「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

1661183317311832

バッハ ヴァイオリン協奏曲第1番、第2番
Bach: Violin Concerto in A minor BWV1041〜1042


ヨハン・ゼバスティアン・バッハのヴァイオリン協奏曲は、3曲あります。1717年〜23年のケーテン滞在時に作曲されたとされており、概ね、20年代に一挙に作曲されたものらしい。
ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると

ヴァイオリン協奏曲第1番(イ短調 BWV1041)
後に、チェンバロ協奏曲第7番(ト短調 BWV1058)に編曲されています。約15分の楽曲です。
第1楽章  速度指示はなく、主題は何度も演奏されますが、ソロ・ヴァイオリンは主題を弾きません。16分音符のきざみにはデタッシエ奏法が用いられています。
第2楽章  ハ長調 前奏が4小節つづき、ソロ・ヴァイオリンが奏でます。アリアのようなメロディーを歌うもの。
第3楽章  9/8拍子 8分音符一つ一つが重要性を持っており、26小節目からはソロになります。
同音(ホ)を開放弦と別弦で弾きながら和声を変えて奏でられるもの。無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータのパルティータ第3番ホ長調プレリュードにも同様の奏法があります。

ヴァイオリン協奏曲第2番(ホ長調 BWV1042)
バッハのヴァイオリン協奏曲のなかでは、最も親しまれ、演奏される頻度の高い楽曲で、後に、チェンバロ協奏曲第3番(ニ長調 BWV 1054)に編曲されています。約17分の楽曲です。

第1楽章  ホ長調 2/2拍子  冒頭から堂々としたトゥッティで始まり、ソロヴァイオリンと弦楽合奏・通奏低音との絶妙な協奏が傑作とされています。
第2楽章  嬰ハ短調 3/4拍子 哀愁をおびた美しい旋律が主導する、深い嘆きのアリアです。
第3楽章  ホ長調 3/8拍子 何度も出てくる旋律が印象に残る楽章で、ソロヴァィオリンと弦楽合奏・通奏低音との掛け合いで、溌剌としており、とても高揚感のあるものです。

  ラ・プティット・バンド 1981年
La Petite Bande
ヴァイオリン:シギスヴァルト・クイケン  第2ヴァイオリン:ルシー・ファン・ダール

ばっちグー!

録音状態は極めて良い。透き通る録音で、艶やかな音質で、楽しげに奏でられている。
カップリング:
バッハ ヴァイオリン協奏曲集第1番BWV1041
ヴァイオリン協奏曲第2番BWV1042
2つのヴァイオリンのための協奏曲BWV1043

J・S・バッハ ヴァイオリン協奏曲第1番

1楽章
「みっらぁ〜 みっふぁ〜 れっ みれどみ れどしれ どっ」
適度にアクセントがついていて、推進力もあり、なによりも伸びやかだ。
ヴァイオリンの音色には、艶っぽさがある。
軽やかだが、品が良く、ピュアな音色を、空気感のある空間に余韻を残す。
ふむ、宮廷音楽のサロン的な雰囲気がたっぷりあって、そこに、2つの旋律がバランス良く流れてくる。
まずもって、心地良く響いているので、素人としては大満足。
ワタシには、バッハの楽曲に超苦手意識があって、なかなか近づけないのだが、この楽曲は、形式ばっているものの、どこか親しみやすく、わかりやすい。
オリジナル楽器を使用しているとのことらしいのだが〜 う〜ん。どのような楽器を使用しているのかは、知らない。プロじゃないので、楽器本来にさほど興味が湧かないし、この音色なら、モダン楽器とさほど違わないのではないな〜と、思ったりする。 (← ホント素人が喋っているので、無知を暴露しているだけかも)

2楽章
「そぉ〜 しぃ〜 (み〜ふぁそ ど〜) しぃ〜ら〜 (ふぁ〜そられ〜) し〜どれ ふぁ〜」
ゆったりしているのだが、れれれ しししっていう音のリズム感があって、バックでリズムを刻む、柔らかくて、よく響くチェロの音色が、うたた寝したくなるほどに気持ちよい。
まどろみ感があって、午睡を促してくる楽曲だが、ヴァイオリンの高音域の甘くて通る音には、思わず耳を傾けて聞き入ってしまう。ワタシ的には、なーんて、かったるい音楽なんだ。と言いたくなるところなのだが、テンポのゆったり感が、妙に心地良く、 ツボにはまってしまった。自分でも意外っ。
柔らかいんだけど、柔らかく抑揚がついてて、ワタシの呼吸ペースに合っているのかもしれない。

