「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

ティペット 2つの弦楽オーケストラのための協奏曲(二重弦楽合奏のための協奏曲)
Tippett: Concerto for Double String Orchestra


マイケル・ティペット(Sir Michael Kemp Tippett)は、1905年生まれのイギリスの作曲家です。
交響曲を4曲作曲されていますが、最後の交響曲第4番は、77年、ショルティ指揮のシカゴ交響楽団が初演しています。この2つの弦楽合奏のための協奏曲は、コレルリの主題による協奏的幻想曲等と同様に、新古典主義の風潮を呼び込んでいるのか、古き良き時代のフレーズを参考に、とても斬新な曲に仕上がっています。
古いけど同時に新しい・・・ これから皆さんに、もっと聴き進まれるようになる曲ではないかと、ワタシは思います。

マリナー アカデミー室内管弦楽団 1971年
(アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ)
Neville Marriner
Academy of St. Martin-in-the-Fields



録音状態は良い。豊かな色彩感のある音色で暖かく、風のように爽やか。繊細でかつ優美。
カップリング:ティペット  コレルリ(コレッリ)の主題による協奏的幻想曲、弦楽オーケストラのための小品、二重弦楽合奏のための協奏曲(2つの弦楽オーケストラのための協奏曲)

マリナー盤は、71年とちょっと録音年が古いのだが、温かみのある音質で、表情づけが繊細だ。
一辺倒に弦が、カシカシ動いているだけでなく、、伸びやかに抑揚を付けて推進力がある。
どこか、伸縮の妙があり、どこか密やかさもあって、古風でもある。
1楽章
「しどしどぉ〜し どぉふぁ〜 らぁ〜 ふぁらしら ふぁらしら しぃ〜らっ ふぁっみ〜」
「どどどぉ〜しら どぉ〜ふぁ〜 みれ〜どしどっ れれっ ふぁしぃ〜」
スイスイと何気なく流れてくる弦の音だが、変なアクセントはついていないものの、揺れる抑揚が気持ち良い。平板なフレーズで、音のあがりくだりの幅が、さほどないなか、ちょっぴり強めのアクセントをつけていく。
ついつい、口ずさんでしまうような、音のはじけるところもあって、なかなかに楽しげだ。
インパクトは強くないのだけど、各パートの弦の幅が、音の幅が広いように感じる。
弦の音の層が、複数できているみたいで、まるでゲンダイのバッハのインヴェンションを聴いているような錯覚を感じる。
つい高音域のフレーズに耳がいってしまうが、下支えの弦フレーズが、柔らかいものの重厚さがあり、安定感がある。1つのフレーズは短いだが、「ししっ しぃ〜らそ しぃ〜」と、粘りもある。
渋い音色のなかに、微妙な繊細な色づけというか、同じ色調で、グラデーションが掛かっているかのように楽しめて、飽きない。

2楽章
「ふぁ〜 しぃ〜 み〜 ふぁ〜どぉしぃ ふぁみ〜らぁ れみ〜 ふぁぁ〜」
静謐で悲しみを内に秘めているような、叙情性の高いフレーズで、まるで教会で聞こえてくるような、教会フレーズのようだ。そのくせ、田舎の素朴な風景でもあってノスタルジック。
「しぃ〜 どみぃ〜 しぃどみ〜 らしみ〜み〜〜みれぇ どぉ〜しぃ〜」
「ふぁぁ〜そぉ どし〜らそ ふぁ〜どぉ〜ぉ〜」「しぃ〜ふぁ〜・・・」
日本人だと、きっと好きになっちゃうよなあ。という、近しいDNAを感じると思う。
この2楽章の叙情性は、自然の香りや風のように聞こえてくる。
で、目に見えないものを信じる、感じる気持ちの高い方ほど、きっと、不可思議な神秘的な音として聞こえてくるんじゃーないだろうか。
秋の風景のようでもあり、冬の寒さを感じさせたり、下草の伸びようとする新芽が芽生える春であったり。
う〜ん。これは聴く人の心情を反映するかも。マリナー盤は、その聴き手の心情に、どのようにも寄り添ってくれる感じがする。
かといって、弦のフレーズは、ふふっ。余裕を持ってイメージを喚起してくるし〜 チェロの響きなんぞ、思わず、感謝の気持ちを表して、ありがとう〜って思わず言いたくなっちゃう。

