「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第10番 「ハープ」
Beethoven: String Quartet No.10
"Harp"


メロス弦楽四重奏団 1984年
Melos Quartet
ヴァイオリン:ヴィルヘルム・メルヒャー  ヴァイオリン:ゲルハルト・フォス
ヴィオラ:ヘルマン・フォス  チェロ:ペーター・ブック

録音状態は良い。結構、激しくて抑揚の大きい演奏だ。判りやすいっていえば判りやすいけど、ワタシ的にはキツク感じるのだが〜。

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は、超苦手である。難しすぎて〜歯が立たない。
学生時代の頃、解ったふりをして無理矢理、アルバンベルク盤を聴いてみたけど、ダメだった。
あんなギシギシ、ガシガシ、キーンという音をたてて演奏しないとダメなのかな〜と思いつつ、肌が合わない楽曲を、繰り返して聴いていた。 だって〜 評論家のオジチャンたちは、揃いも揃って、アルバンベルクは良いって言うんだもん。
でも、何度聴いても、さーっぱり、ワカランのだった。

頭のなかに「?」マークが飛び交い、膨らんでハジケテしまい、鳥肌が立つし。おぞましいっ。吐き気がしちゃうほどだった。
鋼鉄のような音楽は、さっぱり受け付けず、我が輩は、軟弱なモノしか聴けないヤツなんだな〜っと、がっくりきたもんだ。ワタシが悪いんじゃーと、思ったのである。
それ以来、ベトさまのなかでも、室内楽は、トラウマとなり、鬼門的存在・・・である。

難しいモノは難しい。ワカランものはワカラン。
今なら、ワカランものはワカラン、受け付けないと言える。はっきり、好みの問題だ〜とも言える。聴きたく無いモノは、当然お蔵入りである。それで良いのだと思う。
しかし、それでも、年齢も重ねたことだし、ホント久々に聴くことにしてみた。聴いてはみたものの、う〜ん。やっぱり、今でも近寄りがたい存在なのは変わらず、怯えてしまう。
恐ろしいベートーヴェンさまの弦四の作品群、中間に位置しているのが、10番、11番。
後期よりは、まだ近寄れる存在ではあるのだが、でも、よーわからんですねえ。まだ。未だに。
メロス弦楽四重奏曲の盤を、久々に取りだしてみたが、う〜ん。う〜 よくわからん。肌にあわん。
演奏が〜というより、楽曲そのものが、ダメなんだろうな〜って思う。

1楽章
3曲のラズモフスキー・シリーズから比べると、比較的穏やかな曲だが、どこが「ハープ」なんだ。って思うほど、音色が違い、軋んだ感じがする。
「ふぁっ ら どっ」「どれみ ふぁみふぁらど〜」「どれみ ふぁみふぁらど〜 らしど〜れし れ〜っしらそ・・・」
で、暗い序奏っぽいフレーズのあと、「ふぁどどど どどどど どどしし ららしし ららら・・・」と続くなかで、伴奏的に、「ふぁらどれ そしれふぁ しれふぁふぁ・・・」と、ピチカートが入ってくるのが、ハープらしいのだろう。まあ〜 これがねえ。ハープねえ。あっそ〜
聴きなれてしまえば、どってことはないのだが、どれが主旋律なのか、歌うようなカンタビーレ調のフレーズが欲しいと、どうも主旋律〜と追いかける癖のあるワタシにとっては、なかなか馴れないのだ。
高音域のピチカートは、綺麗だけど、その前に低弦のピチカートもあって。
はあ〜 なるほどなあ。と思ったのは、随分繰り返して聴いた後のことである。(←単に耳が悪いだけ)
「そみみみ そみみみ ふぁれれれ み〜 それれれ みみ〜」

メロス盤を、繰り返して聴いてみると、なかなかに美音で渋い音色である。
テンポは速め。機能的というか、運動能力が高いというか、超快速バージョンではないけど、結構、筋肉質で硬め。
ハープを模したようなピチカートの響きも悪くない。悪くはないが〜 硬い。
えっ メロス盤で硬いって言うのぉ〜と言われるかもしれないが、ワタシの許容範囲が狭いのだと思う。
(ごめんなさい。もっと勉強します。)
チェロの響きが、旋律として浮き出てこないところが悲しいし、ヴァイオリンの音色が、カシャカシャ〜 絡まった糸のように、聞こえてしまう。ヴァイオリンが、フルートのようにオーバーラップされたり、長音のフレーズは良いんだが、和音が渋いっ。
あー やっぱベートーヴェンの楽曲を聴く能力に欠けているんだっ。(泣)
2楽章は哀愁の漂う楽曲で、「ふぁれ ど〜し ふぁれ ど〜し」と泣き節も入っており、ため息もついているが、主となる音のフレーズが、もう少し浮かんでくれたら嬉しいんだけど。ワタシには難しい。
オケのように伴奏が、少し弱音であれば嬉しいのだが、4つの楽器が、均質的に聞こえて、どうも立体的に見通せないのである。
4つの楽器が、それぞれ溶けあっているワケでもないし。役割分担が、わからないというか。
布で例えると、織りめがわかりづらいというか・・・。
↑ 勝手な室内楽感想ですが〜 

3楽章〜4楽章
この楽章は、結構好きなのだ。激しく跳躍するフレーズが多用されてて、スケルツォとして、大袈裟に過激に躍動している。
「れれれ ふぁふぁふぁ ら ふぁれどっ」「れれれ ふぁふぁふぁ らふぁれどっ」
「タタラ ランっ タタラ ランっ タタラ ランっ 」
伴奏が、↑の音型を続けているなか、ヴァイオリンが大きく跳躍してくる。
「ららら らふぁっれ らっふぁ〜 っれ〜」この大きな跳躍も大事だけど、リズムを刻む低弦の響きが、どっしりとしており、安定感は抜群。このリズムを聴いていると、段々熱くなっていく。
跳躍は綺麗だけど、音がなあ。私的には好みではない。硬いし、カシカシ系に近い存在の演奏だな〜って思ってしまう。何かにせっつかれるように奏でられ、アクセントが、すごく強い。
「ららら れれれ れふぁれ どっ!」 楔を打ち込むように強め。
まあ、ベートーヴェンの楽曲に優美さを求めるのが、どうかしているのかもしれないけど、この3楽章だけはお気に入り。
それにしても、ヴァイオリンの音色は強い、妥協しないような強さがある。
調和よか融合、和音の美というよりは、ヴァイオリンの強さが目立ち、機能的で、美音より強靱さを誇る演奏だと思う。 4楽章は割愛っ。
なにせ、高音域のヴァイオリンの強靱さが際立っており、硬めのムチのように、ガツンと打ち込まれた楔のように聞こえる。多分録音のせいだと思うですけどね。
激情型で、「れっみふぁ〜」 と紋切り調に奏でられ、攻撃的で、キツイ。
う〜 こりゃお手上げである。とにもかくにも、ハープというイメージは、1楽章で終わっちゃったらしい。
1979年 スメタナ弦楽四重奏団 De  
1984年 メロス弦楽四重奏団 ★★★
1989年 アルバン・ベルク弦楽四重奏団 EMI  
所有盤を整理中です。

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