「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

シューベルト アルペジオーネ・ソナタ(チェロ・ソナタ)
Schubert: Cello Sonata"Arpeggione" D.821


シューベルトの「アルペジョーネとピアノのためのソナタ」(作品D.821)は、1824年に作曲されました。
あまり馴染みがないので、ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら

このソナタは、アルペジョーネのための作品では、今日、現存する唯一の作品とのこと。で、アルペジョーネとは、チェロより少し小型の6弦の楽器です。サイトを放浪してみたところ、チェロのようにお尻の部分にエンドピンがなく、両脚の膝頭で楽器を挟んで、弓で弾くって感じです。
このソナタは、アルペジョーネが発明された翌年に作曲されており、アルペジョーネの演奏に通じていた知人ヴィンチェンツ・シュースターから、委嘱を受けて作曲されたのではないかと考えられています。シューベルトの死後1871年に出版されるまでに、アルペジョーネは姿を消してしまったので、今では、もっぱらチェロ・ソナタ、ヴィオラ・ソナタに編曲して演奏されています。3つの楽章で構成され、演奏時間は約30分です。

第1楽章:Allegro moderato
第2楽章:Adagio
第3楽章:Allegretto

なんでも、編曲に際して苦慮されるのは、チェロやギターが、アルペジョーネに比べて音域が狭いことで、チェロにとっては、高音域はかなり苦しいのだとか・・・。演奏者のご苦労は大変なんでしょうが、歌曲の王らしい、歌心満載の楽曲です。

チェロ:オーフラ・ハーノイ ピアノ:マイケル・デュセク  1987年
Ofra Harnoy   Michael Dussek   

いたってフツウ

録音状態はまずまず。ちょっぴり温和しい。もう少しだけメリハリが欲しいかも。
カップリング:
1〜3 シューベルト チェロ・ソナタ(アルペジオーネ)
4〜6 プロコフィエフ チェロ・ソナタ
1楽章
アレグロ・モデラート イ短調 4/4拍子
冒頭は、ピアノで、「しぃ〜 どぉ〜れしぃ どれみ ふぁ〜し そぉ〜しぃ〜ふぁ しれふぁ〜み みふぁど み〜れ・・・」
と、奏でられる。
同じ主題を、チェロで奏でていく。「しぃ〜 どぉ〜れ しぃ〜 どれみ ふぁ〜し そぉ〜し〜ふぁ ふぁしそ ふぁ〜み・・・」
これは、ちょっぴり哀しい歌ですねえ。
このフレーズが終わると明るく色彩的に変わり、第2主題となって、「れどみれ れどみれ れどみれ しふぁっふぁ〜 しふぁっふぁ〜」と、リズミカルに歌う。とてもチャーミングなのだ。
暗いのか明るいのか、あまりハッキリしないところが、この作曲家の特徴なのかな〜 短調から長調に、するりと変わって、チャーミングになるのだ。典型的なソナタ形式で、繰り返されており、ラストは、哀愁を込めて終わる。

2楽章
アダージョ ホ長調 4/3拍子
ピアノの伴奏で、チェロが、「どぉ〜ふぁ〜そ らぁ〜〜 どぉ〜らぁ〜ふぁ そぉ〜」
「どぉ〜ふぁ〜そ らぁ〜〜 どぉ〜れし らそふぁ〜」
「そそそ そらしらぁ〜 しど〜 みれ どぉ〜」
「そそそ そらしらぁ〜 られ〜らし どぉ〜 しそみいれど どふぁそ らぁ〜・・・」
完全に歌の世界である。

3楽章
アレグレット イ長調 4/2拍子
先の2楽章に引き続いて演奏される。
チェロのなだらかな旋律で、「しぃ〜どれぇ〜し ど〜ふぁふぁ〜れ そ〜み ふぁ〜れ どしられぇ〜」と歌われる。
主題が繰り返された後、ピチカートで、「っしっしそ っしっしっそ しっしそ そ ふぁふぁれっしっ」って感じで、舞曲風のフレーズが登場する。どこの舞曲なんだろ。主題が終わる都度、ぴっ!と音を締めて、次の主題に移っていく。
軽快であるのだが、直ぐに沈み込んで、哀愁が漂ってくる。
翳りのあるフレーズが呟きのようにもあり、自分を励ますかのように歌い始める。

総体的に、とてもシンプルで、歌曲風のフレーズが多く、親しみやすい楽曲です。もし、アルペジオーネという楽器が衰退せずに残っていたら、この曲も、もっと有名だったかも〜 一度耳にすると〜 結構、ハミングしながら歌えちゃう。
チェロだけでなく、チェロとギターで演奏されたCDも聞いたことがあり、結構、編曲されてコンサートでも取りあげられる機会は多いのではないだろうか。

オーフラ・ハーノイさんのチェロは、CDジャケット写真のように、華やかさが漂うのかと思ったが、意外と渋い色調で歌う。
テンポは、幾分ゆったりめ。もっと、ふくよかに〜声を震わせるようにして演奏するのかと思っていたのだが、意外と、おとなしい感じだ。ピアノの方も、伴奏型でおとなしい。
録音状態も、さほどクリアーではないし、全体に平坦で、もう少しメリハリ感が欲しい気がする。

