「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

シューベルト ピアノ五重奏曲
Schubert: Piano Quintet "Trout Quintet"


シューベルトのピアノ五重奏曲 「鱒」(作品番号D667)は、1819年に作曲されています。
ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると
この曲は、シューベルトが22歳の若々しく希望と幸福にあふれていた時期の名作として知られており、第4楽章が、歌曲「鱒」(作品番号D550)の旋律による変奏曲なので、「鱒」という副題がついています。

通常のピアノ五重奏の編成(ピアノ1台と弦楽四重奏)とはちがって、ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロおよびコントラバスという編成です。シューベルトに作曲を依頼したのは、木管楽器とチェロの愛好家であったパウムガルトナーさんで、
コントラバスを加えた編成にすることと、歌曲「鱒」基づく変奏曲を加えることは、この方の希望だったようです。

5つの楽章から構成されています。
1楽章 イ長調 ソナタ形式
2楽章 ヘ長調 二部形式 複雑な転調が特徴です。
3楽章 イ長調 トリオはニ長調
4楽章 ニ長調 歌曲「鱒」による変奏曲で、弦楽器のみにより主題が提示された後、6つの変奏が続きます。
第4変奏はニ短調で、第5変奏は変ロ長調というもの。第6変奏はコーダを兼ねています。
5楽章 イ長調、ソナタ形式 途中で、第4楽章が変形されて回想されます。

ちなみに、歌曲「鱒」は、シューベルトのピアノ伴奏独唱曲としては、きわめて人気の高い楽曲です。歌詞は、ずる賢い漁師が罠を使って魚を釣り上げるさまを歌ったものですが、実際には、「男はこのようにして女をたぶらかすものだから、若いお嬢さんは気をつけなさい」という意味の寓意となっているそうです。
この楽曲は、学校で習ったように思うのですが・・・ ワタシ自身は、全曲を通して聴くことはあまりありませんでした。
第4楽章を聴くとと、あっ 聴いたことがあると思い出されることでしょう。爽やかな楽曲です。

ブレンデル クリーヴランド弦楽四重奏団 1977年
Alfred Brendel
Cleveland Quartet

う〜ん。どうだろ

録音状態は良い。若々しい演奏だが、少し弦がかすれ気味なのが気になる。
リマスタリング盤
1楽章〜4楽章
クリーヴランド弦楽四重奏団のメンバーは、次のとおり。
ヴァイオリン:ドナルド・ワイラースタイン
ヴィオラ:マーサ・ストロンギン・カッツ
チェロ:ポール・カッツ
コントラバス:ジェイムズ・ヴァン・デマーク

シューベルトのピアノ五重奏曲は、小学校か、中学校の授業で聴いたような〜 室内楽曲のメジャーな楽曲だと思う。
このピアノ五重奏曲では、通常、ピアノに弦楽四重奏であるヴァイオリン2+ヴィオラ+チェロであるところ、ヴィオラの代わりにコントラバスが入っている。

で、この盤は、ピアノが大活躍で、冒頭の和音のところから、とても瑞々しい。
ヴァイオリンのほうは、ちょっと〜 細身で、かすれ気味傾向にある。
伸びやかに歌っているのだろうが、どちらかというと、ピアノに焦点があたっており、弦のフレーズよりも、ブレンデルさんのピアノが、主役になりすぎているかもしれない。
確かに、ピアノは大事だし、とっても良い軽やかで、キラキラしたピアノが聴けて、とっても嬉しい。
だが、もっと、ヴァイオリンに活躍していただかないと、弦の響きのうえが少しモノ足らない。弦の音量そのものが少なく、 主題の高音域にさしかかったところしか、耳に届いてこない。あーっ もどかしい。
コントラバスって、どこにいるの?って感じで、ところどころ登場するのだが、1楽章などは、ん〜 弦のフレーズとピアノとの調和という観点からみると、どうだろう。少しバランスが悪いかもしれない。

冒頭のイ長調の和音は、すごく瑞々しく、力強さもあって、いっきに引き込んでくる。
この楽曲、有名な歌曲のフレーズが登場する4楽章を待たずに、1楽章で、結構、楽しく、シアワセな気分にしてくれる楽曲なのだ。だから、もっと、充実した響きが欲しいような気がする。
94年のブレンデルさんの盤があるので、また聴いてみようと思う。

リヒテル ボロディン弦楽四重奏団 1980年
Sviatoslav Richter  Borodin Quartet
ヴァイオリン:ミハイル・コペルマン
ヴィオラ:ドミトリー・シェバーリン
チェロ:ワレンチン・ベルリンスキー
コントラバス:ゲオルグ・ヘルトナーゲル

ばっちグー!

