「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

ベートーヴェン 七重奏曲
Beethoven: Septet


ベートーヴェンの七重奏曲(作品20)は、ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると

1799年から1800年にかけて作曲されており、同時期に、交響曲第1番などがあります。
ベートーヴェン初期の傑作で、明るい旋律と堂々としたリズムをもち、作品が公開された当初から広く親しまれたとされ、初版が出版される前から、海賊版が出回っていたとも言われています。
しかし、この作品の人気とは裏腹に当のベートーヴェンは、いつまでもこの作品がもてはやされ続けるのを拒んだと言われており、「あの七重奏曲のベートーヴェンさん」と形容されるたびに不快感を示したといわれるそうです。

モーツァルトのディヴェルティメントのように、娯楽的でサロン向けの音楽として書かれているものの、旋律やリズム、構成の面などで、その後のベートーヴェンらしい作品の登場を予感させる部分も随所に見られ、第5楽章のスケルツォはそのひとつであるとのこと。古典派から初期ロマン派の作曲家であるシュポーアやフンメルや、ブランやブルッフのようにロマン中期の作曲家にも同編成での作品があり、シューベルトは、この作品に影響されて八重奏曲を書いたとされています。

第1楽章 変ホ長調 4/4拍子 ソナタ形式。序奏のあと、ヴァイオリンが堂々とした主題を奏でます。
第2楽章 変イ長調 9/8拍子 いわゆる緩徐楽章。クラリネットが美しいメロディーを奏でます。
第3楽章 変ホ長調 3/4拍子
 メヌエットで、主部で弦楽器の奏でる旋律は、ピアノソナタ第20番の第2楽章からの転用で、トリオでは管楽器が活躍するものです。
第4楽章 変ロ長調 2/4拍子 変奏曲。変奏に用いられる主題は民謡からの引用とされる。
第5楽章 変ホ長調 3/4拍子 
 スケルツォで、ホルンの分散和音と、ヴァイオリンの応答で始まる軽やかなスケルツォとチェロが、流麗な旋律を奏でるトリオからなっています。
第6楽章 変ホ短調 - 変ホ長調 4/4拍子 ソナタ形式
 厳粛な序奏のあと、チェロの伴奏に乗ってヴァイオリンが堂々とした第1主題を奏で、第5楽章で見られたホルンの分散和音がリズムを変えて再現されたあと、ヴァイオリンとチェロが流れるような第2主題を奏でます。
展開部の終わりでは協奏曲で見られるようなヴァイオリンのカデンツァ風ソロがあり、再現部で各主題が再現され、最後は第1主題が帰ってきて、明るく堂々と曲を閉じるものです。

  ベルリン・ゾリスデン 1990年
Berliner Solisten
ヴァイオリン:ベルント・ゲラーマン  ヴァイオリン:ライナー・モーク
ヴィオラ:ベルンハルト・ハルトーク  チェロ:イェルク・バウマン
コントラバス:クラウス・シュトール  クラリネット:カール・ライスター
ホルン:ラドヴァン・ヴラトコヴィチ  ファゴット:ミラン・トゥルコヴィチ

ばっちグー!

録音状態は良い。明るくて、さらっとしており爽やかさが残る演奏だ。
1〜6 ベートーヴェン 七重奏曲変ホ長調(作品20)
7〜9 モーツァルト ホルン五重奏曲
(ホルン、ヴァイオリン、2つのヴィオラとチェロのため(K.407 386c)
室内楽っていえば、たいてい、ピアノと他楽器のソナタとか、三重奏曲(トリオ)とか、四重奏曲(カルテット)とかで、それ以上になると珍しいかもしれない。

ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら、五重奏曲(クインテット)、六重奏曲(セクステット)、七重奏曲(セプテット)、八重奏曲(オクテット)、九重奏曲(ノネット)、十重奏曲(デクテット)と呼ぶらしい。

