「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

デュリュフレ レクイエム
Duruflé:
Requiem


モーリス・デュリュフレのレクイエム(作品9)は、1947年の作品です。
ウィキペディア(Wikipedia)を元に記述すると

作品は全部で9楽章からなっています。
1 入祭唱 Introit (Requiem Aeternam)
2 キリエ Kyrie eleison
3 奉献唱「主イエス・キリスト」 Offertory (Domine Jesu Christe)
4 サンクトゥス 〜 ベネディクトゥス Sanctus – Benedictus
5 慈しみ深き主イエスよ Pie Jesu
6 神の小羊 Agnus Dei:
7 聖体拝領唱「永遠の光」 Communion (Lux aeterna)
8 我を許し給え(われを解き放ちたまえ) Libera me
9 楽園(パラダイス)へ In Paradisum

死者のためのミサで最も名高い経文「怒りの日」には曲がつけられておらず、その代わりに、より穏やかでより瞑想的な経文に曲付けをしています。
第3楽章「主なる救世主イエス」にバリトンが、
第5楽章「慈しみ深き主イエスよ 」では、メゾソプラノが、
第8楽章「われを解き放ちたまえ」では、バリトンが歌います。
なお、フルオーケストラ版、オルガン版(オルガンと任意のチェロ独奏)、室内オーケストラ版の3種があります。

モーリス・デュリュフレ コンセール・ラムルー管弦楽団 1959年
Maurice Durufle
Lamoureux Concert Association Orchestra
メゾ・ソプラノ:エレーヌ・ブーヴィエ Helene Bouvier
バリトン:ザビエル・デプラス Xavier Depraz
オルガン:マリー・マドレーヌ・デュリュフレ(作曲家の奥さま)



とても古い作曲家ご本人の演奏である。しかし、リマスタリングされて録音状態はすごく良くなっており、まったく問題ないと言っても良いと思う。カップリングは下記のとおり。 2枚組BOX フルオケ版(管弦楽版)

モーリス・デュリュフレさんは、フランスのオルガニストであり作曲家である。 ワタシの場合、「3つの舞曲」の方を先に聴いたのだが、このレクイエムも大変、穏やかな曲である。 作曲数は14曲しかないので、知名度はさほど高くないのだが、フォーレのレクイエムが好きな方は、このデュリュフレさんのレクイエムも大好きになると思う。

カップリングは、次のとおり。 デュリュフレさんは寡作で、作品数が14ということで、ほぼ網羅されているCDと言えるかもしれない。

ディスク1
1〜9 デュリュフレ レクイエム(作品9)
10   オルガン作品 前奏曲、アダージョと「来たれ創り主なる聖霊」によるコラール変奏曲(作品4)
11    オルガンのための「組曲」(作品5)〜プレリュード〜
12    オルガンのための「組曲」(作品5)〜シシリエンヌ〜

ディスク2
1〜5  デュリュフレ ミサ曲「クム・ユビロ」(作品11)  
6〜9  グレゴリオ聖歌による4つのモテット(作品10)
10〜12 オーケストラのための3つの舞曲(作品6) 〜ディヴェルティスマン、ダンス・ラント、タンブーラン〜
13     オルガンのためのスケルツォ(作品2)
14〜15 オルガンのための「アランの名による前奏曲とフーガ」(作品7)

ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら、このレクイエムは、1947年に作曲されていて、作曲の依頼があったとき〜「デュリュフレはグレゴリオ聖歌を主題とする「オルガン組曲」の作曲に取り組んでいた。それで、デュリュフレは、「組曲」のためのスケッチを、レクイエムの作曲に転用しており、グレゴリオ聖歌の「死者のためにミサ曲」からも、多くの主題を用いている。」とのこと。 で、「主題の素材のほとんどが、グレゴリオ聖歌に由来すると言っても。過言でない。」とのことだった。

