「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

プーランク ピアノ協奏曲
Poulenc:
Piano Concert


プーランクのピアノ協奏曲(FP.146)は、1949年に作曲されています。
ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると
前年、プーランクは歌手のピエール・ベルナックと共にアメリカに演奏旅行に出かけた時に、ボストン交響楽団から作曲を委嘱され、50年、プーランク自身のピアノで、ミュンシュ指揮ボストン交響楽団で初演されました。

第1楽章 嬰ハ短調
古典的な形式によらず、多くの旋律をつなげて楽章が構成されています。ピアノの主題は、嬰ハ短調で、極めて優雅なもの。接続曲風に音楽は進められ、曲中には、ビゼーの歌劇「カルメン」の「花の歌」から、応答旋律まであらわれます。

第2楽章 変ホ長調 3部形式で、典型的な緩徐楽章です。

第3楽章 嬰ヘ短調 ごった煮風のロンドで、フォスターの「故郷の人々」や、オッフェンバックの曲の断片が現れます。

冒頭から、映画音楽のように、洒脱のきいた自由な雰囲気が漂うもので〜 ちょっぴり風変わりな協奏曲です。
でも、一度きいたら、覚えられるような、親しみやすい楽曲です。いつもドイツものを聴いていると、その自由さに戸惑うかもしれませんが〜 コミカルで軽快で、サロン風でもあり、下町の雰囲気もあり〜ユーモアなセンスが詰まっています。
全3楽章の構成で、約20分の楽曲です。

ウーセ バルシャイ ボーンマス交響楽団 1982年
Cécile Ousset  Rudolf Barshai
Bournemouth Symphony Orchestra

いかすぜっ


録音状態は良い。ピアノ協奏曲という感じではないが、オシャレな楽曲だ。
軽妙洒脱さ、そしてメランコリックな雰囲気と、みごとに、多彩に演じられている。
カップリングは下記のとおり。
    
カップリング:
1〜6 プーランク オルガン、弦楽とティンパニのための協奏曲
      サイモン・プレストン プレヴィン ロンドン交響楽団 (1977年)
7〜9 プーランク クラヴサンと管弦楽のための「田園のコンセール」
      サイモン・プレストン プレヴィン ロンドン交響楽団(1977年) 
10〜12 プーランク ピアノ協奏曲 セシル・ウーセ バルシャイ ボーンマス交響楽団(1982年)

プーランクには、ピアノを使った協奏曲は、2台のピアノのための〜と、ピアノ協奏曲がある。
ここでご紹介するピアノ協奏曲の方は、知名度はイマイチかもしれないが、でも、カジュアルで楽しい楽曲だと思う。

「れみ ふぁ〜ふぁふぁ ふぁ〜 られ ふぁ〜れ」「られみ ふぁ〜ふぁふぁ ふぁそふぁみ み〜し」
「らしれ ふぁしど らしれ れふぁど られふぁ どしふぁれ しらそふぁれ〜」

この冒頭のフレーズは、とても特徴的だし、普通の(普通という言い方は、まずいが)ピアノ協奏曲とは、かなり雰囲気を異にしている。
だって、いきなりピアノから始まり、映画音楽のような、さらっと、甘めの雰囲気を持っている。
ピアノ曲に、オケが伴奏にまわっているような曲というか、映画音楽に作られた楽曲を、ピアノ付きに編曲したような曲という感じなのである。

半音が、たっぷり入っているので、もちろん、音は正確にとれてないけれど〜
冒頭のフレーズに続いて、オケが、フランス映画のBGMのように、儚げに、うつろなメランコリック雰囲気で、多少気怠いを漂わせながら〜 でも、健康的なフレーズも登場しながら奏でていく。
冒頭のフレーズ、これが主題っていえば、主題なのだが〜 オケの方も、金管がさりげなく入っている。鼻歌でも歌えるようなフレーズだし、冒頭の旋律が繰り返し登場する。

中間部は、ヴァイオリンの「れぇ〜 そっそ しらそら らぁ〜そ そふぁみ れっれ れっれれ れぇ〜」と、軽快に弾むもの。
ピアノもこれに同調していくし、金管のファンファーレが入ってきたりする。
遊園地のような、可愛い子供たちが遊んでいるかのような雰囲気がある。ワタシ的には、プーランクの楽曲は、メリーゴーランドに乗っているかのようだったり、万華鏡を覗いているかのようにも思える。
キラキラしてて、可愛く、チャーミングで、コケティッシュ、自由奔放なところがある。
「どぉ そ〜ふぁ そら し〜ど れみ〜」
「どぉ〜 そぉ〜ふぁ れみふぁらみぃ〜 みふぁれ〜れらしぃ〜」
  
いろんな要素がパッキングされて、ラヴェルの左手の協奏曲のような雰囲気を持ったフレーズが登場したり、ラフマニノフみたいだったり、とても、めまぐるしいのだ。
えっ パクリ?と、一瞬思ってしまうような、目くらまし風のところもあり、いかにもウケ狙いでしょ。通俗的に作曲したでしょ〜と、思わず、ツッコミを入れたくなる場面がメジロ押しだ。
また、ヴァイオリンの軽やかで、キラキラしたフレーズ、リズミカルに弾んだ感覚が、とっても気持ち良く、木管がところどころ、主張して彩りを添えていく。ウーセさんのピアノも力強く、そして、さらっと、颯爽と飛ばしていくが、場面ごとに、気怠さも交えて、めまぐるしく色彩を変えていくところが、とても面白い。

2楽章
柔らかい楽章だが、いろんな色彩が、オケによって織り込まれて行くようだ。
冒頭は、弱音で、弦のフレーズとして、「ふぁ〜ど み〜らし どれふぁ〜みぃ〜」って感じで、特に、めだった主題らしきモノは登場しない。
段々、音を膨らませて、ピアノが、グリッサンドを何度も繰り返して、盛り上がっていく。
ん チャチャ ん チャッチャ・・・という小さなリズムを繰り返して行くなかで、突然、金管が入ってきて変貌するが、すぐに顔を引っ込める。多彩さを感じるものの、どちらかというと平穏な楽章だ。

3楽章
弾んだ軽快な「れぇ〜みどら そそふぁっ ふぁ〜れっ れぇ〜みどら そそふぁっ」というようなリズム。 
「らしど れぇ〜みど しぃ〜ら」「どれみ ふぁ〜そみ れぇ〜どぉ」というフレーズを強調しながら、ころころと転んでいったり、弾んでみたりと、自由闊達だ。ロンド形式だし、愉悦性の高い楽章だ。
「ふぁ〜みれっ どしっ そぉ〜ふぁっ らぁ〜そっ」と軽妙に奏でていながら、ん? どっかで聴いたことのあるフレーズが登場する。あっ これが、フォスターの「故郷の人々」か〜 この歌謡風フレーズが、断片的に歌われる。

ここは、作曲を委嘱された恩返し、アメリカ人にウケを狙ったのかもしれないと思う。
ちょっと人を食ったような感じもするが、手慣れた、遊び感覚で作った楽曲って感じがする。
やっぱ、遊び心の詰まった、作曲家の余興って感じがするが・・・。プーランクらしい、オチャメな楽曲だと思う。

1982年 ウーセ バルシャイ ボーンマス交響楽団 EMI ★★★ 
所有盤を整理中です。

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