「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

サン=サーンス ヴァイオリン・ソナタ、オーボエ・ソナタ、クラリネット・ソナタ
Saint-Saëns: Violin sonata, Oboe Sonata, Clarinet Sonata


  ヴァイオリン:ジャン=ジャック・カントロフ ピアノ:ジャック・ルヴィエ 1991年
Jean-Jacques Kantorow
Jacques Rouvier

ばっちグー!

録音状態は良い。ヴァイオリンは細身で美しいが、ピアノも聞き応えあり。

カップリング:
1〜4 サン=サーンス ヴァイオリン・ソナタ第1番 (1991年)
5〜8 サン=サーンス ヴァイオリン・ソナタ第2番 (1991年)
9〜11  ラロ ヴァイオリン・ソナタ (1994年)
12〜14 プーランク ヴァイオリン・ソナタ (1994年)
このCDは、ラロやプーランクのヴァイオリン・ソナタが収録されているという嬉しい1枚である。
発売当初は、サン=サーンスのヴァイオリンソナタ2曲だけのカップリングだったのだが、ラロとプーランクが追加されていた。
うっふっ・・・。実は、とっても得した気分なのだ。
で、この楽曲は、4つの部分に分かれているのだが、切れ目なしに演奏される。
CDによっては、2つに区分されているものがあるのだが、カントロフ盤は、しっかり4つにインデックスがついている。

「みそしぃ〜そみ みそしぃ〜そみ ふぁらどぉ〜そふぁ ふぁらどぉ〜 そしみぃ〜 らどみぃ〜」 
カントロフさんのヴァイオリンは、柔らかい細身のヴァイオリンで、フレーズが、ふわっと浮いた感じがするので、気持ちが良く、綺麗に流れて行く。また、ピアノが繊細で、キラキラした感じがする。
先日、ミドリさんのヴァイオリンでサン・サーンスを聴いたのだが、その演奏と比べると、カントロフ盤のフレーズは長め。
語尾がすごく柔らかく、優しく、あまりフレーズに切れ目を入れることなく、続けて、すーっと流れて行く。
句読点を入れてないというか、独特の流れが感じられる。
ミドリさんの演奏が、特に、くっきり句読点を入れているというわけではないのだが、独特の呼吸感というか、ふっとした息継ぎだけで、呼吸が浅めで、フレージング長めなのだ。
ヴァイオリンなので、息継ぎっていう表現は適切ではないのだろうが・・・。

あえて、文章で例えると、長めのフレーズなのだ。短いセンテンスで綴られた散文的なモノではなく、う〜ん、水が上から流れ落ちてくるかのように、さらーっと音が落ちてくる感じなのだ。
また、明るいようで、ほの暗いというか、独特のぼわっとした空気感を漂わせながら、水辺の風景のように描かれている。
ヴァイオリン・ソナタではあるのだが、ジャック・ルヴィエさんのピアノの方に、ついつい、耳がいってしまって・・・。
アハハ〜 どうしよう。これじゃー ピアノ・ソナタを聴いている感じだよん。水の雰囲気がたっぷり。

ラストの超快速の無窮動風の楽章は、まあ、細かく運動してくる。
目が回るような速さで、超テク。
迸る情熱は感じられるものの、顔色ひとつ変えないような、涼しげで、まるで水しぶきが飛んでいるかのような爽やかさ。
細めのヴァイオリンは、びよ〜んっと伸びてはいるが、タメ感はあまりなく、ぐいっ〜とした体重移動した感は少なめ。
あくまでも、ヴァイオリンの弦のうえを、弓が細かく刻んでいるという感じで終わる。
弦から弓は、あまり距離を置いてないのではないだろうか。

総体的には、ヴァイオリンよりも、ピアノの方に耳がいってしまって〜
多彩で、キラッとした輝きを自ら放っており、ヴァイオリンよりも存在がめだつ感じがする。いや、決して、演奏を非難しているわけではないんですよ。
あまりにもチャーミングなもので、ついつい。ルヴィエさんのピアノに〜 気がいくって感じなのだ。
やっぱ、ルヴィエサンのピアノは、いいなぁ〜っ。(あっ カントロフさん ごめんなさい)
  ヴァイオリン:五嶋みどり ピアノ:ロバート・マクドナルド 2001年
Midori Goto Robert McDonald

ばっちグー!

