを思い出した。
ずーっと、子供の頃からクラシック音楽が好きだったわけでもないし、ずーっと、N響アワーを見続けていたわけでもないが、
そうだなあ、芥川也寸志さん・なかにし礼さん・木村尚三郎センセイの頃は見てたなあ。
学者センセイの話題の豊富さに驚きつつ、楽しく、わかりやすく喋っていただいていたので、面白いな〜とか、鼎談のスタイルが楽しかった。池辺晋一郎さんは、変なオヤジギャグを飛ばしてたなあ〜とか、西村朗さんはマジメに解説してくださってたな。とか・・・。 なんだか懐かしいっ。

今は、N響アワーという番組は、クラシック音楽館という名称に変わっているけれど、日曜の午後9時から11時まで、今後も、できる限り、拝見&拝聴していくつもりだ。やっぱり、この番組が、ワタシのクラシック音楽に接することのできた原点だと思うし、これからの若い方の入り口だろうと思うから。大事にしたい守っていかなくっちゃ〜という気にさせてくれる貴重な番組である。あっ もちろんN響さんも大事です。(笑)


ショルティ シカゴ交響楽団 1972年〜77年
Georg Solti
Chicago Symphony Orchestra



録音状態は良い。豪快で、活劇風。ダイナミックレンジの大きさに驚かされる。
「さまよえるオランダ人」序曲
「タンホイザー」序曲
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲
「トリスタンとイゾルデ」第1幕への前奏曲・愛の死

録音状態は、70年初頭の録音とは思えないほど、ダイナミックレンジが広く、抜けも良いし、文句がつけられない。入門編としてもお薦め。

「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 第1幕への前奏曲
かなり堂々とした、巌のような硬いマイスタージンガーである。もう少し華やかでもよさそうなのだが。
中世の騎士たちの歌合わせ大会だからか、かなり厳格。
もう少し、しなやかであればいいんだけど。優雅でも良いんだけどねえ。これじゃー渋すぎ。
まるで、野武士だよん。と感じてしまった。
しかし、楽章の最後の方にくると、バンバカバンっ! と歯切れが良くなりまして、ぶっといコントラバスが大活躍しておりまして、ゴリゴリ・・・。
あまりボリュームをあげて聴いていると、地面が割れそうなほど。
シコを踏んで、目をかっと見開いている五右衛門のようで、大見得を切る歌舞伎役者のようだ。
ちょっと、幾分録音が籠もっているようで、奥行きが感じられないのが残念。

0558

レーグナー ベルリン放送管弦楽団 1977年
Heinz Rögner
Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin
(Berlin Radio Symphony Orchestra)



録音状態はさほど良くない。低音がこもっている。
カップリング:ワーグナー ジークフリート牧歌、「ニュールンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲、「ラインの黄金」前奏曲、「トリスタンとイゾルデ」第1幕への前奏曲

マイスタージンガーって、アクの強い、押し強い演奏が多いように思うけれど、レーグナー盤は、そうではない。
1音めは浅いのだが、そのうちに、ふわーっとした残響が豊かに広がっていき、ティンパニーが奥のほうで控えめに鳴っているが、ホール(ベルリン・キリスト教会)の空間の広がり感が、心地よい。

レーグナー盤は、遅めのテンポでは始まっているが、独特の爽やかさがある。
低弦の響きも強くないし、圧のかかる演奏ではないし、パワーには欠けちゃうのだが、透明感があるというか、旋律が交差していくのが見えちゃうような、そんな見通しのよい演奏で驚かされる。
ホント、ひぇ〜っと驚くような薄めの透き通るような音で構成されているのだ。
で、特に高音域のヴァイオリンの音色なんぞ、宙に浮くような爽快感があり、なんて清潔なワーグナーなんだと驚いてしまう始末。ちょっと金管のフレーズが裏返ってるやん。ってところもあるけど、すごーく、品の良い、お上品で気品のある貴族的な女性的な演奏で、中音域の木管のフレーズもよく聞こえるし、構成が見えてくるような、旋律の美しく、こまかな細工が見えてくる感じがする。

