ブルッフ ヴァイオリン協奏曲ト短調(1番) Bruch: Violin Concerto No.1

 ブルッフ ヴァイオリン協奏曲ト短調(1番)
Bruch: Violin Concerto No.1
マキシム・ヴェンゲーロフ マズア ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 1993年
Maxim Vengerov
Kurt Masur Gewandhausorchester Leipzig (Leipzig Gewandhaus Orchestra)

ヴェンゲーロフの演奏は、ワタシ的にはひとめぼれ。ヴァイオリンの音色に聞き惚れ、冒頭から数分でやられちゃいました。マズアさんのオケなので、少し心配したが心配は無用だった。ゲヴァントハウスの低弦の響きが良く聞こえ、低弦の響きのうえに、ヴェンゲーロフのソロが流れてくる。クラリネットの色が響き、大変まろやかで残響豊か。弦の音も良い。ヴェンゲーロフのヴァイオリンもヴィブラートを適度に効かし伸びやかに歌っている。

この録音でのヴァイオリンは、1727年製のストラディヴァリ「Le Reynier」(レニエ)とのこと。先日、コーガンさんの演奏を聴いたが、彼が弾く1733年製のグァルネリ・デル・ジェスとは音色が異なる。コーガンは黒光した渋い鉱質感があったが、ヴェンゲーロフは、太めのアルトの声と、高音域に伸びていく音色の変わり目が大変美しい。芯の強さ、太くしなやかに弾力性をもって演奏される。抑揚の山なりの曲線がが綺麗だ。
第2楽章は、ふくよかな声で深みと憂いがある。声を震わせ気味に強く歌う。中音域の広がる音、強く高い音域のところに伸びていく音が美しい。オケもおおらかに演奏され、抱擁感が感じられる。ゲヴァントハウス独特の低弦の響きが、この楽曲にマッチしているように思える。
第3楽章は、舞曲風のフレーズが登場し、テンポはさほど速くないが開放的だ。音色は渋いが歯切れが良く、しなっている。単調になりがちなフレーズに、1音目が破裂音的に奏でられリズムを生む。最後には、少し泣きが入ってくるが、意思の強さを感じる。声を絞って泣きながら歌っているくせに、強さを感じる。アルトの音域にセクシーさを感じる。高みに昇るときの、ひゅぅ~っという音も大変美しく、泣くわりには元気で良く歌う。まあ、なにを置いても美音だ。それに尽きる。


 ブルッフ ヴァイオリン協奏曲 ト短調(1番)
Bruch: Violin Concerto No.1
アン・アキコ・マイヤーズ クリストファー・シーマン ロイヤル・フィル 1988年
Anne Akiko Meyers Christopher Seaman Royal Philharmonic Orchestra

マイヤーズの演奏は、少し歌謡番組風の演奏に聞こえてしまう嫌いがある。冒頭、木管の優しく柔らかいフレーズとヴァイオリンのフレーズが絡み合って出てくる。かなり濃厚で、しっとり、ねっとり、ちょっと大袈裟で甘みたっぷりの浪漫派。確かマイヤーズさんの18歳頃のデビュー盤だったと思う。それにしては大変色っぽい演奏だ。そして、通俗的に聞こえてしまうところが惜しい感じがする。高い音域への至るひっぱり具合は、ちょっとやり過ぎかもしれないと思うし、とろりと演奏しなくても、もう十分すぎるほど楽曲自体が甘い。ちょっと背伸びして大人っぽく演奏している感じがするが、芯の太い充分な伸びを感じさせる音だ。バックのオケについては、通俗的な楽曲に輪を掛けてしまっているような気がする。
第2楽章は、これも甘くて、かったるく首筋が痒くなってくるほどのとろけ具合。低い弦のフレーズに、乗ってソロが奏でられるが高音域の響きが重みを感じる。オケのぺたんとした平板な感覚、伸縮しない甘さで、どっぺりした平板な演奏に聞こえてしまった。
第3楽章は、やはりオケが暑苦しぃ。テンポが遅めで開放感や飛翔感じ感じられない。ヴァイオリンも、もっと若さがあっても良いのに、あまり弾まず、甘みとろとろ感が全楽章に及んでしまったようだ。舞曲風フレーズのこぶし回しは、練って欲しい気がする。


 ブルッフ ヴァイオリン協奏曲 ト短調(1番)
Bruch: Violin Concerto No.1
ナイジェル・ケネディ テイト イギリス室内管弦楽団 1987年
Nigel Kennedy Jeffrey Tate English Chamber Orchestra