3楽章
前楽章とはちがって、とっても快活な楽章だ。
「みっ らそふぁみれしどれ どしどらしど みふぁそしらし そらし・・・」
「しっししらそ しっししっし しっししらそ しっししっししっし・・・」
ワタシ的にお気に入りの、このスキップするようなフレーズには、品良く抑揚がついており、密かに、ワクワク感がある。むふっ。と内心、ウキウキさせてくれる。
ラ・プティット・バンド盤は、決して大きな身振りで、これ見よがしには演出してこないし、快活すぎない。
どこか、おとなしめで、転ぶ装飾音のフレーズも、派手には鳴らない、演出過剰に鳴ってこないところが、ハイ、奥ゆかしくて。実に清楚。
オーバーにリズムを揺らして、アクセントを付けて、ご大層に演奏している盤ではないので、派手さが足らないのだが〜 ホント、もうちょっと、楽しげに演奏してくれても良いかもしれないな〜っと思ってしまうのだが、 でも、これぐらいが、腹八分目のようで〜良いのかもしれない。

何度聴いても、飽きないのだ。大変シンプルだが、ホント、何度聴いても心地良い。
ピノック盤と比べると、少し太めの艶のある音色だが、この1番は、CDを、ずーっとながしていても邪魔にならず、テンポはゆったりめなのだが、遅いとは感じない。ワタシ的にはお気に入りの1枚である。
バランスのよいフレーズが、併走しており、永遠に続くかと思うほど。


J・S・バッハ ヴァイオリン協奏曲第2番

1楽章
「ふぁ らっ どぉ〜  らし ど らし どふぁどぉ〜 どぉ〜どしら ら」
「しどれし らしどら そどれみふぁそらし どどどど どらふぁどれふぁら しししし しそみそ らそふぁみ らららら・・・」
ハイ、この合奏部分だけで、聴いたことがあるっ。というほど、有名な楽曲である。
ラ・プティット・バンドの演奏は、オリジナル楽器による先駆的録音で、決定盤って感じのCDである。
この旋律の整った演奏は、はあ〜 惚れ惚れしちゃうほど。
ソロも含めて13人という、当時のケーテンの宮廷楽団を踏まえた編成だそうで、忠実に再現していると言われている。
するっと、弦を滑らせている音が、ところどころ入っているが、リズム感が抜群に安定してて、ゆったりと耳を傾けることができるし、なんたって美音だし、均質的というか、均整がとれてて、どこかが、はみ出して聞こえるなんてことはない。
ソロのヴァイオリンが入っているのだが、いや〜 これは、ヴァイオリン協奏曲というより、弦楽合奏でしょう。
もちろん、ソロヴァイオリンのフレーズはあるのだが、全体的に艶があり、極めて美しい録音状態である。
テンポは、さほど速くないが、芳醇そのもの。

2楽章
「れど れ〜 らっら れみふぁ みれみ らっら らみふぁそ ふぁみ ふぁ らっらっ られみふぁ しらし そ・・・」
って感じの神妙なフレーズが流れてくる。
低音の音型が響くなか、ソロヴァイオリンの哀愁をおびた美しいフレーズが流れてくる。深い嘆きのアリアだというが、ソロが入ってくると、ホント胸が締め付けられる。
低音の音型が無いところもあり、弦の和音が聞こえるところで、するっと調性が変わる。

3楽章
この楽章は舞曲となっており、明るいジークのリズムで、明るすぎず元気すぎず、ほどよい品格を保って演奏されている。
リズミカルだが、整った均質感があり、高音のヴァイオリンののびやかな音が、とっても綺麗だ。
滑るようなトリルが、とくに美しい。
「ふぁらどふぁ っふぁ ふぁみそふぁみれ どれみふぁ っらっらぁ〜 らそしらそふぁ みふぁみれど〜」
下手な鼻歌を歌ってしまいそうになるほど。

