「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

スカルラッティ 鍵盤のためのソナタ (ピアノ・ソナタ)
Domenico Scarlatti: Keyboard Sonatas (piano sonatas)


アレクシス・ワイセンベルク 1985年 (ピアノ版)
Alexis Weissenberg



録音状態は良い。楽しく、艶っぽく、可愛く弾かれている。
よく似た性格の楽曲が集められているような感じがする。

スカルラッティ ソナタ集 ワイセンベルク
1  ソナタ ト短調 K.450 L.338
2  ソナタ ホ長調 K.531 L.430
3  ソナタ 嬰ハ短調 K.247 L.256
4  ソナタ イ短調 K.109 L.138
5  ソナタ ヘ長調 K.107 L.474
6  ソナタ ハ長調 K.132 L.457
7  ソナタ 変ホ長調 K.193 L.142
8  ソナタ ヘ長調 K.481 L.187
9  ソナタ ヘ短調 K.184 L.189
10 ソナタ ロ短調 K.87 L.33
11 ソナタ ホ短調 K.233 L.467
12 ソナタ 変ロ長調 K.544 L.497
13 ソナタ ト長調 K.13 L.486
14 ソナタ ホ長調 K.20 L.375
15 ソナタ ト短調 K.8 L.488

スカルラッティの作品の分類番号は、2種類
ロンゴさんが分類した、Lから始まる番号と、カークパトリックさんが分類したKから始まる番号がある。
最近は、K.○○○という番号が主流のようだが、なかにはL.○○○としか表記されていないモノもあって、超ややこしい。両方書いておいて〜っと文句 を言いたくなる。きちんと併記されているものを選びたい。

ワイセンベルク盤は、全15曲が収録されている。
のだめカンタービレ(アニメ編) ファイナル〜レッスン2〜のなかで登場していたのが、スカルラッティのソナタL.159・L104なのだが、このワイセンベルク盤には、入っていないのである。

でも、このワイセンベルク盤は、濃密で柔らかく艶っぽい。555曲もある楽曲のうち、演奏家自身が、厳選に厳選を重ねたのか、結構、甘いフレーズが詰まっているのだ。
ポゴレヴィチ盤も良かったけれど、もう少しロマンティックのような気がする。

このCDに収められている楽曲の性格が似ているせいか、15曲がぶつ切りにならず、まとまり感があって、穏やかに聴けるメリットがあるようだ。
全く違う楽曲が、バラバラで収められていると、1曲が3分程度と短いため、せわしく感じるものだが、まあ、この点、するり〜と聴けてしまう。

で、ワイセンベルクさんって言えば、カラヤンとのチャイコとか、ラフマニノフのピアノ協奏曲のイメージが強くて、なんだか勝手な想像だが、ゴージャスで、ダイナミックな演奏家って感じがしていた。
でも、このスカルラッティの演奏は、地味な楽曲ながらも、活き活きしてて、可愛く、こまわりがきいて躍動感があり、とっても彩り豊かだ。意外や意外なんだよなあ。

楽曲そのものも、スカルラッティさんって、イタリア生まれの、スペイン王室で活躍した作曲家だけに、のびのび感があって、可愛く活発な要素も持ち合わせていたんだと思う。
で、意外と、ワイセンベルクさんも、こってり系ではなく、颯爽と格好良く、可愛く弾いている。
ワイセンベルクさんには、ドビュッシーの「ピアノ名曲集」というCDでも驚かされたことがあるが、楽曲に合わせて自在に変化している演奏家のようだ。
楽曲と演奏の意外な組み合わせに驚かされつつも・・・結構、楽しく、ほくそ笑んでしまえる。
ホント、もっとワイセンベルクさんのCDがあれば嬉しいのになあ〜 この巨匠、あまりCDを残してくれなかった。あー 恨めしいっ。
カラヤンとの演奏が、あまりにもインパクト強すぎて〜 変なイメージを持ちすぎてしまったのだが、ご本人は、なかなかに幅の広い演奏家だったんだな〜って、今頃思っている次第。
はあ〜 スミマセンでした。とお詫びしつつ、今になって、ありがたく聴かせていただくという、このスカルラッティのソナタ集である。

ワタシの所有している盤は、ポリドールから出ている「The great collection of piano music」というシリーズの廉価版っぽいCDである。
中古で、ようやくの思いで手に入れた盤である。ありがたやぁ〜
ちなみに、タワーレコードのオリジナル企画「ヴィンテージ・コレクション」の1枚として、復刻版として出ているものもある。

