「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

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ベルク ヴァイオリン協奏曲
Berg: Violin Concerto


アルバン・ベルクのヴァイオリン協奏曲は、1935年に作曲されています。
「ある天使の思い出に」(Dem Andenken eines Engels)の献辞が付されているので、副題のようになっています。
ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら
この曲は、ヴァイオリニストのルイス・クラスナーによって依嘱されたものですが、アルマ・マーラー(作曲家マーラー未亡人)が、ヴァルター・グロピウスともうけた娘マノン・グロピウスが急逝したことにより、この協奏曲を「ある天使の想い出に」としたものとのこと。

2つの楽章で構成されていますが、それぞれ2つの部分に分かれています。
「アンダンテ」に始まる第1楽章は、古典的なソナタ形式によっており、ダンス調の「アレグレット」が後に続く。
この後半部分では、ケルンテン地方の民謡が引用されている。
猛烈な「アレグロ」に始まる第2楽章は、単一のリズム細胞にほとんど依拠している。この部分はカデンツァ風と評されるように、独奏ヴァイオリン・パートが非常に困難なパッセージに貫かれている。
オーケストラはクライマックスに達すると、いよいよ激しさを募らせる。最終部分(第2楽章の第2部、全体的に言うと第4部)は「アダージョ」の速度が指定され、より穏やかな雰囲気に転じる。
第1楽章は現世におけるマノンの愛すべき音楽的肖像であるが、第2楽章はマノンの闘病生活と死による浄化(昇天)が表現されている。とのこと。
十二音技法の詳細については、ここでは割愛します。
なかなかにロマンティックな雰囲気を持っているのですが、どうも解りづらい。ワタシ的には晦渋な楽曲です。

チョン・キョンファ ショルティ シカゴ交響楽団 1983年
Kyung-Wha Chung  Georg Solti
Chicago Symphony Orchestra

う〜ん。どうだろ

録音状態は良い。他よりは聞きやすい現代音楽だと思うのだが 、まだ歯が立たないというか〜とらえきれていない。
カップリング:ベルク ヴァイオリン協奏曲、バルトーク ヴァイオリン協奏曲第1番 
エルガーのヴァイオリン協奏曲とのカップリング盤もあるのだが、現在廃盤のようだ。

1楽章
このベルクのヴァイオリン協奏曲は、「ある天使の思い出に」(Dem Andenken eine Engels)という副題がついている。
ベルク、ヴェーベルンと聞くと、げっ。無調・12音階・ゲンダイオンガクと連想してしまって。
ありゃ〜虫が好かないというか、晦渋で、どーも苦手である。
耳が受け付けないので聴かない。ってことになってしまうのだが、このベルグのヴァイオリン協奏曲は、まあ。まだ、まし。(←って、とっても失礼な言いぐさだが)
凍り付くように冷たくもないし、ワカランと言いつつ、何度か繰り返していると、まだ、耳に馴染む方だと思う。 でも、精神性までは、深すぎて〜 耳に慣れるか馴れないか。というレベルなのだ。

CDは数枚あるものの、本日、手に取ったのが、チョン・キョン・ファとショルティの組み合わせで、うぎゃ。過激じゃ〜ないのかい? と、恐る恐る聴き始めたが、いや〜 そうでもなかった。 猫を被っているんじゃ〜と思うほど、嘘のように、夢幻的な世界が広がっている。
もう少し、ガシガシと強烈に冷たい、激しいのかと思ったが、いや、意外でした。
冒頭より、木管(クラリネットとアルト・サクソフォン)、ハープとヴァイオリンの分散和音的な響きで始まる。
これは、音が採れません。無理だっ。
「どそれらられそ ど らみしふぁふぁしみら しふぁどふぁし どそれらられそ」
「みふぁどふぁしみ〜 ふぁれらそそれふぁ〜 ふぁ〜ふぁ〜み〜」
↑ 適当な音どり。 

