「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

ショパン 練習曲(エチュード)、24の前奏曲
Chopin: Etudes Op.10, Op.25 24
Prélude Op.28


ポリーニ 1972年
Maurizio Pollini

録音状態は良い。ピアニストではないので、テクニックについて、どこが、どう完璧っ。とは言えないが、 すごいテクニックらしい。とは感じる。無駄のない機能美と抒情性で、迫力もあり圧倒されることは間違いない。
エチュード 作品10、25

練習曲(エチュード)

ショパンのエチュードと言えば、ポリーニ盤がダントツに有名のようだ。
名盤として必ず登場するのだが、素人の私には、テクのすごさは表現できない。どこが、どう凄いのか、弾いたことがないので、よくワカラナイのが実情だ。
でも、素人でも聴いてみると、冒頭から、そのスピードの速さと、迫り来る迫力に圧倒される。
そのくせ、ショパン特有の甘い香りがしてくるし・・・。う〜ん。こりゃ魅力的。
練習曲とは言うが、なかには有名な楽曲もあるし、素人でもその楽曲の魅力に取り憑かれてしまう。
ポリーニ盤は、磨き抜かれたような音色の綺麗さ、タッチの強靱さ。筋肉質で、効率的で、贅肉のない無駄のない動きがイメージされる。
そう〜例えると、運動選手。それも陸上選手のように、ホップ、ステップ、ジャンプ。いや、棒高跳びのような跳躍、はたまたは、室伏さんのように、ぐるぐる〜っと回して飛ばすハンマー投げのような。
素人でも、息をのんで引きこまれるような、限界に挑むオリンピック選手のような姿だ。
まっ ジャンプ競技でも、フィギアスケートでも良いのだが、芸術的だと感じるほどの運動機能。
う〜ん このポリーニ盤を聴くと、他が聴けないような。そんな気分。

で、副題がついている楽曲もあるが、ショパン自身がつけたものではないらしい。
別れの曲、黒鍵、革命、木枯らしというタイトルもあるし、他にもニックネームをつけて呼んでいるものもあるとのこと。
で、これが一番肝心なのだが、1曲、1曲、練習のテーマが設定されている。
ちなみに、第5番の「黒鍵」は、文字通り、ピアノの黒鍵ばかりを弾くことになるらしいし、2番は、薬指と小指を鍛えるための曲らしい。
また、第18番(op.25の方の第6番)は、3度、同じく20番(op.25の方の第8番)は、6度の和音を速いパッセージで音質を変えずに弾かなければならない。等と、ピアニストだと、ぞーっとする練習曲らしい。
単に速く弾くための練習じゃーないんだね。
速い楽曲だと、指の動かし方(運指)で、随分困るようだ。白鍵と黒鍵の幅も違うし、力の弱い指もあるし。手って、物がつかめるように丸く広がるようにできているが、ピアノは一直線だし。
それに、ピアノって他の楽器と違って、すぐに音が消えちゃうし。まっ これらを克服するためのエチュードなのだろう。
これらの練習テーマについては、専門書等で解説されているので、興味がある方は、お調べください。
で、ワタシは、これを元にして、今のところ練習したいとは思わないので〜。これ以上はワカリマセン。

なにせ、「別れの曲」(←日本だけで通用するタイトルらしい)と、「別れのワルツ」と、ごっちゃにしていたよううな素人なので。未熟者である。
でも、ポリーニ盤を聴いていると、すげ〜テクっと思いつつも、まあ気持ち良く聴ける。
そこが、また凄いところなんだろうと思う。
こんな壮絶な練習を経て、美しいピアノの楽曲を聴かせていただけることに、感謝〜っなのだ。

アンドレイ・ガヴリーロフ 1984年〜87年
Andrei Gavrilov

超快速バージョンで、目がまわる。貧血を起こす。耳がフリーズ状態になる。情報過多になって受け付けないっ。素人が、こんな速い曲を聴くと倒れます。

カップリング:エチュード作品10、25の他に、バラード1番、3番

練習曲(エチュード)