CDのブックレットを拝見していると、急〜緩〜急という3楽章で、両端の楽章は主調で、中間楽章は平行調である。
拍子は3楽章とも異なり、両端の楽章は2拍子系、3楽章が3拍子である。
独奏ヴァイオリンと弦合奏と通奏低音という楽器の編成も、従来の図式どおりだが、協奏曲の最も重要な表現手段であるソロと、トゥッテイ(総奏)の対比効果も存分に駆使している。

ヴィヴァルディは、主題を奏し調性が固定した部分(リトルネッロ)と、ソロで装飾音型を奏し、調性が流動的な部分(エピソード)を交互に登場させているが、バッハは、この性格を一部交換していて、二者の対比効果を弱めている。とあった。どこにバッハの独自性があるのか、専門的にはわからないが、イタリアの形式を保ちながら〜 果敢に挑戦している楽曲らしい。
クレーメル 指揮振り アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ 1982年
Gidon Kremer  Academy of St. Martin-in-the-Fields
  
めがまわる〜
  

録音状態は良い。残響もほどよく入っており豊穣感があるが、それに浸っている余裕がないほど、演奏は快速っ。段々、ビジネスライク的に感じて嫌みに聞こえる。
カップリング:バッハ 2つのヴァイオリンのための協奏曲(1人2役)ヴァイオリン協奏曲第1番、2番、4. ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲

J・S・バッハ ヴァイオリン協奏曲第1番

1楽章〜3楽章
「みっら〜 みっふぁ〜 れっみれどみ れどしれ どっ」
よい録音で、響きは美しいのだが〜 なにせ、速いっ。ホントに快速で〜 あっという間に終わってしまう。
もう少し、ほんのもう少しテンポを緩めてくれていたら嬉しかったのに、なんで〜 こんなに速いのか。
うっ。泣きそうになるほど速い。美音に浸る暇もないほど、音が繰り出されてくる。
優美で典雅な演奏も多いなか、まあ〜完全に速さで勝負ってところだろうか。
ムードというか、もってまわった、まったり感は必要ないが、これほど速くなくても良いと思う。クレーメルさんの演奏は、ことさら無味乾燥に、きっぱり、くっきり感に彩られたモノではない。いつもの硬くて、ハードな演奏、 キンキン、カンカンといった雰囲気ではないのだ。フレージングは普通ぽく聞こえる。
ただ、テンポの速いことと、躍動感があるというよりも、そうだなあ〜 野球のピッチャーが、間合いを充分にとらず、打者に対して、バンバン投げ込んでくるって感じだろうか。充分な呼吸 間合いが少ないのである。
キャッチボールのつもりで、ふわっと投げたら、剛速球で返してくるような感じ。
ゆったりフルコースを食しているのに、1皿食べ終わったら、即座に次の料理が運ばれてくるような気分。
ええっ そんな速く投げるなよぉ〜 そんなに速く持ってきてもらっても〜っていう気分なのだ。
(あまりに、俗っぽすぎる感想だけどねっ)
楽しい楽曲で、声部が太くなったり細くなったりする、その妙を楽しむ。
また、拍の合間の息継ぎ的な空間を楽しむ。
単調なくせに、のびやかで〜 音が弾んでくる感覚を楽しむ。
まあ。いろんな楽しみ方ができると思うが、その楽しみを充分に味わう暇を与えてくれない。

クレーメルさんの演奏は、歯切れは良いのだが、ワタシとは呼吸が合わない。少なくとも・・・。
挑戦的、挑発的でもないのになあ〜 熱いわけでもないし、クールすぎでもないし、ノリはあるんだけど、楽しみ感が少ない。ワタシが鈍重なんだろうか。反応が鈍いのだろうか。う〜ん。

2楽章も、空間が少なく、音が詰まっている。
「そぉ〜しぃ〜(み〜ふぁそ どぉ〜) しぃ〜ら〜 (ふぁ〜そられ〜)(し〜どれ)ふぁ〜」
呼応する間合いの、ちょっとした間合いが短く、楽しめるほどの空間になっていないので窮屈だ。
呼吸間隔が短すぎて、畳みかけてくる。
この最初のフレーズから、低弦の部分が入ってくることで、落ち着きを見せるし、ゆったりとした呼吸になってくれて〜 だんだん聴けるテンポにはなるのだが〜 
それでもなあ。まだセカセカした感じがする。あ〜 もったいない。
他の人の演奏、呼吸を感じて演奏してよぉ〜 出だしを、もう一度取り直してほしかったぐらい。
あ〜 もったいない。

