「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第2番
Tchaikovsky: Piano Concerto No.2


ピーター・ドノホー ルドルフ・バルシャイ ボーンマス交響楽団 1986年
Peter Donohoe  Rudolf Barshai
Bournemouth Symphony Orchestra

あちゃ〜

録音状態は良い。少し乾いた感じがするし、少し音が割れてそうな感のする場面があるが、演奏自体に迫力はあるし、図太さと甘さもあり。数少ない珍しい2番を収録したCDなので、貴重だと思う。
カップリング:チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番〜3番、協奏的幻想曲Op.56
1楽章
「らぁっ そふぁそぉ〜 らっしっ どれどれ みぃ〜どらしぃ〜」
「らぁ そふぁそぉ〜 らっしっ どふぁ ふぁ ふぁ ふぁ ふぁっっ」
勇壮にオケが一斉にトゥッティで始まってくる。いきなり、なんの幕開けなの? どんなイベントが開催されるの? という感じで、興味が湧くような冒頭だ。オケが、ジャジャジャジャンっと入れてくる丁寧さ。

バルシャイさん振るオケは、活気が良いというか、文句なしに紋切り調で、キッパリとした歯切れ良いもの。
どういえば良いのか、ピアノ協奏曲第1番のホルンの出だしも格好良いが、う〜ん、あそこまでスマートではなく、う〜ん。
開放的ではあるが、吹奏楽っぽいというか、パチンコ屋さんの新装開店とまで言っちゃ〜マズイかもしれないが。あまり品はよろしくない方の楽曲である。
交響曲第5番と、序曲「1812年」を、同じ人が作ったとは思えないと、ワタシ的には思っている。
で、この曲は、例えると、1812年の方の系統の楽曲なのだ。
で、また、この1楽章が長いっ。ドノホーさんの演奏で、22分1秒というクレジットがついている。
どんな構成になっているのかというと・・・ う〜ん。一応ソナタ形式なんだそうだが。う〜ん どこからどこまでだっけ?
長すぎて、どんなフレーズだったか、忘れてしまうほど。(汗)

あまりに馴染みがないので、ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら

第1楽章 ト長調 4/4拍子 Allegro brillante
ソナタ形式。重厚なトゥッティと共にピアノが入ってくるダイナミックな楽章。非常に長い展開部があり、その最後には79小節にも及ぶカデンツァが置かれている。

第2楽章 ニ長調 3/4拍子 Andante non troppo
3部形式。冒頭、ヴァイオリンとチェロによる長い二重奏の後、ピアノが入ってくる。
中間部はロ短調になり、管楽器が活躍する。

第3楽章 ト長調 2/4拍子 Allegro con fuoco
華麗なロンド楽章。A-B-A-B-Coda(A)の構造をとっており、副主題(B)は、後半変形されて扱われており、主要主題部(A)に比べて長めである。

とあった。
で、1楽章に非常に長い展開部があり・・・とあるのですが、ちょっと。やっぱり長いですねえ。
で、肝心のピアノの部分は、テクニックが要るというよりは、音が多いというか、ガガガ・・・っと、力任せに弾いているというか、ドノホーさんのピアノもオケも、ちょっと〜引いちゃうほど、はあぁ。音量たっぷりに、がなりたてているような感じ。
泥臭いというか、あまり聴かない楽曲を、ど派手っぽく、目立つように弾いているというか、でも、派手に弾けば弾くほど、だんだん、二流ぽい曲になってしまいそうで〜 (汗) 
まあ、一度聴いたら、耳について離れない主題です。当分聴きたくなくなっちゃうという感じになっちゃいますね。(苦笑)

2楽章
ピアノ協奏曲といいつつ、甘い チェロのフレーズが印象的な2楽章である。で、チェロのソロの部分も多い。
う〜ん この協奏曲を作曲する時に、チェリストにアドバイスを貰ったの?
えっ? ピアニストには相談しなかったの? 
え〜 そこんとこ、ど〜なってるの、間違ったんかいっ!と、突き詰めて訊きたい気分になっちゃいますねえ。
ほんと、良い旋律でございまして〜すっかり、聞き惚れてしまうのですが、ピアノは、チェロの伴奏でございます。

