「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

ワーグナー ジークフリート牧歌
Wagner: Siegfried-Idyll


クーベリック ベルリン・フィル 1963年
Rafael Kubelik
Berliner Philharmoniker
(Berlin Philharmonic Orchestra)

録音状態は良い。(リマスタリング盤) 上品で静謐で、弱音がことのほか美しい演奏である。
カップリング:「ニュルンベルグのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲、「ローエングリン」第1幕への前奏曲、「ジークフリート牧歌」
「トリスタンとイゾルデ」第1幕への前奏曲、愛の死

ちょっと、ひんやりしたクールさを持ちながらも、旋律は優しく、美しい。
とっても整った悠然さがあって、ことのほか、美意識の高い、品の良い音質を持って奏でてくる。
テンポはゆったりしており、丁寧で、フルートの響きが通っており、静謐さも持っているし、う〜ん。聞き込めば聞き込むほど、惚れ惚れとした音色だ。
弱音が、ことのほか綺麗なので、完成品という感じがする。繊細で、かつ優美。
オーボエや弦の響きが、これだけ綺麗に聞こえると、説得力があって、唸ってしまう。
ほんわか〜としているわけではないが、「どれみふぁ そぉ〜 どれみふぁ そぉ〜」というフレーズのなかで、入れ替わり立ち替わり登場する、オーボエなどの木管群、ホルンの音色が、すごく丁寧に絡んできており、すごく格調高さも持ち合わせた演奏だと思う。

中間部が、ほろほろほろ〜っと奏でられており、森の静けさが描かれているように感じる。
「らみぃ〜ど らみぃ〜ど らみぃ〜ど」と繰り返されるフレーズのなかが、木漏れ日のなかで、シアワセ感でイッパイになっていくるようなストーリー性が感じられる。
色彩的で、幻想的、妖精的なイメージが猛烈に膨らむような雰囲気があって、これは、演出が巧いな〜っと思う。
弦の自然な膨らみ感が、フレーズを繰り返すなかで、もわ〜っと大きく膨らみ、テンポを生んでいく。
また、ホルンとフルートの音色の美しいこと。
ひゃ〜 これは絶品でしょう。
ひとりアタマのなかで、空想に浸り〜 シアワセ感を噛みしめるような、20分半の贅沢なひとときだ。
これを自分の葬式の時にかけて〜という方も出てくるかもしれない。
眠るようなシアワセ感。これぞ、大人的快感っ。

ショルティ ウィーン・フィル 1965年
Georg Solti
Wiener Philharmoniker
(Vienna Philharmonic Orchestra)



録音状態は極めて良い。60年代とは、おおよそ思えない。
リマスタリング盤。小編成のジークフリート牧歌も、お薦めです。
カップリング:ワーグナー 管弦楽曲集(ウィーン・フィル)
詳細は下記のとおり。

このCDは、室内楽的な響きを持っているジークフリート牧歌である。
ショルティさんが、ウィーン・フィルを振って、ワーグナーの「ニーベルングの指輪」を収録していた際に、まるでオマケ、いや余興のように、こぢんまりした編成で演奏されて収録されたモノらしい。
で、このCDには、下記の楽曲が収録されている。

1 「リエンツィ」序曲
2 「さまよえるオランダ人」序曲
3 「タンホイザー」序曲
4 「タンホイザー」バッカナール
5 ジークフリート牧歌

1〜4までは1961年、ジークフリート牧歌は1965年の録音なのだが、ハイ、録音状態は抜群に良い。96kHz-24bitのリマスタリング盤。ヴァイオリン:ワルター・ウェラー Walter Weller

ジークフリート牧歌には、かなり癒されることが多いのですが、この小編成での演奏は別格だと思う。
余裕があるというか、ゆったりとしたひとときを味わい、まるで、山の別荘に来たような気分。
小鳥たちの鳴き声や、さわさわ〜っと、そよぐ風を見ているような、そんなゆったりとした自然界の囁きのような音が流れているようで〜 ホント、朝に聴くにはもってこいでしょうか。
特に、木管のオーボエやクラリネット、フルートの音色、チェロの清潔で、しっとりした甘い響き。
で、ホルンの響きが出てくると、はぁ〜 もはや別世界。
アルプスの少女にも似た気分で(← あまりにも稚拙ですが) もはや言葉では語りきれず。
ウィーン・フィルの美音を聞きながら、思い出のなかに浸り、シアワセ感に浸り〜 
柔らかな眠りと、まどろみを感じながら、穏やかな幸福感を、しみじみ〜 
後半は、柔らかく爽やかな快活さが出て〜 聴いているワタシにも自然に笑みがこぼれてきます。 ワタシ的には、無人島に持っていきたいCDの1枚でしょうか。