3楽章も、楽しい演奏なんだけど。「しっし しっし しっし しっし しらし そぉ〜みっ ふぁ〜・・・」
このフレーズが、他の人だと、もっと身振り手振りが大きいのに、意外と小さい。
はっ? うっそ〜 もう少しオーバーアクション気味に奏でてくるのかと思ったのに、躍動感がなく、小さな振幅運動になっちゃっている。
天の邪鬼みたいで、なんか〜変な人だ。音色は明るいし爽やかだ。よくまわるフレーズで、回転率は高い。だが回転高すぎ、効率良すぎで、ビジネスホテルに泊まったような愛想のなさだ。
う〜ん。割り切れば良いのかなあ。聴く方も・・・。
ビジネスライクなんでしょうかねえ。自分も楽しめば良いのに。ヒトリヨガリ的だなあ。
嫌みに聞こえる。ふん。勝手にしろよぉ〜 アホくさあ。最後には、腹立たしく感じてしまった。

ちなみに演奏タイム
  1楽章 2楽章 3楽章
ラ・プティット・バンド 3:41 6:37 3:34
クレーメル盤 3:08 5:18 3:24
ピノック盤 3:36 7:14 3:28
ムローヴァ盤  3:21 6:19  3:16


サイモン・スタンデイジ  トレバー・ピノック イングリッシュ・コンサート 1983年
Simon Standage
Elizabeth Wilcock
revor Pinnock, and English Concert

ばっちグー!

録音状態は極めて良い。繊細で清潔で、爽やかな演奏。
カップリング:バッハ ヴァイオリン協奏曲第1番〜3番
(3番は、2つのヴァイオリンのための協奏曲)

J・S・バッハ ヴァイオリン協奏曲第1番

1楽章
「みっら〜 みっふぁ〜 れっみれどみ れどしれ どっ」
「らそら どらし どれみ ふぁそふぁ みれどしらそっ し〜らそらっど ふぁっど〜」
爽やかな音色で、軽さが命とばかり、ふわ〜っと奏でられていく。でも嫌みではなく、大変心地良い。
チェンバロが入っているのだが、それが、前面に出てこない。だから、うるさくない。
で、ヴァイオリンの音色が天上的に響いており、羽根が生えたみたいに、自分が天使にでもなった気分なのだ。(怖)
最初は、ヴァイオリンの音色が、バックの音色にかき消されず、あくまでも主であり続けている。
「しらし みれみ〜 そ〜ふぁみふぁ ふぁみふぁ〜 ら〜そふぁそ」
このヴァイオリンの音色に、やられた。とっても繊細で優美なのだ。まるで高貴な美しい細身の女性って感じだ。このヴァイオリンの音色を壊さないように、全体でバランス良く演奏されているように思う。
で、トリルと言えば良いのか。つるんっと滑ったような装飾音、とてもよく聞こえてくる。
「ふぁらっ ど  みっそ し ・・・しどれっ」← 書くのは難しいし、2音なのか3音で滑っているか、耳が悪くて聞き取れない。恥ずかしい耳だ。(汗) だが、たらっん〜と、滑っているのが、とても面白い。
そのうち、主旋律がヴァイオリンであったのが、役割を交代して、オケの方に移っていく。
その入れ替わりが面白い楽曲だな〜って思う。