弦楽六重奏曲は、ブラームスやチャイコフスキーに有名な曲があるが、それ以上になると、う〜ん、正直言って、あまり馴染みがないように思う。七重奏曲は、ベートーヴェン、サン=サーンス、ストラヴィンスキー、ブルッフの曲があるようだが、ここで、ご紹介するベートーヴェンの七重奏曲も、実際には、あまり聴かれていないのではないだろうか。
まあ、もっとも、ベートーヴェンさまには、他に聴く曲(=聴かねばならぬ曲)が、わんさとあるので、致し方なしってところか。
実は、自分のCD棚を整理してて、えっ! こんな曲あったんだーっ。と驚いた始末なので〜 あはっ。(汗)
あまり、褒められたことではないのである。日頃から室内楽に親しんでいないのが、超バレである。

ベートーヴェンの七重奏曲は、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、クラリネット(B♭管)、ファゴット、ホルンという編成だ。コントラが入ってくると、かなり重くなりそうだが、実際に聴いてみると、さほどでもなく、さらっと軽快で、ノリ感もあるし軽妙さがあって楽しい。交響曲1番(作品21)と、同じ頃の1800年に作曲されてて、モーツァルトか、とも思ってしまうところがあるが、ころころと飛んでいくわけではない。
1楽章は10分程度、2楽章は9分、3楽章は4分、4楽章は7分半、5楽章は3分半、6楽章は8分弱と、結構、バラバラの長さだ。ついつい、すーっと聴いていると、いつの間にか5楽章に突入してて、ホルンが吹かれて、あらら〜っと、最初に戻って、何度か繰り返して聴かないといけない羽目になってしまった。でも、この曲、結構楽しいのである。

1楽章は、冒頭こそ、いろんな楽器で、もしかしたら全員で奏でているのかも。
「ふぁそぉ〜 ふぁそぉ〜っ」と出てくるが、すっと〜 クラリネットの音が入ってきて、柔らかくもリズミカルに弾んで行く。
ヴァイオリンが軽快に明るく奏でているし、「そふぁそ らぁ〜そ ふぁみれど・・・」って感じで、明るく、春の風を運んでくるようだ。クラと弦の相性って、ホント、いいなあ〜って思いつつ、ぼーっと聴いてしまった。

2楽章は、この楽章も、クラリネットが活躍しており、抒情的でゆったりとしたフレーズで、ヴァイオリンが、まるで、スプリングソナタのように絡んでくる。ファゴットも参加しているが、基本的には弦楽四重奏曲という感じがする。

3楽章は、「ふぁ〜み みぃ〜ふぁふぁ ふぁ〜らっ どっどれ どしらっ」って歌う主題があり、この主題に基づいて、いろんな楽器が入ってくる。ホルンやクラリネットが、絶妙なタイミングで入ってきて、うわっ、巧いっ。
最初は、もっちゃりした粘りのある旋律で始まるのだが、段々と気づかないうちに速くなってきて弾んでいく。弦のフレーズに乗っかって、ホルンが合いの手を入れて、木管が、さらっと弾んでいくのだが、このリズム感が、ホント楽しい。
「らっ しっ そふぁ・・・」 うぱぁ〜 パパパ パパパ パパパっ。という、シンコペーションのリズム感が、アハハ〜っ。すごっ。
メチャクチャ、ご機嫌になる。

4楽章は、変奏曲なのだが、「どぉ〜しっそ どれみっ〜れ みっふぁ みれ れっそっどっ」というお題があって、そこを替えて変奏していくのだが、(あっ ワタシの音は怪しいし、音型は、実際にはもっと弾んでます。謝)
これが、また、おもしろいっていうか〜 よく考えているというか、(ベートーヴェンさまは天才なので、アタリマエなのだが)
まあ、ど素人では、どこどどう変奏しているのかは、わかりづらいが、聴いてて楽しいことは請け合っちゃう。
旋律を担当する楽器と、その合いの手を入れる楽器がねえ〜 え〜 この組み合わせなの。これでいく?
あっ だから、ホルンとクラ、ファゴットが必要なのかあ。こりゃ おもしろいですよぉ。