録音状態は良い。しっかり歌われてて、軽やかさもあり、のびやか〜
フレンチ・ヴァイオリン・ソナタ集
カップリング:
1〜3 プーランク ヴァイオリン・ソナタ
4〜6 ドビュッシー ヴァイオリン・ソナタ
7〜8 サン=サーンス ヴァイオリン・ソナタ第1番
サン=サーンス ヴァイオリン・ソナタ第1番

ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると
サン=サーンスは、モーツァルトと並ぶほどの神童と言われた方で、音楽家として、作曲家、ピアニスト、オルガニストとして活躍したほか、一流のレベルとして知られるのは詩、天文学、数学、絵画などで、特に、詩人としての活動は多岐にわたり、 自作の詩による声楽作品も少なからず存在するとのこと。博識家ゆえ、ちょっぴり嫌みな方だったようで〜 アルフレッド・コルトーに向かって「へぇ、君程度でピアニストになれるの」といった話は有名らしい。

まあ、それはさておき〜 結構、室内楽にも作品が多い。ソナタだけをとりあげると、ヴァイオリンが2曲、チェロ2曲、オーボエ、クラリネット、バスーンが各1曲ある。特に、レパートリーに恵まれていない楽器に貢献しようと考えて、 オーボエソナタ、クラリネットソナタ(作品167)、バスーンソナタ(作品168)を完成させたという意気込みは、とてもありがたい。

さて、ここで聴くのは、ヴァイオリン・ソナタ第1番だが、サン=サーンスのヴァイオリンソナタ第1番(ニ短調 作品75)は、1885年に作曲されています。
ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると
緊密な構成と演奏効果の高さから、サン=サーンスの室内楽作品の中でも特に多く取り上げられ、交響曲第3番「オルガン付き」を完成させる前年の作品です。
全曲は大きく2つの部分からなり、 それぞれがさらに2つの部分に分かれています。でも、区分されずに切れ目なく演奏されます。この4つの部分は、古典的なソナタの4つの楽章に対応するが、それぞれを楽章と見るか、2部とするか、大きく1つと考えるかは、見解は分かれるようです。

1 アレグロ・アジタート ニ短調 8/6拍子 ソナタ形式
第1主題は、ピアノとヴァイオリンの疑似ユニゾンで、暗い情熱を持っています。
第2主題は、ヘ長調で、ヴァイオリンによって提示されるもの。再現部の第1主題は省略され、 終結部では両主題が回想され、展開されます。

2 アダージョ 変ホ長調 4/3拍子 三部形式
緩徐楽章で、ヴァイオリンとピアノが美しい旋律を歌い、中間部を経て、主部の再現では、ヴァイオリンの細かい音形がピアノに対置されるもの。

3 アレグレット・モデラート ト短調 8/3拍子 三部形式
スケルツォ楽章にあたり、軽快で落ち着いた様相を持っています。変ホ長調のトリオでは、スケルツォ部の音形を背景にヴァイオリンが歌います。

4 アレグロ・モルト ニ長調 4/4拍子 ソナタ形式
第1主題は、ヴァイオリンによる無窮動で、第2主題は、ピアノのパッセージのうえでヴァイオリンが奏されるもの。
短い展開部と再現部を奏でると、最初の第2主題が回帰して、 絡まり合いながら圧倒的なスピードで終わります。
約22分の演奏なのですが、スピード感があって退屈しないどころか、颯爽としており、ラストに向かっての勢いは凄まじいものがあります。循環の手法もあるそうですが、こりゃー 熱狂的に終われるので、コンサート向けなんですけどねえ。