2楽章
「そぉ〜しぃ〜(み〜ふぁそ どぉ〜) しぃ〜ら〜 (ふぁ〜そられ〜)(し〜どれ)ふぁ〜」
ヴァイオリン協奏曲というより、チェンバロ協奏曲って感じの曲だな。と思って聴いていたのだが。
あっ〜 後にチェンバロ協奏曲の7番になっているらしい。そう。編曲されているのだ。
まっ それよりも、「み〜 ら〜 ら〜そぉ〜そ〜ふぁみふぁらど・・・」
どの音が第1ヴァイオリンなのか、区別が付かないんだけど。えっ ホント絡んでてわかんない。
耳が悪いっ。アホかおまえは〜譜面も見ずに聴く方が悪いっ。だって、バッハに馴れてないんだもん。と、自分で自分を責めて、グチを言いたくなるのだが。がっく〜 
バッハを聴かずして、クラシックを聴くなんて、本当は無茶苦茶な話なのだろう。(謝)
今後、繰り返してチャレンジするってことで、とりあえず、美音ってことで許してもらうと思う。
「そっ しっ みぃ〜ふぁそどぉ〜 ふぁ〜そらどぉ〜 しぃ〜どれふぁ〜 どぉ〜れみらぁ〜」
このフレーズが、ゆったりしているなかで、音の重量感が、たらん〜っと移動していくのが面白い。
「ふぁぁ〜 そらどぉ」と、1音目の音が、引きずる感覚が良い。物悲しくうちひしがれている天使かな。

3楽章
「みっ ふぁそふぁ みれど しどれ どしど らしど ふぁらど」
「しらし そらし しみれ どしど らどみ らそふぁ そ〜みっ しっし しらし そ〜」
「しっし しっし しっし しっし しらし そぉ〜みっ ふぁ〜・・・」
う〜ん。大変な連綿と続くフレーズで、リズムが面白いのだが、これ聞き取って書くのは大変だ。
拍は、9/8 ってあるのだが、えっ? こんな拍ってあるの?
「タッタ タッタ タッタ たらら ら〜」って感じなのだけど。う〜 よくわからない。
途中で拍が変わっているようにも思うんだけど。これも、よくわからない。
とにかく、トリルがいっぱい入ってくる軽快な楽曲で、とても面白く聴けたのが、たらら ら〜 と聞こえるけど、そんな、ちゃっちいフレーズではなく、各声部が複雑に絡んでいる。
インテンポで進むのが、面白いって感じがするなあ。これが、縦糸が合う面白さなのだろうか。
とにかく、何度か繰り返して聴いたが、ヴァイオリンの小節まわしに聞き惚れるだけで・・・ 終了。
あれっ もう終わってしまった。という感じ。
主題って、どこからどこまでなの? ずーっと連綿と続いているようで、歯車が永遠に続くような気分にさせられて、合わせ鏡のなかに立っているような気分に。
また、「しっし しっし しっし しっし しらし そぉ〜」単純なフレーズで、煙に巻かれた気分なのだが、そのなかで、フレーズ自体に、大きなうねりが出てくるのが、大変愉快だと思う。

ヴァイオリンの音色と、オケのバランスが整えられているようで、オケの音量も抑制されているし、軽妙な感覚もバッチリだし、品もあると思う。特に、やっぱ〜ヴァイオリンの音色が良いなあ。と感じたのが一番。
クイケン盤は、艶のある太めのタッチで豪華な感じがするが、ピノック盤は、繊細で軽妙。
ほのぼのとした感覚で、清涼感も漂っているし、タイプは全く違う。
楽器は、どのようなモノを使っておられるのか知らないけれど、違和感なし。これは良かった〜拍手。
ムローヴァ ムローヴァ・アンサンブル 1995年
Viktoria Mullova
Mullova Ensemble 

いかさねぇ〜
  
録音状態は良い。どうもこなれていないという感じがしちゃた。
カップリングは、下記のとおり。

バッハ ヴァイオリン協奏曲第1番(BWV.1041)、2番(BWV.1042)、
ヴァイオリン協奏曲ト短調(BWV.1056a)、オーボエとヴァイオリンのための協奏曲ニ短調(BWV.1060a)
ムローヴァ・アンサンブルというのは、ムローヴァが演奏家を集めて結成した団体で、これがデビュー盤。
ヴァイオリン協奏曲ト短調(BWV.1056a)は、チェンバロ協奏曲第5番と同じで、ここに収録されているのは、ヴァイオリン版である。

で、演奏者は、下記のとおり。

ヴァイオリン:アラン・ブリンド、ローレン・クェネル
ヴィオラ:エーリヒ・クリューガー
チェロ:マヌエル・フィッシャー=ディースカウ
コントラバス:クラウス・シュトール
チェンバロ:ロバート・オールドウィンクル
ファゴット:マルコ・ポスティンゲル
オーボエ:フランソワ・ルルー 