ハイティンク コンセルトヘボウ 1978年(74年)
Bernard Haitink
Royal Concertgebouw Orchestra
(Amsterdam Concertgebouw Orchestra)



録音状態は良い。地味に感じるが、美しい音色に彩られて静謐で、精緻だ。
カップリング:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲、「パルジファル」第1幕への前奏曲、「ローエングリン」第1幕への前奏曲、第3幕への前奏曲
「トリスタンとイゾルデ」前奏曲、愛の死、「ジークフリート牧歌」

バイオリンの序奏 「どぉ〜 どぉ〜 れど れど れど〜 ふぁそらしどぉ〜 ふぁそらしどぉ〜」
「ふぁ〜 ふぁ〜 みふぁみふぁ そお〜 どれみふぁそ〜 どれみふぁそ〜」
この部分が、とっても印象的に大変穏やかに始まる。
なんたって、この曲は、ワーグナーが、奥さんのコジマに、クリスマスの朝プレゼントした曲である。
自宅の階段に、少人数のオケがスタンバイしてて、奥さんの寝起きを見計らって、しずか〜に演奏して、朝のお出迎えするという、とってもニクイ、ニクイ演出で、 奥さんにプレゼントしたという曲なのである。

まあ〜 世間ずれした世俗的イメージの強いワーグナーだが、こんなに可愛い、清楚な曲を作っているんですよねえ。うっそみたい。(シンジラレンっ)
ホント、こんな曲をプレゼントされたら、ころり〜となってしまうよね。
ビューローの奥さんだったのに、横恋慕しちゃって子どもも出来て、あーっ なんてオヤジだ。
ワーグナーは、シアワセいっぱいだったでしょうねえ。
そんなワケで、いつもの楽劇の豪快な曲、これでもかぁ〜的な、自意識過剰な演出は影を潜め、とっても可愛い牧歌的なフレーズが、このジークフリート牧歌には詰まっている。

「どどぉ〜 ふぁそらしどぉ〜 どどぉ〜 ふぁそらし れどぉ〜 ふぁ そぉ〜 らしどれ〜」
フルートで、「ど どぉ〜 (ふぁそらしどぉ〜) れど〜 ら〜そふぁ〜」
オーボエで、「(そらしれ〜ど) らそふぁそぉ〜 (らしどれ〜) しら〜それ ふぁみ」 
この「ど どぉ〜 ふぁそらしどぉ〜」というフルートが奏でる旋律が、イチバン有名だろうか。
それと、弦と木管、そしてホルンの響きが、う〜ん。とっても素敵な楽曲である。
また、ジークフリートの3幕の動機が使われており、ところどころ聴いたことのある旋律、動機が詰まっている。「らそ らそ〜 れみふぁそ〜 れみふぁそぉ〜 どれみふぁ そぉ〜」
 
って言っても、楽劇「ジークフリート」を全て聴いて覚えているわけでもないので、鳥さんの鳴き声だな〜とか、柔らかい旋律だな〜と思いながら 聴いたわけだが。
ホント、牧歌的で子守歌のように響き、非常に手の込んだ楽曲だと感じる。

なんたって、オーボエのフレーズが可愛いし、赤ちゃん誕生を喜ぶ讃歌のように奏でられている。
で、クラリネットの柔らかい音や、ホルンが朝の清々しさを表すようなフレーズが、次々と登場する。
安心感や安定感、そして、穏やかで、朝の清々しさや太陽の陽射し、鳥の鳴き声などのフレーズがちりばめて配置されてて、どこか誇らしげで、平和な気持ちを呼び覚ます。
途中、拍が変わるところがあるが、主題や動機を、巧く繋げて1曲に編纂してしまうんだから、あー やっぱ、ワーグナーって天才ですよねえ。