さて、このCDは、フレンチランス・ヴァイオリン・ソナタ集と題されたミドリさんのCDである。

「みそしぃ〜そみ みそしぃ〜そみ ふぁらどぉ〜そふぁ ふぁらどぉ〜 そしみぃ〜 らどみぃ〜」 
最初は、揺れるようなフレーズで、ピアノもヴァイオリンも、どしら どしら・・・と畳みかけてくる。
この勢いのある迸るような、ちょっぴり暗めの主題は、ピアノもバイオリンも一緒になって、たらら ららら らぁ〜っとユニゾンになって出ていく。ピアノの波打つフレーズが、力強く細かく描かれており、かなり造形的に感じられる。 高音域のヴァイオリンは、美しいし勢いがあってのびやか。
第2主題は、ヴァイオリンで、「れし らぁ〜ど しそ らふぁ〜 そら しぃれど られぇ〜」と、繰り返して歌い始める。
柔らかいのだが、力強く、ピアノの寄せる波に身を任せつつも、強い意思が感じられるものだ。
で、続いて緩徐楽章に入ると、柔らかいピアノに変化していくのだが、そこでも、ヴァイオリンは力強く、引きが強い。

通常2部と言われているところで、CDにもインデックスが設けられている。
ここでは、細やかに3拍子で、まるで、オモチャが動いているかのように、軽やかなキュートさがある。
へえ〜 サン=サーンスでも、こんなフレーズが書けるんだ。「らぁ〜みどら そぉ〜らそふぁ み〜ふぁそらし ど〜」
ちょっとした、チャイコのオルゴール世界のようでもある。(まあ、もっとも色彩的にも、重さも違うのだが)
で、ヴァイオリンは、ピアノの伴奏のリズムをスケートを始めたかのように、軽やかに歌う。ここでは、基本3拍子が、ずーっと続いていくので、自然な拍なのだが、雰囲気が、ものすごく変わっていくのだ。

で、ラストは、これは鮮烈で、猛烈に速く、ここは、抜群のテクのみせどころとなっている。
軽やかさはそのままに、4拍子に変わっていて、するっと流れが、変わっていくところは、とっても面白い。もちろんテクば万全だし、のびて、のびて〜という雰囲気があり、とっても、のびやかに、シアワセを満喫しているという感がしている。
また、ピアノも痛快。しっかり、適度な大きさでアクセントをつけて打音されている。

この構成は、良く考えられている。交響曲3番とよく似てて、4部に分かれているのだが、とってつけたような構成ではなく、1つ前の部分に、理論的に布石が打たれているというわけではなさそうだが、アハハ〜 この流れに身を任せていくのが、 とっても愉快で楽しいっ。こりゃー 抜群の面白さっ。痛快だ。
のびやかに、朗々と歌われて、胸を膨らませてシアワセ感を歌い上げる。でも、これ、無窮動なのだ。
アハハ〜 プロコフィエフのような機械的な世界ではない、サン=サーンスは、無窮動でシアワセ感を描き出す。
すげっ。
ミドリさんの演奏は、清潔で、拍感覚が、カチッとしてて構築性が強いし、歯切れが良く〜 いい意味で、楽曲の構造がわかりやすいものとなっている。スケルツォの場面では、柔らかいタッチだったし、ラストの鮮烈さは、柔らかいタッチのなかでも、 切れ味抜群で、迫力満点だった。
するっと表情を変えていくという、多彩な面を見せていただいたような気がする。
ホント、小品だが、内容盛りだくさんの楽曲で、コンサートでも受けると思うのに、どうも、サン=サーンスは人気がない。
う〜ん、面白いと思うんですけどねえ。
  オーボエ:ハンスイェルク・シェレンベルガー  ピアノ:ロルフ・ケーネン  1988年
Hansjörg Schellenberger  Rolf Koenen