1楽章
「みっら〜 みっふぁ〜 れっみれどみ れどしれ どっ」
「らそら どらし どれみ ふぁそふぁ みれどしらそっ し〜らそらっど ふぁっど〜」
チェンバロの音が、少し奥に引っ込んでいて聞きづらいが、ヴァイオリンは透き通る音色で、軽やかに奏でられている。
この曲に関しては、ワタシ的には、チェンバロの音色とリズムに乗せられる部分が多分にあるので、ちょっとバランスが難点かな〜と思ってしまった。
ムローヴァさんが果敢に挑戦しているバッハ。しっかり聴かなきゃ〜と思うのだが、タタタ タタタ タタタ・・・というリズムよりも、フレーズに抑揚つきすぎというか、音が揺れてしまうというか、1本の平坦な線にならずに、波があって・・・。
「しらしっし〜 ど〜しらし〜 しらしっし〜 み〜れどれ〜」
最後の語尾が消えてしまうとろが、う〜ん。どうもなあ、ワタシ的には、困ってしまった。
バッハは、しっかり最後の1音まで、同じ音量で、しっかり硬めに弾いて欲しい。音量や抑揚はつけず、平板に、タタタ タタタ タタタ・・・と続く音のリズムが、むしろ高揚を生むような気がするのだ。
感情は入れすぎず無機質っぽく、でも、平坦な筈な線が浮き上がって、リズミカルになり、熱く高揚させてくる。このパターンが、ワタシ的には嬉しいのだが、ムローヴァさんの演奏は、ちょっと中途半端な感じがしちゃって・・・。これじゃ違うなあ。と思っちゃった。

2楽章
「そぉ〜しぃ〜(み〜ふぁそ どぉ〜) しぃ〜ら〜 (ふぁ〜そられ〜)(し〜どれ)ふぁ〜」
ムローヴァ盤は、全体的に線が細い。響きの層が薄い。
低音は入ってはくるが、チェンバロの響きが、ほとんど消えてしまっている。
「たぁ〜らら ら〜 たぁ〜らら ら〜」に粘りはあるけれど、重厚さがあまり感じられない。
また、全体な響きのなかで、ヴァイオリンの存在が、イマイチ浮いているような感じがして、調和が取れていないような気がする。確かに、名前は協奏曲なのだが〜 この楽曲では、協奏曲というよりも、合奏曲風なのだと思う。
ヴァイオリンのフレーズは、このムローヴァ盤のなかでは、2楽章は親近感がわくほうなのだが、それでも、やっぱり違和感が残ってしまった。ヴァイオリンのフレーズが、主になる楽章ではないように思う。

3楽章
・・・「しらし そらし しみれ どしど らどみ らそふぁ そ〜みっ しっし しらし そ〜」
「しっし しっし しっし しっし しらし そぉ〜みっ ふぁ〜・・・」
3楽章は、リズミカルで、しっし しっし しっし〜と続くフレーズが、面白い。
全体的に合奏をしているのだが、なんだか縦糸があっていないように感じる場面もあるし、各声部で絡み合っていくのだが、主に声部が、入れ替わる面白さ。その場面転換が、あまりスムーズではない。
各人のテクは巧いのかもしれないんだけど、呼吸があっていないみたいだ。
それに、フレーズの細かい部分よりも、もう少し、大きなつかみで、フレーズが見えてこないと面白くない感じがする。
編成が小さいので、楽器の間の間合いが見えるのだが、それが、カスカスに聞こえて、響きが薄すぎて、面白くないこと。フレーズのつかみが、見えづらいこと。
う〜ん。それに、ムローヴァ盤は、あまり楽しげに弾かれていない。
おっかなびっくり〜的な演奏で、なんか、開放的に響かないし、内省的でもないし、なーんか、中途半端なイメージがする。いずれにしても、あまり楽しげには聞こえてこない。
まっ まだ、手中に収めきれておらず、こなれていない演奏ということだろうか。
1981年 シギスヴァルト・クイケン ラ・プティット・バンド HM ★★★★★
1982年 クレーメル アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ  Ph ★★
1983年 サイモン・スタンデイジ トレバー・ピノック イングリッシュ・コンサート Ar ★★★★
1995年 ムローヴァ ムローヴァ・アンサンブル Ph ★★★

「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

Copyright (c) mamama All rights reserved