ケネディの演奏は、豊かさを感じさせる爽やかな清々しい演奏だと思う。冒頭、暗い出だしで「らそらそ らぁ~」ドスンっと、オケが、どす黒い音を出す。太い幅の広い音色と豊かな音量があり、ヴァイオリンの音色は、次第に明るく変わっていく。音質の変わっていくところが気持ち良い。甘さとほろ苦さが垣間見られ、綺麗で清潔な音だ。細身のビブラートが、青春時代の心の悶えのようなモノとして描かれている。オケもテンポよくサポートしており、全体として小刻みにテンポよく弾かれている。スピード感もあって若々しく瑞々しい。粘らなくても充分に甘い楽曲だし、ケネディさんのヴァイオリンは、繊細なところと音量の豊かさを兼ね備えており、ゆったりとした余裕がある。鬱々としない淀みなく清潔なフレージングだ。清々しく開放感があり、とても好感が持てる。

2楽章
たっぷり間合いをとった語り口調で、緩徐楽章では、静かに膨らみがある。もう少し丁寧に音が続けばいいのにと思うところも、なきにしもあらずだが、音に広がりがあるため気にならない。悲痛な儚さ、ぴーんっと張った緊張感よりも、ふわっとした空気感が支えとなっているようだ。高音域のフレーズでは、音にならない余韻感が、もう少し詰まっていても良いかも。オケのたっぷりした音に支えられて、豊かさが前面に出てくるところは好ましい。

3楽章
段々と音量があって歌い始めるが、もう少し力強さがあても良いかも。オケとの呼応するフレーズのトリルが少し甘いかなあ。もっと弾めると思うし、切れがあっても良かったかもしれない。この楽章は伸びて欲しいかも。ソロ部分が、もたついているかのように聞こえてくるのだ。オケも重い。せっかくテンポ良くきたのに、ここで、どてっとしてしまた感がある。1楽章は、とっても調子が良かったのに。テンポよく壮大にと期待していたが、期待に至らなかった感じがしてしまった。しかし、清々しい演奏だった。
カップリング:ブルッフ ヴァイオリン協奏曲、シューベルト:ヴァイオリンと弦楽のためのロンド イ長調 D.438、メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲


 ブルッフ ヴァイオリン協奏曲 ト短調(1番)
Bruch: Violin Concerto No.1
アンネ=ゾフィ・ムター カラヤン ベルリン・フィル 1980年
Anne-Sophie Mutter Herbert von Karajan
Berliner Philharmoniker (Berlin Philharmonic Orchestra)

この盤は、ムターさんが、まだ17歳だった時の演奏で、とっても濃い演奏だ。どろっとした液体が、チューブから出てくるような感じで、自己陶酔的で官能的。序奏部分でオケとヴァイオリンが、超まったり、とろとろにむつまじく出てくる。これが17歳の時の演奏かと、今更ながらに驚いてしまう。何度聴いても、早熟さと甘く濃いティストに圧倒される。カラヤンの振るオケも、超レガート気味だが、ヴァイオリンも、自己主張強く、豪快で色気たっぷりの太い音で登場するる。超高音域での艶のある音色のヴァイオリンが絡むと、とても17歳とは思えない色香だ。これは、中年のハイソなおばさま色気に近く、ムンムンしている音で粘着性のある楽曲のフレーズを奏でてくるのだ。ホント恐ろしい。
太い一筆書きのような演奏で、大きな紙のうえを、等身大以上の筆を持ち、墨をたっぷり付け、大きな文字を描くように描いているヴァイオリン。ホント、ねっとりして、なんとも言えない独特の臭みがある。コラーゲンタップリの豚骨スープ。脂がギラギラのテールスープ、目の前で、食べている間に膜が張ってくる濃厚豚骨スープの味でしょうかねえ。なんだか、聴いている間に、悶えちゃうような、恥ずかしさを感じつつ、演奏家の陶酔した世界に誘われて悩殺される。とにかく最後には、既に力尽きてます。

第2楽章~第3楽章は、確かに綺麗な演奏だが腰が重い。カラヤンの伴奏が重いからだと思うが、ピチピチしてて欲しいのだが、重厚すぎて、真綿で首を絞められているかのような感じだ。なんと堂々とした華麗な演奏なのだろう。圧倒的な存在に、もはや、ひれ伏すしかないような、気分にさせられてしまう。もはや、銀幕の大御所、姉御って感じだ。ムターさんも、このブルッフについては、まだ再録音はしていない。そんな必要は無いと思う演奏だ。この演奏は、ある意味、絶品なんだと思う。しかし、気力・体力に自信がないと疲れちゃって、エネルギーを吸い取られてしまう気がする。


