「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

グリーグ ピアノ協奏曲イ短調
Grieg: Piano Concerto


グリーグ(Grieg)は、ノルウェーの作曲家で、ここでご紹介するピアノ協奏曲イ短調(作品16)は、1868年、25歳の時に作曲されたものです。シューマンのピアノ協奏曲と、よく一緒に収録され、1枚のCDで発売されています。

ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると
第1楽章 イ短調 4/4拍子 ソナタ形式
印象的なティンパニのクレッシェンドに導かれて登場する冒頭のピアノの流れ落ちるようなフレーズは、とても有名です。
これは、フィヨルドの注ぐ滝の流れを表現したものともいわれ、第1主題は、オーボエからチェロに引き継がれる素朴な形で現れます。第2主題は、いかにもグリーグらしい「静かに歌うような」旋律で、ごく短い展開部は、第1主題が扱われ、半音ずつ上昇させる形で、管楽器が主題を演奏する後ろでピアノは分散和音で彩られます。型どおりの再現部の後に、非常に長いカデンツァとなり、カデンツァの後に第1主題の一部を弦楽器が仄暗く、その後、コーダに入ります。コーダの最後で、ピアノが冒頭のフレーズを再現して終わるもの。

第2楽章 変ニ長調 3/8拍子 複合三部形式
弱音器をつけた弦楽器が、柔らかい充実した和音の旋律を奏でます。第2部でようやく現れるピアノのパートは、この旋律を受け継ぎなら発展されるパッセージで印象的なもの。第3部は、管弦楽に支えられたピアノが主題を強奏し、なごりを惜しむかのように、次第に静かに消えていきます。

第3楽章 イ短調 2/4拍子 ロンドソナタ形式
第2楽章からはアタッカによって繋がっており、前楽章とうってかわって軽快です。中間部では、独奏フルートが3連符を含む叙情的な第2主題を歌い、終結部は、この第2主題を管弦楽とピアノで合奏して、壮大な効果をあげます。

アラウ ドホナーニ コンセルトヘボウ 1963年
Claudio Arrau Christoph von Dohnányi  Royal Concertgebouw Orchestra (Amsterdam Concertgebouw Orchestra)

これもありかっ

録音状態は良い。ちょっぴり古いので、音がペタンとしている感じがするが、でも、63年の録音とは思えないほどに良い。繊細なのだが、ガツンっと力強い打音も入っており、単なる抒情性とは言いがたい。瀧の水しぶきというよりも、ガレ場で小石が落ちてくる感じで、悲壮な感じさえ漂ってくる。
カップリング:グリーグ ピアノ協奏曲、シューマン ピアノ協奏曲
1楽章
冒頭のティンパニーのロールのなかから、煌めくピアノが流れ落ちてくる。
「らぁ〜 らそみ〜 みどら〜 らっらどみ〜 みどら っらっらどみ〜 みどらぁ〜 ガツンっ パラパラパパラ・・・」
アラウさんは、どうも、グリーグがお気に入りだったのか、このピアノ協奏曲を、57年、この63年、80年に録音している。

「み〜 ふぁっそ ふぁみ〜 み〜 ふぁっそみ〜 そぉ〜ら〜 しらっそ そぉ〜 らっししそぉ〜」
「み〜ふぁ〜しぃ〜 らしみぃ〜 ふぁ〜み らしどしれ そぉkらどし みふぁし らしみ ふぁ〜み らしどしっれ そぉ〜」 
で、結構、録音状態は良い。
オーボエが、ちょっぴり、ペタンとした音で、さほど奥ゆきが感じられないが、63年の録音としては良いように思う。
で、C・デイヴィス盤で聴いたときは、あまりの分厚さに驚いたのだが、ドホナーニ盤で聴くと、木管のフレーズも良く聞こえるし、さほど、厚みのある粘っこい演奏であるとは、感じない。
で、楷書体っ。めちゃめちゃ 硬いんじゃーと言いたくなるほど、1音1音を丁寧に弾かれている。音が落ちてくるフレーズも、パパパパ パパパパ・・・、オケの方も、ガシカシカシガシ・・・と、低弦をしっかりと弾ききっており、丁寧で几帳面で、
「しどふぁ ししどど ふぁ〜 どれそ どどれれ そぉ〜」

金管と一緒にピアノが、「み〜み ふぁっそ ふぁみ〜 みみど どどし みみど ししし みふぁみれ どれどし・・・」
はあぁ〜 几帳面すぎると思うほど、カチカチ・・・ と落ちてくる。力強いんである。
確かに繊細なのだが、ドイツ臭いという、カッチリして〜 流れるようなフレージングというか、流麗で、ふわーっと 風が吹いていくような、柔らかい雰囲気には、メチャクチャ遠い。
ホルンのふくよかな音色もあるし、繊細な場面もあるのだが、総じて硬いっ〜 もちろん、指は良くまわっているし、繊細なんですよ。細やかな響きも持ち合わせてはいるのだが、やっぱ、バックには、壮大な岩山がそびえており、それを見あげて、登山をしているかのような雰囲気で・・・。
パラパラパラ・・・と、流れ落ちる瀧というよりは、ガレ場で、小石が降り注ぐ・・・て感じのアルペジオでしょうか。
えっ 危険って。そういうわけでは無いんですけどね。水という雰囲気ではないですねえ。