3楽章
「しらみみ しらみみ みみみみ しらふぁみ ししそそ」
「しぃ〜れどら しぃ〜れどら しれふぁ・・・ しそぉ〜そそ らっそふぁ そぉ〜」
「しぃ〜みっ しぃ〜みっ」「みぃ〜ど〜しら どぉ〜らっ みっふぁ」
鼻声でちょっぴり暗めのフレーズなのだが、優美な揺れのある弦のフレーズに、爽やかさがあって、温かみのある風合いが感じられる。繊細な、でも神経質ではなく、ふわーっとした空気感のなかで、歌う。
「れぇ し〜ら しどれふぁ みぃ〜 れぇ〜どし」
陰陽の併せ持った主題が、2つ入れ替わりに挟まってくる。
彩度を抑えたなかの色彩感が、マリナー盤にはあって、陰陽が、するり〜と裏返って、風に吹かれた織物の両面を合わせて見せて貰っている感じがする。
特にチェロの音質と、ヴァイオリンの「んチャカチャカ・・・」と奏でている音が、強弱うねるように、風のようにそよいでいる。弦の彫り込みは、さほどではないが、力強くもあり、柔らかくもあり。
パワーも色彩も、抑揚も、平板でないところが、この楽曲には必要みたい。マリナー盤は、この一様でないところが、巧いと思っちゃった。浮かびあがってくるフレーズが、音の流れで、変わっていく妙技だろう。

総体的に、マリナー盤は、柔らかく抑揚のついた、叙情性の高い演奏である。
ゲンダイの音楽というよりも、幾分古風な演奏に聞こえるが、確かに、その安定的な古風さと共に、織り目の斬新さに、瞠目しちゃう。マリナー盤は、爽やかな襞のついたレースのような演奏で、繊細でかつ優美だ。それに、さりげなく歌心があって、馥郁とした香りを運んでくる。
あー 日本人で良かった。・・・ あっ 違った、イギリスの作家の作品だったんだ。と、誤解しちゃうぐらい。あー これに馴染んでくると〜手放せない。

A・デイヴィス BBC交響楽団 1993年
Andrew Davis
The BBC Symphony Orchestra



録音状態はまずまずだが、低音が、こもっておりヌケが良くない。
コントラバスが出てくると、もわ〜っ。演奏は、さっぱり系で、乾いた風がそよいでいる感じ。
カップリング:ティペット「管弦楽作品集」 二重弦楽合奏のための協奏曲(2つの弦楽オーケストラのための協奏曲)、コレッリの主題による協奏的幻想曲、真夏の結婚からの典礼の踊り

マイケル・ティペットさんは、1905年生まれのイギリスの作曲家である。 だから、ゲンダイ音楽というカテゴリーに入ってしまうが、でも、結構、バロック的な雰囲気があって、クラシカルで〜 キンキン、キャンキャン、ワケのワカランような楽曲ではなく、超聞きやすい。

ここでご紹介するのは、ワタシが、弦楽だけの楽曲を聴いてみたいな〜と思った時に、購入したCDである。弦楽だけで演奏される(弦五部)ので、つまり、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスは登場するが、木管、金管、打楽器類は除外されているので、とっても穏やかな曲が多い。
お仕事疲れで、ヘトヘトになっているときとか、一呼吸入れて、ほっ!としたいときの、精神安定剤のような存在で、もってこいのジャンルだと思う。
弦楽合奏っていうと、弦楽セレナーデ(セレナード)とか、ディヴェルティメントとか呼ばれる曲が該当するが、あちこちのサイトを放浪しているとき、このティペットの二重弦楽合奏のための協奏曲が、目にとまったのだ。