アンドレアス・シュタイアー 1990年 (チェンバロ版)
Andreas Staier

 → 

録音状態は極めて良い。力強い演奏で、バラバラバラ〜んと、野性的というか、情熱的で、ちょっぴり過激。
CDのタイトルは、「スカルラッティ チェンバロソナタ名曲集」となっている。2枚組のBOXもあり。他にも、テルディックに録音している盤がある。

アンドレアス・シュタイアー スカルラッティ チェンバロソナタ名曲集
1  ソナタ 二短調 K.141 L.422
2  ソナタ 二長調 K.118 L.122
3  ソナタ ニ長調 K.119 L.415
4  ソナタ ト長調 K.454 L.184
5  ソナタ ト長調  K.455 L.209
6  ソナタ ホ短調 K.198 L.22
7  ソナタ ホ短調 K.203 L.380
8  ソナタ ハ長調 K.501  L.137
9  ソナタ ハ長調 K.502 L.3
10 ソナタ ヘ長調 K518 L.116
11 ソナタ ヘ短調 K.519  L.475
12 ソナタ ニ短調 K.516 L.12
13 ソナタ ニ短調 K.517 L.266
14 ソナタ ト短調 K.108 L.249
15 ソナタ ニ長調 K.490 L.206
16 ソナタ ニ長調 K.491 L..164
17 ソナタ ニ長調 K.492 L.14 

シュタイアーさんの演奏は、う〜ん。冒頭のK.141が、激しい楽曲だったためか、猛烈果敢な野性的に聞こえて、ぎゃっ。悲鳴をあげてしまった。
かなり力強く、弦をかき鳴らしているタイプのようで、まるで、フラメンコのギターみたいだ。
かなり情熱的で、今風と言えば今風であるが〜 ワタシの耳には刺激的で、特に、左手がバランバランと奏でられており、カフェバーで聴くと、めっちゃ盛り上がるだろうなあ。と思う。それに、超快速である。
明るく、抜けるような青空のもとで弾かれているかのような、すっきり、すっぱり、ヌケの良すぎるような音色で、聴く人によっては、機械的でもあり、まるで幾何学模様の庭園を俯瞰しているかのように見えるのではないだろうか。
まあ、スペインって言えばスペインなので、雰囲気にあっていると言えば、あっているんだけど。
しっかし、全部一度に聞き通すのは、う〜 私的には辛い。目が覚めるかのような音が、バンバン、容赦なく入ってきて、疲れるというのが正直なところ。全体的ガンガンに力強く、伴奏の左手の音がバンバカバンと鳴って、そこに、高音のトリルが入ってくると、うぱっ。風船がはじけるかのような気分になってしまった。
特に、低音の伴奏付きのだと、ガンガンのノリなんだよなあ。
伴奏が、ガンガン入ってこないK.454だと、ほぉ〜 高音域でパラパラ〜と可愛く響いているのだけど。
これは〜、選曲のセンスも必要である。順番に弾いているわけじゃないし、自分のキャラにあった楽曲を選ぶことと、曲の並べ方のセンスが求められるだ。

しっかし、それにしても、シュタイアーさんの演奏は、ちょっと、過激で未来形みたいだねえ。
ワタシ的には、懐古調で懐かしいような音色が、心地良いんだけどなあ。シュタイアーさんの演奏は、威圧的で、優しくないんだよね。超テクの持ち主なのだろうと思う。
最初に聴いた時は、ワタシって古いタイプの人間なのかしらん。違和感が、どーしてもあって。ご勘弁を〜という感じでしたけどね。
でも馴れたら、この超快速バージョンが病みつきになると思う。情熱的ではまる人は、はまる。魔力的な要素もありそうだし、頭のなかでオタマジャクシは、ぐるぐる泳ぎまくり、跳ねまくりである。
音の洪水に浸れることは間違いなさそう。
で、この盤に馴れちゃうと、ピアノ版が、かったるい〜となるかもしれない。ワタシ自身、もっと聞き込まないといけないとは思うが、いや〜。そこまで耐えられるか、ちょっとびびっている。(笑)
使用されているチェンバロは、1750年頃、ドイツのモデルによるキース・ヒル製「グランド・ラピッズ」1982年ミシガン・アメリカ 1982 Keith Hill Grand, Rapids, Michigan, USA