ほぉ〜良いヤン

フランス・オーボエ名曲集 French Oboe Music
カップリング:
1〜3 サン=サーンス オーボエ・ソナタ(作品166)
4〜6 プーランク オーボエ・ソナタ
7 ボザ 田園幻想曲 ファンタジー・パストラール(作品37)
8〜10 デュティーユ オーボエ・ソナタ
11 ベネット アフター・シランクス  (シランクスに基づくドビュッシー無伴奏フルート)
サン=サーンス オーボエ・ソナタ

このCDは、フランス・オーボエ名曲集と題されたもので、サン=サーンスや、プーランクのオーボエソナタが収録されている。
サン=サーンスのオーボエ・ソナタは 、わずか10分程度の小品だが、とても素直で親しみやすい。
ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると

オーボエソナタニ長調(作品166)は、カミーユ・サン=サーンスが作曲した、オーボエとピアノのためのソナタである。
サン=サーンスは、1921年、レパートリーに恵まれていない楽器に貢献しようと考えて、6曲のソナタを書く計画を立てた。結局は、オーボエソナタ、クラリネットソナタ(作品167)、バスーンソナタ(作品168)を完成させた時点 で、亡くなってしまうのですが、いずれも熟練した楽器の扱いが見られ、清澄な響きと簡潔な表現が特徴的な名作で、それぞれの楽器の重要なレパートリーとなっています。このオーボエソナタは、パリ音楽院管弦楽団の首席オーボエ奏者ルイ・バ (Louis Bas)のアドバイスを得ており、彼に献呈されています。

第1楽章 ニ長調 3/4拍子 三部形式
ウェストミンスターの鐘と同じ音形によって穏やかに始まり、中間部は変ホ長調、節度を保ちながらも昂揚するもの。

第2楽章 変ロ長調 9/8拍子
「自由に」(ad libitum)と指示されたカデンツァ風の序奏と後奏がつきます。主部は、ジーグ風のリズムが中心で、色彩的な和声が移ろうもの。

第3楽章 ニ短調―ニ長調 2/4拍子
三連符と16分音符が交錯するトッカータ風の軽快なロンドで、速いパッセージが多く含まれ、オーボエの技巧が発揮されるものです。

1楽章
「そぉみ ふぁし みみ〜そ ふぁみしぃ〜 どふぁそみれ〜 みふぁみぃ〜ふぁそふぁ〜みれどぉ〜」
とっても穏やかで、シンプルな素朴なフレーズだ。
雨音のようでもあり、庭で草花を眺めているかのような、ピアノとともにチャーミングなフレーズになっている。
ピアノも、同じような「らふぁ そど ど れ・・・」と奏でて、オーボエを促す。
いつも鼻が詰まったような音色がオーボエだと思っていたが、ふふっ 鼻は詰まっていても可愛い。
この、いつも半音♭がかかったかのような詰まり具合の音質は、あまり開放感を感じないが、キュートなのだ。

2楽章
「そぉ〜 らそみ そぉ〜 らそみ どぉ〜」「みどら そぉ〜 らそみ そらどみそぉ〜 らぁ〜み そぉ〜」
ヨナ抜きっぽいフレーズで、夕暮れを迎えている田園風景という感じの楽想だ。
赤とんぼでも飛んでいるかのような、すーっと風が通り、夕暮れ時のノスタルジックな感じがする。
ピアノが「どっらっそっ どっらっそっ」とスキップを始める。
オーボエも「みっふぁみ どっれど み〜 そっらそ みっふぁみそ〜」と、跳ねる。
中間部は、まるで、小学校唱歌のような、童話のようなフレーズが間に入ってくるので、とっても親しみやすい。子供の頃の童心に戻ったような、素朴で、素直な気持ちを促してくれる。