で、副題にとらわれるようだが、羽根がついて、ふわふわ〜飛翔していくような、とっても幻想的なフレーズが続く。不思議な音楽なのだ。
テンポはゆったり〜 響きのなかで遊ぶ感覚に近い。
オブラートにくるまれているのだが、そのうちに、激しくもなり、環境音楽的に聴いてみよう。BGMに。というワケにはいかない。
とにかく、旋律らしきモノは浮かぶが、すぐに沈むし、伴奏のオケも、それぞれ楽器ごとに分散して音が鳴っているだけで、どうソロのヴァイオリンに絡んでいるのやら、さっぱりワカラン。
リズムも、あるようで無いような。ぶわぁぶわぁぶわぁ〜っと最後にホルンが鳴って終わったという感じ。

2楽章
冒頭、チューバ、トロンボーン、ホルンかな。が、「ど ふぁ れ〜ど〜」
和音を形成しているらしき音 ← 日頃耳にする和音とは、違うっ。
わ〜っと吹かれて、チャチャチャ ちゃ〜っ。ドンっ!
小太鼓と大太鼓が鳴るぐらいで、あとは、また、ぼよよ〜っと チャララ〜っと、ホルン等が鳴っているだけだ。
ぶ〜わっ ぶ〜わっ という吹かれているなかを、勝手な感じで、ヴァイオリンの音が飛び交っているだけ。
最後に近づいて、ティンパニーが鳴って、らっ パパン らっ パパンっ。
え〜 なんだか。良くワカラン。えっ もうラストなの?
メロディーラインが、線になって響かないので、口ずさめるわけでもないし、困った楽曲だあ。
ショルティ盤は、金管ブラスのシカゴ響でなくても良いぐらいだが、録音状態がすこぶる良いので、暖かみのある金管(アルト・サクソフォン)も、まろやかに響く。
耳には、ビンビンには突きささらないが、とらえどころのムズカシイっ楽曲である。
また、他の盤と比べてみよう。そのうちに、ワタシの耳は馴れてくれるだろうか?  はてさて、わかるだろうか? 全く自信がない。(泣)

クレーメル コリン・デイヴィス バイエルン放送交響楽団 1984年
Gidon Kremer Colin Davis
Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks
(Bavarian Radio Symphony Orchestra)

う〜ん。どうだろ


録音状態は良い。カップリング:ベルク ヴァイオリン協奏曲、管弦楽のための3つの小品 ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲とカップリングされている盤もある。
ベルクのヴァイオリン協奏曲は、ヴァイオリン協奏曲のなかでも、最も美しい音楽と言われている。
クレーメル盤のヴァイオリンは、タイトで、引き締まった音である。
硬質感があるのだが、しかし、音に艶があり、力強く、大きくゆったりと奏でられている。

でもねえ〜 楽曲自体が、とっても晦渋で、12音技法っていうことで、避けて通ってしまいがち。
この曲は2楽章で成り立っており、30分を満たない長さなので、まあ、まだ聴けるのだが、それでもなあ。
う〜ん。1楽章なんぞ、ヴァイオリンとオケが、バラバラに存在しているようで、よくわからないのである。

マーラーの奥さんだったアルマが、再婚してヴァルター・グロピウスとの間に生まれた娘がマノンである。
その娘さんが19歳で亡くなった。その娘を偲んで作った作品が、このヴァイオリン協奏曲。
でも、ベルクも追いかけるように亡くなっている。だから、副題が、ある天使の思い出に〜とつけられているのだが、あー やっぱり、何度聴いても晦渋すぎてわからん。

2楽章のラストぐらいが、まだ、叙情的に聞こえる気がするが、難しい。
ハードルが高いっていうか、何が表現されているのか、何を、どう表現しようとしているのか、ワタシには伝わってこない。音階フレーズが気持ち悪いし、どどん どどん。と響くティンパニーが重苦しいし、バッハのカンタータ60番を引用したと言われるフレーズも、それとわかるものの、いきなりとってつけたように別世界の入り口が開かれる。
確かに、官能的でもあり、最後は解き放たれた魂の飛翔感を感じるのだが、そこに至るまでが、う〜ん。
哲学的というか、宗教学ぽいというか、音を、耳で追いかけてるだけでは、感じきれず、読み切れない。
う〜  やっぱり、わからない。ワタシには、やっぱ難しすぎる。

