「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

モーツァルト フルート協奏曲第1番
Mozart: Flute Concerto


バルトルト・クイケン ラ・プティット・バンド 1986年
Barthold Kuijken
La Petite Bande
コンサートマスター:シギスヴァルト・クイケン Sigiswald Kuijken

昇天しちゃいました    こりゃ良いわ〜拍手

録音状態は極めて良い。馥郁たる音色で、うっとり〜
フラウト・トラヴェルソ使用
カップリング:
1〜3 モーツァルト フルート協奏曲第1番 K.313
4〜6 モーツァルト フルート協奏曲第2番 K.314
7 モーツァルト フルートと管弦楽のためのアンダンテ K.315p
1楽章
「そっ れっれっれっ れどどぉ〜 れどしら らそふぁみ みれれど れ〜ど」 (そしそ れそしれ そ・・・)
艶やかな弦と、優しいホルンのフレーズで始まる。
この艶のあるヴァイオリンの響きに、まず驚かされる。
で、このヴァイオリンのフレーズを、今度は、フルートが奏でるのだが、まあ、優しい音色で、驚いちゃった。
また、録音状態が極めて良く、う〜ん。うっとり。
「み〜ふぁ そっそ そっそ そぉ〜ど どぉ〜れ みっみ みっみ み〜ら」
とてもリズムカルだ。
ん タタタ タタタ・・・というホルンの合いの手も優美で、まるで小鳥がさえずっているかのようなフルートに、むふふっ。

CDの帯に書かれた解説を読んでみると、この楽曲が書かれた当時のフルートは、現代のそれとは異なったキーのない単純なもので、運指を含めて演奏上の厳しさがあったが、木製による柔らかくて暖かい音色は、モダン・フルートでは決して得がたい表現力を持っていたという。
確かに〜 CDをお聴きすると、明らかに、ど素人のワタシでも解る、とっても柔らかくて優しい音色だと思う。

使っている楽器は、フラウト・トラヴェルソっていう木製の横笛らしい。
フラウト・トラヴェルソって、なんぞや? ということになるのだが、ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら・・・
フラウト・トラヴェルソ(伊:Flauto traverso)は、木管楽器の古楽器の一種で、今日のフルート(モダン・フルート)の前身となった横笛である。略して「トラヴェルソ」と呼ばれることも多い。
バロック期以前には、西洋音楽においてフルートといえば縦型のリコーダーの方が主流であったことから、「traverso(横向きの)」という修飾語を付けて、フラウト・トラヴェルソと呼ばれていた。
トラヴェルソのうち、バロック期に作られたものは「バロック・フルート」、古典派からロマン派の時代に作られたものは「クラシカル・フルート」「ロマンチック・フルート」と呼んで区別することもある。・・・と記載されていた。

なんて軽やかで、馥郁たる梅の香りのするかのような音色で〜 我が輩は、鶯のような気分に〜になってしまう。
もちろん、フルートだけでなく、ラ・プティット・バンドさんの演奏する軽やかだが、艶のある華やかな弦の響きも、何ものにも代え難いもので、とてもリズミカルな演奏だ。
これは〜うん、ノックアウト すでに1楽章で拍手しちゃった。

2楽章
「らぁ〜〜 れふぁらぁ〜 らぁ られしそ らし らそふぁみ れ〜ふぁそ そふぁしら らそふぁみ・・・」
ゆったりと演奏されている。
ちょっと、ためらいがちに らっ らっ られしそ らしらそふぁみれ。というフレーズが、とっても魅惑的で、このフレーズのなかで、ふっと力を抜くところが、すごい。
優雅で、素朴、でも、耳元で、ふっと暖かい息づかい聞こえてくるような雰囲気というのは、結構、セクシーだ。
なんとも言えない音と音の空間 この間合いには悩殺されそう。
(とても不謹慎な感覚だとは解っているが〜笑) ゆったりとしてて、すごく、シアワセな感じで、睡魔に引き込まれてしまいそうなところもある。

3楽章
「れっれっれっ れしそっ れ れし どら ふぁっれ そぉ〜らしらっ」
まずフルートで吹かれるが、つづいて弦が入ってくる。
ステップを踏むその艶っぽい軽やかなリズムに、そして音響の良さに、とても楽しさを感じる。
暖かい音質で、この柔軟なステップは、なんという魅惑的なんだろう。

ここでのフルートは、歌っている人の声に近いように思う。
音を発する時の、ふっと力が感じる感じ、音の膨らみ感、そして音が減衰していく感じが、とても自然だ。
そう〜 やっぱり木製ならではなのだろう〜 
人の息を吹き込んでいるという感じのする、とっても微妙なニュアンスがある。
音の発声が、均質的ではないのだ。そこが、微妙に感じられて、とっても魅力的。なるほどなあ〜 こりゃ、この古楽器の良さ、木製フルートの魅力に取り憑かれちゃう筈だと、今更ながらに納得しちゃった1枚である。


ランパル メータ イスラエル・フィル 1988年
Jean-Pierre Rampal
Zubin Mehta 
Israel Philharmonic Orchestra

ふむふむ。


録音状態はまずまず。華やかな感じを想定していたが、少しおとなしめ。
カップリング:
1〜3 モーツァルト フルート協奏曲第1番 K.313
4〜6 モーツァルト フルート協奏曲第2番 K.314
7 モーツァルト フルートと管弦楽のためのアンダンテ K.315
8 モーツァルト フルートと管弦楽のためのロンド K.184 
ランパルさんのモーツァルトのフルート協奏曲は、このメータ、イスラエル・フィルの他にも、パイヤール室内管弦楽団との1963年盤などもある。一般的にはパイヤール盤の方が有名なのではないだろうか。