ショパンのエチュードは、快速で有名だが〜 このガヴリーロフ盤は、素人のワタシが聴いても、絶句するほどの快速で・・・
 1番は、のっけから、豪快かつ、すごい馬力でノックアウト。
 2番は、小さく回転してて、目がくるくる、まわり始める。
 3番は、「別れの曲」で、ほっと ひといき。別れてサッパリ〜
 4番は、快速で息継ぎが出来ず、貧血を起こす。
 5番は、「黒鍵」 完全酸欠状態になって、目から、チカチカ、黒い星が出てくる。
 6番は、ようやく息が吸えるが、虚脱感に襲われる。
 7番は、階段をのぼりくだりして、へえぇ〜 ひぃ〜シンドイ。
 8番は、好きな曲なのだが、早口で何を言っているのか、よく聞き取れないまま終わる。
 9番は、好きな曲なのに、小声でボショボショ言われて不満がたまる。
10番は、もう、どうでもよくなってくる。
11番は、「木枯らし」の筈だが、小さな花が咲きみだれ〜 幻を見ているのか。
12番は、「革命」 もみくちゃにされて、これが木枯らしじゃーないのか?既に、木っ端みじん。吹けば飛ぶような気分に。

なにせ速い。速すぎ〜 疲れた。
うちのCDプレーヤーが壊れたのかと思うほどの、超快速回転盤で、う〜ん。目がまわる。
しばらく、エチュードは、ご遠慮させていただきたい。と思うほどの演奏。
馬力もそこそこあって、指が、どーかなってるんじゃないかと思うほど回転率が高く、叙情性だとか、ゲイジュツ性だとか、もー どうでも良いなあ。って感じるほどの運動能力。
ただ、オリンピック競技を見ているわけじゃーないので、床体操や短距離走、スキーの大回転を見ている時のように、高い運動機能が、美に感じるような〜 そんな共感は生まない。
ビジュアル(視覚)があれば、まだ同化しやすいし、応援しちゃいたい〜という気持ちにもなるだろうけど。
こりゃー 見えない分、辛いよなあ。
こりゃー まるで行(修業)みたいなもんだよぉ。と泣いてしまった。
音が耳から入ってきて、ワタシの脳みそまで到達時間より、ガヴリーロフさんの演奏の方が速い。
間に合わないというか、消化する時間が無くって、、、耳で、音が詰まってしまったような感覚。
塾で、詰め込み教育を受けたような頭がパンク状態というか。耳が、情報過多でフリーズ状態。
情報処理能力の低いワタシには、このガヴリーロフ盤は、12曲聞き通すと、必ずダウンっ。

ボリス・ベレゾフスキー 1991年
Boris Berezovsky

録音状態は良い。暗くてウツウツとした感じが出ている。
ショパンの持つ曲の雰囲気を楽しむことができる。

カップリング:エチュード作品10、25の他に、3つの新しい練習曲(遺作)

練習曲(エチュード)

技術的なことはワカラナイので、勝手な感想だけど〜。
ポリーニ盤のように完璧って感じの印象は、全然受けない。
まっ ポリーニさんのピアノは、ちょいと人間離れしているっていうか、人が弾いているという感じがしないというか、芸術的なオリンピック選手さながらの機能性を持っているが。
でも、このベレゾフスキーさんの盤は、ある意味人間臭い。
あっ あくまでもポリーニ盤を基準に聴いてしまっているので、もちろんテクは凄いには違いないのだろうが。
(テクは、ホント、ワカリマセン)