2楽章
「れぇ〜〜 れぇ〜 どれふぁらぁ〜ふぁ れふぁられ どしど らぁ〜」
弱音器を付けた弦の合奏で、そろっと〜 ピアノが導入されます。
さほど、べったっとした浪漫的な旋律にはなっておらず、小回りのきいた繊細な音が聞こえて、秋のイメージという感じ。
タメ感も、あるものの、ちょっともの悲しいホルンの音色で、また、ピアノも、間合いをあけて、物憂げなフレーズで奏でられている。畳みかけるところと、ふぁっと 空気を吸い込んで、次のフレーズに動いていくところは、やっぱり巧い。
この辺りのフレージングの間合いは巧いですっ。左手の間合いの入れる音が、絶妙〜っ。
無骨な音なのだが、音の抜き方というか、力をすっと抜いて、音を出していくところと、カカカカ・・・と力強く叩くところとのバランスが、なんとも心憎いですねえ。なんとも大人の演奏というか、ツボを得ているというか。恐れ入りました。

3楽章
舞曲風の楽章なのだが、几帳面で、オケの木管とピアノのコラボする。
今なら。もっと速く弾かれるのが、一般的なのだろう。颯爽〜っていうわけでなく、木管と金管のオケの音が、よく聞こえて、まあ、几帳面で、硬いっ。1音1音を無駄にしていません〜って感じで、巌のように聞こえる。
これは、氷山なの? フィヨルドの瀧というよりは・・・ う〜ん、氷河を見ているのかな〜という感じですねえ。
壮大なフィヨルドを眺め見ているような、風景描写のように感じられる。
さほど、気宇壮大な感じはしないし、大仰な感じもしないのだが、やっぱり、縦のラインが、がっちっとしている。
ピアノの刻みは繊細なのだが、どこか、無骨さもあり、キラキラキラっと、小さな粒子が飛び〜という雰囲気ではない。
ガシッとした舞曲という感じで、優美で流麗な旋律でもなく、奈落の底に落ちるわけでもないが〜 やっぱ、硬いっ。
覚悟を持って、氷河をよじ登っていくような、険しい表情をを持ち合わせており、ちょっと、抒情的な感じとは・・・
言いがたいですね。
まるで、人生の崖っぷちのような演奏で〜 とても、グリーグ25歳の時の作品とは・・・思えないっ。悲壮感が漂ってるう。

ルプー プレヴィン ロンドン交響楽団 1973年
Radu Lupu  Andre Previn  London Symphony Orchestra

録音状態は極めて良い。透明度の高い、繊細な演奏で、う〜ん。絶品っ。
リマスタリング盤が出ている。
カップリング:シューマン ピアノ協奏曲、グリーグ ピアノ協奏曲

1楽章
冒頭のティンパニーのロールのなかから、煌めくピアノが流れてくる。
ピアノの第一音目の響きこそが大事とばかりに、ティンパニーの連打は抑え気味にされている。
で、まるで、小さな爆発を起こして惑星が誕生したような、一瞬にして光が生まれたかのような印象を、ピアノの第一音で感じる。
テンポは、遅くもなく速くもなく・・・。録音状態は極めてよく、透明度も高く、大変瑞々しい。
オケとピアノの旋律の受け渡しも絶妙だし、 フルートや金管などが、さりげない音を出しているところと、力強く演奏されていて、引き締めているところと、はっきりしている。
ピアノの甘いフレーズに、金管が寄り添っているところなどは、ホント、なんと絶妙なオケなんだろう。と、ピアノ以上に感心してしまう。ちょっとしたニュアンスが、ホント絶妙なのだ。 で、クリスタル的な響きと言われるルプーのピアノも、煌めく音で、う〜ん。これは良いねえと思わず唸ってしまう。
最後のコーダ部分は、間合いを充分にとって、ダイナミックだが繊細に奏でられている。特に、憂いや儚さという感じを受けるところがあって、弱音が特に美しいし、柔らかい高音域に煌めきを感じる。
また、声にならないような声、音にならないような音・・・ 感じられる。 いや〜 すごっ。

2楽章
あっけにとられるほど繊細で、キラキラと輝く宝石のようで、 オケの弱音に、ピアノの弱音があわさってくるのだが、なんとも言えない間合い。息づかいで、思わず、 息を飲んで聞かされてしまった。
これ以上の心地よい間合いが、考えられないほど。 う〜ん。形容する言葉が見つからないっ。ウツクシーっ。
何度聴いても、息をのんで2楽章を聴いてしまって言葉になりません。

