「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

シューベルト ピアノ・ソナタ第4番・13番・16番
Schubert: Piano Sonatas No.4, 13, 16


ブレンデル 1982年
Alfred Brendel



録音状態は良い。さっぱり系で、可愛いフレーズが綺麗に弾かれている。
つかづ離れず〜 ちょっと距離感があって、好ましい。

← ブレンデル シューベルト:ピアノ作品集7枚組BOXより
 
シューベルト ピアノ・ソナタ 第4番 D.537

1楽章
「ふぁっ ふぁ〜みれ れ〜どし ら〜しどれ み〜ふぁ〜そ〜」
「ふぁっ ふぁ〜みれ れ〜どし ら〜しどれ み〜ふぁ〜そ〜 そら〜」
「らっ ら〜そ ふぁふぁ そ〜しら〜 そ〜しら〜」
冒頭のフレーズだけが、とっても印象に残るのだが、あとは、う〜ん。
「そ〜 し〜 ら〜 れ〜   そ〜 し〜 ら〜 れ〜」

大変シンプルなのだが、どことなく不安な不安定なフレーズが続く。
序奏なしのシチリアーノのリズムだと言うんだけど、う〜ん。
「み れ ど ど し ら〜」という下降音階の主題がオクターブで流れてくるというのも、う〜ん。
シューベルトのピアノ・ソナタって、全部で21曲あるというのだけど、あまり巷には流行って無くって、その多くが未完とのこと。後期のソナタは、結構、市販されてて出回っているが、ワタシ的には、全曲を聞き通す自信も、気力もなく、つまみ食い程度で聴いている。
1楽章は、冒頭のフレーズが、主題として強いが、中間部は、翳りのある思い出に浸るような感じで、ふわ〜っと流れてしまう。
つい眠くなってしまうのだけど、疲れている時には安らぎのようなモノも感じるので、とても不思議だ。
ブレンデルさんの演奏で聴くと、幾分、粒立ちも煌めきもあるのだが、全体的には、彩度を抑えてて、でも、やっぱ、綺麗さがあって〜 左手の中低音域のくすみと、右手のキラっと光る綺麗さが、うまくバランスが取れているというか、相反する質を、双方持っているので、嬉しいかな。
全体的に沈んで、くすんで、シミのように沈殿されるのは、ワタシテキには悲しい。聴いててシンドクなってしまうのである。
楽章最後には、冒頭のフレーズが出てくるのだけど、これは堂々としたもの。
一度聴いたら、耳に残るし・・・。全体的には、シンプルだけど、抒情的というか、呟きがイッパイ詰まっていて、浪漫的だといえば、まあ。歴史的に見れば、ロマン派の先駆らしくなっているんだろうけど、

2楽章
まるで、白黒映画のキュートなバックグランド音楽みたいだ。
子供の童謡のような、歌謡的な雰囲気で、左手が、ブンチャ ブンチャ と伴奏が入っている。
「どっ〜 ふぁ〜 みふぁ そぉ〜らふぁ ら〜そ」
「ど〜 ふぁ〜 みふぁ そぉ〜 らし し〜ら〜」
「ど〜れ どしそ し〜ど ふぁそら そそそ しら〜ら そそそ しらふぁ〜」
「ど〜れ どしそ し〜ど ふぁそら そそそ しらら〜 ど そそっそ しらふぁ〜」

優しい可愛いフレーズが続くので、昔のレコードを聴いているような、まろやかな雰囲気がある。
転調を繰り返してて、とらえどころのない雰囲気も漂うものの、主題の可愛さに、ほろり〜。
左手の伴奏が代わり、少しリズムが変わるが、しかし、ピアノの小品練習曲みたいで、ピアノ・ソナタとしては、ものたりないかもしれない。

3楽章
快速なユニゾン型のフレーズが続く。「し〜 どれみふぁ〜 し〜どれふぁそ〜」
「ぱ〜ららら ぱ〜ららら〜」というフレーズが繰り返されて終わったら、「ぱぱぱ ぱぱぱ ぱ〜」
いたってシンプルで、素人臭く、これだったらワタシでも弾けるわぁ。と思いがちなんだけど。
転調するフレーズが、なんとも、くすんで、滋味なのだが、可愛い飛び跳ねるフレーズが間に挟まってて、この気分の変わる可愛さが、いとおしく感じる。妖精のように気まぐれで、どこへ飛んでいくのやら・・・。
シンプルなフレーズで、平明だし、口ずさんで、パラパラ〜っと音を奏でているような自由さがある。
あまり、もりあがらないままに終わってしまうのだが、闊達ではないまでも、ここは平和だ。
平凡だけどシアワセという感じだろうか。
ブレンデルさんのピアノは、カチカチではないし、きままさ加減も適度かと思う。
暗いジメジメした感じは全く受けないし、この曲自体の可愛さもあり、聞きやすい。