録音状態は良い。ライブ盤にしてはクリアーで質が良い。
1〜5 シューベルト ピアノ五重奏曲「ます」
1楽章
このCDは、スビャトスラフ・リヒテルさんと、ボロディン弦楽四重奏団とのコラボレーションの演奏で、ライブ盤である。
リヒテルさんの粒立ちの良いピアノが、活き活きとして、ホント瑞々しいピアノで、とっても楽しい演奏である。
ひとことで言っちゃうと、水しぶきが飛んできそうなほどの瑞々しいピアノで、躍動感があり、ワクワクしちゃう。楽しい休日を釣りをしているかのような、そんな風景を垣間見ているかのような、ほのぼのとした、ほっこりしちゃう楽しい演奏なのだ。
30歳前半のピアニストの演奏だと言われても、素直に信じちゃうほど。若々しい。

実は、きっと録音状態は良くないのだろうと思っていた。だってライブ盤だし、1980年の演奏である。
しかし、完全に予想は外れるし、えーっ と、仰天しちゃうほど、若くて溌剌している。
今でも、現役で発売されているようで〜 喜ばしい限り。ワタシの所有している盤は、この楽曲しか収録されておらず、なんと44分程度なのだが・・・。CDの収録時間としては短い。この曲にしては、ゆったりとした感じの演奏時間だ。
でも、文句は言わせねーって感じで、大変満足できちゃう演奏でゴザイマス。みごとっ。
幾分、ピアノ主体で録音されているみたいだが、ヴァイオリンのフレーズも綺麗に入っている。

2楽章
「しぃ〜れ〜 みふぁそ らぁ〜し しそそ どみみ しれれ しぃ〜どしら」
この楽章は、中音域の弦メインの柔らかい響きが特徴になっている。まったりとしたコクのある音で、ピアノは、「しふぁ そらし どれ・・・」とチャーミングに弦に絡む。
もちろん弦の方も、このフレーズを奏でているのだが、ホントにゆったりと、長い息づかいで、柔らかく優しいフレージングである。コントラバスの存在は、ちょっと影が薄いのだけど、ほんとに、なだらかさ〜があり、優美だ。
聴いてて、なんだか20世紀の名残りが感じられて、夢をみるかのようなロマンティックさが詰まっている気がする。

3楽章
「しれふぁしっ しどれみっ どどど れっ」「みみれ どどどし ししらそっ・・・」って感じの快活な旋律だが、幾分、ゆったりした感じで演奏されている。今風のようにスピード感はないのだが、ゆったりしているものの引き締まっている。
このトリオの楽章は、他盤では、ちょっぴり速い演奏が多いように思うが、リヒテル&ボロディン弦楽四重奏団では、かっちり歯切れよく、タタタ タタタ タタタ タンっと刻まれている。
しかし、低弦のガッシガッシとした、荒々しいリズムの刻みではなく、とても丁寧だ。

4楽章
有名な主題は、まず、弦のか細いフレージングで始まり、粒立ちの良いピアノで奏でられる。
透明感があり、透き通る清水のごとく、美しい。
弦の響きが、とても細やかであり、それぞれの弦の線の細さが、水の流れのように聞こえてくるし、とても見通しの良いもので、ダンゴのように固まっていない。
また、リズミカルさが抜群っ。透き通った清水のような透明度の高さと共に、激しく奏でていくところも、絶妙な強弱がついてて、心が躍って、ワクワクさせられてしまう。

5楽章
弦の柔らかさとピアノの柔らかさが、相まって、とてもチャーミングだ。
「みぃ〜れど しっしっ・・・」
ピアノと弦のバランスも良いし、柔らかさと硬めのハッキリした音が、メリハリついてて聴きやすく、また、旋律が大きく感じられる。こじんまりしているようで、いやいや、なかなかにダイナミックに鳴っているのだ。
それぞれの音が極めて明瞭だ。
ピアノの音より、弦の音が、幾分、弱いかな〜って最初は思ったのだが、鐘のようになるピアノの残響を壊さず、きちんと残したまま、ピアノと弦が、するっと入ってきて合わさっていくので、とても自然だ。また、 個人の主張の大きい演奏かなと、勝手にイメージしていのだが、さにあらず。
元気すぎず、かといって、おとなしすぎず、快活な雰囲気を持ちながらも、まろやかで丁寧。
柔らかいがコシのある、しなやかな演奏だと思う。
  レヴァイン ヘッツェルほか 1990年
James Levine
ピアノ:ジェイムズ・レヴァイン
ヴァイオリン:ゲルハルト・ヘッツェル
ヴィオラ:ヴォルフラム・クリスト
チェロ:ゲオルク・ファウスト
コントラバス:アロイス・ポッシュ