ホント、その代わりに、ごつくて厳つい恰幅の良さっていうのは無いのだけど〜 でも、この盤は、耳にしておいてもよいかな〜って思う。ワタシ的には、ワーグナーって、金管が主旋律を豪快に鳴らしてしまうので、それに耳が行ってしまいがちなのだけど、このレーグナー盤で聴くと、ヴァイオリンの存在が、はあ〜ちょっと気の毒ねえ。って感じで聞こえてくるし、音型がハープみたいだな〜と、弦の使い方が面白く聴けちゃったり。
もっと、ワタシの耳がよろしければ、もっと楽しめちゃう盤だろうけど、、、完成度が高くないので、もっぱら、北欧のフィヨルドで聴くワーグナーっていう感じで楽しんでいる。
へえ〜美しいワーグナーもあるもんだ。ナチュラルな、ふわーっと自然な感じを与えてくれるので、ワタシ的には貴重かな〜って思う。
ワタシが所有しているのは、ドイツ・シャルプラッテンのちょっと古いCDだが、どこか、もわっとしてて、特に低音部の音の分離度は、あまりよろしくないのだけど、それでも聴いている。
アナログ的な雰囲気があって、また機会があれば、ぜひ買いなおしたい盤である。
何故買いなおしておかなかったんだろうと、今、後悔しているところだ。(笑)
あっ・・・発売された時期などで、カップリングが変わっていたりするので、ジャケット写真には惑わされないでください。

ハイティンク コンセルトヘボウ 1978年(74年)
Bernard Haitink
Royal Concertgebouw Orchestra
(Amsterdam Concertgebouw Orchestra)



録音状態は良い。地味だけど美しい音色に彩られている。
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲
「パルジファル」第1幕への前奏曲
「ローエングリン」第1幕への前奏曲、第3幕への前奏曲
「トリスタンとイゾルデ」前奏曲、愛の死
「ジークフリート牧歌」

録音状態はまずまず。選曲は地味だけど、コンセルトヘボウの美しい音色が、存分に楽しめる1枚。

「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 第1幕への前奏曲
ハイティンク盤で聴くと、冒頭、歯切れが良いのか、伸ばし気味でやっているのか、ちょっと曖昧。
「ど〜そそそぉ〜 みふぁそ らしどれみぃ〜 ふぁ〜みれど ら〜しどぉ〜」
「しどれ みれみふぁ そ〜ふぁみ れどれみ ふぁ〜みれどしどれ み〜れど しれどし・・・」
この冒頭、一見メリハリがついているのだが、弦が重いし、弦の和音がイマイチ。
えっ。これコンセルトヘボウだよなあ。と思ってしまったのだ。ティンパニーは、幾分、じゃら〜じゃら〜ん。と叩かれている。でも、特に、なんてことはないように聞こえるのだが、響きは良い。欲を
高音域になると、やっぱ綺麗な音だ。
2度目の「ジャンジャカジャーン」に入ってくると、パワフルで、メリハリがついてきた。
金管は、まろやかに響く。弦が、ちょっと硬めなタッチなんだが、全体的には健康的で、はっきりしている。
エレガントに、壮大に・・・とまでには至らない。若々しい雰囲気がするワーグナーだ。
主題が変わるところは、まったり〜ふわっとして、テンポをゆったりして優雅にしている。

中間部の「ど〜ふぁらど〜 どれみ〜ふぁらどしられ ふぁ〜みふぁそられ〜」 ここのフレーズは、幻想っぽい。旋律に抑揚をつけて、かなり動かしてフワフワ感を出している。
内声部も、かなり丁寧に描き込んでおり、木管の響きも、なかなかのモノ。これだけ詳しいと嬉しい。
「そ〜どみそ〜 そらしど〜みそふぁれ ど〜しどれみら〜 しどれそ〜」
このバックに弾かれている弦 タカタカ タッタン・・・ 木管、金管の豊かなこと。
多層状のフレーズが一体となって、うごめくところが凄い。最後は、しっかり金管が締めてくれる。

シノーポリ ニューヨーク・フィル 1985年
Giuseppe Sinopoli
New York Philharmonic

けんかうっかぁ〜   完全に怒っちゃった

録音状態は全く酷い状態。まるで、チューバ協奏曲のようになってしまって、とてもバランスが悪い。
1 ニュルンベルクのマイスタージンガー 第1幕への前奏曲
2 さまよえるオランダ人 序曲
3 ジークフリート牧歌
4 ローエングリン 第1幕への前奏曲
5 ローエングリン 第3幕への前奏曲
「ニュルンベルグのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲

チューバ吹きには嬉しいかもしれないが、聴いているワタシは、は?
なんで〜? なんで〜チューバだけが聞こえてくるの?  ハイ、まったくバランスの悪い演奏で、
「どぉ〜 そぉ〜 そそぉ〜 みふぁそ らしどれ み 」ってフレーズの後、「ふぁ〜みれど れ〜ら〜ししど」と、続くお馴染みの弦の美しいフレーズが、ぶっ飛んでしまって、チューバに隠れて聞こえてきません。
それに、テンポが一辺倒というか、平板な感じで、音は広がらないし、なんじゃーこりゃ?

