「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

テレマン 無伴奏フルートのための12のファンタジー
Telemann : 12 Fantasies for Solo Flute


有田正広 1989年
Masahiro Arita



録音状態は良い。奥行きもあり、穏やかな音質だ。
普段あまり聴かない曲なのだが〜 休日の朝に聴くと、しみじみ〜そして、晴れやか〜になってくる。

無伴奏フルートのための12のファンタジーは、
文字どおり12曲あって、この盤では、イ長調、イ短調、ロ短調、変ロ長調、ハ長調、ニ短調、ニ長調、ホ短調、ホ長調、嬰ヘ短調、ト長調、ト短調という順番に並んでいる。

普段、ほとんどバロック時代の楽曲は聴かないのだが、ふとしたことで、200CD「管楽器の名曲・名盤」という本を手にする機会があり、そのなかで、こんな風に紹介されていた。一部引用させていただくと、
・・・バロック室内楽のなかでも屈指の名作集。文字どおり一切の伴奏をもたないながらも、深遠さと愉悦に満ちた逸品たちである。管楽器によるこうしたバロック室内楽の醍醐味を満喫するには、やはりオリジナル楽器による演奏が望ましい。
通奏低音やオブリガート・チェンバロ付きの作品は、現代楽器の演奏では、管楽器が浮き上がってしまうし、テレマンの無伴奏曲も、モダン・フルートでは、繊細なニュアンスが伝わりにくいからである。
さいわいにして、日本を代表するフラウト・トラヴェルソ奏者、有田正広(および彼の仲間たち)が・・・と書いてあった。

フラウト・トラヴェルソという言葉も初めて耳にするので、ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら
フラウト・トラヴェルソ(伊:Flauto traverso)は木管楽器の古楽器の一種で、今日のフルート(モダン・フルート)の前身となった横笛である。略して「トラヴェルソ」と呼ばれることも多い。
バロック期以前には、西洋音楽においてフルートといえば縦型のリコーダーの方が主流であったことから、「traverso(横向きの)」という修飾語を付けてフラウト・トラヴェルソと呼ばれていた。とのこと。

で、有田さんの使用楽器は、1725年頃、トーマス・ステインズビー・ジュニア作の楽器らしい。
演奏家のコメントによると、グレナディラ(紫檀系マメ科でザクロの木)の本体に、大きな象牙が各ジョイント部分に装飾と付けられて、銀製のキーが1つ付けられたもので、前はブリュッヘンさんが所有されていたらしい。
やっぱ、CDを買って、ブックレットにある解説を読むと、知識が深まるというか、興味が湧いてきますねっ〜♪

聴いてみると、う〜ん。なるほど。モダンなフルートとは違うから、どこか懐かしい木質っぽい音質で、少し太めの音がする。だからか、落ち着いた音で、息がすーっと漏れるかのような音になっている。
3曲めのロ短調の出だしは、何かに使われていたのか聞き覚えがあるのだが、どこで聴いたのだろう。
フルーって、ピアノやギターのように和音が構成できないので、必ず1つの音しか奏でられない。
で、きっと退屈するだろうな〜って思って聴いていたのだが、短い曲、わずか4分程度、長くても7分ほどの曲のなかに、しっかりと構成がなされている。
例えば、第4曲の変ロ長調の曲だと、最初はアンダンテ、アレグロ プレストっと速さが違うし、ブックレットには18世紀における近代的なスタイルでのソナタで、3つの部分からなっている。と書いてあった。
はあ〜 ちゃんと、飽きさせないように作られているのである。

現代人のワタシは、気がつかないうちに、速いスピード演奏に慣れているのだろう。ゆったりしすぎて、一度に12曲を聞くのは正直疲れてしまった。好きな曲を決めて、ピックアップして聴くのが、イチバン楽しめるのではないだろうか。
きっと、演奏会の時は、12曲全曲を通しでするのではなく、このなかから、数曲を選曲されていることだろう。
演奏そのものは、めったに聴かない曲なので、正直、コメントがしづらいが〜

日本人演奏として誇れる方で、その道の第一人者の有田さんである。もっと、今後は聴かせていただかないといけないなぁ〜と思っている。他にもたくさん、楽曲があるしねっ。
休日の朝に聴くと、とっても気持ちの良い1日を送ることができそうな〜 ゆったり気分にさせてくれる、そんな1枚である。


1989年 有田正広 Denon ★★★★★
所有盤を整理中です。

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