「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

ヘンデル 合奏協奏曲
Handel: Concerti Grossi


アーノンクール ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス 1982年
Nikolaus Harnoncourt Concentus Musicus Wien

なんじゃ こりゃ〜

録音状態は良い。なんじゃーこりゃ。
カップリング:
1〜20 ヘンデル「水上の音楽」(1978年)
21〜24 ヘンデル 合奏協奏曲イ短調(作品6の4)(1982年)
25〜30 ヘンデル 合奏協奏曲ニ長調(作品6の5)(1982年)
ヘンデル 合奏協奏曲 作品6の4

ヘンデルの合奏協奏曲(コンチェルト・グロッソ)は、次のような曲がある。
6つの合奏協奏曲集 作品3 HWV312-317 (1734年出版)
12の合奏協奏曲集 作品6 HWV319-330 (1739作曲、1740年出版)
合奏協奏曲「アレクサンダーの饗宴」 HWV318

このCDは、作品6の12の合奏協奏曲の内、4番目と5番目の協奏曲が収録されている。

1楽章
このCDは、ヘンデル:水上の音楽と、合奏協奏曲がカップリングになっている廉価盤である。
合奏協奏曲は、アーノンクールとウィーン・コンツェントゥス・ムジクスで、作品3と作品6を収録した、4枚組BOXもあるのだが、ワタシには、とても全てを聴けないので、抜粋されたものを買った。
ワタシ的には、ヤワイ演奏の方が好きで、どうもアーノンクールさんとは相性が悪い。
彫りが深いというか、厳しすぎるというか、怖いというか、彫刻で言うと、つるっとした磨き上げた彫像ではなく、荒々しい穿ったノミの跡が、くっきり残ったかのような感じがして、どうも突き詰められる感がして、苦手意識が強いのだ。
何がトラウマになったのかは忘れたのだが、まろやかな響き欠けた峻厳さのある演奏なので〜 自分に甘い人間のワタシには向いていない。

「らっれっみっ ふぁっ れぇ〜みふぁれっ みっらぁ〜ふぁっれみらっ ふぁっれみらっ」と、とってもリズミカルに弾むように始まる。とっても、軽やかで華やかな楽曲だ。
「ふぁふぁふぁ そぉ〜ふぁれみっ ららら らぁ〜そふぁみっ・・・」金管も同じフレーズを繰り返して行く。良い曲ヤン!
アーノンクール盤は、確かに、良く跳ねるっというか、はじけるというか〜 とっても元気で、エネルギーの放出度は高い。

2楽章
「みぃみぃみぃ みぃ〜 らぁ〜〜れふぁ ふぁししぃ〜 しぃ そふぁみれど しぃ〜 どしらぁ〜」
「らぁ どしら そふぁみれど しぃ〜どしらしれふぁ〜 みれ ど〜」と、ちょっぴり哀愁の漂うオーボエの声が聞こえてくる。
ちょっと太めのオーボエさんの声だと思うんだけど、しっとりしてて良い曲ヤンっ。
えっ、もしかしたら、トランペット?いや、そんなことはないでしょう、と思いつつ聞いたのだけど、ホント、ソロで、1人、しっとり、演歌のように歌いあげていく。
現代にも通じるかのような旋律で、妙に心をくすぐられる。アナタ、ちょっと寂しいのよねぇ〜っと、ほろり〜っとなってしまうような歌謡風フレーズとも思える、大人向けのラブロマンス、ドラマのBGMに使えそうな曲だ。
と、うっとり、 良い感じに浸っていたら・・・ へっ? 超驚きの金管が登場する。

「どふぁふぁふぁ ふぁぁ〜 らららら らぁぁ〜 どどどど どぉどどぉ〜」と、だみ声のおっちゃんが登場して、このラブロマンスの雰囲気を、おちゃらけで、全てぶち壊してしまうのだ。
えへへっ お邪魔しまっせーっという、大阪弁のベタっとした、脂クサイ、体臭のキツいおっチャン(金管)が登場する。
独特のプラッター音で、どうやって吹くんだろ、ぶらぶらした音で、まるで、「ぶははは ははは はぁ〜っ」という笑う感じの金管なのだ。
で、せっかく、いい気分で聴いていた曲が、ぶちこわし〜である。
お笑い系に走るなっ! ぶつぶつ・・・といいつつも、思わず、ワタシは大笑いしてしまった。アハハ〜
で、笑いをとったあとは、また、すました顔で、元に戻って、しんみりとしたフレーズが流れてくる。(あとで、また繰り返しで、お笑い系のおっチャンは登場するんですけどね)
はあぁ? これは、アーノンクール盤だけの演出なのだろうか。
リヒター盤なんぞは、ぜったい、こんなお笑い系には鳴らんでしょ。(と、勝手に推測している)