「タンタカタン どみそ そらそ タンタタン どみそ しらそ」
「タンタタン どみそ らしど みれ ど〜しど れどしら らそみれ どしらそ」・・・
このフレーズに差し掛かっても、またまた、ぶっといブラスが出てきて、後列の金管の方の音が、異様に大きい。

マイスガージンガーって、壮大で、ビックな建造物を見上げるかのような、華やかな楽曲で、ましてや、この第1幕の前奏曲は、華麗なる舞台が幕開けを迎え、わくわくしてくる気持ちが、抑えきれないぐらいにテンションがあがる楽曲の筈なのに・・・ なんでしょうねえ。弦が聞こえてこないというか、オーケストラピットに入っている時に録音したの?って感じで、ホールでの録音とは思えないですねえ。音は籠もってて、ぶよぶよしているし、広がらないし、中間部木管のフレーズの美しいところでは、中声部の音を、全部拾ってこないと、気が済まないみたいに〜テンデバラバラに、マイクを置いて、全て収録してきました〜って感じで聞こえてくるので、変な感じだ。
ミキシングできてないのでは?
それに、このオケは、なんて渋い音なんでしょうねえ〜 フレージングのノリ感も悪いし・・・ 全く良いところなし。
またまた、最後で、チューバが登場っ。もう ええわっ うるさいっ! 
これは、録音と編集の失敗ではないでしょうか。録音は悪いし、ヌケは悪いし、まるでチューバ協奏曲のようになってしまって、超バランスが悪い。おまけに、最後の一音が鳴ったと思ったら、プシュと終わる。
えーっ 残響残していないの? 
編集者は、きっとアルバイトの方だったのでしょう。とっても、残念な結果でした。演奏以前の問題です。


チェリビダッケ ミュンヘン・フィル 1993年
Sergiu Celibidache
Münchener Philharmoniker (Munich Philharmonic)

録音状態は良い。 ライブ盤 曲の前後に拍手が入っている。いつものテンポの遅さは、収録されている曲では、違和感がほとんど感じられず、スケールの大きさと、普段聞こえないフレーズが聞こえるので面白い。
カップリング:ワーグナー ニュルンベルグのマイスタージンガー 第一幕への前奏曲、ジークフリート牧歌、神々の黄昏〜葬送行進曲〜、タンホイザ

「ニュルンベルグのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲
マイスタージンガーの最初の出だし「どぉ〜そぉ〜 そそぉ〜 みふぁそ らしどれ み ふぁ〜みれど れ〜ら〜ししど」「しどれみれみふぁそ〜ふぁみれ」までは、普通一般的なテンポ設定だったのだが、ティンパニーが入ってきたところから、なーんか、テンポが遅くなりまして、あれれ〜という感じ。
そこから幾分、テンポ的には立て直してくるのだが、ホント、ティンパニーは別格扱いというか・・・
「タンタカタン どみそ そらそ タンタタン どみそ しらそ」
「タンタタン どみそ らしど みれ ど〜しど れどしら らそみれ どしらそ」
「タンタタン どみそ そらそ・・・」 はあ。まるで牛以上に遅いんですけど。
極端に遅いので、もはや、口があんぐり状態になってしまってしまった。ホント、独特のテンポ設定である。
あの〜 マイスタージンガーって、荘厳で雄大で、クラシックのなかではイチバンって言っても良いぐらい格好の良い、恰幅のよい堂々とした楽曲なんですけど。これではいかにも遅いですっ。(涙)