3楽章
舞曲風のフレーズを、煌めきのある柔らかく奏でている。
重量感のある、熱いフレーズが続くと思ったのだが、ルプー盤は、抒情的で涼やかに、軽やかに、そして煌めきを放って駆け抜けて行く。
はあ。凄い。まるで柔らかな風のようで・・・。 へえ。こんな楽章だったんだ。と目から鱗が落ちるような状態だ。鋭いタッチで弾いているところもあるのだが、重々しくならないところが凄い。
「たーら たーら たーら チャカチャカ〜」のフレーズが、「しーらしーらしーら」と、細かいフレーズになっていて、執拗にのばしていない。
のばせば、それだけ重みが加わり、振り子のようになっていくのだが、同じ振り子状態でも、糸が短めなので、リズミカルなのだ。 プレヴィンさんの振るオケも、スピーディで、あまり重くない程度にオケを鳴らしている。
で、中間部に展開する、このオケのフルートが良いんだよねえ。
残響を残しながら、涼やかに、さりげなく時を告げている。う〜ん。巧いっ。

「れ〜そ ふぁみふぁ〜みどみれ〜 みふぁそら〜そら・・・」 このオケのフルートは、柔らかい。
ひんやりした空気感はあるが、暖かみが感じられ、ソフトだ。
で、目をつぶってルプーのピアノを聴いていると、ふわ〜っとした幻想的な風景が浮かんでくる。
再度、舞曲風のフレーズに戻るが、ガンガンに煽ったり、煽られることもなく・・・。
理知的に最後まで弾かれていく。決して盛り上がらないわけじゃ〜ない。熱くいこっているような、じわじわ〜っと、内側から湧き起こる熱気がある。
大向こうをや、大見得を切るタイプではないが、ひとことで地味と言うには、あまりにもモッタイナイ。
幾分、通俗的な終わり方をするので、う〜ん。と唸ってしまう楽曲でもあるんだが。
まあ、その点は、プレヴィンさんの腕の見せどころでもある。 息づかいは、おそらくルプーのモノだろうが、ちゃんと丁寧に包まれて、最後のコーダを作り上げている。

ルプーには、「千人にひとりのリリシスト」・・・という賞賛の言葉が、ついてまわっているらしい。とにかく美しいっ。それしか言葉が見つからないって感じです。 この盤を聴く限りだが、うん。その通りだっ。と大きく頷くこと間違いない。

アラウ C・デイヴィス ボストン交響楽団 1980年
Claudio Arrau Colin Davis Boston Symphony Orchestra

録音状態は良い。まったりとした、重量感あふれる演奏である。
カップリング:
チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番
グリーグ ピアノ協奏曲
1楽章
豊かな音量で、タップリとした肉厚なピアノの音が響く。
アラウさんは、1903年生まれだから、当時、70代後半だったわけで、晩年の演奏だが、恐ろしいほど煌めいている。
柔らかで、馥郁たるピアノタッチだ。なんともソフトなのだ。デイヴィスさんの振るオケも、穏やかで、なんという豊かさを持っているのだろうか。
かなり大人の、優雅な物腰のグリーグである。テンポも総じてゆったりしている。深々とした息づかいで、けっしてセカセカしていない。若いピアニストの勢いとは違う、別次元の演奏って感じがする。
「みふぁし〜 らしみ〜」という哀調のあるフレーズが続くところは、それは深いっ。
「しどふぁ〜 ししどどふぁ〜 どれそ〜 どどれれそ〜」
語りかけてくる言葉そのもののようで、アラウが弾いたピアノの音が、人の語る言葉そのものに聞こえる。
テンポを速くして、駆け抜けていく演奏も良いが、これだけ、深々と〜 語りかけられると、足を止め、耳を傾けざるを得ない。
息が深くて、相当に長い。とろとろになりかけるほどの浪漫的だが、内省的であり、デイヴィスの振るオケも、じっと、じれずにフレーズを長く保っている。
「れ〜しどれみれど れ〜しどれふぁみれ み〜どれみふぁみれ〜 ・・・」
アラウ盤は、さすがに晩年の演奏なので、スピーディに、スマートな演奏に引き込まれることが多い若い人向きではないかもしれない。そういう意味では、アラウ盤は、聴く人を選ぶかもしれない。
でも、中年以降の方にとっては、きっと、心に染みいる演奏になるのだろう。

2楽章
弱音をつけたオケに、寄り添ってまろやかにソロが始まる。
テンポを揺らしながら、氷のようにキラキラ煌めいている。右手の煌めき、左手のしっとり加減。 う〜ん。さすがに、おぼつかないところもあるけれど、まあ。凄いんじゃないだろうか。
さすがに、まどろっこしく感じさせる楽章で、う〜ん。と唸ってしまうテンポなのだ。
正直、ちょっと、イラってするところもあるんだが、このムーディすぎる、湿気が嫌っていう人もいると思う。
聴く時々によっては、もう少しテンポに切れのある盤を取り出すことになると思う。