3楽章
ラルゴの楽章で、ここは終始しっとり〜 弦のフレーズで歌われる。ん?オルガンが入ってくるの?
宗教音楽のような静謐さを感じさせるもので、弦がゆったり〜
もわっとした雰囲気のなかを、歩くように緩いボーインクで、小さな声で旋律を奏でる。低弦がボンボンっと小声でリズムを刻んでいる。賛美歌のような曲である。

4楽章
チェンバロの伴奏付きで、オーボエが「らっ どしら そらしっ れどし らしどっ みれど しどれみふぁっ!」と軽快に吹かれている。この小節まわしのコミカルなこと。で、そのあとを、同じフレーズを、弦とチェンバロで奏でていく。まるで、メヌエットのように軽やかに踊る感じがでている。リズミカルで、歯切れが良すぎるぐらい〜 軽快だ。

ワタシ的には、ヘンデルの楽曲では、水上の音楽より、この合奏協奏曲の方が、断然に気に入ってしまった。
理屈抜きに、明るくて、多彩、で、おもしろいっ。表情が豊かというか、おちゃめというか・・・。
あれほど、アーノンクールさんの演奏はニガテと言っておきながら、楽曲自体は気に入ってしまったのだけど〜
もしかしたら、アーノンクール盤は、ちょっと演出過剰なのかもしれない。しかし、この演奏、キツイよねえ。また、アクセントが過剰についているような感じで、ちょっとトラウマになりそうだ。
こりゃー ダメでしょう。なんじゃーこりゃ。ではないだろうか。
もう少し、ゆったり聴きたいので、また、機会を見つけて他盤と聞き比べてみたいと思っている。

マリナー アカデミー室内管弦楽団 1981年
Neville Marriner Academy of St. Martin-in-the-Fields

ほぉ〜良いヤン

録音状態は良い。さらっと、あっさり演奏されているが、親しみやすい。
カップリング:
ヘンデル 合奏協奏曲作品3(全6曲)
発売されている盤には、合奏協奏曲「アレグザンダーの饗宴」は入っているものがあるが、このワタシが所有しているCDには、残念ながら収録されていない。また、録音年代が異なっているようだが、作品3と作品6を収録した3枚組BOXや、5枚組ブリリアント盤BOXもあるようだ。
ヘンデル 合奏協奏曲 作品3

ヘンデルの合奏協奏曲(コンチェルト・グロッソ)は、次のような曲がある。
6つの合奏協奏曲集 作品3 HWV312-317 (1734年出版)
12の合奏協奏曲集 作品6 HWV319-330 (1739作曲、1740年出版)
合奏協奏曲「アレクサンダーの饗宴」 HWV318

ヘンデルの合奏協奏曲は、作品6が有名なのだが、このCDは作品3の全曲が収録がされているものだ。
あまり聴く機会が少ないのだが、この作品は、ヘンデルに内緒で、無許可で出版社であるウォルシュさんが、出版しちゃったものらしく、ヘンデルが怒って抗議したという楽曲らしい。
1番は、「どそみど、どそみど・・・」と始まる。ペコペコっと弦やオーボエがシンプルに奏でられるもので、8分程度の楽曲だが、軽快であるのだが、さらっと演奏されており、短い楽章で分かれている。

2楽章は、ちょっぴり寂しそうなラルゴの楽章となっている。横笛のようなフルートが入ってて、3楽章はアレグロで、また軽快に奏でられている。ファゴットだと思うがポコポコ鳴っているのだが、なんだか、中途半端に終わってしまうので、ん?
って感じ。