ハイティンク盤は、ホルンの柔らかさが特筆される。う〜ん。巧い。
それに、総体的には、ウチに隠れそうなフレーズを、きちんと浮かび上がらせているし、大きなオケで演奏されているが、重厚で、もっさり〜としているわけではない。
音質の柔らかさ、陽射しの心地よさ、まろやかさ、これは随所に感じられるし、雰囲気が、とても出ているように思う。 美しい音色、彩り感もあり、静謐で精緻だ。
そうい意味では、さらりと、さりげなく演奏されているのだが、巧いなあ〜と、つくづく感じる演奏である。

もっと奥行き感のある録音だったら申し分ないけれど〜74年の録音では、良い方だと思う。
まっ それにしても、なかなか新しい録音CDが登場してないのだが、ワーグナーって人気ないのかなあ?
押し出しの強い楽曲も良いが、ほっこりするワーグナーの唯一(?)の楽曲である。


レーグナー ベルリン放送交響楽団 1978年
Heinz Rögner
Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin
(Berlin Radio Symphony Orchestra)

昇天しちゃいました


録音状態は、残響が多めで、ちょっとお風呂場的で、ほわんとしている。
演奏は、弱音が極めて美しい。ちょっとボリュームをあげて聴かないと聞きづらいが、美しく、ゆったりと、流れに身を任せ〜的に、漂うように時間が流れていく。
リマスタリング盤を購入されることをお薦めします。

カップリング:ワーグナー 交響曲ハ長調、ジークフリート牧歌


←下のCDは、最近の
リマスタリング盤である。
もちろんお風呂場からは脱却している。
これは、ハインツ・レーグナーさんの、当時東ベルリンのキリスト教会での録音である。
昔、ワーグナーが交響曲を書いていたことを知った時に、買い求めたもので、教会での演奏なので、少し残響が多めだ。
でも、これが功を奏したようで、極めて弱音の美しい響きの録音となっている。

まあ、しかし、他盤に比べると、あまりにも音が丸く、音像がハッキリしていない。
また、ボリュームをあげないと、う〜ん。聞こえない・・・。という状態である。で、イマイチ、クリアーではないので、不満に思っていたのだが、聴き進むうちに、う〜ん。消え入るような静謐で清潔、まろやかな響きのなかで、宙を浮いて舞っているかのごとく・・・という状態に。
もはや、トランスしちゃったかのようで・・・恍惚感に浸っちゃうというか。カラダから何かがヌケちゃう感じで・・・
とってもアブナイ演奏なのである。(笑) 
もちろん、子供の誕生を祝う、妻の誕生日を祝うという以上の、別世界の雰囲気を醸し出している。

ワタシの勝手なイメージだが、ワーグナーって、超エゴイスト ジコチュウのおじちゃんだと思っていたものの、このジークフリート牧歌を聴いた時には、意外と、家庭的な音楽も創れる人なんだと、見直したのだった。
1870年12月25日、妻コジマの誕生日のプレゼントとして初演されたとある。
あらっ クリスマスなのね。

解説には、 楽劇「ジークフリート」の愛の平和の動機により始まり、ワルキューレの眠りの動機がフルートで加わり、オーボエがドイツ民謡の「眠れ、幼な子よ、眠れ」を奏し、クラリネットがジークフリートの世界の宝の動機を吹く。それ以後は、愛の平和と、世界の宝を主として展開し、急所にはホルンの愛の決心の動機や、木管の小鳥の声の動機も導入され、終わりには、今までの主題が静かに回想されつつ終わる。とあった。

あっ そうか。それまでのモチーフの集合体だったのか・・・。と、改めて知った次第である。
で、レーグナー盤は、残響のなかで、劇が進むというか、あまりにも神秘的で、まるで、神の子を宿したみたいな感じで、すごく神々しい演奏だ。
わずか20分程度の楽曲だが、オペラの一節を垣間見ているかのようで、短い楽曲という枠を、遙かに超えて、永遠に続くような雰囲気を持っている。
あ〜っ。それにしても、なんて美しいモチーフなんだろう、劇のなかに吸い込まれて、時間を、我を忘れてしまいそうな感じだ。これは、もはや感想どころか、声もあげられません。息を詰めて聴いてしまいました。
ちなみに、ホルストシュタイン盤で、21分23秒で遅いと思いましたが、レーグナー盤は、22分22秒だと思います。
これを聴いて、ハイ、別世界に飛んでいってくださいませ。