これもありかっ

録音状態は良いのだが、ピアノが元気すぎて〜楽器間のバランスが悪いような。カップリング:
1〜5 シューベルト ピアノ五重奏曲鱒
6〜9 弦楽四重奏曲第14番死と乙女 ハーゲン弦楽四重奏団
1楽章
冒頭に、パンっと出てくるピアノが、とっても大きな音で〜 ちょっと、びっくり。
「ふぁ! しれふぁ しれふぁ しぃ〜」 
目眩ましにあった気分だったけど、このピアノを弾いているのは、指揮者のジェイムズ・レヴァインさんである。
えっ ピアノも弾くの? 
誰か、他にピアノを弾いてくれる演奏者はいなかったのだろうかと、失礼ながら思ってしまった。(笑)
いやいや、まあ、元気というか、元気すぎるほど〜というか、ピアノの音がちょっと、幅をきかせているというか。バンッと出てくるので、驚かされて〜 ほとんど耳が元気なピアノに向かってしまって、弦の音が聞こえないやん。

弦のフレーズは、少し硬めだが、録音のバランスが悪いのか、コントラバスがいるはずなのだが、弦に厚みが感じられない。
遠いというか、弱いというか、どうなってるんだろ。ワタシの耳が悪いのかしらん。
ヴァイオリンの「ふぁしれ そぉ〜ふぁ〜」「しぃ しれふぁ しぃ〜ふぁ〜」と、鋭い上昇音が聞こえてくる。
でも、弦は? チェロが歌い始めてはいるが、影が薄いんだけど・・・。
いやいや、ちゃんと、チェロの出番も用意されているんですけどね。あまりにも、ピアノのインパクトが大きくて、また、ヴァイオリンの鋭いフレーズが、ビシッと決まっているもので、他の方の存在が薄くなっちゃったんです。
まあ、1楽章の印象的は、穏やかなせせらぎという光景というよりは、急流、さかまく激流って感じでしょうか。

2楽章
この楽章は、ちょっとピアノは控えめにして、チェロとヴィオラが、しっかりと聴かせてくれる楽章だが、
「しぃ〜れ〜 みふぁそ らぁ〜し しそそ どみみ しれれ しぃ〜どしら」 
ヴァイオリンの音色は、少しかすれ気味で、他の弦は伴奏にまわっている。
で、ようやく、チェロとヴィオラが登場してくれるのだが、ハイ、ようやく、落ち着いた音が聞こえて来て、ほっとする。
やっぱり、中音域の音がないと、また、コントラバスが、後ろで、ボンボンっ。
なんか、弦のまろやかな艶のある響きが少なめというか、あまり、まとまりの良さ感じない。

3楽章
「しれふぁしっ しどれみっ どどど れっ」「みみれ どどどし ししらそっ・・・」って感じで、快活そのもののフレーズで、これも元気すぎて、ボリュームの大きさに驚かされる。
パパパ パパパっ 快活ですねえ。
コントラバスが、今度は、目立っていて、ごっつい音だなあ〜と、これも驚かされる。

4楽章
ヴァイオリンのフレーズで、有名な主題が歌われる。いや、他の弦も絡んでいるので、二重奏的に聞こえる。
えっ このフレーズは、最初はおとなしいの? 前楽章が快活すぎたので、くらっ。
ピアノがころころ〜っと絡んできたら、弦は、水の流れのような描写をしていくのだが、ヴァイオリンが、水しぶきのような音を奏でて、ひゃーっ。こんな高音域のフレーズがあったの? と、驚いてしまった。

5楽章
「ふぁ〜  ふぁ〜れど れっれ ふぁ〜れどれぇ〜 ふぁ〜れど れっれ そふぁふぁ・・・」
第一音が、鐘のように鳴っている。また、鐘が鳴る。「しぃ〜らそ ふぁっふぁ ららしぃ〜」
やっぱり、ここでも、ピアノの打音が大きすぎて、アハハ〜 こりゃびっくりです。このピアノ、どうにかなりませんかねえ。
マイクが、ピアノの傍にあるんでしょうが、ちょっとキツすぎて、おいおいっ。ぶったたき〜でしょうか。
躍動感があるとか、元気というより、豪快っ!ダイナミックで、ちょっと、わらけてしまう。
いやいや、不愉快な演奏というわけでもなく、怒っているわけでもないんですよ。
元気なのは良いのですけど、強打するところが、あまりにも、迫力ありすぎて、アハハ〜 強弱の差が、ありすぎて、ちょっと心臓に悪いわあ。ボリュームを絞ると、他の楽器の音が、ちょっと聞き取りづらくなってしまうし。困ったものですから・・・。ちょっと、聴いた感想を書くどころじゃーなくなってしまいました。
また、他盤を聴いてみましょう。
1975年 ギレリス アマデウス弦楽四重奏団  
1977年 ブレンデル  クリーヴランド弦楽四重奏団 Ph ★★★
1980年 リヒテル ボロディン弦楽四重奏団 EMI ★★★★
1990年 レヴァイン ヘッツェル ★★★
1994年 ブレンデル ツェートマイヤーほか Ph  
所有盤を整理中です。

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