3楽章
バレエ音楽のような、軽やかさが、妙にツボにはまるというか、アハハ〜っと笑えてしまうような楽曲です。
ノー天気すぎるというキライもありますし、何もピアノ協奏曲にしなくても良かったかもしれませんが、まあ、一度聴いてもいいかもしれません。
が、ちょっと、世俗的というか、雰囲気的には、ダンスホールミュージックという感じにも思えちゃうし、ジャズっぽく、弾き飛ばしてもいいかもしれませんし、アメリカンのような気もするし。う〜ん、まあ、崩して弾く方が、楽しめて良いかも。
あまりクラシック音楽で、かしこまって聴くような楽曲には仕上がってませんし、ブラボーという声は、出しづらいかな。
大きな拍手は貰えそうだけど、一瞬、ひいちゃって〜 ちょっと苦笑気味の拍手になりそうですが、どうしよう。と言いつつも、ノリノリの最終楽章だから、きっと、大拍手しそう〜です。(笑)

もし演奏会で弾くなら、真ん中に、この楽曲がくるわけでしょ。全部で40分ほどかかるんですけど。1楽章が半分の22分ですし。う〜ん、メインの楽曲は、何にしよう?悩みますねえ。
実は、友人に、今度コンサートに行くんだけど、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第2番のCDを持っていない?と訊かれたので、あるよぉ〜っと、答えたんですけどね。ついで、ワタシ聴いてみたんですけど。
気になって調べたら・・・

ええ〜っ コンセルトヘボウじゃん! ピアニストは、ユジャ・ワンさん 指揮者は、G・ヒメノさん。
メインは、チャイコの「悲愴」か、R・コルサコフの「シェヘラザード」でした。
ひゃ〜  著名なピアニストが取りあげて演奏してくれるんですね。それは、大変失礼しました。(瀧汗)
しまった、ここにダンスホールミュージックだと〜 えらいこと書いちゃった。どうしよう・・・・(瀧汗)
まっ いいか〜 友人にも、このCDで予習をしてもらって、コンサートから帰ってきたら、感想を聞いてみることにします。


ペーテル・ヤブロンスキー デュトワ フィルハーモニア管弦楽団 1994年
Peter Jablonski  Charles Dutoit
Philharmonia Orchestra of London



録音状態は良い。ちょっと厚めの音だが、これがチャイコフスキーの土臭さに繋がっているようにも思う。オケの明るさ、派手さ、3楽章のスピード感は、とても良い。
カップリング:チャイコフスキー ピアノ協奏曲全集、グリーグ ピアノ協奏曲 チャイコフスキー第1番と、グリーグは、マーク フィルハーモニア管との演奏である。
1楽章
「らぁ そふぁそぉ〜 らっしっ(タタタ タン) どれどれ みぃ〜どらし〜」
「らぁ そふぁそぉ〜 らっしっ(タタタ タン) どふぁ ふぁ ふぁ ふぁ ふぁっっ」
まず、2回オケが勇壮にフレーズを奏でたあと、ピアノが同じフレーズを弾いて、伴奏をオケがジャジャジャジャンっと入れてくる。一度聴いてみると、単純で覚えやすく、印象に残るフレーズだ。
なんたって繰り返しがあるし、親しみやすい。
「ふぁ〜どしどぉ〜 しど〜  ふぁ〜 どしどぉ〜 らそどふぁしみどらふぁ ・・・れっそっど〜」
同じフレーズを、フルートで奏でてくる。
ピアノ協奏曲の1番が、圧倒的に勇壮な出だしだし、あのホルンのフレーズには及ばないけれど〜
この2番も、全体的には、やっぱり〜 ちょっぴり〜 土臭いところが魅力的である。
しかし、アハハ〜 序曲「1812年」のような、庶民的で、ブラスバンド風なのである。