改めて、弦楽合奏とはなんぞや。というのを、ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら、次のように書かれていた。
・・・弦楽合奏は、クラシック音楽によく見られる編成である。19世紀には、弦楽セレナードを作曲している作曲家に、チャイコフスキー、ドヴォルザーク、エルガーがいる。そのほか、メンデルスゾーンは弦楽合奏のための交響曲を作曲している。
20世紀には重要な作品が多く、バルトークの「ディヴェルティメント」、ストラヴィンスキーの「ミューズを率いるアポロ」、ブリテンの「シンプル・シンフォニー」などが知られる。ティペットは「2つの弦楽合奏のための協奏曲」を作曲している。
・・・とあった。

はあ。なるほど。結構20世紀に入ってから、活発に作曲されているジャンルなのね。
もちろん、モーツァルトから始まって、他にも多くの曲が紹介されているし、弦楽四重奏曲とか、弦楽六重奏曲もあるんですけどねえ〜 ワタシは、まだ、あまり聞き込めていないジャンルなのだ。
若い頃には、クラシック音楽を、精神安定剤的に使用する必要がなかったし、むしろ、ガンガンに鳴ってくる、パワフルな音楽の方が好きだったんです。でもね〜これも年齢かしらん?仕事疲れの時には、ホント心が洗われる。(笑)

さて、このティペットの二重弦楽合奏のための協奏曲。 英語で言うと、「Concerto for Double String Orchestra」となっている。2つの弦楽オーケストラのための協奏曲と言われる方が多いかもしれないが、 ちょっぴり古風な雰囲気を持った楽曲である。
で、3つの楽章に分かれていて、どことなーく、纏綿と流れていく叙情的な雰囲気を持っているし、それでいて、どっか新しい雰囲気も持っているという、なんとも、言えない不可思議な感じだ。
ふんわか〜した、肌触りの良さがあるが、何が言いたいのか、イマイチわからん。と感じつつも、どこか燻し銀的な渋さを持っていて、懐かしさも漂わせて、言葉の端々に、ふむ。良いじゃん。となって 聴いている曲なのである。

1楽章
「しどし どぉ〜し どふぁ〜 らぁ〜 ふぁらしら ふぁらしら しぃらっ ふぁっみ〜」
「どど どぉ〜し どぉ〜ふぁ〜 みれ〜どしどっ れれっ ふぁし〜」
出だしは、普通に調性があるのだが、そのうち、ころりん〜っと不協和音がさりげなく入ってくる。
「ししっ しぃ〜らそぉ し〜ふぁ どふぁれっ しっどぉっ」
猛烈な快速で突っ走っていく楽曲で、弦が奏でていくスピード感が爽快だ。
とても細かい音符が並んでいるのだが、ところどころ、ふわっとした長い音が出てくるのが、それが、一瞬の快感を味わせてくれる。
スピードアップしたあと、息をつくように、呼吸を整えるかのように、
「れっ どぉ〜しぃ れっ しそぉ〜れし そっらっしっ」というフレーズでオチが来るのだ。

ワタシ的には、おフランスは、ふわっとしてて、華麗な色彩を持ち、香り高いのだが、 イギリスは、どこか枯れた牧草の匂いがして、田舎臭く、渋くて、日本人も取っつきやすい、懐かしさが感じられる。
メチャ簡単でアホくさい台詞だが、 その渋さっていうのが、多分〜 5音階という色調なんだと思う。

弦のフレーズは、リズミカルさもあるが、快活って感じではなく、やっぱ色調はくすんいる。
冒頭のフレーズの音型の合間に、「れみれみ しれしれ」という下地になっている音や、「らそらそぉ〜 そぉ〜ら そぉ〜ら、どぉれ〜」っていうフレーズが挟まってくる。
まっ 一種の弦の織物なんだろうと思うが、その間合いが、どこか、日本の踊りの掛け声みたいなんですねぇ。
ワタシの素人解説は、これぐらいにしておきますが、恥ずかしくてこれ以上発言してはマズイ気がします。
ホント、なかなかに渋いけど、風合いは面白いです。