3楽章
舞曲風のフレーズを、ソフトなタッチで刻んでいく。幾分、重いかな〜
オケは、金管が華やかだ。
ピアノのソロも、煌めきを持ちつつ、硬めのタッチで打ち込んでいる。ペダリングが深いのか、重層的に響きが残っている。
オケの低弦もよく響く。涼やかではないが、まったりとした深みのある、コクのある〜情緒的な演奏だ。
「れ〜そ ふぁみふぁ〜みどみれ〜」 
抒情的というよりは、情緒的という言葉が相応しいだろう。ピアノが、まるで、後ろ髪を引かれるような気分で奏でている。ひぇ〜っ。これは愛の告白のように聞こえてくる。
大変失礼ながら、80歳に近くなった巨匠が、このような色っぽい演奏をなさるとは。
これは仰天である。最後のコーダに至るまで、なんと深くて堂々とした愛情表現だろう。参りましたっ。

ツィマーマン カラヤン ベルリン・フィル 1982年
Krystian Zimerman  Herbert von Karajan Berliner Philharmoniker
(Berlin Philharmonic Orchestra)

録音状態は良い。オケは、もちろんダイナミックな演奏だし、透明度も高く、かなりの輝きを持った演奏で、気宇壮大。
カップリング:
シューマン ピアノ協奏曲
グリーグ ピアノ協奏曲
1楽章
冒頭、ティンパニーのロールから堂々と鳴っている。
「らっ! らそみ〜 みどら〜らどみ〜みどら〜らどみ みどら〜 パラパラパラパ・・・・」
ピアノのカデンツァのテンポは、かなり遅めだが、リズミカルで堂々としており、その雄大さに圧倒される。
これぞ、雄渾な滝を見ているようで、天上高くから、くだり落ちてくるような雰囲気がある。
水しぶきを浴びながら、オケの音色も深いし、う〜ん。やっぱ美音でつづられている。 チェロの深々とした甘い調べ、木管の瑞々しさ。オケには文句のつけようがない。
透明度は高いし、幾分硬めの音だが、スピーディに流れて、粒立ちも良く、煌めきを放っている。

特に、ピアノの高音域は、かなりの輝き度があるし、装飾音もよく聞こえてヌケが良い。
音量の振幅の幅は大きく、テンポも揺れるし、演出的には、かなりドラマティックで、気宇壮大だ。う〜ん、 グリーグの北欧的な雰囲気っていうのは、う〜ん。ちょっと違うかもしれない。 重厚的ではあるが、硬めで、ひんやりした空気感もあるものの、へえ〜 こんなドラマティックで良いのかしらん。という気がしないでもない。
でも〜 これにあらがおうと思っても、こりゃ〜 ついつい、引き込まれてしまう。

中間部のピアノソロも、ダイナミックに階段を駆け下りてくるし、
「みふぁし〜 らしみ〜 ふぁーみらしどしみら・・・」
この単純なフレーズが、かなり装飾的になっており、レースが幾重にも重なっている感じがする。
テンポは、すごく遅い。しかし、行間の間合いの緊張感が、ぴーんっと張られている。
この空気感ってすごい。連綿と続く壮大な空間で、高い峰が連なった山々のように、抒情的ではあるのだが、猛々しく聞こえてくる。
ここが、ユルユルの演奏なんぞ、聴いてられねぇ〜っと思うところなのだが、ツィマーマン盤では、思わず、息をのんでしまった。壮大感がある。若い時の演奏とは思えないほどの堂々した雰囲気で、う〜ん。
やっぱすごい。器がデカイ。

2楽章
弱音でのオケのフレーズが、浪漫的で、夢をみているかのようだ。カラヤン美学かなあ。
で、オケが充分に甘く奏でて雰囲気作りをしたところで、ピアノソロが入ってくる。 繊細でありながらも、芯のある響きで、揺らめいている。
まるで、蜃気楼のように揺らめきながらフレーズに入ってくるのだが、ところどころエッジが効いて、刻むように演奏している。
演出的には、揺らめきがあるのだが、演奏自体は、スピーディで、鋭利さがある。
ゆらめくテンポに、いささか酔いを感じてしまうのだが〜 言葉にすると、おそらく、迷いや夢とか浪漫とか。そんな言葉が一杯詰まった「青春」という代名詞に集約されるのだろう。なにせ、この2楽章は、ツィマーマン盤の白眉だと思う。
テンポは、総体的には遅いが、伸縮自在で、揺らめきを持っているため遅さを感じさせない。
それに音が多彩である。

3楽章
まず、ピアノが序奏を弾いたのち、舞曲風のフレーズを奏でる。
「たーら たーら たーら チャカチャカ〜」を何度か繰り返した後、オケがあわさってくる。 ピアノのソロは、歯切れが良いのだが、オケが重いぐらいで、引きずり気味でついてくる。 これは、レガートかけすぎなんじゃーないかしらん。と思うほど重い。
ピアノのツィマーマンの方が、若いしリズミカルで、ダイナミックで、鮮烈さがあり、煽られてくる。
オケの弦と金管が重すぎ。う〜ん。壮大さはあるのだが、これあまりにもオーバーかなあ。って思う。
でも、この鮮烈で華麗なピアノを支えるためには、これぐらいの重さがなきゃ〜崩壊するかもしれない。
繊細でありながら、重厚であり、う〜ん。多彩で、ドラマティックな演奏だ。こりゃ凄い。
大合奏的に、「しーら しーら しーら」と奏でられ、オケの「たた〜ん たた〜ん」という重々しさに驚かされる。まるで、天空に、大きな振り子が振り動いているかのようだ。
で、この気宇壮大さに圧倒されてしまった。

