「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

チャイコフスキー 弦楽四重奏曲第1番
Tchaikovsky: String Quartet No.1


スメタナ弦楽四重奏団 1966年
The Smetana String Quartet

号泣

録音状態は極めて良い。およそ66年とは信じられないほどクリアで、とっても安心して聴ける明晰な演奏で、ニュートラルなのが、とっても嬉しい。
カップリング:
1〜4  ハイドン 弦楽四重奏曲第67番「ひばり」
5〜8  モーツァルト 弦楽四重奏曲第19番「不協和音」
9〜12 ドヴォルザーク 弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」
13  チャイコフスキー 弦楽四重奏曲第1番より アンダンテ・カンタービレ)
このワタシの持っているスメタナ弦楽四重奏団の盤は、2楽章のみ。
ここにカップリングされている曲は、全て録音年は66年なのだが、アンダンテ・カンタービレだけ、とっても音が悪くって〜
泣いてしまった。なんでぇ〜 うっそぉ。この曲だけリマスタリングを忘れたかのようで〜 もわもわしてるのだ。
なので、アンダンテ・カンタービレを聴くのであれば、お薦めできません。あしからず。

ボロディン弦楽四重奏団 1993年
Borodin Quartet
ヴァイオリン:、ミハイル・コペリマン、アンドレイ・アブラメンコフ
ヴィオラ:ドミトリー・シェバーリン
チェロ:ヴァレンティン・ベルリンスキー

ほぉ〜良いヤン

録音状態は良い。渋くて安定感のある演奏だ。
カップリング:チャイコフスキー 弦楽四重奏曲第1番〜3番、弦楽六重奏曲 2枚組
1楽章
このチャイコフスキーの弦楽四重奏曲第1番の2楽章は、「アンダンテ・カンタービレ」と呼ばれて、とっても有名な楽章である。結構、楽器にこだわらず演奏もされているし、一度聴いたら、忘れがたいほど甘く切ないフレーズだ。でも、なーんだか他は、さっぱり有名じゃーないのである。
さて、1楽章。

「み〜み〜み〜 みみ れ〜れ〜れ〜 れれ」
「みそふぁ〜ふぁ〜ふぁ〜 そし ふぁ〜ふぁ〜ふぁ〜」
↑ この冒頭のフレーズが、なんだか足の無い幽霊のように揺らめいて、不可思議なリズムを刻む。
なんか変なのだ。なかにシンコペーションが挟まっており、キッチリと、硬く刻まれてないので、余計に変な揺らめきを感じる。拍を調べたら8分の9拍子となっていた。
は?再度、耳を澄ませてみたが、リズム音痴だし、よく似た音色の弦4本で奏でられるので、しっかりと聞き分けられないのである。あ〜恥ずかしい。まあ、文字で書くのは難しいので、正しくないことだけは断っておきます。スミマセン。
でも、馴れるとメチャ心地良い弦四で、正確じゃないくせに、「みみみ〜みみ れれれ〜れれ ふぁふぁふぁ〜どし みそふぁふぁ そしふぁふぁふぁ そしふぁふぁふぁ どみれ〜」と口ずさんでしまう。 
超シンプルな頭なので、音符は正確に並ばないが、切なく甘い調べで、むふふっ。
主はチェロの音域で、ヴァイオリンの方が、上の旋律を弾いているが、もちろん、上下、主旋律が入れ替わるんだけど、音色としては低め。
それに、あまり活発に、シャカシャカ キンキンと鳴らない弦四なので、聞きやすく、柔らかく、親しみやすい音色となっている。チャイコフスキーの好きなところは、この耳に優しく響く、アルトの声だから〜。
第1主題は、さきほどのシンコペーションのあるフレーズだが、2番目の主題も、波のように、ソフトに揺れるヴァイオリンの音色が被さってくる。
中間は、ヴァイオリンが、「れみふぁそら〜そっそふぁそ〜」と駆け上って、強めに「しらそ ふぁれみ どれし どしら そみふぁ・・・」「しれふぁ〜そらしっ しれふぁ〜そらしっ」と紋切り調に弾くけれど、それでも、第1主題に戻ってくると、ふふぁ〜っ と息が漏れてしまいそうなほど。弱音で奏でられ、とろん。
ソナタ形式になっているので、繰り返しがあるので、主題をそのうちに覚えてしまう。(と言っても、不可思議なシンコペーションには慣れないんだけど) 2楽章に負けないぐらい、なかなか息の長い揺れるフレーズが印象的な楽章になっている。