 ブルッフ ヴァイオリン協奏曲 ト短調(1番)
Bruch: Violin Concerto No.1
シュロモ・ミンツ アバド シカゴ交響楽団 1980年
Shlomo Mintz Claudio Abbado Chicago Symphony Orchestra

ミンツの演奏は、さっぱり系である。濃厚さは微塵もなく、ホント、さっぱり。テンポは、かなりゆったりとしており、繊細で、ほの暗く演奏だ。響きにノビや広がり感は少ないため、さほど強く訴えてこない音を、聴き手が、しっかりととらえて、自分のなかで美化していかないといけないような気がする。いたって控えめ、内気な人の気持ちを汲むような演奏だ。ゲイジュツカは、自意識過剰気味に押しが強いもの(勝手な思い込み)だが、アバドさんの振るシカゴ響が、よくまあ、じれずに、これにつきあっているな~という気がするほど、控えめなヴァイオリンだ。盛り上がる場面でも、遅いテンポで、じりじりと内面から燃えてくるというわけでもないし、悪く言うとじれったい演奏だ。少し不完全燃焼になってしまうかもしれない。
第3楽章は、跳ねているパッション性の強い楽章なのだが、テンポは、多少速くなったものの、開放的には響かない。確かに美しさは感じる、艶感がないので、耳をぐぐっとつかんで離さないわけではない。よく言えば端正だが、ぐぐ~っとタメ感が欲しいところだが、タメても溜まらない感じがする。楷書体で弾くと、こんな楽曲になるのだろうか。
パフォーマンスの巧い演奏者だと、豪快に太く、草書体で揮毫しちゃうのだろうが、ミンツの演奏は、とにかく、コーダの存在が希薄で、あっさり終わってしまった。淡泊な演奏だと言うだけでは、ちょっと味がないかも。
カップリング:メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲、ブルッフ ヴァイオリン協奏曲、 クライスラー ウィーン奇想曲(作品2)、愛の悲しみ、愛の喜び ピアノ:クリフォード・ベンソン


 ブルッフ ヴァイオリン協奏曲 ト短調(1番)
Bruch: Violin Concerto No.1
レオニード・コーガン ロリン・マゼール ベルリン放送交響楽団 1974年
Leonid Kogan Lorin Maazel
Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin(Berlin Radio Symphony Orchestra)

コーガンの演奏は、上質だ。ホールトーン充分で、穏やかな美音に酔いしれることができる。序奏は、ティンパニーが低く叩くなかクラリネット等の木管が低く出てくる。ヴァイオリンのソロを聴いて、あまりの透明度の高さに驚かされる。なんて、すごい音なんだ。コーガンの弾くヴァイオリンの音は、すごく透き通っている。透き通るというか、すーっと一直線に通っていく。澄み切った濁りのない音だ。「1733年製の名器グァルネリ・デル・ジェスの力強い美音を駆使、鉄壁のテクニックと高貴な音楽性で」とCDジャケットに記載されていた。単なるヴァイオリンの楽器の違いかと思ったが、しかし、単なるでは済まない。すごい音なのだ。ちょっと渋くて高めで硬質感がある。ソロが、軽やかに舞い踊り始めると、一気に熱気を帯びてくるが、あくまでクール。ストレート気味の芯の強さがあり、重音が鳴っているのに濁りもしない。腰の強さもあって男の色気が漂っている。黒々と光った鉱物、まるで黒曜石みたい。天空で響いているような感じでホールトーンも豊かだ。中間部に、ティンパニーが鳴って、オケだけが優美なフレーズを奏でていくところは絶品。気品ある、まったりしたエキゾチックなフレーズとなっている。

第2楽章は、優しい音律が流れてくる。どこに拍が存在するのか、わからなくなるほど幻想的だ。空間の広がる、のびやかなフレーズが続き、音の美しさを存分に味わうことができる。羽衣のようにフワフワ浮かんだなかを、ヴァイオリンは絹糸のように、ぴーんっと張って典雅に奏でていく。ただただ、音にうっとりするばかり。
第3楽章は、同じフレーズを装飾しながら進んで行くのだが、オケのまろやかな響きのなかで、自由に飛び回っているヴァイオリンが聞こえてくる。録音場所は、ベルリン・グリューネヴァルト教会とあった。どおりでよく響く筈だ。コーガンのヴァイオリンは、硬質感のある優美な音色だ。この美音に酔ってしまう。聴いた後の満足感も高い。


 ブルッフ ヴァイオリン協奏曲 ト短調(1番)
Bruch: Violin Concerto No.1
チョン・キョンファ ケンペ ロイヤル・フィル 1972年
Kyung-Wha Chung Rudolf Kempe Royal Philharmonic Orchestra

