「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

エルガー ヴァイオリン協奏曲
Elgar: Violin Concerto


チョン・キョンファ ショルティ ロンドン・フィル 1977年
Kyung Wha Chung    Georg Solti    London Philharmonic Orchestra

いかすぜっ


録音状態は良い。長大な楽曲を情感たっぷり〜
カップリング:
1〜3 エルガー ヴァイオリン協奏曲
4 エルガー 愛の挨拶  5 エルガー 気まぐれ女
他にも、ベルクのヴァイオリン協奏曲とカップリングされている盤などがあります。
1楽章
エルガーの有名な楽曲と言えば、ダントツに威風堂々でしょう。
で、交響曲は1番と2番、弦楽セレナード、エニグマ変奏曲、チェロ協奏曲ぐらいで〜 あとは、ヴァイオリンの小品だと思っていたのだが、ひょっこり〜 CD棚をゴソゴソ整理してて出てきたのは、えっ コンチェルト?
エルガーのヴァイオリンっていえば、ヴァイオリン・ソナタの方が有名のように思う。
協奏曲だと、チェロでしょう〜という感じで、あまりヴァイオリン協奏曲は聴かないように思う。

「そぉ〜らぁ〜み れらそぉ  しぃ〜どぉ〜そ ふぁどしぃ〜」
「みぃ〜どぉしぃ〜そ ふぁ〜れどぉ〜 っみみぃ〜ど しっし〜そ ふぁっふぁ〜れどぉ〜どどぉ〜」

出だしから、いきなりロマンティックに情緒たっぷりなのだ。で、長大な序奏部分が、ずーっと続く。
えっ あのぉ〜 ヴァイオリンは? 
キョンファさんの盤で、約3分待たないと、ヴァイオリンは登場しない。
で、登場したと思ったら、すぐに、泣き節が聞こえてくる。やっぱり・・・ イギリスのラフマニノフのようだ。
1楽章は、カッチリとした構成だが、オケの序奏部分が、たっぷり設けられている。で、このまま、長大な交響曲のようなスケールの大きさで、約50分続くのだ。ううぅ〜む。
また、キョンファさんの情感たっぷりの世界が広がっている。よくまあ、これをショルティと演奏したなあ〜と呆れてしまうぐらいなのだが、スケールが大きい。
まあ、これぐらい、たっぷりと演奏されると満腹感が得られるが、生の演奏は少ないという。そりゃ〜 演奏会では協奏曲は、交響曲の前座みたいな役割をしているのに、こっちがメインになってしまうだろう。

冒頭の主題が、何度となく繰り返して出てくるが、金管のフレーズが重なったりして雄渾だ。
これだと、別にヴァイオリン協奏曲でなくてもよさそうなのだが、ちょっと、古めかしい、クラシカルな映画を見ているかのような雰囲気がある。歌謡風の旋律があるが、1楽章だと、カッチリしているので、昔の映画、そうだなあ〜 ハンフリー・ボガートさんのでていた、カサブランカ・・・みたいな雰囲気だろうか。

2楽章
この楽章は、甘くちょっぴり切ない、か弱そうな女性が出てきそうな、でも、古典的な雰囲気のするイギリス映画っぽい感じかなあと思う。
まあ、ワタシは、そんな古い人ではないので見ている映画は限られているのだが〜(笑)
ロバート・テイラーのでていた、哀愁なんかだとどうだろう。ロマンティックだが、ノーブルというか、格式っぽさもあって、きりっとした感じのラブロマンスのような感じもする。まあ、クラシック音楽を、昔の映画に例えるのは、ちょっとムリなんですけど、しかし、ミュージカルを見ているかのような雰囲気がある楽曲なのだ。
世俗的と言っちゃマズイが、クラシック音楽が、映画音楽に近づいているような気もする。
親しみやすいというか、取っつきやすいというか、ここだけ聴いても、とても満腹になっちゃう情感たっぷりの2楽章である。
甘くて切なくて〜と来たら、女性向きだと思うのだが、1楽章は、どちらかというと男性っぽく、がっちり系。
それを、1人2役を演じている感じがする。大らかに、たっぷりと、切なく、ちょっぴりオーバーアクション気味で歌ってくれる、昔の銀幕スターのようなキョンファさんです。