ピアノ・ソナタ 第13番 D.664

1楽章
「れ〜みふぁ み〜れどれふぁ そらしど〜れ みそどふぁれ〜」
「れ〜みふぁ みれどれそ〜 どれみみ ら それみふぁ〜し」
「し〜どれ  れ〜みどれふぁふぁふぁ〜」
ブレンデルさんのピアノは、軽やかで少女のような可憐な響きで彩られており、ぱららら〜っと進んでいく。
シューベルトのピアノソナタには、苦手意識があって、クラっ。のひとことで片付けてしまっていた。
メロディーだけをす〜っと聴くなら、わかりやすい。シンプルなフレーズが続く。でも〜、聞き込もうとすると、やっぱり、シューベルトは暗い。暗いだけならまだしも、なんか、落ち込ませてしまう怖さがあって、できたら避けたい気持ちが強い。
まっ それでも、ブレンデルさんのピアノは、まだ聴ける。← 不遜な言い方だが〜 
内田さんのアプローチから比べると、ブレンデル盤は、ノー天気と言われそうだ。でも、私的には、虚無感が漂い、聴いたら鬱になりそうな楽曲は苦手である。
アプローチとしては、内田さんの方が正解なんだろうと思うが、できるだけ、こんな楽曲は避けたい気分の方が強いし、苦手だと決めつけて、今後、聴かないよりマシなんだけどなあ。ってなわけで、ブレンデルさんのピアノは、一般向けで、まだ聞きやすいと思う。
で、意識して、する〜っと聴いてしまったのだが、当初は可愛い雰囲気があるのだが、やっぱ、どんよりした空気感が漂ってくる。内田さんのような脱力感に襲われるところまではいかないが。
日曜日の午前中なんぞに聴くと、う〜ん。やる気が無くなって、寝てしまいたい。そんな気持ちにさせる。

2楽章
「ど〜 ししししぃ みそみ ど〜ししししぃ・・・」
まだ幾分かは、乾いた空気が漂っているが、寂しく、うじうじ〜っとした雰囲気がある。ただ、主題が替わり、「ふぁ〜み みみみみ〜 らどらど ふぁ〜み みみみみ〜  し〜ら らららら〜」
というフレーズになると、ちょっと青空が見えてくるのだが、しかし気が塞ぐようだ。
逡巡している様を、ブレンデルさんのピアノは、少し慰めを持って語っているような気がする。

3楽章
爽やかに「どしらそふぁみ れれれっ みそふぁ〜れ」と、語りかけてくる。
語尾を弾ませながら、許される範囲でリズミカルに演奏されているような感じだ。底抜けに明るいという雰囲気ではないので、この頃合いが、相当難しいと思う。
ブレンデルさんのピアノの音色は、くすんではいるが、オチャメな要素が含まれているので、救われる。
だれっとした弾き方ではなく、キレがあるので、粒立ちもわりと良く、ワルツ風に奏でられるところでは、爽やかである。

ブレンデルさんのピアノは、内に内にと、ずぶずぶ〜には入り込まない感じだ。
普通の人は、これぐらいで良いのではないだろうか。あまり、ずぶずぶ〜と陰鬱に奏でられるのは、私的には好まない。まっ ゲイジュツカとしては、このアプローチじゃ、きっと甘いんだろうけど。
内田さんのピアノは、怖いっ。キワキワまで追い込んで、追い込まれたなかでの〜演奏が、本来だろうとは思うが。聴き手も引きずりこんで行く。
それに比べて、ブレンデルさんのピアノは、つかず離れず。
まっ、聴き手にとっては、たまさかの、休日の午前中に聴く音楽じゃないのかもしれないな。
それにしても、13番で、この調子なのだから、後期の作品を聴くと、どうなることやら。

内田光子 2001年
Mitsuko Uchida



録音状態は良い。虚無感を感じさせ、空しい世界に没入させてしまいそうな怖さがあり、ためらいがちな心情が描かれている。

カップリング:シューベルト ピアノソナタ第4番D.537、6つのドイツ舞曲D.820、12のドイツ舞曲(レントラー)D.790
ピアノ・ソナタ 第13番 D.664