中間部分では、うってかわって、フルートが夜明けを告げるかのように、「れ〜そ ふぁみふぁ〜みどみれ〜 みふぁそら〜そら・・・」と吹かれる。 ここの叙情性は、ピカイチっ。静けさと、ひんやりした空気感が漂う。
そこに、ピアノが絡んでくるのだが、静かな湖面を見ているかのような、安定した気持ち良さを感じる。
清々しい。この清々しさがグリーグの楽曲の特性だと思う。

再度、舞曲が再開され、一気にテンポをあげてくる。
このボルテージのあがりかたは、う〜ん。爽快で痛快だ。カデンツァの力強さと活き活きとしたフレーズ。
最後は、いささかやりすぎかな〜と思うほど、オケが重い。
まるで、オペラの最後の場面のようで、こりゃ〜 いくらなんでもオーバーだろうと、のけぞってしまった。

  ボレット シャイー ベルリン放送交響楽団 1985年
Jorge Bolet  Riccardo Chailly  Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin
(Berlin Radio Symphony Orchestra)

録音状態は良い。甘くて、とろける〜っ。仕事疲れの時に聴くと、テンポが遅くて寝てしまうかもしれないほど、遅め。
カップリング:
シューマン ピアノ協奏曲
グリーグ ピアノ協奏曲
1楽章
おなじみのティンパニーのロールから始まる。
「らっ! らそみ〜 みどら らどみ みどら らどみ みどら〜 パラパラパラパ・・・・ んじゃっ じゃー」

フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」で調べてみると、
この冒頭は、・・・印象的なティンパニのクレッシェンドに導かれて登場する冒頭のピアノの流れ落ちるようなフレーズは、「悲劇」をイメージさせるBGMとして、テレビなどでもしばし使われるなど非常に有名である。これは、フィヨルドの注ぐ滝の流れを表現したものともいわれる。・・・とのこと。

へえ〜っ! このフレーズは、滝だったのか。不覚にも知らなかった。
ボレットのピアノは、遅めでレガートが続く。 最初こそ勢いがあったのだが、木管が、「みふぁし〜らしみ〜」
弦が絡み、そこからピアノのソロに入ってくる時のテンポは、ややゆったり。叙情的で、まったりしている。
「みふぁし〜 らしみ〜 ふぁーみらしどしみら・・・」
歌謡風の旋律で、この3つの音が続く。 弾んだ音形が続く時は、さすがに軽快なのだが、第2主題のチェロは、物悲しく弾いている。 息が深くて長いので、フィヨルドという雰囲気より、ふかふかの落ち葉的風情で浪漫的。

「れ〜しどれみれど れ〜しどれふぁみれ み〜どれみふぁみれ〜 ・・・」
音型が同じで、う〜ん。永遠に続いて欲しいと思うほど、ロマンティック。カデンツァは雄大で、 アルプスの山々でも連なっているような、大河が流れているかのような、壮大な光景になっている。
同じ音を繋ぐフレーズなので、連綿と続くような錯覚を起こす。低弦の響きはゴツイ。
丁寧に、一生懸命ガシガシ弾いているようなのだが、あまり速くないので〜勢いが、あまり感じず、一気にエネルギーが放出されない。かったるい〜っ。
最後のカデンツァは、装飾音たっぷりで〜 たっぷりのレースが付いている、重そうなコーデュロイ風の宮廷衣装をイメージしてしまった。見ている分には綺麗だが、機能的ではないよね。
自分では着たくない。まあ。このテンポのゆったりさは、ボレットさんならでは。
たっぷりと歌われており、ワタシ的には、あつぼったい。慣れればベタに浸れるかもしれないが〜 う〜ん。やっぱ粘っこくって厚いっ。

2楽章
弱音付きの弦が、まったり〜 まどろみの演奏で、眠気を誘われる。
貴族的な生活をしていたら、こんな音楽も良いモノかもしれないが、忙しい仕事をこなして、残業帰りの夜だと、いきなり爆睡してしまうかも。あ〜 実に気持ちよい。猛烈に眠い。 ボレットのピアノは、ショパンのように心地よく転がっていく。
右手の動きが速いものの、全体が揺らめくので、どっぷり、とっぷり、どぼっと浸かれる。

3楽章
舞曲風の楽章で、
「たーら たーら たーら チャカチャカ〜 たーら たーら たーら チャカチャカ〜」 
重々しいので、ちょっと舞曲風には、、、ふさわしくないのかもしれないが、なかなか迫力がある。
面白いリズムが繰り返されるので、聞きやすいのだが。う〜ん。
「れーそ ふぁ〜」
木管が象徴的に1楽章に戻る。全体的に言って、ボレット盤は、思い出に耽るような、甘いとろとろ〜の旋律が続く。
かあ〜っ。なんて甘いんだろう。うぷっ。
いや〜 すごい遅くて。砂糖壺を抱えて、1くち1くち、つまみ食いして摘んでいるような感じ。