2楽章
「ふぁぁ〜 しみぃぃ〜 そぉみれみ そぉ〜れみ ふぁ〜〜みぃ〜れ どしらぁ〜そぉ〜」
「しぃ〜どぉみ〜 しぃ〜どぉふぁ〜 しぃ〜どぉみ〜 み〜れぇ〜 どしぃ〜」
「みぃ〜ふぁし らぁそ ふぁぁ〜ど どぉ〜 しぃふぁみぃ〜どらぁ〜しみぃ〜」
「しぃ〜どぉみ〜 しぃ〜どぉふぁ〜」・・・と続く。 
冒頭のワンフレーズめは、弦のフレーズが、あまり綺麗に、すーっと聞こえない嫌いがあるが、対位法のフレーズとなっている。あまり和音が綺麗じゃーないんだけどなあ。
2行目のフレーズは、チェロのソロが入ってくるところは、ふわーっと幻想的。これがメインのフレーズだ。
叙情的で、静かなレクイエムのようでもあり、懐かしい郷愁感も漂わせる。
あー いいなあ。やっぱりチェロの音も〜。まるでグレツキの曲を聴いているみたい。癒される。
しかし中間部分は、コントラバスの低弦がゴリゴリいってくるのだが、このA・デイヴィス盤で聴くと、録音状態が良くなく、ヌケが悪いため、くぐもって、ぶわーんっという音が鳴る。
まるでハウリング状態で、う〜ん。これじゃダメじゃん。クリアーじゃないのだ。
この楽章の最後には、また冒頭の主題に戻ってくる。

3楽章
「しらみみ しらみみ みみみみ しらふぁみ しししし・・・」
「しぃ〜みどら しぃ〜みどら しれふぁ みみふぁみ みみふぁみ・・・ しそ〜み そそら そ〜ふぁ〜そ」
「しぃ〜みっ しぃ〜みっ しらしら らしらし らしらし・・・」
「みぃ〜どっ しら どぉ〜らっ みっふぁ」
やっぱ、どこか日本の踊りのような感じがする。
途中、ンパンパっというリズムがあって、ちょっと引きずった合いの手が入ってくるのが面白い。
まあ渋い。弾むような感じがするような、しないような。中途半端なリズム感だが、この頃合いっていうのが面白い感じがする。

弦のリズミカルなフレーズと共に、うねっとした、ねっとり感がある風合いなのだ。
それが、さっぱりした、擦れた風のように、なびいてく。そして、歌謡風フレーズが入ってきて、「れしぃ〜ら しどれみふぁ〜 れっどし〜」と歌うのだ。
主題が2つ入れ替わりに挟まってくるのと、中間部の1楽章が再来してくるが〜
なんだか、郷愁感が漂っているのは、この再来のためかもしれないし、オケの音質が、どこか乾いてて擦れているのが、余計郷愁を漂わすのかもしれない。
まっ とにかく、すかっとした青空という感じではない。さすがに南欧ってワケにいかないですよねえ。
すかっと抜けきらない、曇り空っぽい雰囲気感が、ぼよよ〜ん。ぼってり。なんともいえない空気に湿気があるんですねえ。それに、熱くなりません。そう、渋いんです。で、熱は帯びてきません。
それでいて、ヴァイオリン、チェロをはじめとした弦が、カシカシ必死になって、風をそよいでいるっていう感じでしょうか。

A・デイヴィス盤は、録音状態がイマイチで、93年の録音のわりには、う〜ん。ダメである。
録音に関しては、かなりがっかり気味。演奏も、ちょっと素っ気ない感じが否めないが、今風って感じのさっぱり系だ。
ホント録音に関しては、71年に録音された、マリナー さんのアカデミー室内管弦楽団(アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ) のCDの方が、良いかもしれない。
まっ CDが少ないのが残念なので、ワタシ的には、人気が出て選択肢が増えることを期待しているところである。


ジョン・ファーラー イギリス・シンフォニエッタ 1995年
John Farrer  English Sinfonia

いかすぜっ

録音状態は良い。推進力も良いし、アダージョは、しみじみ〜っ。泣ける。
カップリング:
1〜4 ブリテン シンプル・シンフォニー
5 ラクリメ ダウランドの歌曲の投影 作品48a
6 前奏曲とフーガ 作品29 
7〜9 ティペット 2つの弦楽オーケストラのための協奏曲
(二重弦楽合奏のための協奏曲)
ティペット(Michael Tippett )さんは、1905年生まれのイギリスの作曲家である。
98年までご存命だった方なので、とても長寿で交響曲は4曲あるが、比較的有名なのは最後のもので、ちなみに、ショルティが、シカゴ響で初演をしており、CDも発売されている。