5楽章は、ホルンが大活躍する。
「ふぁどっど らっら ふぁ〜」「どどっそ みっみ どぉ〜 ら〜そふぁみれどっ」
「んた んた んたぁ〜」というリズムが、音型を続けていく軽快さがあって、「ど ふぁ〜っ」というオチがついてくる。
で、中間部は、チェロが大活躍して、あらま〜というぐらい甘いフレーズで、抒情的に奏でてくる。
このサンドウィッチは、ホント、美味しいっ!
あそび心が満載というか、リズムを、こんな風にしちゃうとおもしろいんじゃーないかなあ。というお試しなのかもしれないが、なんだか音楽の原点みたいなのを感じる。

6楽章は、一転して「ふぁぁ〜」 葬送曲のように悲しげにホルンが吹かれて始まる。「どどど どぉ〜」といったん終わった後に、また一転して、軽快なリズムが始まるという、なんともニクイ演出なのだ。
「ふぁぁ〜どぉ らっふぁっどっ!」
ウパパパっ。というクラリネットの転がり感が、はあ〜 やっぱ巧いです。弦の長音と、木管のリズム感を、これだけ絶妙に組み合わせてくると、アハハ〜 弦が木管につらされて踊り始めるのは愉快で。
後ろになると、ヴァイオリンが大活躍してて、まるでヴァイオリン協奏曲なみになってくるのだが、いや〜すごい。

いろんな要素を詰め込んで提示されてくると、メチャクチャ楽しいです。それだけ、やっぱ、ベートーヴェンさまは才能豊かなんですね。
ホント、初期の作品なんですけど、これが、するするっと聴けちゃうのだ。メチャおもしろくて、楽しんで聴けちゃうことの素晴らしさ。ハイ、ありがたきシアワセ〜♪ しかめっ面して交響曲を聴くのも良いですけど、これを聴かないのは、ちょっと、もったいないかも・・・。いや、大損しちゃう〜感じがします。ハイ、合唱の9番まで聴いて、また戻ってきてくださいませ。
もしかしたら、戻ってくる方が、いっそう面白さが味わえるのかもしれません。

エンシェント室内管弦楽団アンサンブル 1990年
The Academy of Ancient Music Ensemble

ふむふむ。

録音状態は良い。古楽器使用の演奏である。意外とあっさり〜淡泊で、愉悦性は少なめに感じてしまった。
カップリング:
1〜6 ベートーヴェン 七重奏曲
7〜10 ウェーバー クラリネット五重奏曲
このエンシェント盤は、古楽器を使用しての演奏で、CDのブックレットには、スタンデイジさんが使用しているヴァイオリンは、ストラディヴァリウス1703年製で、1987年ディヴィッド・ルビオ製作の複写なのだろうか、英語で、使用楽器を、こまごま書いてあった。さらっと拝見しているだけで、1700年代の楽器もあるようだ。
で、一応、演奏者を記載しておく。

ヴァイオリン:サイモン・スタンデイジ Simon Standage
ヴィオラ:マーティン・ケリー Martin Kelly
チェロ:ティモシー・メイソン Timothy Mason
コントラバス:バリー・ガイ Barry Guy
クラリネット:アントニー・ペイ Antony Pay
バソン:フェリックス・ワァーノック Felix Warnock
ホルン:アンソニー・ハルステッド Anthony Halstead

先日、ベルリン・ゾリスデン盤を聴いたが、カッチリしているが、とても愉悦性の高い演奏だった。
で、この古楽器使用の演奏であるエンシェント盤を聴いたのだが、う〜ん、ど素人のワタシには、その古い楽器のありがたさが、イマイチ、ピンっときていない。
もちろんヴァイオリンの音も、悪い筈がないし、とっても良い。
で、クラリネットが入っているし、バソン(古楽器なのでバソンという表記で良いのかな〜)の響きもあって、多彩だ。

音質としては、最近、古楽器演奏のCDを聴いて、耳慣れたせいか、違和感はさほど感じない。
違和感はないが、颯爽とした推進力はあるものの、残響の響きが少ないので、サロン風の艶っぽさよりも、意外とあっさり、淡泊に聞こえてしまった。
う〜ん やっぱり、ワタシの耳は、この演奏は、猫に小判なのかもしれない。それじゃ〜ダメじゃん。ガックシ・・・

1990年 ベルリン・ゾリスデン Tedec ★★★★★
1990年 エンシェント室内管弦楽団アンサンブル OL ★★★
所有盤を整理中です。

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