さらっと全曲を聴いたのだが、おおらかといえば、おおらかだし、木管が活躍しているので、楽しさは感じられる。
それに、総体的には、あっさり系なのかもしれないが、さらっと聴けてしまう。
ヘンデルの活躍していた時代は、ロンドンで、コレルリ(コレッリ)の楽曲などが、大流行だったというし、爽やかな演奏で、親しみも持てるので、庶民に普及したのかもしれないな〜っと思う。明るいし、のびやかだ。
適度に暗いので、内省的とは言い難いし、大げさではない。

また、ある意味、自分たちで演奏しよう〜してみたい〜という時代の変遷もあり、時代の要請があるのかもしれない。
ちょっとしたサロンで、自分たちで合奏しましょう〜という場合には、うってつけなのかもしれないなあと思う。
そう考えると、この出版社、内緒で出版しちゃったのはマズイけれど、きっと、売れたんでしょうねえ。
そうでないと、出版しないもんね〜 
こういう抜けめのない人がいるほどだから、きっと、ヘンデルも、時代にマッチした曲だったのでしょう。まさか、21世紀にCDになって発売されているとは、夢にも思わなかっただろうしね〜 今になっては、微笑ましいことです。短い楽章が綴られアンソロジーのようになって、BGMっぽいけれど、多彩な楽曲を、ありがたく聴くことにしましょう。

ギルドホール弦楽アンサンブル 1987年〜88年
Guildhall String Quartet

いかすぜっ

録音状態は良い。少しテンポが速いと思うが、颯爽とした演奏で気持ち良い。
カップリング:
1〜6   合奏協奏曲 作品6-9
7〜12  合奏協奏曲 作品6-10
13〜17 合奏協奏曲 作品6-11
18〜22 合奏協奏曲 作品6-12
ヘンデル コンチェルト・グロッソ 作品6

このCDは、ギルドホール弦楽アンサンブルによるモダン楽器での演奏で、作品6の9番から12番が集録されているもの。
確か、1番から4番までと、5番から8番までと、当盤に分かれて発売されていたように思う。

当盤は、録音状態は極めて良く、瑞々しい音質で、とっても艶がある。
合奏協奏曲(コンチェルト・グロッソ)は、まあ、あまり聴かれていないかもしれないが、ワタシ的にはBGMとして聴くと、休日の朝は、とってもフレッシュに感じられる。

ギルドホールさんの演奏は、テンポ良く演奏されている。
まったり、ゆったり系ではなく、キビキビとしており、溌剌としたスッキリ系だ。若々しく、瑞々しさと爽快さで、喜びが自然とわいてくる感じがする。
ヘンデルって、とても自然で、朗々とした歌いっぷりをしてくれる。おおらかさがあるというと語弊があるかもしれないが、のびやかだ。いたって平凡かもしれないが、ひしひしと幸福感を感じられるのだ。

以前、アーノンクール盤を聴いたのだが、う〜ん どうも、ギスギスした感じで、とっても快速バージョンで、すっ飛ばし。
とってもアクセントの強い、アクの強い演奏で、ワタシの耳には馴染まなかった。
あのぉ〜 ヘンデルさんって、こんな感じの楽曲は書いてないように思うんだけど・・・。この人、きっと、明瞭で大らかな方だったと思うんだけど。(って、ワタシも、勝手にイメージ作っているが・・・)
まあ、なにせ、ドスの効いた、テンションマックス状態でヘンデルは聴けないわ。と、呆れたのである。
これじゃー トラウマになってしまうと、他盤を聴いたのが、このギルドホールさんの演奏である。

まあ、テンポ自体は、ちょっと速め、いや速め・・・だと思う。
で、今風で、颯爽と弾かれていくのだが、艶があり、耳触りの速いフレージングだと思う。
この時代のテンポではないだろうなあ〜とは思うが、速いアップテンポに馴れている21世紀の耳には、クセは、さほど感じなかった。
ただ・・・ とっても申し訳ないのだが、実際には12曲あるのだが、どの曲(9番から12番まであるのだが)を聴いても、まるで同じ曲のように思えちゃうという、金太郎飴状態なのだ。
で、ワタシは、作品6の何番が良いとか、楽曲自体の違いがあまりわからなくって、困っている。(それじゃーダメじゃん)
1982年 アーノンクール ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス (作品6) Teldec ★★
1987年 ギルドホール弦楽アンサンブル ★★★★
1981年 マリナー アカデミー室内管弦楽団(作品3) Ph ★★★★
所有盤を整理中です。

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