ファーラー盤は、録音状態は極めて良く、1楽章と3楽章は、アレグロなので、とっても推進力があり、スイスイっと進んでしまう。不協和音もあるが、そんなモン、どこ吹く風って感じで、でも、そこが気持ち良い。
この曲は、新古典主義というスタイルというか、新しい斬新な和音と、過去に戻れ〜式を合体したかのようなスタイルという感じでしょうか。温故知新って4文字がありますよね。まあ、新しい時代の風のような気がします。

1楽章
録音状態が良いので、すかっと、他盤に比べると、とてもスタイリッシュだ。
他盤では、イギリスは、どこか枯れた牧草のにおいがするなんとか〜 とても失礼なコメントを書いてしまったが、ファーラー盤で聴くと、アハハ〜っ 都会の風だって感じで、牧草のにおいなんぞ、これっぽちもしません。
セッション録音だと思うのですが、どんな配置をしているのか。右左双方から豊かな弦の響きがして、とても心が豊かになっていきます。
「しどし どぉ〜し どふぁ〜 らぁ〜 ふぁらしら ふぁらしら しぃらっ ふぁっみ〜」
「れれ れ どぉ〜し どぉ〜そみ〜 みれ〜どし どっれれっ ふぁし〜」
オクターブをぴょんっと跳躍するようなフレーズが続き、あっという間の1楽章5分58分です。

2楽章
「ふぁ〜しみぃ〜 (ふぁ〜どし) そぉ〜みれ〜 (れ〜どし)」
「しぃ〜 どぉみ〜 しぃ〜どぉふぁ〜 しぃ〜どぉみ〜 み〜れぇ〜 どしぃ〜」
「みぃ〜ふぁし らぁそ ふぁぁ〜ど どぉ〜 しぃふぁみぃ〜どらぁ〜しみぃ〜」
「しぃ〜どぉみ〜 しぃ〜どぉふぁ〜」・・・と続く。 
中間部は、不協和音がいっぱいのフレーズになるものの、穏やかで弦の長音がベースになっているため、聞き取りやすく癒やされる感じがするため、懐かしさと、遺跡のなかで風の吹くなかを佇んでいるかのようで〜
過去を振り返るかのような感で、最初のフレーズが戻ってくる。
ルネッサンス様式というかバロック初期のような、モンテヴェルディのような(って言っても、さほど聞き込んでいませんが)
グレゴリオ聖歌のような(もっとスピードは速いですけど)雰囲気の延長線にあって、 声楽のフレージングのような香りがする。また、チェロの響きが、すーっと気持ちのなかに入ってくる。

3楽章
「しらみみ しらみみ みみみみ しらふぁみ しらふぁみ しししし・・・」
「しぃ〜ら しぃ〜ら・・・ しそぉ〜ふぁ そっそ らそふぁ〜そっそ・・・」 
「しぃ〜ら しぃ〜ら・・・」
民謡のフレーズでもあり、五音のフレーズが満喫できるような、なーんとも言えない懐かしさが漂う。
弾むリズムと、ふぁーっと風の吹くようなフレーズが混在しているというか。
中間部は、歌謡風のフレーズで、 「らぁ〜そ らしどぉれ み〜れぇっどしぃ〜 れっ し〜ら そらしどし らそっふぁ〜」
と歌われる。転調して、渋く歌ったりするけれど、最初の主題が戻ってきたり、チャーミングで、これは耳のご馳走って感じで、すこぶる爽やかっ。

さて、当曲は、A・デイヴィス盤が、一般的には流通しています。ナクソスでも聴けます。
しかし、このファーラー盤は、ワタシは、たまたま中古品で購入したものなので、みなさんは、無難にBBC響のを聴かれてはどうかと思います。また、 今後、演奏される機会や、接する機会も増えることを祈っています。


1971年 マリナー アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ Dec ★★★★★
1992年 A・デイヴィス BBC交響楽団 Teldec ★★★★
1995年 ジョン・ファーラー イギリス・シンフォニエッタ Carlton  ★★★★★
所有盤を整理中です。

「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

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