キョンファさんがデビューして、さほど年数が経っていない頃の演奏は、傷つきやすく、それでいて逞しい表現の大きい表現だ。
「みぃ~れど みぃ~れど みぃい~」という、オケのクラリネットの音から始まり、すぐにヴァイオリンのソロが登場する。冒頭のヴァイオリンは、とても濃厚で、しっとり歌いあげてくる。手抜きはしない、いきなりしゅるしゅる~っと昇っていく。オケも、大きな音量でガツンと、「みぃい~れぇど み れど しぃぃ~っ (らっど らっど らっど・・・)」と呼応する。ヴァイオリンの歌いながら咆吼する様には、やられます。ガツンっと骨身を削るような勢いと、すごみがある。
冒頭から、息を吸う余裕すら与えないというか、蠢き、悶え、肩に力が入り、キンキンに筋肉が張って悲痛なほど。ササクレだった精神状態を発露してくる感じで、彫りの深い深淵を観てきたかのような形相で、メチャクチャ怖いブルッフだ。
ヴァイオリンの強いボーイングは、仁王立ちというありさまで、眉間に深い睨みが見える。ほんわかしたブルッフのヴァイオリン協奏曲を聴こうと思うなら、これはダメです。地獄の縁まで、ひきづり込まれかねない演奏なので、やめた方が無難だ。
引き合いだして悪いが、ムターさんの17歳頃の演奏が、色気ムンムンで、妖しく色香のある演奏しているのと真逆で、ここには痛ましく、傷つきやすい仔猫が、シャーっと威嚇しているかのようなキョンファさんを見ることになる。
オケは、いったんヴァイオリンに寄り添い、同質化しそうにも見えるが、客観的で、包み込むように演奏していく。その大きさに、ようやく安心するのか、ヴァイオリンが、少しずつではあるが、穏やかに変貌していく。ようやく人慣れした仔猫のように感じられる。ムターが、カラヤンを刺激し、一丁即発的、煽情的になるのとは違う場面展開である。

第2楽章は、フレーズが、ゆったり永遠に続くかのように奏でられる。音は太めだが緊張感があり、燃えるような表面的な情熱ではなく、じわじわ~っと熱を抱えているかのよう。地熱のような熱さを感じる。若いのに何をそんなに恐れているのか、キワキワの表現で、悲しくなるほど美しい。身もだえして自分自身の熱い想いで、身を焦がさんばかり。
焦げる寸前で、ケンペのオケが、壮大に包み込む。その後、ヴァイオリンは、喉を震わせ凍えそうになりながら歌う。う~ん、マッチ売りの少女か、というほど、なんとも気の毒な傷ついた舞姫だ。傷だらけになりながら演奏している感じがして、ノー天気なワタシは、いたたまれない心境に。

第3楽章は、最終楽章ぐらいは、若さにあふれ、希望に充ち満ちてくれたら嬉しいが、そうはならない。歌いすぎたのか喉がつぶれてしまったように、トリル部分をかすれ声で歌う。弦が、もうすぐ切れそうな音に聞こえる。ヴァイオリンの音に、オケがぴたっと横について一緒に高みに昇ろうとしているのか、大きく優しさに満ちた演奏をしている。しかし、ブルッフのヴァイオリン協奏曲って、ここまでストーリー性のある楽曲だった? ワタシ的には、シアワセ感の漂う、まったりした平凡な楽曲だと思い込んでいたが、キョンファの旧盤の演奏は、痛ましい限り。傷つきやすい思春期の精神的に不安定だった頃を思い出させるような演奏で、感情移入しすぎ。すご~く脆く危うさを感じさせる演奏となっており、目を覆いたくなりました。
カップリング:チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 プレヴィン ロンドン響 1970年、ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番 ケンペ ロイヤル・フィル 1972年、サン=サーンス ハバネラ デュトワ ロイヤル・フィル 1977年


ブルッフ ヴァイオリン協奏曲ト短調(第1番)

1972年 チョン・キョンファ ケンペ ロイヤル・フィル Dec ★★★★★
1974年 コーガン マゼール ベルリン放送響 Eu ★★★★
1977年 アッカルド マズア ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 Ph
1977年 アモイヤル シモーネ ロイヤル・フィル E
1980年 ミンツ アバド シカゴ交響楽団 G ★★
1980年 ムター カラヤン ベルリン・フィル G ★★★★★
1987年 ケネディ テイト イギリス室内管弦楽団 EMI ★★★★
1988年 アン・アキコ・マイヤーズ シーマン ロイヤル・フィル Cn ★★★
1989年 チョン・キョンファ テンシュテット ロンドン・フィル EMI
1993年 ヴェンゲーロフ マズア ゲヴァントハウス管弦楽団 T ★★★★★