アシュケナージ イギリス室内管弦楽団 1982年
Vladimir Ashkenazy
English Chamber Orchestra

満足っ満足っ

録音状態は良い。ゆったりとした、家庭的なシアワセを感じさせる演奏だ。
カップリング:
ワーグナー ジークフリート牧歌(1982年)
シェーンベルク 浄夜(室内合奏版 1981年)
アシュケナージさんが、小編成のイギリス室内管弦楽団と一緒に収録したもの。
で、シェーンベルクの「浄夜」とのカップリングされていたもので、ワタシ的には、「浄夜」の方を目当てに購入したのだが、なかなかに、このジークフリート牧歌も、まとまりが良い。

レーグナー盤のように弱音の美しさや、ホルスト・シュタインさんのように、息の長〜い演奏という演奏ではない。
つまり、個性のある演奏ではないのだが、普通に良いというか、(って言ったら怒られちゃうが)
朝起きたところで、パジャマを着たまま演奏しているかのような、ハイ、普段着の演奏って感じでしょうか。
(って言っても怒られるか・・・)

実際には、コジマのお誕生日である12月25日のクリスマスに演奏したらしいのですが、アシュケナージ盤は、春の暖かい日射しのなかで、朝10時頃に演奏されているかのような、そんな暖かさがあります。
さらっと演奏されており、思わせぶりな大仰な演奏ではなく、かといって、小さくも感じさせない、家庭的な暖かさというか、まろやかさがあり、録音状態も良いので、ふくよかに響いており、距離感もよいし、テンポ良く、特に、ホルンもクラリネットも、巧く楽曲に絡んでいる。で、さらっと聴けちゃいます。通常約21分ぐらいの楽曲なのだそうですが、アシュケナージ盤は、18分6秒というクレジットになっています。
クラリネットの音の太さ、弦の膨らみも、明るく馥郁としてて〜 まるで、弦楽合奏曲のように、しっとりした演奏です。

ホルスト・シュタイン バンベルク交響楽団 1986年
Horst Stein
Bamberger Symphoniker
(Bamberg Symphony Orchestra)



録音状態は良い。ゆったりとした演奏で、素朴な雰囲気がするが、ワタシ的には、もう少し速めでも〜 
お子ちゃまの成長を楽しみにしている父親の気持ちかな。
カップリング:ベートーヴェン 交響曲第3番(1987年)、ジークフリート牧歌

ホルスト・シュタインさんの演奏は、まろやかで、息がすごく長い演奏である。
ほのぼのしているのだが、ワタシ的には、もう少し速めでも良いんですけど〜って感じだろうか。
ちなみに、CDに記載されている時間は、21分23秒となっている。
他盤と速度を比較しているわけではないが〜 実感として、やっぱり少し長めに感じるのだ。
キレが悪いというか、遅いというか、単にワタシと呼吸が合わないというべきなのか。

録音状態は良いのだが、もわっとした暖かい空気感があって、眠気に誘われる雰囲気がある。
「そ〜 ふぁそらしどぉ〜 ふぁそらし どぉ〜」
粘着性があるわけではないのだが、「ふぁ〜み ふぁ〜み ふぁ〜そぉ ど れ み ふぁ そぉ〜」
ちょっと、音が置かれているような感じで、フレーズの流れ感が、あまり感じられない。
もう少しだけ、前倒し気味で音が出てきたら嬉しいのだが・・・。ジークフリートで、前倒しで演奏しろっていうのも、アホなコメントだが。(笑)
うん。何度聴いても、やっぱ、ワタシ的には遅いかなぁ。

で、演奏としては、こう言ってはなんだが、前半は、メリハリの少ない、田舎くさい音の響きで、音質が柔らかく、柔らかさは良いのだが〜 
特に、弦の響きが、もわっ。もさっ。としているように感じられて。(あー こんなことを言っちゃマズイか)
優美さって感じの言葉とは、ご縁がなく、ひとことで言っちゃうと素朴でしょうか。

フルートが入ってくると、清々しさが醸し出されてくるのだが、朝靄から、一気に光が射し込んできて、朝っ〜って感じに、一瞬鳴ってくれるのだが、また、テンポが遅めになってしまう。
はぁ。陶酔的でも、耽溺感でもないしなあ。どう、とらえたら良いんだろ。
低弦のマシンが緩いというか、テンポに、マキが入ってこないんである。
弦と木管が、うまく一緒になって響かない、ホルンだけ聞こえるとか、弦の重い音が聞こえちゃうというか。
なんだか、音が分離して聞こえちゃうので、ちょっと悲しいっ。