200CD管楽器の名曲・名盤という本を見ていると、・・・黄金のフルートを愛用した草分けの世代にあたるが、銀製の楽器よりも輪郭がクッキリと浮かぶそのサウンドは、彼の持ち前の地中海的にカラリとした音楽表現は、まさしくうってつけのものだった。彼を聴くなら、70年代前半までの録音を薦める。とあった。で、ラスキーヌと組んだモーツァルトのフルートとハープのための協奏曲が歴史的名盤なのだそうだ。
そういえば、所有していたような気がするのだが・・・ CD棚を整理しないといけない。(汗)
また、CDが見つかったら聞き比べをしてみることにして、ここでご紹介するメータさんとの盤は、少し、録音がすっきりしないのだが、フルートは明快だ。

1楽章は、のびのび〜と吹かれて、気持ちが良いものとなっている。確かに、からり〜とした爽やかで、すかっとしたフレージングで、歌い方がリズミカル。
2楽章は、アダージョの楽章なので、ゆったりと吹かれているが、ちょっと細身な感じで、まったり系である。
3楽章は、ロンドの楽章なので、もう少し弾んだ軽快さが欲しいかもしれない。音質はキラっとしているものの、全体的には少し曇って、翳っていて、とても地中海の爽やかな柑橘系の香りが漂うという風には感じなかったですね。

パッセージは速めだが、長い音を吹いているところは、安定感があり、リズム感のあるフレーズなどは、軽やか。
だが、録音が少し冴えないのか、もっと、オケも元気だったらよいのにと思ったり、フルートも、もう少し明快でも良かったのに〜と(失礼にも)思ったりする。
もっと抜けるような碧い空で〜 爽やかな演奏を期待していたので、少し、残念な気がした。
まあ、この盤では、ウィキペディア(Wikipedia)でご紹介されているモーツァルトのフルート協奏曲が、全て収録されているところが魅力的だと思う。

ケッヘル 第6版
の番号
曲名 作曲年 備考
313 285c フルート協奏曲第1番 ト長調 1777-78  
314 285d フルート協奏曲第2番 ニ長調 1778 オーボエ協奏曲 K.314(285d)からの編曲
315 285e アンダンテ ハ長調 1778 フルート協奏曲第1番の緩徐楽章の代替曲?
Anh.184   フルートと管弦楽のためのロンド ニ長調 1781 K.373の編曲


小澤征爾 水戸室内管弦楽団 1999年
Seiji Ozawa Mito Chamber Orchestra
フルート:工藤重典

ほぉ〜良いヤン

録音状態は良い。心地よいのだが・・・ 
カップリング:
1〜3 モーツァルト フルート協奏曲第1番 K.313(285c)
4〜6 モーツアルト ファゴット協奏曲K.191(186e) ファゴット:ダーグ・イェンセン
7〜9 R・シュトラウス オーボエ協奏曲 オーボエ:宮本文昭
モーツァルトのフルート協奏曲は、何度聞いても、どうもワタシの耳から、するする〜と、こぼれ落ちていくようで。
なんか、とてもモッタイナイない話しだが、とどまってくれない楽曲なのだ。

一応、それでも、知識として・・・ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら
モーツァルトのフルート協奏曲第1番 ト長調 K.313 (285c) は、モーツァルトが、1778年1月〜2月頃に作曲されている。
オランダの裕福な商人で、ジャンさんという方が注文したそうだ。
そのご注文は、3曲の協奏曲と、2〜3曲の四重奏曲ということだったそうだが、モーツァルトが作曲したのは、2曲の協奏曲と、3曲の四重奏曲、しかも協奏曲のうち1曲(←第2番)は、オーボエ協奏曲を焼き直したもの。
てなわけで、報酬は半額以下だったらしい。
これは有名なお話である。(フルート四重奏曲でもご紹介している。)

当時のフルートは、まだ出始めだったのか、音が不安定だったらしい。で、 モーツァルトは嫌いだったそうである。
今、聴く限りでは、綺麗な楽曲であるし、そんな嫌っていたそぶりは見えない(=聞こえない)ですけどね。

3楽章から構成されており、約20分の楽曲である。
第1楽章 アレグロ・マエストーソ ト長調 4分の4拍子 協奏風ソナタ形式
第2楽章 アダージョ・ノン・トロッポ ニ長調 4分の4拍子 ソナタ形式
第3楽章 ロンド テンポ・ディ・メヌエット ト長調 4分の3拍子 ロンド形式

工藤さんのフルートは、ふわっと暖かい音質で、オケも優美だ。柔らかく耳触りはとても良いのだが、前述したとおり、耳からフレーズがこぼれて落ちていく。
聴いた時は、口ずさんでいけるのだけど、曲が終わってしまうと〜 どうも印象に残らない。
覚えているかと言われたら、う〜ん。ここの、このフレーズがとても良かった・・・などとは、ちょっと言えないのだ。
どうしてなんだろ。ワタシのアタマのメモリーが不足しているのだろうか。
3日前の夕飯のメニューを覚えているか?と言われているようなモノで、(この例えは、相当にマズイけれど・・・)

ソナタ形式だから、主題1が、これで〜 主題2が、ここでしょ。って思っていても、そのうちに忘れる。
う〜ん どうも、フルートの旋律が心地よすぎて、とろりん〜っとなって、アタマが働かないようである。
スミマセン。できの悪い聴き手でゴザイマス。

1986年 バルトルト・クイケン ラ・プティット・バンド HM ★★★★★
1988年 ランパル メータ イスラエル・フィル SC ★★★
1999年 工藤重典 小澤征爾 水戸室内管弦楽団 SC ★★★
所有盤を整理中です。

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