3楽章
この楽章は、ちょっぴり技巧的に飛んでいく。
果敢に挑戦しているかのようなアグレッシィブさが感じられ、直線的だし、少し無骨な感じがする。
キョンファさんのヴァイオリンは、分厚く力強い。ガシっとした出だしの力強い、アタック感の強い演奏だ。
ちょっとすました、クールな演奏というよりは、しなやかではあるが、彫りの深い、特にフレーズの入り口で、ガガっと力の入ったエネルギーを感じる。押し切るパワーというか、圧が強いのだ。

オケの方は、直ぐに甘めのフレーズを奏でていくが、ちょっと、どう聴いたら良いのか、考えあぐねてしまう。
ヴァイオリンのソロより、オケの甘さの方に耳がいってしまうところもあり、う〜ん、すぐには、構成がどうなっているのか、解りづらく、断片的な旋律が、次から次へと繰りだされてくるかのようだ。
ソロの部分も長大で〜 もうちょっと推敲して短くしていただいた方が、もっと印象に残っただろうに〜 う〜ん。
ちょっと、旋律をイッパイ詰め込みすぎたのか、盛りだくさんすぎて、ちょっと散漫な感じのする楽章である。
ラストだけは、いかにも、エルガーの終わり方という、メチャクチャ高貴な感を演出して、壮大に終わるので、(内心、やっぱりねえ〜こういう終わり方したいのね)と、笑えてしまった。

ちなみに、ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら
エルガーのヴァイオリン協奏曲(ロ短調作品61)は、1910年に作曲されている。

1楽章 アレグロ
2楽章 アンダンテ
3楽章 アレグロ・モルト

非常に厳粛でロマンティックな作品であり、とりわけ第2楽章がそのような性質を持つ。
第1楽章は、古典的な協奏的ソナタ形式を踏まえて、オーケストラのみによる主題呈示部がもうけられ、ヴァイオリン独奏による主題の確保が後に続く。
第3楽章は、とりわけヴァイオリンの超絶技巧が要求され、ダブル・ストップや急速なアルペッジョ、さらに作曲者が考案した、ピツィカート・トレモロが目立っている。
所要時間は最低45分を要しており、おそらくヴァイオリン協奏曲の歴史の中で最長の作品の一つである。
他には、50分に及ぶアラン・ペッタションのヴァイオリン協奏曲第2番や、ノーカット版では60分弱におよぶ、レーガーのヴァイオリン協奏曲などがある。

フリッツ・クライスラーに献呈されたが、クライスラーはあまりこの作品を好まなかったのか、録音を残していない。
歴史的名ヴァイオリニストのうちこの作品を好んだのは、ヤッシャ・ハイフェッツであろう。
ユーディ・メニューインは、作曲者自身の指揮によって録音を残した。
その後もなかなか上演や録音の機会に恵まれなかったが、イダ・ヘンデルのほか、イツァーク・パールマンやナイジェル・ケネディ、最近ではヒラリー・ハーンによって積極的に録音されるようになった。・・・とあった。

ここまで読んで、クライスラーは避けたのか。(と、ちょっと笑えてしまった。)
あっ。そういえば〜 ハーンさんも、ケネディさんのCDも持ってるやん。こりゃ、マズイ・・・(笑)
きっと、聴いたことがあるのに、あまりの暑苦しさに、すっかり忘却の彼方へと追いやってしまったのだろうと思う。
また時間を見つけて、聴いてみようと思う。ハーンさんの演奏なら、きっと涼しいに違いないと思う。

ナイジェル・ケネディ ヴァーノン・ハンドリー ロンドン・フィル 1984年
Nigel Kennedy    Vernon Handley
London Philharmonic Orchestra