ホント、涙、なみだ〜だと思っていたのだが、しかし、金管とティンパニーに埋もれていた他のフレーズが、綺麗に浮かんでくるんです。いつもは埋没してて聴けないフレーズが、浮かんでくるのは、これはこれで、お見事っ。大音量の金管に、どうしても耳が行ってしまう楽曲だが、他の金管の和音が、綺麗に収録されているので、他の楽器の音色が聞こえて面白い。あぁ〜なるほど、金管の和音が聴えてくるんだ。と驚いたり、えっ ハープ入ってたの?
いつもは大活躍する弦が、下支えに入っている感じもするし、低弦のフレーズや木管のボソボソ言っている音色も、ハイ、手にとるように、分解されて聞こえてくるので、フレーズの構成を見る、聴くという意味においては、とっても面白い。
オーボエが、「ど〜らしど れ〜しどれ み〜れみふぁ〜」と吹いてくるところで、弦が、パシャパシャ言ってたらい、木管が、パシャパシャ羽根を広げているような、呟きを聴けるところは面白いです。
でも、そのうちにテンポも、ちょっと遅いかな〜という程度に戻ってきており、変な感じは受けないし、最後の盛り上がりに至るところは、主フレーズである金管だけでなく、下支えの金管、弦の動きも見事に描き出している。
特に弦の苦労が手に取るように解って〜 カシカシカシカシ・・・ いや〜 ワーグナーの曲って、弦って厳しいんですねえ。美味しいところ、全部、金管さんに持って行かれているのが、よーくわかる演奏です。
ハイ、弦の方々、ご苦労様です。と言いたくなっちゃう。(笑)

レヴァイン メトロポリタン歌劇場管弦楽団 1995年
James Levine
The Metropolitan Opera Orchestra

「さまよえるオランダ人」序曲
「タンホイザー」序曲とヴェーヌスブルグの音楽
「ローエングリン」第3幕への前奏曲
「ワルキューレ」〜ワルキューレの騎行〜
「ニュールンベルグのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲
「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲と愛の死〜

「ニュールンベルグのマイスタージンガー」 第1幕への前奏曲

重くなく、どことなく、ほんわかしているマイスタージンガーで。えっ、これで、いいの?と言う感じ。
厳密さの少ない楽曲になってしまっているし、ぱ〜ん ぱかぱーん という象徴的なフレーズが終わると、急速に緩い楽章になるのだが、ここで気を許して がっくり。もっと緊張せいよ。
バンバカバン バンバカバン〜
和音が緩いのか、少しばらけているような感じがする。
歯切れのよい重々しい盤が多いのだが、レヴァイン盤は、あくまでソフトに奏でられ、ハープの柔らかな響きが充満している。はっきり言っちゃうと、軽すぎ〜 速すぎ〜 主旋律が、はっきり歌ってくれていない。
副旋律の方が耳に入ってくるので、ちょっと違和感があった。

バレンボイム シカゴ交響楽団 1994年
Daniel Barenboim
Chicago Symphony Orchestra

「さまよえるオランダ人」序曲
「タンホイザー」序曲
「ローエングリン」第1幕への前奏曲
「ローエングリン」第3幕への前奏曲
「ニュルンベルグのマイスタージンガー」第1幕前奏曲
「トリスタンとイゾルデ」前奏曲、愛の死

録音状態は、ボリュームをあげて聴きたい。ボリュームをあげないと、ぼそぼそ〜として、低音が籠もって聞こえてくる。ゆったりと大音量で鳴らす大型スピーカー向きだと思う。

「ニュルンベルグのマイスタージンガー」 第1幕前奏曲
堂々としているのは良いだが・・・。恰幅だけ良い紳士って感じ。録音がイマイチなためか、全体的に緩い感じがする。じゃんじゃかじゃーん。という重々しくも、跳躍するようなリズムが欲しいところなのだが、ちょっと弾力性に欠けてて、ドスンドスンという状態に聞こえる。歯切れがイマイチ。
「トリスタンとイゾルデ」 前奏曲と愛の死
うわ〜 これは良いっ。とろとろの耽美的要素が満載で、フレーズが絡まり、ためいきまじりで、気持ちを引きずっている雰囲気が、すごく良く出ている。気怠い。もわもわとしたところが良い。

シャイー コンセルトヘボウ 1995年
Riccardo Chailly
Royal Concertgebouw Orchestra



録音状態は極めて良い。ちょっとセカセカしたニュルンベルクのマイスタージンガーで、木管群に焦点があたっている。木管演奏者は、どうぞお聞きくださいませ。というCDだ。
カップリング:ワーグナー 管弦楽曲集 ニュルンベルクのマイスタジンガー前奏曲、ワルキューレの騎行、神々の黄昏〜ジークフリートのラインへの旅、葬送行進曲、タンホイザー序曲、タンホイザー〜バッカナール〜、ローエングリン第3幕への前奏曲