ベレゾフスキー盤は、ホップ・ステップ・ジャンプって感じの跳躍型ではなくって、運動機能性っていう面より、メタリック的というのでもなく・・・ ちょいと粘っこさがあるかな。って感じがする。
で、途中は、もう少し速くても良いし、跳躍して〜 ここで飛んで〜っと感じる部分もあるのだが、語尾は強めに、ゆったり落ちてくるような気がする。
ちょっと重いかなあ。って感じる弾き方が多く、他の曲だって、さほど快速ではない。
でも、遅いって感じは受けない。ショパンの甘さもあるのだが、憂鬱そうな、優柔不断な、迷いのような感覚の面が、少し多く出ている。
練習曲(エチュード)としては、もっとバリバリに、メタリックに演奏しても良いのだろうが。
甘いけれど、渋く沈むような、不安や暗さ。雲の厚い、垂れ下がりそうになるような、どんより感。
うっとうしさ。晴れるようで晴れない、なんともハッキリしない雰囲気。
はっきりしろよぉ〜と言いたくなるような、うっとうしい。くちゃ〜っとした感覚。
底抜けに明るくなれない、憂鬱そうな雰囲気が、ベレゾフスキーさんの盤では、じわ〜っと燻しだされている。そんな匂いが、醸し出されくるので、聴きようによっては、中途半端な感じもすると思う。
テクなら、テクで勝負。ショパンの持つ楽曲の雰囲気で勝負なら、それで勝負っ。
って、アプローチを分けたら良いのに〜って思っても、そうは簡単には、いかないよねっ。

う〜ん。でも、きっと練習曲というタイトルを忘れて聴いた方が、より一層、この盤は聞き込みやすいし、わかりやすいんじゃーないだろうか。そんな気がする。(←単なる勘だけど)
私的には、ショパンの色彩感がイマイチ馴染めないこと。そして、ポリーニ盤の圧倒的なテクの、凄みのある演奏は、何度も繰り返して聴くと疲れてしまうこと。
まっ そんな状態なので、このベレゾフスキーさんの盤は、ほっとさせてくれるのだ。
同盤には、遺作の練習曲3曲もカップリングされている。ベレゾフスキーさんは、ゴドフスキーの「ショパンのエチュードに基づく53の練習曲(ライブ盤)」も出しているが、これは、まだ聴いていない。
 ショパン 練習曲(エチュード) 12の練習曲 op.10
第1番 ハ長調 第2番 イ短調
第3番 ホ長調 「別れの曲」 第4番 嬰ハ短調
第5番 変ト長調 「黒鍵」 第6番 変ホ短調
第7番 ハ長調 第8番 ヘ長調
第9番 ヘ短調 第10番 変イ長調
第11番 変ホ長調 第12番 ハ短調 「革命」
 ショパン 練習曲(エチュード) 12の練習曲 op.25
第1番 変イ長調 「牧童」 第2番 ヘ短調
第3番 ヘ長調 第4番 イ短調
第5番 ホ短調 第6番 嬰ト短調
第7番 嬰ハ短調 第8番 変ニ長調
第9番 変ト長調 「蝶々」 第10番 ロ短調
第11番 イ短調 「木枯らし」 第12番 ハ短調 「大洋」

イーヴォ・ポゴレリチ 1989年
Ivo Pogorelich

これもありかっ ← たまには、原点にもどって、勉強しなくてわ〜という意味で。


録音状態は良い。淡々と弾かれているが、噛みしめるかのような演奏だ。
調性の違いも、たまには勉強するのも良いのかもしれないと、ワタシは、自戒をこめて、一応聴いてみた次第・・・。
でも感覚が鈍くって〜(汗)

カップリング:24の前奏曲 全曲
24の前奏曲

ショパンの24の前奏曲で、イチバン有名なのは、第15曲の「雨だれ」だ。っていうか、これしか知らないっ。(恥) 
で、聴き始めたら、もう1曲知っているのがあった。
それは、第7曲で、アハハ〜 太田胃酸のCMでお馴染みの曲だった。(瀧汗)

若い頃は、ウツウツとした曲に、もやもやとした思春期の感情に寄り添い、親しく感じる部分もあったのだが、さすがに年齢を重ねていくと、あまり、ウツウツしているのは、嫌気がさしてくる。
ショパンの24の前奏曲も、暗いっていえば、ジメジメ〜っとしているのだが、爽快な曲もあり、とても短い小品で、アンソロジーのようになっており、曲想が、かなり異なるため、あっという間に1枚のCDを聴き通すことができる。
しかし、本来、24の前奏曲は、バッハの平均律のように聞き込むことが求められているのかもしれない。
う〜ん やっぱり、ピアノを専門的に学んでいる方にとっては、知識として最低必要な基礎的な楽曲なのだろう。
ちょっと、素人が聴くには、ツライかもしれない。