ふむふむ。

録音状態はまずまず。とってもロマンティックな演奏だが、少し大柄かも。
ワタシの所有している盤は、ヴァイオリン協奏曲だけだが、現在は、序奏とアレグロとカップリングされて販売されているようです。
1997年、ラトル バーミンガム市響とも録音している。
1楽章
ヴァイオリン協奏曲というより、交響曲ではないのかしらん〜という感じで、序奏なしに、いきなり、とてもロマンティックなフレージングから始まる。で、とても長い。
「そぉ〜らぁ〜み れらそぉ  しぃ〜どぉ〜そ ふぁどしぃ〜」
「みぃ〜どぉしぃ〜そ ふぁ〜れどぉ〜 っみみぃ〜ど しっし〜そ ふぁっふぁ〜れどぉ〜どどぉ〜」
ちょっぴり、オセンチな楽曲だが、聴き応えはたっぷり。
なんでも、難曲らしいのだが、ヴァイオリンを弾かない(弾けない)ワタシにとっては、その点、ちょっとわかりにくい。
ロマンティックなのは、オケという感じで、なかなかヴァイオリンが登場しないし、「しぃ〜ど〜そ ふぁぁ〜どしぃ〜」という短いせつないフレージングが、これでもかぁ〜って流れてくるのだ。

ケネディさんのヴァイオリンも、切々と歌い込んでくる。思い入れが強いというか、ホント、切々と歌う。
ヴァイオリンのフレーズが、浮かんでは消えるという、儚さがあり、楽曲自体が、オケと勝負っ、対抗するというモノではないと思う。ヴァイオリンはオケと、渾然一体に歌うので、とても、美しい〜
オケのフレーズは、雄渾って感じだろうか、とても力強く、包容力のある演奏だと思う。
ただ、ワタシ的には、少しこの楽曲が、切々としすぎて〜 渋め。決して甘すぎるわけではないのだが、執拗に感じられ、また、冗長的に感じられてしまった。オケも、ヴァイオリンも、大きく歌われている。

2楽章
これも、大変抒情的で、美しいフレーズが詰まっている。
まどろみの感じられる楽曲で、丘陵地帯を見渡せる野外のテラスで、穏やかな日より、夢を見ながら、うとうと〜しているような感じがする。
どことなく、木綿の肌触りを感じてはいるが、さらっとした感覚ではなく、どうも、ワタシには、大きすぎて〜
少し、お腹がいっぱいになってしまった。オケのフレージングが、少し大柄なのかなあ。
緊張感が途切れてしまった。(これは、仕事で疲れてしまったせいでもあるが・・・)
時代がかった、お芝居を観ているかのような印象を受ける。

3楽章
スピード感のあるヴァイオリンの超絶技巧メジロ押し〜という楽章だが、素速く、しなやかに〜 飛び跳ねて行く。
オケは相変わらず、大きく歌っている。
前半は、オケがたっぷり歌い、後半は、ヴァイオリンのソロが、思い出したように悲劇的に奏でていく。
切々とした悲しみが籠もっており、泣きの涙という風でもあり、夢のなかで、むせび泣く感じもする。
が、ふわっとした浮遊感もあり、引き込まれてしまうものの、既に長い時間が経過しているので、もう、すでにワタシのなかでは、一杯一杯になってしまっている。
これは、楽章を区切って聴かないと・・・ ちょっと、しんどい。
情感がたっぷり詰まっているだけに、おろそかには聴けないのだが、聴く方に、気持ち的にも、時間的にも、余裕が、たっぷり〜必要だと思う。
ホント長い楽曲で、ワタシの緊張感が続かず・・・ 申し訳ない気持ちで、いっぱいです。
また、時間を見つけて、聴いてみます。

1977年 チョン・キョンファ ショルティ ロンドン・フィル Dec ★★★
1984年 ケネディ ハンドリー ロンドン・フィル EMI ★★★
所有盤を整理中です。

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