浮世離れしていて、これも一興だと思うが、いやはや。ここまで甘いと。うぷぷっ。
あまり怒るような楽曲でもないんだし、これだけ甘くしてくださると、このシアワセ感に浸かりたいのだが。
音色も明るめで、北欧という雰囲気とは違う。ボレット盤では、ちょっと違和感がある。
全体的には、もう少しクールで涼しくても良いかなあと思う。
フィヨルドに落ちる滝というのでは、ないなあ。あくまでも、滝というのであれば、熱帯のテーブルマウンテンから落ちる滝かも。で、落差はあるような、ないような。 よくワカラナイ。
水が飛翔するというイメージより、平野部の大河的イメージだと思う。とにかく厚ぼったい演奏だ。

  ミシェル・ダルベルト ジャン=ベルナール・ポミエ フィルハーモニア管弦楽団 1992年
Michel Dalberto  Jean-Bernerd Pommier
Philharmonia Orchestra of London

録音状態は、まずまず。ボリュームをあげて聴きたい。丁寧で律儀な、悪く言えばこぢんまりした演奏。
カップリング:
シューマン ピアノ協奏曲(ダルベルト エリアフ・インバル ウィーン交響楽団)
グリーグ ピアノ協奏曲
1楽章
ティンパニーの連打が壮大な冒頭なのだが、少し弱いような感じがする。録音状態が少し遠いので、迫力に欠けているようだ。ボリュームをあげて聴くと、ピアノの響きは、鋭く出てくる。
抒情的な響きがあるのだが、ただし、線が弱い感じがしてしまう。
タメが大きくなく、大見得を切るようなことはない。丁寧さや律儀さを感じる。
あまり個性的ではないが、明晰で、はっきりしているし、粒立ちも綺麗で、響きも煌めきが感じられる。
音色は明るめでなのだが、オケの音に深さが少し足らないのかもしれない。
もう少しパワフルであってもいいんだが、ぐぐ〜っと入ってくるパワーが少なくって、つい、さらりとBGM風に聞き流してしまいがちになる。
低弦のまったりした旋律は心地よいが、ひんやりした空気感が、少し足らないようで、ぴーんと張りつめたような、緊張感には不足している。
「れ〜しどれみれど れ〜しどれふぁみれ み〜どれみふぁみれ〜 ・・・」
これは、まろやかなフレーズで歌われているが、ここで畳みかけているものの、オケの金管の音が、ちょいと品が無くって。がっかし〜
ピアノも、ゆったり弾かれている。内省的な演奏だが、丁寧に勇壮なカデンツァをたっぷり演奏している。
重量は、ほどほどに感じられる。もう少しスピーディで、爽快さがあればよかったかも。

2楽章
弦が、静かに奏でて、ほわ〜っとして小春日和風になっている。
深々と歌うピアノでありながら、かなり力強く弾かれている。緩やかだが、ここは緊張感があり、夜空にまたたく星のようだ。

3楽章
かなりテンポアップして、「たーら たーら たーら チャカチャカ〜」と繰り返す。
ヒートアップしているわけではないが、そこそこ軽快感もありながら、壮大さもあり。
ただ、オケが少し荒っぽいというか、投げやりな音の出し方に聞こえてしまう。可愛くてコミカルな雰囲気がしても良いのだが、丁寧というか律儀さがかっていて、面白みには少し欠けてしまう。

中間部分でのフルートは、ストレートに吹かれているのだが、音の広がりがイマイチ。
その代わり、冷たい空気感は漂ってくる。 ピアノのソロは、甘く囁くようなフレーズが続く。ここは、ピアノの繊細さが感じられる。
ンチャ ンチャ・・・というフレーズが入った後、主題が戻ってくるが、そこでは、かなり熱く舞踏風のフレーズになっており、オケが煽っているのだが、ピアノは、う〜ん。あまりテンポを変えてこない。
あくまでも丁寧で、もうちょっと煽られてよぉ〜と感じてしまう。
でも、転がるようなトリルは、これは煌めきがあり躍動感もバッチリ。 最終は、かなり熱くなって駆け下りてくる。オケも雄大に締めくくってくるのだが、音色が悪いことと、アンサンブルがイマイチで、最後のフレーズのテンポが、ばらけそうになっていた。 まあ、最後は、雄大に終わっていたが、う〜ん。少し平板な感じがしちゃうかも。

オリ・ムストネン ブロムシュテット サンフランシスコ交響楽団 1994年
Olli Mustonen  Herbert Blomstedt  
San Francisco Symphony