1楽章
「れ〜みふぁ み〜れどれふぁ〜 そらしど〜れみそどふぁれ〜」
「れ〜みふぁ〜 みれどそ〜 どれみみ それみふぁ〜し」
「し〜どれ れ〜みどれふぁ〜  れ〜み どれみれどれ〜・・・」
シューベルトのピアノソナタは、簡単そうに聞こえて、なかなか〜つかまえどころのない楽曲である。
暗くて〜 嫌だっ というのが、昔からイメージにあって、はっきり言って苦手である。
そのなかでも、まだ明るい、親しみやすい13番を聴いてみようと思ったのだが・・・。
少女のような可憐さ、清潔さ、かわいさがあるのかと想像していたのだが、げっ。違うやん。大違い。
内田さんのピアノは、ふぅ〜 なんか空しいような気分になってしまう。
世間の空々しさに飽きて、秋空を眺めているような、そんな虚無感が漂っている。
うっ やばい・・・と、一瞬構えてしまった。
こっちがツライ時に、引きずり込まれてしまうような気がした。でも、聞き進むと、自然と、リラックスできるようなところもあって、不思議な癒され感が出てくる。う〜ん。同質化してくるのだろうか。
「れ〜みふぁ み〜れどれふぁ〜」というフレーズが繰り返されているが、このフレーズを聴くと、肩の力が抜けてしまう。
ピアノの音は、渋いっ。暗めで。ずしっとした感じはせず、形のない、まるで風のようだ。
安らぎとか安心とか、安定って言葉ではなない。そんなモノ、自分で見つけなさいよ〜と言われてしまいそうな、突き放されそうなムードがある。
で、シンプルな音型であるのに、するり〜と抜ける。
なんだか言葉は悪いが、妙な脱力感がある。
しっかし、脱力状態で続いていると、恐ろしいような、メチャ力が入ったフレーズが登場する。
「れみふぁそらしどれみふぁ ふぁふぁふぁ〜 しどれみふぁそらし ららら〜」 ガツンと一発カツを入れられる。また、冒頭の主題に戻るが、今度聴くと、ちょぴっと明るくなっている。

2楽章
「ど〜 ししししぃ みそみ ど〜ししししぃ・・・」
なーって、暗くてジメジメしているんだろう。ししししぃ〜と繰り返されると、鬱っぽくなってしまう。
形が無くなってしまって、いくような気配がある。
自分が、段々と、ちっぽけな小粒になってしまって〜 あ〜ん。消えてしまいたいような気分にっ。
で、調が変って、ちょっと明るく変化する。
「ふぁ〜み みみみみ〜 らどらど ふぁ〜み みみみみ〜  し〜ら らららら〜」
優しすぎるんだろうなあ。内田さんのピアノを聴いていると、シューベルトさんって、優しすぎるんだなあ。
で、自分が傷ついてしまう。そんな風に勝手にイメージしてしまう。
ああ〜 シューベルトやシューマンを聴いていると、自分の優しさを試されているような気がする。
(今や文学青年のように、浪漫を追い求め、夢想だけでは生き残れないっ。)
(いや、夢を持て。がむしゃらさが必要なのだ!)
なーんて風に、心のなかで葛藤が湧き起こってしまう。
この楽章は、調が変わり、暗さ明るさが交錯して、しんど〜い。
内田さんのピアノは、そんなことアタリマエでしょ、と言わんばかりに問題を突きつけてくる。

3楽章
「どしらそふぁみ れれれっ みそふぁ〜れ  どしらそふぁみ れれれっ どみれし〜」
「そしら〜しぃ そしら〜しぃ れみふぁそらしどし〜 そしらし〜」
この楽章は、可愛く楚々としたフレーズで、「れれれ みそ〜ふぁみ」と弾んでいる。ようやく明るくなって、嬉しいっ。はあ。ほっとする。モーツァルト風に転がっていくが、でもやっぱ陰影があり。
内田さんのピアノも、語尾が跳ねているっとは、ちょっと言い難く、高音域にも渋さが残る。
キラキラした音が欲しくなってしまうのだが、これがシューベルトなのだろうか。
「し〜ど ら〜そふぁ ふぁししっし れ〜 ふぁしっしふぁ〜」
ためらいがちな明るさ、明るく振る舞っているような、そんなけなげさも残っているようである。