2楽章
「アンダンテ・カンタービレ」と別に呼ばれるほど有名なところ。
「ど〜みみど ふぁ〜み れ〜らそ れらそ そみら〜み れ〜れみ しらそ」
で、ボロディンSQさんの演奏は、ちょいと小声すぎて弱いのだ。私的には、もう少し強めに弾いてくれても良いんだが、奥ゆかしいのである。すごく弱音で、儚く、弱々しい感じがする。
この主題は、ウクライナの民謡だと言うのだが、確かなことはわからない。
ワタシには、子守歌のように響くんですけどね。
この楽章だけ、別にもう少し大きな音量で聴かせて欲しいぐらいなのだが、かなり弱々しい。ボロディンSQさんの演奏は、もう少し逞しくても良いんだけどなあ。弱音器付きなのかなあ。
それにしても、シンプルな歌謡風の主題に浸って〜。とろりん。
ピチカートで弾かれている楽器があって、チェロかなあ。第2主題になるのか、「ふぁ〜れ〜み ふぁ〜し〜ふぁそし〜 ふぁそし〜らそ」と、歌謡風である。ヴァイオリンで弾かれるのも良いが、チェンバロンで奏でられても似合っていそうなフレーズである。

3楽章
「みっみ〜そふぁ〜し みっみ〜そふぁ〜し」
「みっみっし〜みらそ らっられ〜」・・・ 「みっ しししっ」「ふぁっ ししっ ふぁっ しししっ」
弦をかき鳴らすフレーズが、とっても印象的な楽章である。
何度も繰り返されるので、刷り込まれて行くのだが、ロマ風なのかな。舞踏風でる。
ボロディンSQさんの演奏は、穏やかで、柔らかく、しなやかに上昇する。女性的で、バンバンとかき鳴らす荒っぽい演奏ではない。「みっみ〜そふぁ〜し」というフレーズも、さほどアクセントも強くないし、アクも強くない。もう少し土俗的で、土の匂いがぷんぷんと臭ってくる演奏でも良いかなあ。って思う。
熱く鳴らないスケルツォでは、ちょっと弱いし、面白みに欠けてしまうんだけど・・・。う〜ん。
ここは、もっと、鋭くエッジを効かせ演奏して欲しかった。

4楽章
ようやく最終楽章に来て華やかさが出てくる。「みっしし〜 みふぁそ し〜らそふぁ〜し らそふぁそ どどれみふぁ〜 そふぁ〜 みしっし〜(繰り返し)・・・」
草原に小花が咲いてきたような、明るい雰囲気で、春到来という感じである。ようやく高音域のヴァイオリンが大活躍の場面である。華やぎが出て、夢を見ているかのような跳躍が始まる。うかれちゃった〜という感じが良くでており、ボロディンSQさんの演奏も、弦が強めに弾かれている。
次の主題は、ヴィオラかなあ。アルトで歌い始める。「そぉ〜そ〜 ふぁみらそ〜れ ど〜ふぁ〜れ」
もう少しヴァイオリンに艶があって、脂がのりきってます〜という感じの方が嬉しいが、これはこれで渋くて良い演奏だと思う。高い音が、ちょっと苦しく感じるのが、ちょっぴり悲しいかな。

ボロディンSQ盤は、あくまでも渋い音色で統一されており、いわゆる艶のある美音ではないが、中音域から低めの音が、しっかり底流で流れており、どっしりとした安定感がある。 中年おじちゃん風の安定感で、3楽章は、もっと情熱的に演奏して欲しかったかなと、ワタシ的には思ってしまった。
1966年 スメタナ弦楽四重奏団  2楽章のみ EMI
1984年 エマーソン弦楽四重奏団  
1991年 ケラー弦楽四重奏団  
1993年 ボロディン弦楽四重奏団 T ★★★
所有盤を整理中です。

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