録音状態は良い。音自体は綺麗なのだが、独特の変なアクセントがあって、ギクシャクしてて、妙なねちっこさもあり、ギブアップ。
カップリング:
ショパン ピアノ協奏曲第1番
グリーグ ピアノ協奏曲
1楽章
ムストネンさんのピアノは、繊細なのだが、どっか風変わりである。
冒頭、ティンパニーのロールは、パンっ。と正面堂々鳴ってくるのだが、その後に続くピアノのアクセントが、なんだか変なのである。
「らっ! らそみ みどら らどみ みどら らどみ みどら パラパラパラパ・・・・」
と、3つの音の最後に、アクセントがあって、へっ?
ピアノの響きが、あまり残らず、ポツポツと音を置いていくような感じで、1つ1つの音は綺麗なのだが、なんだか、ケッタイな感じがする。
「みふぁし〜 らしみ〜 ふぁ〜み らしど しれ〜 そ〜ら ど〜し」
というフレーズも、左手の伴奏の音量が大きめで、どーも気になって、この優美なフレーズが歌えない。
この後の、ピアノが飛びはねる場面でも、動きが重めで、語尾の方が、タラン タン タラン タンっと、腰が重く、はあ? 
「れみふぁ〜 しら ふぁそ そ〜らしらっそ」
「しどふぁ〜 ししどどふぁ」 
「どれそ〜  どどれれそ っれれみみふぁ みみふぁふぁ し」
「み〜ふぁっそ ふぁっし ししみみどどし ふぁふぁみどどし」 
「ふぁ〜そらそっふぁ〜 みみどどし みふぁふぁみ どどし」
「ふぁ〜そらそっふぁ〜 みふぁ〜みれどれそらそみふぁみ・・・」

なんだか、素直な楽曲を、こねくりまわして、丸い柔らかい球体のような曲を、ギクシャクさせてしまっているような気がする。同じフレーズを重ねて歌おうとしているのも、無理矢理、変な節回し意にしちゃっているようで。
どうも、気持ちが悪いのだ。

タララ ラン タララ ラン タララ ランっと階段を下りてくるところも、膝の曲がりが悪い、足の痛いおばあちゃんが、ギクシャクと、前につんのめって降りてくるように演奏されていて、はあぁ??
なんしか、ギクシャクしたグリーグで、他盤とは違って、個性的である。
で、この個性的っていうのも、ワタシ的には、あまり良い意味では使えないかなあ。 響きの硬い人で、骨の節々が炎症を起こしているように聞こえちゃって、とても後味が悪い。 それに、テンポが遅めで〜 どひゃーん。 ねちっこすぎる。
ボレット盤も、けったな演奏だったが、これも双璧という感じになるだろうか。
げぼっ 清涼感のあるグリーグのピアノ協奏曲なの? それどころか、アラブの黒い石油に、まみれちゃった鳥さながらってかんじで、これには、こけました。

2楽章
1楽章の最後で、辟易状態で、本来なら、ギブアップしてしまうのだが、2楽章、こわごわ聴き始める。
ブロムシュテットさんの演奏って、結構、さっぱり系なのに、これは、ピアノのムストネンさんに引きずられて、超遅めである。
バックのホルンが、気の毒な感じがするほど、テンポが遅い。
これでは、浪漫もあったもんじゃない。息も絶え絶え〜という、死に体状態だ。
確かに音は綺麗なのだが、音を均一に弾いて欲しい。って感じなのだ。
変に、はしょるなよ〜 巻き舌にするなよぉ〜 音を転がすなよぉ〜  ワタシ的には、もう生理的に合いません。ゴメンなさい。

3楽章
とても軽やかとは言い難い、へんてこりんな舞曲になっていて、どこか、腰でも足でも悪いらしく、びっこを弾いているような演奏である。 左手が重いのか、音のテンポが揺れすぎて、船酔いのよう。
「たーら たーら たーら チャカチャカ〜」
「しーら しーら しーら タラララ・・・」という、単純なフレーズなのに、どうも、シンプルには演奏してない。
独特の節回しで、タララ タララ タララという、フレーズが、つっかえてしまう。
蝶番のはずれた壊れた○○って感じである。すげ〜 個性的な演奏だ。

あのお グリーグのピアノ協奏曲って、ワタシにとっては、普通で良いんですけどねえ。 なーんにも、細部にこだわっていただかなくても、曲自体、受けが良い曲だし、親しめるんですけど。これは、ちょっと、異質な演奏です。異質すぎて〜 ちょっと馴染めないです。 あーーーー ダメだっ。ゴメンなさい。

  レイフ・オヴェ・アンスネス ヤンソンス ベルリン・フィル 2002年
Leif Ove Andsnes  Mariss Jansons  Berliner Philharmoniker
(Berlin Philharmonic Orchestra)



録音状態は良い。すごく機能的ではあるのだが、繊細で、かつ熱い。メラっ。
とても豊かで、いろんな表情の違いを、繊細にみごとに描ききった感じがする。
1〜3 グリーグ ピアノ協奏曲
4〜6 シューマン ピアノ協奏曲
1楽章
まず、冒頭のティンパニの叩きが、速く、激しく、ものすごくインパクトがある。
このロールを聴くだけで、う〜ん すごい。良い演奏に違いないっ。と、いっきに、引き込まれていく。
また、ピアノの出だしも、鋭い打音で、澄んだ音がする。
いや〜ここだけで、なんども繰り返して聴いてしまった。
最初の一撃が、オケと一緒になった「らっ!」 「らそみっ みどらっ らそみ みどら らそみ みどらぁ〜」のフレーズが、段々と速くなって、また、右手の分散和音の響きが、とっても澄んでいる。
グリーグのピアノ協奏曲は、この出だしが命って言ってもいいぐらい。