「らぁ〜 そ〜 ふぁ〜みれど〜 しどふぁら そふぁ〜」
「どぉ〜 そ〜 み〜れみど らどふぁら し〜ら〜ふぁ〜」 
「どぉ〜 そ〜 み〜れみどぉ〜」 と続いていく。

ところどころ、ピアノの細かいフレーズが入ってくるのだけど、概ね、シンプルなのだ。
オケとピアノと一緒に、同じフレーズを弾いてみたり〜 うん? ってところもあるんだけど、結構、速いし、どどどど〜っと落ちてきたり。ピアノのフレーズは、1番に比べて難しくなっているのか、シンプルになったのか。よくわからないけど、テクニック的にUPさせていても、オケがねえ。目立ちすぎ。

それに、オケのフレーズが、「ふぁ〜 みれどしら〜 そらふぁ〜み れ〜」っと、メチャ歌謡風なので、飽きるっていえば、簡単に飽きてしまう。
ピアノ協奏曲って言っているわりには、オケが目立ちすぎてて〜 あのぉ〜 ピアノは、その勇壮すぎるぐらい勇壮なフレーズに、隠れてしまってて、可愛そうなんですよねえ。

「ど〜れ〜ふぁどぉ〜 ふぁ〜みれみ〜 ふぁらっそっ」
「ど〜れ〜ふぁどぉ〜 ふぁ〜みれみ〜 そっどっ」
というフレーズを、オケがバンバンに演奏しているなか、ピアノは、細かく、タタタタ タタタタっと、あがりくだりしてるんだもの。こりゃ ピアニストさん、浮かばれないんじゃーないだろうか。
ブラスバンド VS ピアノ みたいな構図になっちゃって、勝ち目なし。

オケの方も、オーボエやフルートが、パパパ パパパ パパパ パパパ・・・と、音を刻んだりしてて、細かく見ていけば、面白いのだが。
ピアノのソロも、「そぉ〜 ふぁみれ どし〜 どしら〜 そふぁみ〜」と、歌謡風フレーズが満載なのだけど、あまりに甘くて、ラフマニノフ的で、ちょっぴり冗長かなあ。と思わないでもないし。
長大なソロ部では、メチャ テクニカルに動くところもあるし、おおっ。とインパクトもあるんだけど。
主題はシンプルすぎるほどシンプルなのを、それを過大装飾的に、ピアノが細かいレースを編み込んでいくみたいな、ピアノは主役級にはなっていない。
フレーズを装飾する役目、オケが勇壮すぎて〜 伴奏する役目に、なっちゃっているようだ。

あまりにも、金管とティンパニーで、勇壮に主題を奏でてしまうものだから〜
それも、執拗な繰り返し付きで〜 で、ピアノが、霞んでしまうんでしょうねえ。
それに、第1楽章 長いんだもん。20分ぐらいあるんでねえ。(まっ 1番も長いんだけど)
それにしても、ピアノ協奏曲の1番の最初の冒頭、ホルンが奏でる有名な主題は、1回しか使われないのに、あれだけインパクトを残しているのに、2番になれば、執拗なぐらい出てくる。
いったい、どーなっとるん?
そのくせ、メチャ、単純な主題なので、平凡だなあ。と思ってしまうんのだ。(悲しいっ)
馬鹿馬鹿しいほど、派手に、チャンチャカ チャぁ〜 チャチャン と、大袈裟に世俗っぽく鳴るのが、良いのかも知れないですけどぉ。