「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
「どぉ〜そぉ〜そぉ〜そぉ みふぁそ らっしっどっれっ みっ ふぁ〜みれど れぇ〜らぁしどぉ〜」
この有名な幕開けから、メチャクチャ軽い。アホみたいに軽くて、跳ねているのである。
どひゃんっ。うっそぉ〜 なに、これぇぇぇ〜
フレーズはぶちぶちに区切ってて、マイスタージンガーが、冒頭から、弾んで、飛んでいってしまいそうな感じだ。もっと重量感があって、堂々とした幕開けを期待していたのに、なんてこったい。

「タン タカタンっ どみそ そらそ  タン タカタンっ どみそ しらそ」という響きも、えーっ とのけぞってしまうほど軽めで、重みがなく、イヤイヤ演奏しているのかと思ってしまうほど、淡々としており、ドイツ臭いとか、構築性があるとか、英雄的だとか、そんな言葉以前の問題って感じだ。
歌うワケでもないのに、変に区切って飛んで、アクセントがついているし、違和感を感じてしまった。
せっかく、コンセルトヘボウの音色で楽しもうと思ったのだが、思い入れも熱意も感じられないほどに、さらり〜と流されてしまって、憤懣やるかたなし。
マイスタージンガーだけでなく、他の楽曲もセカセカしてて慌ただしく、都会的というか、明るいサウンドで流れていく。確かに綺麗なフレーズになっているし、きちんとハープも聞こえてくるし、綺麗な音なのだ。
だが、音だけっ。

中間部分の「どぉ ふぁらど〜 どれみ ふぁ〜ら どしらみ ふぁ〜みふぁそら れ〜」とか、木管のフレーズだけで演奏されるフレーズ 「どっどっど〜 らしど れっみっふぁっそ らっ しぃ〜らそふぁ そ〜れみふぁ〜」というフレーズなんぞ、小声で、小走りに走ってしまって、コミカルというか、オチャラケ風というか。
ワーグナーのこの曲で、飛ぶかぁ〜?
まるで白雪姫を中心に、7人のこびとさんたちが踊っているかのような、メルヘンチックで、小柄、小粒な演奏なのだ。ブラスは鳴らないし、木管群に焦点を当てているのは良いが、これだけ早くて軽くて、小声で、プチプチ ピチピチ早口で喋られて、パッパラ パッパラ回転度数も、勝手にあがっていくと〜
おいおい馬鹿にしてるんかい。と怒りたくなってしまう。
これを冒険的なアプローチって言う人もいるかもしれないけれど、はぁ〜 ウソみたいに軽いので、ワタシは、どうも受け入れ難い。

しかし、木管を演奏している人は、是非、このシャイー盤を聴くことをお薦めします。
ワーグナーで、パートごとの見通しが良く、特に、木管群の見通しの良い演奏って珍しいと思う。
ワーグナーで、木管群に焦点をあてて演奏している、または、録音されているCDは滅多にないと思う。
もちろん木管だけでなく、弦のパーツも綺麗だし、演奏家さんたちが自分の演奏している楽器に耳を傾け、勉強することもできるだろうし、また、スコアを見て研究する方にも、素材として良いかも。と思う。
でもねぇ〜 やっぱりねぇ〜 超変なのである。ワーグナーって言えば、金管が堂々と演奏してくれないと、どーも違和感があって〜 その点、この盤は、メチャ違和感あり。
ワタシには、とんでも、ト盤みたいに聞こえちゃいますが〜(笑)
1963年 クーベリック ベルリン・フィル ★★★★
1968年 マタチッチ NHK交響楽団 DENON ★★★
1972〜74年 ショルティ シカゴ交響楽団 Dec ★★★
1977年 レーグナー ベルリン交響楽団 Berlin Classics ★★★★
1978年 ハイティンク コンセルトヘボウ Dec ★★★★★
1985年 シノーポリ ニューヨーク・フィル
1993年 チェリビダッケ ミュンヘン・フィル EMI ★★★★
1995年 レヴァイン メトロポリタン歌劇場管弦楽団 ★★
1994年 バレンボイム シカゴ交響楽団 Tle ★★★★★
1995年 シャイー コンセルトヘボウ Dec ★★★★
所有盤を整理中です。

「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

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