改めて、ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら
いずれも非常に短い小品で、ここでいう前奏曲とは、何かの前奏ではなく、前奏曲風の作品、または、J.S.バッハの平均律クラヴィーア曲集にある前奏曲(第1巻、第2巻ともに、前奏曲とフーガ(遁走曲)の一対で、24の長短調すべてに対応する48曲が含まれる)のような作品、というような意味である。
前奏曲は、形式にとらわれない自由な転調、劇的な展開を見せ、バッハの時代には革命的な内容であった。
また24の調を使用するというのも前例のないことであり、ショパンが前奏曲と銘打ったのは、作曲者への敬意だけでなくその革新的な内容に挑もうという意図があったものといえる。・・・とあった。

バッハの平均律クラヴィーア曲集とは、曲の配列が違ってて、ここでは、ハ長調、イ短調、ト長調、ホ短調というぐあいに、平行短調を間にはさんで、5度ずつ上がっていくという順序である。
ラフマニノフ、スクリャービン、ショスタコーヴィチも、このような前奏曲を作曲している。
また、ショパンのこの曲に、触発されて作曲しているようだ。
調性は、確かに、クラシックを聴くうえで、大切なことだ。ハ長調、イ短調、ト長調、ホ短調・・・と聴いていき、感覚を研ぎ澄ませて、調の違いを味わっていくのが、普通なのだろうし、色彩のグラデーションを楽しむようなモノかもしれない。
もっとも、クラシックを生業にする方は、当然知っていなければならない、基礎知識なのだろうと思う。

ちなみに〜 ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら

ハ長調:シャルパンティエはこの調について「陽気で勇壮」と述べている。マッテゾンは「かなり荒削りで大胆な性質を有している」と述べている。

イ短調:シャルパンティエはこの調について「優しさや悲しさを表す」と述べている。マッテゾンはこの調を「嘆くような、品位のある、落ちついた性格をもっている」と述べている。

ト長調:シャルパンティエはこの調について「甘い喜ばしさを表す」と述べている。マッテゾンは「人を引きつける雄弁な性格を強く持ち、輝かしさも少なからずあり、真面目な表現にも、活気のある表現にもよく適している」と述べている。

ホ短調:シャルパンティエはこの調について「なまめかしさや悲しさを表す」と述べている。マッテゾンは「非常に考え込み、深く沈み、悄然とし、悲しげな状態を作り出す」と述べている。

まあ、こんな具合に、まるで、星座占いや血液占いのように、人の性格のように綴られている。
えっ そりゃ〜 例えが悪いって。うん、そうかもしれない。でも、わかりやすく言えばっていうお話しである。
ウィキペディアで見ると、例えばロ短調の曲だと、こんな曲がありますよぉ〜という感じで、楽曲の紹介もされているので、あの楽曲は、何長調だっけ、とか、改めて調べて、聴いてみるのも楽しいかもしれない。

ポゴレリチさんの演奏はともかく、本来なら、バッハの平均律と、このショパンの24の前奏曲も聴いて、感覚を研ぎ澄ませ、原点に戻って調性の勉強もしたほうが良いのだろうが、ワタシの場合は、趣味で聴いているだけだし〜という自己弁護をしたり、怠け癖もあって・・・ ちょっと、本格的に学ぶには難しいかもしれない。
知っていて当然の知識なのだろうけれど。
まあ〜  たまには、自戒を込めて聴いてみるようにします。(反省)
練習曲(エチュード)
1972年 アシュケナージ   Dec  
1972年 ポリーニ   ★★★★★
1987年 ガヴリーロフ   EMI ★★★
1991年 ベレゾフスキー ★★★
1999年 ルガンスキー    
24の前奏曲
1989年 ポゴレリチ   ★★★★
所有盤を整理中です。

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