トーマス・ツェートマイアー ハインツ・ホリガー 
フィルハーモニア管弦楽団 1991年
Thomas Zehetmair   Heinz Holliger Philharmonia Orchestra of London

カップリング:
1〜4 ベルク ヴァイオリン協奏曲「ある天使の思い出に」(91年)
5 ヤナーチェク ヴァイオリン協奏曲「魂のさすらい」(91年)
6〜9 カール・アマデウス・ハルトマン ヴァイオリン協奏曲「葬送」(90年)
 ベルク、ヤナーチェク、ハルトマンの3つのヴァイオリン協奏曲が詰まった1枚である。
ヤナーチェクのヴァイオリン協奏曲は、未完で、レオシュ・ファルトゥスと、ミロシュ・シュチェドロニュによって補筆された完成版だ。で、オーボエの演奏者として超有名なホリガーさんが、指揮しているということで、ちょっと驚きのCDだ。
トーマス・ツェートマイアーさんの80年代から90年代の演奏は、15枚組BOXとしても発売されているようだ。

で、ワタシにとっては、とても歯の立たないムズカシイ〜楽曲なので、いつも雰囲気だけで聴いているのだが、その雰囲気もねえ。なかなか、つかめないのである。
しかし、ツェートマイアー盤で聴いていると、ヴァイオリンとオケが、綺麗に分離されている感じで、聴きやすい。
どう言えば良いのか、う〜ん ここはヴァイオリンのフレーズを、ここではオケを、と、別々に、耳が飛んでいくことが可能で、分離して聴きやすいのだ。録音状態も良いし、綺麗に、聞き分けられる〜とでも言えばわかりやすいだろうか。

糸が絡んでしまったかのように、オケとヴァイオリンが、べったり〜 くっついて離れず、混在一体となっているという風ではない。オケはオケで単独行動、ヴァイオリンも同様で、別々に行動しているかのようだが、総体的には、ふわっと柔らかい。
暖かみのある音質なので、ツンツンしていないところが、ど素人のワタシには嬉しいっ。
奥行きのある、ふわっとした、半分宙に浮いているかのような、オケとヴァイオリンの距離感も適度にあるし、オケのぶわ〜っとした金管の響きにも負けていない。

だって、曲には、いろんな楽器が使われているのだ。コーラングレ、アルト・サクソフォン、バスクラリネット、コントラファゴット、バス・チューバ、ティンパニーは4個で2人が必要らしいし、大太鼓にゴング、ハープです。はあ、30分かからない協奏曲で、これだけ必要だそうな。ちょっと、不経済だなあ。

で、2楽章の前半部分が、金管、打楽器群が活躍してくるのだが、まろやかに、包み込むような雰囲気で、さほど苛烈ではないので、素人のワタシには優しく聞こえてきて、嬉しいって感じでしょうか。
はあ〜 ホント、美化された楽曲なのでしょうが、分析して聴くには、ワタシには知識がなさすぎ。
十二音技法のことを知って聴くべきだし、アルマとベルクの関係など、作曲家の人柄やバックボーンを知って聴くべきだとは思うものの、う〜ん、どちらにも見識がないので。なんとも・・・。
確かに、マーラー未亡人のことは、書籍などでは存じ上げてはいるが、ちょっとねえ〜 イマイチ共感を覚えないのと、バッハのカンタータを引用しているからといっても、う〜ん 聴衆に受け入れやすい楽曲になっているかどうかは、ちょっとわかんないですね。

1978年 パールマン 小澤征爾 ボストン交響楽団
1983年 チョン・キョンファ ショルティ シカゴ交響楽団 Dec ★★★
1984年 クレーメル C・デイヴィス バイエルン放送交響楽団 Ph ★★★★
1990年 ツィンマーマン ジェルメッティ シュトゥットガルト放送交響楽団 EMI
1991年 ツェートマイアー ホリガー  フィルハーモニア管弦楽団 Tel ★★★★
1992年 ムター レヴァイン シカゴ交響楽団
所有盤を整理中です。

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