内田さんのピアノは、渋く、苦みがあり、風のように通り過ぎながら、虚無感を感じさせる。この楽曲の親しみやすさが影を潜め、揺らめき、ためらう心情が描き出されていて、ある意味怖いっ。

ラドゥ・ルプー 1979年
Radu Lupu  



録音状態は良い。さらっとしているようで、じめっとし、強いかな〜と思ったら、メチャクチャ落ち込む振幅の大きさで、う〜ん。ワタシ的には、どうもやっぱ馴染めず、逃げ出したくなってしまった。

カップリング:シューベルト ピアノ・ソナタ18番D.894 1974年
ピアノ・ソナタ 第16番 D.845

ハッキリ言っちゃって、シューベルトは苦手だ。
たまたまCD棚を整理していたので、CDを手にしたが、普段から積極的に聴くという気持ちにならない。だって、暗いから・・・。ハイ、メチャクチャ単純な理由ですけれど、ホント暗いんですもん。
だが、このルプーの演奏だと、まだ聴ける方かな〜と思う。
ワタシ的には、まだ許される範囲内かもしれないかも。

どことなく、すっきりと清潔で爽やかにも感じられる場面があり、思っていたほど暗くジメジメした演奏ではなく、さらり〜っと叙情的に弾かれている。(←ようにも聴けるが、なかなか、これも曲者)
確かに暗いのは暗いのだが、ちょっと寂しくなった秋から、冬への季節の移ろいのように感じられる面がある。
まっ しかし、ふわふわ〜している場面や、逡巡している場面もあるが、強いタッチで、キッパリ、杭を打つみたいに強く打音されている場面もあり。活力が湧いてくるフレーズも演奏されている。
この主題の使い回しのようなフレーズが、場面場面で、表情が変わるのには、やはり驚かされる。
「・・・らふぁっ らふぁっ しっし〜ど しし〜ど しし〜ど しっ しっしふぁ ふぁふぁふぁふぁ」
「らぁっ〜 どどどど どしどしどし らぁっ〜 どしどしどれ」「どぉ〜 どどどど みれみれみれ・・・」

う〜ん。まあ、何度も繰り返されて執拗な主題だし、ここまで振幅激しいのは、う〜ん。疲れるなあ。と正直、この楽曲を受け止めざるを得ないのだが・・・。
不可思議で、つかみどころのない、どこか躁鬱のような、強さと弱さ、落ち込み方の激しい演奏で、あまり主体的に弾かれると、うわ〜 止めてっ。と叫びたくなってしまう。
まあ、ジワジワ、ボディーブローが効くように、ルプーさんの演奏は効いてくるのだが・・・
主題の表情づかは、まだ、さらっとしてて〜 なんとか聴けるかな。と思う。

内田さんの演奏と、どう違うのか、すぐには聞き比べられないのですが〜 のめり込み、一緒に傷つく内田さんの方で、まだ距離感は、ルプーの方があるかな。って思う。
内田さんの演奏は、一緒にズブズブになって憔悴して尽き果ててしまうので、怖すぎ。
この楽曲より13番は、怖くて〜ダメでした。(ワタシ的には、トラウマ状態になっている)

でも、やっぱり 楽天的な、ワタシには、つきあいきれない・・・。シューベルトは、ダメであります。
キチンと向き合って聴かないといけないとは思うのですが、心の病を持つ子と向き合うのは、その筋の先生方に任せたいと思います。 また、いずれ聴ける時が来るかもしれませんが〜(いや、やっぱり聴きたくない)

内田光子 1998年
Mitsuko Uchida

録音状態は良い。
詩情豊かに、柔らかく優しく、ひとり遊びをしているシューベルトに寄り添っているような感じがする。

カップリング:シューベルト ピアノ・ソナタ第9番D.575

ピアノ・ソナタ 第16番 D.845

TVドラマ「のだめカンタービレ〜レッスン9〜」のなかで、のだめちゃんが、マラドーナ・ピアノコンクールの第1次予選で、課題に選んだ曲、シューベルトのピアノソナタ第16番。
まっ TV「のだめ」の影響がなければ、私的には、恐らく聴くことがなかった楽曲だと思う。