ヴィオラ ユーリ・バシュメット ピアノ:ミハイル・ムンチャン  1990年
Yuri Bashmet  Mikhail Muntian

あれ〜変 だよ。

録音状態はまずまず。
チェロの音程から1オクターブあがってのヴィオラでの演奏である。


カップリング:
1〜3 シューベルト アルペジオーネ・ソナタ
4〜7 シューマン おとぎの絵本
8    シューマン アダージョとアレグロ 変イ長調(作品70)
9     ブルッフ コル・ニドライ(作品47)
10    エネスコ 演奏会用小品

このCDは、バシュメットさんのヴィオラによる、アルペジオーネ・ソナタが収録されている。
チェロとは、ちょっと違って、1オクターブあがっての演奏だ。ところで〜 ヴィオラが主役になる楽曲は、何があったっけ?
ベルリオーズのイタリアのハロルドは、すぐに思いつくのだが、そこから続かない。 川本嘉子さんのヴィオラで、イタリアのハロルドを、京都市交響楽団の定期演奏会で拝聴したことはあるのだが、それ以外に、ほとんど聴いたことがないし、もちろん、単独では〜 無いに等しい。

弦楽四重奏を聴く際にも、ヴァイオリンとチェロの間に挟まれ、両方の楽器の音色にかき消されしまって、なかなかに、その存在を聞きわけるのは難しい。 正直言って、耳で、ヴィオラの旋律を追う〜ということもなく、漫然と聞いてしまっている。
弦楽四重奏曲だって、感想を書くときは、ヴァイオリンとチェロの音だけで〜 ヴィオラの音色に艶があり〜とか、豊かなヴィオラに支えられ、弦が豊かに響いているとか〜 甘くて渋いヴィオラに聴き惚れた。なーんて、コメントは書いたことがない。
うっ・・・ これは、まずい。

ウィキペディア(Wikipedia)で、ヴィオラのことを改めて調べてみたら・・・
ヴィオラまたはビオラは、西洋音楽で使われるヴァイオリン属の弦楽器である。
長い間独奏楽器としてはほとんど無視された存在であったが、近代以降では独奏曲も数多く作られるようになってきている。合奏や重奏の中では中音部を受け持つ・・・いう記載があった。

あらら〜 ソロ楽器としては、ほとんど無視された存在だって。
ヴィオラにとっては、情け容赦のない、きつ〜い遠慮のないコメントだと思うが、正直、ワタシも全く同じことをしてきたわけです。あっ 別に、意識して無視したわけじゃーないですよ。
その存在に気づかなかった、意識して見ていなかった。(聴いていなかった) これって、無視していたに等しいってワケか。

で、音は、中央ハ音のすぐ上のイ(A4、ラ)音から、完全5度ずつ下に向かって、ニ(D4、レ)、ト(G3、ソ)、ハ(C3、ド)であり、第4弦のハ音は、中央ハ音の完全8度(オクターヴ)下の音となる。
この調弦は、ヴァイオリンより完全5度低く、チェロより1オクターヴ高い・・・とあった。
う〜ん、ど素人には、この違いは、かなり微妙っていうか、う〜ん。
5度の差が大きいのか、小さいのか、わからないが、かなり怪しい。聞きわける自信がないのだ。
もちろん、プロの方とロバの耳のようなワタシの耳では、できが違うので、どうか、ご容赦いただきたい〜 (謝)

あと、ヴィオラが活躍する楽曲は、J・S・バッハのブランデンブルク協奏曲第6番
テレマンのヴィオラ協奏曲、ベルリオーズのイタリアのハロルド、シューマンのおとぎの絵本
ヴィオラ・ソナタは、ブラームス2曲、メンデルスゾーン、ヴュータン、グリンカ、ヒンデミット、ショスタコーヴィチが書いている。
協奏曲は、テレマン、ウォルトン、ヒンデミット「白鳥を焼く男」、ペンデレツキ、シュニトケが書いているそうである。
まあ、他にも、あるのだろうが〜 

このシューベルトのアルペジオーネを聴きながら、この曲だって、チェロで演奏されることが多いのだ。
チェロにもヴァイオリンにも挟まれて、食われちゃっう楽器のようである。まあ、第2ヴァイオリンだって、相当に冷や飯食いの立場だと思うが。
日曜日、TVで、NHK交響楽団の演奏を拝聴するが〜 木管や金管の演奏者の方が、いつもTVでは大写し扱いなのに、弦5部は、その他大勢のときしか、TVに写してもらえない。演奏後に指揮者が、オケのメンバーを褒めて立たすときも、その他大勢扱いだ。今後は、もうちょっと〜 意識してヴィオラの音を聞いてみたいと思う。
1987年 オーフラ・ハーノイ   ★★★
1996年 ミッシャ・マイスキー    
1990年 バシュメット (ヴィオラ) ★★★★★
所有盤を整理中です。

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