イーボ・ポゴレリチ 1991年 (ピアノ版)
Ivo Pogorelich 



録音状態は良い。キレのある粒立ちの綺麗な演奏。
スカルラッティ ソナタ選集全15曲
カップリングは下記のとおり。

スカルラッティ ソナタ選集 イーボ・ポゴレリチ
1  ソナタ ホ長調 K.20 L.375
2  ソナタ ホ長調 K.135 L.224
3  ソナタ ニ短調 K.9 L.413
4  ソナタ ニ長調・ニ短調 K.119
5  ソナタ ニ短調 K.1 L.366
6  ソナタ ロ短調 K.87 L.33
7  ソナタ ホ短調 K.98  L.325
8  ソナタ ト長調 K.13 L.486
9  ソナタ ト短調 K.8 L.488
10 ソナタ ハ短調 K.11 L.352
11 ソナタ ト短調 K.450 L.338
12 ソナタ ハ長調 K.159 L.104
13 ソナタ ハ長調 K.487 L.205
14 ソナタ 変ロ長調 K.529 L.327
15 ソナタ ホ長調 K.380 L.23

のだめカンタービレ(アニメ編) ファイナル〜レッスン2〜のなかで登場していたのが、スカルラッティのソナタK.159(L104)である。
このアニメを見るまで、スカルラッティのCDは1枚持っていたけれど、全く聴いていなかった。
K159だけは、とても印象に残っていたし、聴いてみようと思ったのだが、所有していたホロヴィッツ盤には入っていない。げっ。無いっ。

スカルラッティのソナタって、膨大な数があり、整理されたモノだけで555曲あるという。
1曲の時間的な長さは、とても短く、3分程度のもの。長いものでも約8分ぐらいだと言う。それにしても、555曲ってか〜 多すぎだ。目眩がする。
それに、分類方法が2種類あって、とてもわかりづらい。うへっ。K.159が入っている盤を探すのに、苦労してしまった。
ちなみに、ファイナル〜レッスン4〜の初見授業の時に弾いていたのは、ソナタK.525(L.188)
同じ時に、リュカくんが弾いていたのは、K.114(L.344)とのことだが、この曲は、買ったポゴレリチ盤には、収録されていない。
のだめ風に叫ぶなら、なみだめで、ぎゃぼーん!である。

それにしても555曲から選ばれる曲って、宝くじにあたるような確率ぐらいで、結構バラバラ、、、
これじゃ 泣いてしまう。スコット・ロスさんというピアニストが全曲録音しているらしいが、お値段は約3万円。555曲も聴けるワケがないので、これじゃ買うわけにもいかない。

まっ そんな経緯で、ポゴレリチ盤のソナタ選集に入っていることをつきとめて、買ったわけだが・・・。
聴き始めると、結構ノリノリなのだ。バッハの曲とは、似ている感じはするが、DNAが違うって感じで、こっちは、ラテン的である。むふふっ 面白い、楽しい曲が多い。開放的で、ぴよょょ〜ん。と弾んで飛んでいってしまう。ポゴレリチさんの演奏は、もちろんピアノバージョンだし、この曲に限っての感想だが、テンポは速い。
繰り返しのフレーズだが、強弱をつけて、音色をかなり変えている。録音状態も抜群に良いし、粒立ちも抜群に綺麗で見事だ。
「らそふぁ ふぁみれ れみ ふぁみみ〜」 トリルの綺麗なこと。
つるん〜っと転がっている。連続トリルの技が凄いし、音と音の離れ方が綺麗だし、指が落ちてバウンドしているみたい。
フレーズのなかで、極めてストンっと落ちてくる音がある。
そして、落ちてきては、真上に弾んでくるような感じで、「れっ れっ れっ」と続く高音の音や、「どっ みっ」と際立って飛んでいく音が聞こえてくる。
もちろん、音は色彩的だし、指の離れ方が綺麗っというか、離弦が速いというか。音の消えていく感じが、すばやい。スマートだ。
テクのことは、さっぱりわからないが、超快速だが心地良いし、右手の跳躍というか、パラパラ〜としたなかに、飛んで跳ねている音や、左手の跳躍、そして「ど〜ら ど〜ら」というような伴奏型の音。
テンポに揺れが少ないし、ホント、綺麗ですねえ。(感心してしまって〜 それで終わってしまった)
まっ これからも、L159だけでなく、聞き込んでいきたいと思う。とにかく、全部は聴き通せないと思うが、ふっとした時に手に取りやすい楽曲なので、気軽に、繰り返して聴いていきたいと思う。
1962〜8年 ホロヴィッツ ピアノ版 SC  
1975年 ケフェレック ピアノ版  
1985年 ワイセンベルク ピアノ版 ★★★★★
1990年 アンドレアス・シュタイアー チェンバロ harmonia mundi ★★★
1991年 ポゴレリチ ピアノ版 ★★★★★
所有盤を整理中です。

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