そういえば、TVドラマのなかで、のだめちゃんも言ってたなあ。
ハリセン(←ピアノの先生)に、「おまえ、シューベルトは、メッチャ苦手なんとちがうか〜 なんで、1次の曲、シューベルトにしたんや」と訊かれ、のだめは、「なんでって なんとなく、つきあった無いタイプの人と、つきあってみたくなったというか、そんな感じです」と答えて。
「アホかぁ〜 つきあったことのあるヤツと、つきあえぇ〜」って、先生に怒られていたっけ。
千秋先輩に「シューベルトは、なかなか気難しい人です。がんばって話しかけても、なかなか仲良くなれません」ってメールしていたが、これ同感である。
私的にも、シューベルトが、超苦手である。嫌いといっても過言ではない。肌にあわん。
こいつ、暗いやっちゃ〜なのだ。
でも、DVDに録画したものを繰り返し見ているうちに、冒頭ばかり耳に馴染んでしまったため、ついに聴くことにした。
何故か、CDラックに当該CDがあった・・・。(えっ あるのかっ。← 顔に斜が入る)
つきあったことの無い人・・・ んじゃ、私もシューベルトにトライして聴いてみるかぁ。ってワケである。

1楽章
「れどし ふぁ〜どらふぁ ふぁふぁふぁふぁ どっし〜」
「みれど そ〜みどら らしど れふぁし〜 しどら〜」
「ふぁしれ ふぁしれ〜」
冒頭から、憂いの入ったフレーズで始まるが、途中トリルが入っているし可愛さが残っている。
内田さんのタッチは、硬くなく、ペダルを使って夢想的に弾かれている。
「し〜ららららら (どっしどっしどっし) ららららら (どっしどっしどっれ)」
「ど〜れれれれれ (ふぁっみふぁみ) れれれれれ(れっそれっそふぁ)」
意外やソフトタッチで、ソフトフォーカスが入っているほど、レースのカーテンのようにフワフワしている。
もっとも繰り返しの部分は沈んで、のだめがガクリと肩を落として歩いているように、くたびれてしまっているが。でも、なんだか草原で、おままごと風に遊んでいる雰囲気がある。
でも、やっぱ暗いっ。
おいっ 沈むな〜っと言うと、浮かんでくるのだが、また、ずぶずぶっ・・・と沈んでいくヤツなのだ。
「し〜(ふぁふぁふぁふぁ)〜ど し〜(ふぁふぁふぁふぁ)〜ど し〜れ れふぁ〜」
同じ音で、同じようなフレーズが執拗に繰り返され、ドボンっと落ちる。
あ〜っ やりきれんっ。もう1楽章で終わりじゃ。もうええワイ。

で、別の日に2楽章を聴いたが、う〜ん。
3楽章も、スケルツォではあるが、もっと快活であってくれ〜っ。
4楽書に至るや、また1楽章が戻ってくるようで、まだウツウツと悩んでいるのか。もう、ええ加減にしてくれって言いたくなるようなロンド形式である。
思考が、スパイラルのように上昇せず、いつまでも水平線で、とどまっている。
小田原評定のように、いつまでも結果が出ない。出口がない、そんな感じだ。
シューベルトのピアノは、私小説的とは言わないが、いつまでも1人遊びである。
相手が要らないんじゃーないかと思う。他人に聴かせようというタイプの作曲家ではないのだろうなあ。と思う。しかし、うっ つきあいきれんっ。とは思うが、また、こいつの様子を見に来なければ・・・と思わせるところもあり、不可思議な気分だ。 余計、やってられん。

あっ 内田さんのピアノが、どうのこうのと言うわけではない。それ以前の、私的シューベルト感なのだ。
内面的に暗い。でも、1人遊びが好きなのだろう。自分ひとりのなかで、遊べるタイプなんだろうと思う。少なくとも、どうだ、俺さまの曲、すごいだろう〜 なーんて言うタイプじゃない 。
で、内田さんのピアノは、ひとり遊びの好きなシューベルトを、詩情豊かに、柔らかく優しく包み、ちょっと距離を置きつつ、いや〜 どっぷり、つきあっているのかもしれないが〜
まっ、優しい目で、寄り添っているような感じがする。
少なくとも、仕方ないわねっ。といいつつ、見守っているような母性本能的なモノを感じる。
ピアノ・ソナタ第4番
1982年 ブレンデル   Ph ★★★★
ピアノ・ソナタ第13番
1982年 ブレンデル   Ph ★★★★
2001年 内田光子     ★★★★
ピアノ・ソナタ第16番
1979年 ルプー   Dec ★★★★
1998年 内田光子   Ph ★★★★
所有盤を整理中です。

「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

Copyright (c) mamama All rights reserved