また、木管のフレーズの柔らかく、さりげなく、速めに吹かれて、続く弦の「みふぁしぃ〜 らしみぃ〜」と、尻上がりに、ふわっと昇っていく。ハハハ〜 これはみごとで、メチャクチャ、テンションがあがってしまった。
小気味良いほどに、速めで、ピアノのフレーズが、細かく音が立っていく。
弦は柔らかく、深い音が鳴っている。
ピアノもオケも、スピードをあげて速いところと、ゆったりとした気遣いのところのメリハリがついており、とてもロマンティックな演出がなされている。それでいて、とても、リズミカルだ。
透明度の高さと、新鮮な感覚で、張り詰めた空気感が感じられ、ピアノの音は、すこぶる瑞々しい。
さらっとした心象風景のようであったり、まるで、水面で遊ぶ水鳥のように感じられたり、水しぶきを感じたり、深く、ゆったりと沈むフレージングのところや、思い入れたっぷりの濃厚さを持っていたり、氷りの結晶のように感じられたり、深いクレパスにハマったような、厳しさや険しさなど、聴き手が望む要素が、いっぱいに詰まっている。
単に濃厚な演奏ではなく、凜とした佇まいがあり、品の良い歌いが聞こえたり。
あっという間に聴き進んでしまう1楽章だ。

2楽章
「れぇ〜 れぇ〜ど れふぁ らぁ〜ふぁ れふぁられどしぃ どぉ〜らぁ」
「みぃ〜 みぃ〜れ みそしぃ〜そ みそしそ ふぁみれみ れどらぁ〜」と、弱音器をつけた弦が、大変柔らかいフレーズを奏でていく。へえ、こんな優しく、柔らかい楽章だったのかと、改めて驚きつつ耳をそばだててしまった。
他盤で聴くと、眠気を誘われてしまっていたのだが、ソフトフォーカスされたホントに柔らかい、膨らみ感のある音色だ。
ホルンの響きの余韻が残るなか、クリアーなピアノの音が入ってくる。
「れぇ〜 みふぁみふぁ れら しどしど ふぁれ みふぁみふぁ・・・」
まどろみのなかの、息づかいというか、ピアノも相当に巧いと思うが、オケの方も、丸みの帯びたホルンの響きには、息をのんでしまった。ぼんやりしたオケに、クリアな輪郭を持った線を描くピアノの音という、とても対照的な形を持っている。

3楽章
ひとことで言うと、雄渾って感じだろうか。
ひやっとしていながら、熱い。この楽章は、まるで熊が踊るかのような、無骨な舞曲だと思っていた。
ん〜ちゃ ん〜ちゃ というリズムが、軽やかに聞こえる。低音の響きが、こもらず、ピアノの音が良く聞こえている。

「たぁ〜ら たぁ〜ら たぁ〜ら タカタカ・・・」というフレーズが、とても重く響く盤もあるし、足を引きづっているかのように聞こえる盤もあるのだが、ここでは、ほとばしるような熱気があり、歯切れが良く突き進んでいく。
スキッとした印象で、金管が、さほど重く鳴っていない。
フルートのすーっとした響きが、重さを振りほどき、中間部では、ふわーっとした繊細な表情を見せながら、ピアノの音が、宙に浮きあがっていくのが見えてくるようだ。メラメラとしているのではなく、音が、すっと、気体に瞬時に変わっていくかのようだ。この中間部は、大変印象的だ。こんな瞬間を感じたのは、う〜ん 初めて。
また、ラストに持って行くところの迫力、テンションの高さは、まるでライブ盤だっ。こりゃ〜文句なく拍手でしょう。

総体的には、1楽章の冒頭から、一気に引き込まれて、ピアノは、とても表情が豊かだ。
2楽章は、オケのまろやかな響きに心を奪われる。3楽章は、熱くて、強いタッチが印象に残るが、繊細だ。
なんか、久々にグリーグのピアノ協奏曲を聴いて、いや〜 耳慣れた曲だったのだが、いい曲だったんだぁ〜っと、改めて再認識させられちゃった。
1963年 アンダ クーベリック ベルリン・フィル  
1963年 アラウ ドホナーニ コンセルトヘボウ Ph ★★★
1973年 ルプー プレヴィン ロンドン交響楽団 Dec ★★★★★
1980年 アラウ C・デイヴィス ボストン交響楽団 Ph ★★★★
1982年 ツィマーマン カラヤン ベルリン・フィル G ★★★★
1985年 ボレット シャイー ベルリン放送交響楽団 Dec ★★
1990年 アンスネス キタエンコ ベルゲン・フィル VC  
1992年 ダルベルト ポミエ フィルハーモニア管弦楽団 De ★★★
1994年 ムストネン ブロムシュテット サンフランシスコ交響楽団 Dec ★★
2002年 アンスネス ヤンソンス ベルリン・フィル EMI ★★★★★
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