マックス・ブルッフは、ドイツの作曲家です。1838年生まれで、交響曲は3曲書いていますが、ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調が、ロマン派の協奏曲として特に有名です。ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると、
1楽章は、アレグロ・モデラート ト短調、4/4拍子
楽章の冒頭と終わりに独奏の技巧的なレチタティーヴォが置かれている。ティンパニのトレモロに木管が答えて始まり、低弦に現れる動機を中心に自由な展開を見せる。トゥッティの出番が少なくほぼ全体が独奏ヴァイオリンが支配する。2楽章と直接アタッカでつながれていている。
2楽章は、アダージョ 変ホ長調、3/8拍子
展開部を欠いたソナタ形式で、1楽章同様に、ほぼ独奏ヴァイオリンが支配する。ブルッフ一流の旋律美が存分に発揮されている。ヴァイオリンの歌う第1主題に始まり、第2主題は独奏のパッセージを背景に木管楽器によって歌われる。再現部は変形され、変ト長調の第1主題再現に始まって、第2主題がクライマックスを作る。
3楽章は、アレグロ・エネルジコ ト長調、4/4拍子
ソナタ形式で、主題を予示するオーケストラの導入に始まり、ヴァイオリン独奏の重音奏法による熱狂的な主題が現れる。この主題は、ブラームスのヴァイオリン協奏曲第3楽章冒頭主題との類似も指摘されている。第2主題はオーケストラに示される雄大なもので、ロマン派音楽の抒情性のすぐれた例となっている。とのこと。旋律が、とても親しみやすく、すぐに耳に馴染んできます。演奏会でも耳にする機会の多い楽曲です。


 

YouTubeでの視聴

Bruch Violin Concerto No. 1 in G Minor, Op. 26
マキシム・ヴェンゲーロフ - トピック  ヴェンゲーロフ マズア ゲヴァントハウス管弦楽団
Provided to YouTube by Warner Classics International
第1楽章 https://www.youtube.com/watch?v=ZR6qW9Rm4qM
第2楽章 https://www.youtube.com/watch?v=AJwa7d3G2aE
第3楽章 https://www.youtube.com/watch?v=GAUh1_N2VrQ


Bruch Violin Concerto No. 1 in G Minor, Op. 26
ナイジェル・ケネディ - トピック  ケネディ テイト イギリス室内管弦楽団
Provided to YouTube by Warner Classics
第1楽章 https://www.youtube.com/watch?v=UF3znk59RP8
第2楽章 https://www.youtube.com/watch?v=p3fWPTZwfpk
第3楽章 https://www.youtube.com/watch?v=Km98A_S6dVA


Bruch: Violin Concerto No.1 In G Minor, Op.26
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 - トピック ムター カラヤン BPO
Anne-Sophie Mutter
Provided to YouTube by Universal Music Group
第1楽章 https://www.youtube.com/watch?v=HIHfmyHBaHI
第2楽章 https://www.youtube.com/watch?v=Qb9Qi437buA
第3楽章 https://www.youtube.com/watch?v=-5XdQraNVKc


Bruch: Violin Concerto No.1 In G Minor, Op.26 
シカゴ交響楽団 - トピック ミンツ アバド シカゴ交響楽団
Provided to YouTube by Universal Music Group
第1楽章 https://www.youtube.com/watch?v=kxLFY3Kjj9U
第2楽章 https://www.youtube.com/watch?v=SVzhIfhKdGY
第3楽章 https://www.youtube.com/watch?v=uwBMB765OVo

Bruch: Violin Concerto No.1 In G Minor, Op.26
レオニード・コーガン - トピック コーガン マゼール ベルリン放送響
Provided to YouTube by The Orchard Enterprises
第1楽章 https://www.youtube.com/watch?v=gjkxWtTxhbc
第2楽章 https://www.youtube.com/watch?v=mBLmGw0fQxI
第3楽章 https://www.youtube.com/watch?v=v3zcUFfFqtg


Bruch: Violin Concerto No.1 In G Minor, Op.26
チョン・キョンファ - トピック  チョン・キョンファ ケンペ ロイヤル・フィル
Provided to YouTube by Universal Music Group
第1楽章 https://www.youtube.com/watch?v=3BWy6UzVkU0
第2楽章 https://www.youtube.com/watch?v=3X3w9CVHnwo
第3楽章 https://www.youtube.com/watch?v=hIwSa5vqYpg


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