「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

ブラームス チェロ・ソナタ第1番
Brahms: Cello
Sonata No.1


ブラームスのチェロ・ソナタは、2曲あります。ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると

チェロ・ソナタ第1番は、1865年に作曲されており、3楽章の作品です。
第1楽章 アレグロ・ノン・トロッポ ホ短調 4分の4拍子 ソナタ形式 ホ長調で終わる。
第2楽章 アレグレット・クワジ・メヌエット イ短調 4分の3拍子 三部形式
第3楽章 アレグロ ホ短調 4分の4拍子 自由なフーガによる楽章で、主題はバッハのフーガの技法から、コントラプンクトゥス]Vを引用しています。約27分の作品です。

チェロ・ソナタ第2番は、1886年に作曲されており、1番から21年を経て、既に交響曲1番〜4番まで作曲済みという時期の作品です。
1番より明るく、男性的かつ情熱的で、規模の大きい作品で、ピアノには重要な役割が与えられ、技巧的にも高度なものです。全部で4楽章の構成で、約30分の作品です。
第1楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ ヘ長調 4分の3拍子 ソナタ形式
第2楽章 アダージョ・アフェットゥオーソ 嬰ヘ長調 4分の2拍子 三部形式
第3楽章 アレグロ・パッショナート ヘ短調 8分の6拍子 三部形式 スケルツォ風の楽章
第4楽章 アレグロ・モルト ヘ長調 2分の2拍子 ロンド形式

ヨーヨー・マ エマニュエル・アレックス 1985年
Yo-Yo Ma Emanuel Ax

ほぉ〜良いヤン

録音状態は良い。暗くて、難しく険しい表情で、いつもの快活さが、息を潜めている。
カップリング:
1〜3 ブラームス チェロ・ソナタ第1番
4〜7 ブラームス チェロ・ソナタ第2番
1楽章
ちょっと、ゆったりめに始まる。
「ふぁ〜 らぁ〜ど れぇ〜ど し〜どしら〜そぉ みそどみぃ〜そ そぉ〜そ らぁ〜そ らしどぉ〜」
ピアノの置いていく音のなかで、悲しそうなフレーズで綴られている。
実は、先日、ロストロポーヴィチ盤を聴いたのだが、どうも、まどろっこしく、旋律がクネクネとしており、難しいなあ〜という印象を受けた。
総体的に沈みがちな主題が、ずぶっと、ハマってしまって、抜け出せず、やるせない気持ちになる。
で、マさんの演奏を聴いてみたのだが、フレージングが歌っているので、聴きやすいかな。と思う。沈みがちのフレーズが、歌謡風になっており、旋律として浮かびあがってきて、聴きやすい、とっつきやすい印象を受ける。

この1番は、30歳そこそこのくせに、老練練というか、オジンクサイ作品で、後の作品である2番は、ブラームスが50歳を過ぎての作品なのに、快活なのだ。へっ? 作曲された順は逆じゃーないの、なんなの? この作品の違いは・・・。
まったく違う作曲家の作品じゃんと思うほど。
マさんのチェロも、いつになく、ゆっくりだし、もうちょっと歌って欲しい気もする。

2楽章
「そふぁ みふぁ れっど」「しぃ〜ど れし ど〜ふぁふぁ しぃ〜ど れ〜し ど〜らっら」
「れ〜みふぁら ら〜そ らふぁ み〜らふぁ みど しど らっそ ・・・」
メヌエットの楽章のくせに、暗くて湿気ている。穏やかなのだが、どこか野暮ったく、渋いっ。聴いていると、チャーミングな筈なのだろうに〜 引きずった感覚が、全体を占めており、ピアノのフレーズが、もっと主張しても良いのにね。
若々しさではなく、鬱々と、曇った空を見上げて、月が出てこないかと眺めているかのようだ。
まるで、どよん〜とした曇天である。ピアノのフレーズが、遠慮しがちなのだろうか。ここは、ピアノの音がもっと主張して、チャーミングに描いて欲しいかな。

3楽章
「ふぁっ ふぁ〜 そらそら しどしど ふぁ〜 そぉ〜そらそら しどれ〜 ふぁらど らしど」 
「どっ どぉ〜」
ピアノとチェロだけの演奏とは思えないほど充実感がある。ブラームスは、この当時バッハを研究していたというのだが、もちろんバッハのようなバロック風の楽曲ではなく、フーガの技法を取り入れたということで、コントラプンクトゥス]Vを引用しているという。ワタシは、バッハの作品は未聴で、勉強不足は免れないが、この楽曲は、ピアノへの依存度が高いように思う。なので、ピアノも快活に活躍してくれない、ちょっと役不足になってしまう。

アレックスさんのピアノと、マさんのチェロとの2人の演奏は、いつもなら、もっと快活な演奏で、青空が抜けたような、清々しい演奏が多いように思うのだが、この曲は、さすがに控えめだ。
自由闊達で伸びやかな雰気は抑えられている。
う〜ん。さすがに、ブラームスは、渋く演奏しないと、明るい音色では、マズイと思ったのだろうか、くすみ感のある、中庸的な音で、奏でられており、表面的にも内面的にも、熱を帯びたものではない。

まあ、単純に言うと、いつも、のびやかに弾かれているマさんの演奏が、この楽曲では、おとなしい。
なんだか、落ち着き払った、感傷的なフレーズがたっぷりあるのに、そこをよけて通ってしまったような感じを受けた。なんとも、落ち着き払って、ゆったり始まり、ゆったり終わる。
いくらブラームスとはいえ、歌ってくれないと・・・ 困ってしまう。暗くて、難しく、険しい表情で終始してしまった感じだ。

1985年 ヨーヨー・マ アックス SC ★★★★
所有盤を整理中です。

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