2楽章
チェロとヴァイオリンの二重奏で始まる楽章で、あれれ〜 ピアノは?
なんだか、別の曲が流れてきたみたいに、室内楽曲に変わってしまう。
えっ 前楽章は、あんなに派手だったのに。どうなっているんですかねえ。 物悲しいフレーズで、チェロ・ソナタに早変わりかなあ。と思うほどで、ピアノは、なかなか登場せず。
切なく、甘く、「そしみふぁ そふぁみ〜 そしみふぁ そふぁみ〜 そしみみふぁ〜」と、連綿と歌う。
いや、なかなかに、室内楽も聴けて、お得な気分なんですけど・・・。
ピアノは、っていうと、ヤブロンスキー盤で、3分17秒から登場する。
「そぉ〜 らぁ〜 しっどし ふぁ そ〜 し〜 ど〜 れみっれ ら〜し〜」 という甘い、セレナーデのような可愛らしいフレーズを奏でる。

ピアノ協奏曲というよりは、ピアノ小品風だが、さすがに、チャイコはメロディーが満載です。 「そしみぃ〜 そふぁぁ〜」という、甘酸っぱい、ため息のような楽章で、なかなかに面白い。
聞きやすいというか、すぐに耳に馴染む歌謡風フレーズ 「みふぁそ そ〜ふぁ  らそみ そ〜ふぁ」というフレーズを、これでもか〜式に流してくるのだ。 まっ この楽章は、主役はチェロですね。
えっ? いやホントです。そんな錯覚を与えてしまいます。ので、 有名なピアニストは、この曲を積極的に演奏したいとは、思わないでしょうねえ。ピアニストにとっちゃー面白くないでしょうが、聴いている私たちは、お得な気分なんです。

3楽章
この楽章では、ピアノが活躍する。「みふぁそ らみ〜 みふぁそ らみ〜」という冒頭のフレーズが印象に残る、華やかで楽しい楽章だ。 可愛いフレーズが、キラキラに輝いてて、とっても明るい。
楽しい劇の始まりというような、幕開けを感じさせるようなロンド楽章である。えっ最終楽章ですが・・・。

ん〜たら タッタ〜というリズミカルさがあり、木管も、ピアノも、キラキラ、ホント煌めいてて〜 クラリネットのグリッサンドも楽しい。
「みふぁそ らみ〜 (れっど し〜ら れっど し〜)」
「みふぁそ らみ〜 (れっど し〜ら そっふぁみ〜)」

オチャメだし、遊び心満載で、劇を楽しめる感じがする。 この楽章を聴くだけでも、良いんだよねえ。
舞曲風で、弾んでいるところが、ホント、子供心をくすぐるような。軽妙でパワフルで〜 これは良いですよぉ〜(笑)
「ん〜タラ ラッタ〜 ん〜タラ ラッタ〜」と、オケとピアノが、掛け合うところは、これは楽しいっ。
一気にエネルギー放出しているというか、スリルが感じられるというか。単純なフレーズの使いまわしなんですけど、歌心もあるし、翳りを適度に持たせた甘いフレーズが、なんとも魅力的です。
ピアノは、ここで一気に花が咲いて〜 メチャ速いスピードで駆け抜けていく。

ヤブロンスキー盤について、最後の3楽章は、がっぷり4つに組んで〜ということで、かなり速く、華麗で楽しいし、明るい。オケもダイナミック。 プレトニョフ盤は、ちょっと硬質的で繊細さを感じがしたが〜 まあ。あまり聞き比べできるほど、正直、この曲に取り組めてないのと、ピアノのテクは、正直わかりません。
この曲自体が、1番に比べると、あまりにも認知されてないし〜(最近は、増えてきているみたいだが)、 CDだって、さほど出回ってないので、今後、発掘して演奏が増えることを期待したい曲です。


1972年 ギレリス マゼール ニュー・フィルハーモニア管 EMI  
1986年 ドノホー バルシャイ ボーンマス交響楽団 EMI ★★★★
1991年 プレトニョフ フェドセーエフ フィルハーモニア管弦楽団 Virgin  
1994年 ヤブロンスキー デュトワ フィルハーモニア管弦楽団 Dec ★★★★
所有盤を整理中です。

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