3楽章
「しっ みみみみ みみみみ そらしど れふぁそし ふぁふぁ そそそっ みふぁそらしっ・・・」と軽やかに始まる。
軽快で、パパパ パンっ というリズムがいっぱい詰まっている。
で、鐘が鳴っているかのようでもあり、疾風していく感じ。
ピアノが、「ししししっ どどどっ れれれれっ」となっているところに、オーボエが、「みぃ〜そ〜ふぁ〜 みれ〜 ふぁ〜み」っと乗っかっていく。さらっと軽快に駆け抜けていく感じが、さらっとしてて爽やかだ。

フランスものは、ルルーさんのオーボエの方が良いよ〜という方もおられるかもしれません。
ワタシは、オーボエとクラリネットの音色は、どうにか聞き分けられるけれど、オーボエの小品の楽曲に、これから親しみたいと思っているところで、まだまだ勉強不足なのだ。 「管楽器の名曲・名盤」って本には、シェレンベルガーさんの演奏は、まさに楷書体で、理詰めで、一部の隙もないが遊びの部分に欠け・・・って書いてあったが、そうなのかなあ。
クラシックって奥が深い。このCD1枚を聴いただけでは、ダメなのだ。もっと聴かないと。芸術家からお裾分けを頂戴しようと思うと、時間にもお金にも、多少は余裕が要りますねえ。
ハハハ〜 喜んで良いのやら、悲しんで良いのやら。
いや、心の余裕を頂戴しようとするなら、ハイ、凹んでないで頑張りましょう。とほほ・・・。(ナミダメ)

オーボエ:ポール・メイエ  ピアノ:エリック・ル・サージュ  1991年
Paul Meyer  Eric Le Sage

こりゃ良いわ〜拍手

録音状態は良い。クラリネットの音域の広さ、音色の変わり方に、とって驚かされちゃった1枚。とっても楽しい。クラリネットの、しとやかさ、艶っぽさ、コミカルさなど、多彩な面を拝見できて、とても嬉しい1枚である。 
サン=サーンス クラリネット・ソナタ

このCDは、ポール・メイエさんの「フレンチ・クラリネット・アート」とタイトルされたオムニバス盤である。

カップリングは次のとおり。
1〜4    サン=サーンス クラリネットとピアノのためのソナタ(作品167)
5      ショーソン アンダンテとアレグロ
6〜7   ドビュッシー 小品、ラプソディー第1番
8〜10  ミヨー クラリネットとピアノのためのソナチネ(作品100)
11     ミヨー クラリネットとピアノのためのデュオ・コンチェエルタント(作品351)
12     ミヨー カプリス(作品335a)
13〜15 プーランク クラリネットとピアノのためのソナタ
16〜18 オネゲル クラリネットとピアノのためのソナチネ

タイトルどおり、フランス系のクラリネットの小品が収められている。
ミヨーが多いが、サン・サーンスも、器楽のソナタを3つ、オーボエ クラリネット バソンのために書いている。

ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると
サン=サーンスのクラリネットソナタ(変ホ長調 作品167)は、最晩年の1921年にパリで作曲されています。
晩年のサン=サーンスが、ほとんど顧みられてこなかった楽器に、レパートリーを提供しようと考えて書かれた作品で、同時期にオーボエソナタ、バスーンソナタが書かれています。
簡潔なテクスチュアで書かれ、新古典主義音楽に通じる澄み渡った響きが印象的で、ソナタ形式の楽章を含まず(これは3曲のソナタに共通)、古典派以降のソナタの伝統よりも、バロック期の組曲に近い性格を持つもの。

第1楽章 アレグレット 変ホ長調 8/12拍子 三部形式
ゆったりとして牧歌的な主題がのびのびと歌われる。中間部はやや活動的になり、ハ短調を中心に調性が揺れ動く。

第2楽章 アレグロ・アニマート 変イ長調 4/2拍子 軽やかなスケルツォ楽章
ガヴォットを思わせる拍の重心の置き方に特徴があり、トリオではクラリネットの特色を生かした12度の跳躍が用いられる。