後半は、俄然、元気になってきて、カッカッカ・・・と刻まれてくるし、子供が成長して、活発に、芝生のうえで、走り回っているかのようなイメージがする。
田舎生まれの、ジークフリートお坊ちゃまは、すくすくと成長し、利発なお子ちゃまとして、成長してるな〜って感じがするのだ。
あっ そうかあ。この演奏は、子供の成長を楽しみにしている父親の空想、イメージなんでしょうかね。
そう考えれば、まるで、長大な楽劇を見ているぐらいのストーリー性を感じさせる演奏です。(笑)
テンポは、ワタシ的には、遅めに感じられるのだが、フルートもホルンも、ハイ、さすがに巧いです。

グレン・グールド トロント交響楽団 1982年
Glenn Gould
Toronto Symphony Orchestra

これもありかっ

カップリング:
1 ワーグナー ジークフリート牧歌(小管弦楽のためのオリジナル版)
2 ワーグナー 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜第1幕への前奏曲〜
3 ワーグナー 「神々のたそがれ」〜夜明けとジークフリトのラインへの旅〜
4 ワーグナー ジークフリート牧歌
(2〜4は、ピアノ編曲版 ピアノ:グレン・グールド 1973年) 
グールド・コンダクツ&プレイズ・ワーグナー

このCDは、あのレジェンド グレン・グールドさんが、トロント響を指揮したジークフリート牧歌が収められている。
そして、グールドさんの編曲で、ワーグナーの楽曲が、ピアノ演奏に変身しているのである。つまり、グールドさんのピアノ・トランスクリプション版である。

1曲目の、小管弦楽のためのオリジナル版と紹介されているのは、CDのブックレットを見ると13人編成なのだが〜
う〜ん ワタシ的には、どうも、テンポが遅くて、間合いが持たず、たれ〜っとしてて馴染めなかった。普段、耳にしているフルオケバージョンとは、やはり、かなり異にしている。収録されているのは、1982年7月27日と29日、9月8日の3日間の録音である。

2曲目のピアノ編曲版であるマイスタージンガーは、華やかさがあり、装飾音も多く入っている。(もしかしたら、多重かもしれない) 聴いた感じだと、これじゃーピアノでなくても、ハープシコードでも弾けそうな感じがしてくる。
グールドさんのピアノは、ど素人のワタシの耳では、どこか、ハープシコード(チェンバロ)っぽく聞こえてくるのだ。
まあ、しかし、即興的で楽しそうではある。

神々のたそがれは、はあ〜 ちょっと暗くて聴けない。テンポが遅く、だんだんと、ウツウツとしてくる。
物理的に無理なんじゃーっと思うほど、間合いが持たない。その分、装飾音を入れていかないとダメなのだろう。
楽しさ半分だが、ここまで音を詰めないといけない楽曲なのだ〜と、反対に気づかされたようにも思う。
そりゃ〜そうだよね。金管フレーズが主体とも言えるワーグナーの楽曲を、ピアノにしちゃうんだから・・・。
弦の響きに比べて、ピアノの残響の短さでは、空虚な感じが生まれてしまう。

オケで慣れてしまった耳には、少し違和感が残ってしまうが、ジークフリート牧歌は、とってもステキな曲に変わっている。
なんだか、ショパンのようにも聞こえるのだ。
しかし、う〜ん。 演奏自体は、もっと軽やかで楽しく演奏してほしい〜っと思っちゃうぐらい暗い。
なんで、こんなに、鬱々としているのっていうぐらい〜 メチャ暗いっ。
まあ、 これは、やっぱり、グレン・グールドさんでないと、成し得ないアイディアと演奏なのだろうと思う。


1963年 クーベリック ベルリン・フィル G ★★★★★
1965年 ショルティ ウィーン・フィル(小編成) Dec ★★★★★
1974年 ハイティンク コンセルトヘボウ Ph ★★★★
1978年 レーグナー ベルリン放送交響楽団 DS ★★★★★
1982年 アシュケナージ イギリス室内管弦楽団 Dec ★★★
1986年 ホルスト・シュタイン バンベルク交響楽団 ★★★★
ピアノ・トランスクリプション版      
1973年 グレン・グールド   SC ★★★
所有盤を整理中です。

「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

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