第3楽章 レント 変ホ短調 2/3拍子
ずっしりと重く暗いコラールが低音域で提示されたあと、クラリネットの音色の対比を利用し、同じ旋律が2オクターブ上で、ピアニッシモで繰り返されるもの。
痛ましくも美しい旋律です。ピアノによる分散和音の間奏が入り、第4楽章へと切れ目なく続きます。

第4楽章 モルト・アレグロ―アレグレット 変ホ長調 4/4拍子
技巧的で快活なフィナーレで、冒頭からクラリネットによる急速な分散和音とスケールが続きます。
さまざまな動機が入り乱れ、途中では1楽章の主題が変ホ短調に移され、シンコペーションを伴って再現されます。
冒頭の分散和音が、ト長調で戻ってきた後、第1楽章の主題が完全な形で回想され、静かに曲を閉じます。


サン=サーンスが、86歳の頃に書かれた作品だが、すごく軽妙な楽曲で、サン=サーンス自身良い人生だったんだろうなあって感じがする。 まず、作曲意欲は衰えてないし、これだけ、さらっと軽妙に書かれたら文句のつけようがない。

1楽章の最初なんか、とっても清々しい。
「ふぁみ そぉ〜ふぁ らそ しぃ〜ら らふぁ ふぁ〜みれ れふぁみれ そぉ〜みれど し〜どれみ ふぁ〜」と続く。
クラの明るくも、ちょとぴり翳りのあるフレーズで、長調なのに、どことなく神妙さもあり、キュートな出だしである。
すぐに口ずさめて、どこか聴いたことのあるような、とっても親しみやすいフレーズだと思う。
ホント、牧歌的というか、ピクニックに行って、草原でBGMに流したいような感じの曲である。
ワタシは聴いた瞬間、ん? 原曲は、オーボエ・ソナタだっけ・・・。
オーボエ用をクラ用に編曲したのかと勘違いしていた。

メイエさんのクラリネットは、ペラペラしておらず、2楽章の短いパッセージの楽章も、しっかり芯のある音色だ。
鳩が啼いているような合いの手のポウポウ〜っという音が、可愛い。

3楽章は、とても重いフレーズで、これもクラリネットなのか。と思うほど、厳かな音色で吹かれている。
ピアノで「ふぁ〜 ふぁ〜」と奏でられたあと、「ふぁそし みぃ〜ふぁ ふぁそしぃ〜どぉ」と、とっても、とても暗い。まるで葬送曲かと思うほどで、バスクラか、ファゴットの領域に近くなっているのかも。音色は、まるで、アルトサックスに近い。
とてもクラだとは思えないほど。
で、ピアノが、パララパラ〜 と、分散和音を奏でると、いきなり、クラリネットが2オクターブがあがって、同じ主題を奏でていくのだが、これが、驚愕してしまうほどの音色の変わり方だ。
ん? 楽器が替わったの?と思うほど、音色が変わり、がらっと細身の音で奏でられる。
さっきまで、アルトサックスかと思うほどの太いごつい、厳かな音だったのに、今度は、いっきに横笛的な音に変わるのだ。
えーーーーっ! うっそぉー! なにせ、クラリネットの音色の変化に、とっても驚かされる。
これがサン=サーンスの狙いだったのだろう。

4楽章
驚いている間に、次の楽章に移る。
スケールのような楽章で、慌ただしく、いやいや、いつもの明るいクラリネットが戻ってきて、ころころ〜と動き回っているのである。アハハ〜 これが、クラリネットらしいところ。この自由奔放で、縦横無尽なところが、とってもキュートなのだ。
で、最初のフレーズに戻って終わるという、約16分のとても楽しい楽曲である。
ヴァイオリン・ソナタ
1991年 カントロフ ルヴィエ  DENON ★★★★ 
2001年 五嶋みどり ピアノ:ロバート・マクドナルド SC ★★★★
オーボエ・ソナタ
1988年 ハンスイェルク・シェレンベルガー DENON ★★★★
クラリネット・ソナタ
1991年 ポール・メイエ DENON ★★★★
所有盤を整理中です。

「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

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