ふむ。なるほどな〜フォーレのレクイエムと構成が、似ているらしい。
同じだと断言して良いのかな〜とは思うが、素人判断できない。もちろん、レクイエムというからには、しっかり決まり事があって、構成が定まっているのだが、あの恐ろしい、ヴェルディやモーツァルトのレクイエムで、めちゃくちゃインパクトのある「怒りの日」は、ここでは登場しないのだ。

ちなみに、デュリュフレのレクイエムの構成は、
ウィキペディア(Wikipedia)から引用(一部加筆)すると〜

1 Introit (Requiem Aeternam) イントロイトゥス 入祭唱
2 Kyrie eleison キリエ
3 Offertory (Domine Jesu Christe) オッフェルトリウム 奉献唱「主イエス・キリスト」 バリトン
4 Sanctus サンクトゥス
5 Pie Jesu ピエ・イエス 主イエスよ メゾソプラノ
6 Agnus Dei アニュス・デイ 神の小羊
7 Communion (Lux aeterna) コンムニオ ルクス・アテルナ 聖体拝領唱「永遠の光」
8 Libera me リベラ・メ 「我を許し給え」 バリトン
9 In Paradisum イン・パラディスム 「楽園(パラダイス)へ」

となっている。
で、全体的に、ふわーっとした空気感と、ゆらゆら揺れるフレーズが、まろやかに瞑想的に歌われている。
一般的にはレクイエムって言えば、あの恐ろしい「怒りの日(ディエス・イレ)」が登場するが、
その続唱(セクエンツ)の部分 つまり、怒りの日 (Dies iræ)、奇しきラッパの響き (Tuba mirum)、
恐るべき御稜威の王 (Rex tremendæ)、思い出したまえ (Recordare)、呪われたもの (Confutatis)、涙の日 (Lacrimosa)が、すぽんと抜け落ちているのだ。

素人のワタシには、この構成や意味は、う〜ん。よく解らないっていうのが実情だが、 一番最初に聴いた時、ワタシ的には、グレツキの交響曲第3番に似た雰囲気を持っているなぁ。と思った。
下支えしているフレーズが輪唱風でもあり、まどろみを持っていて、安っぽい言葉で言ってしまうと大変癒されるのである。

冒頭いきなり始まる。
「れどれ しらし そみそし れどれどれ しらし そみそ みしらし〜」
弦のフレーズがずれていくような感覚がするが、この低弦とハープの響きが、通奏低音のように響く。
ずーっと、揺れ揺れて続くが、ここに声楽がふんわりと乗っかっていく。
絡み合った声部が、解きほぐせないのだが、無理矢理解きほぐせなくても、なーんか気持ちよく聞こえてくるのが、むしろ快感に繋がる。ふわーっとしながら、移ろいゆく流れに身を任せ。という感じが、大変心地良く〜嬉しくなるのだ。
最初に聴いた時は、このフワフワ感に正直ちょっと驚いたが、癖になりそうな響きで、ずーっと続いていて欲しい、そんな気分になりますねえ。チェロの響きが柔らかいしねえ。ハープの響きもまろやかで、いきなり別世界に連れていかれること間違いなし。

2曲目の「キリエ」も、柔らかく、荘厳に吹かれる金管も、押し出しが少なめで
「そぉ〜 らぁ〜 しぃ〜 どぉ〜 し〜し〜らぁ〜」「し〜ら そぉ〜ふぁ〜そぉ〜」と消えていく。
室内楽風で、よくチェロの響きが聞こえてくるので、きっと自然と安定感が生まれるのだろう。
響きは、1959年の割には、リマスタリングされているので、ボコボコでも、カスカスでもなく、ふにゃふにゃした響きにもなっていない。この金管フレーズも、適度に強さを持って、声の響きに包まれて1音1音が奥から出てくるという感じがする。

まだまだ、聞き込まないとイケナイ楽曲なのだが・・・
ここでご紹介しているCDは、作曲したご本人が指揮をされている。
モーツァルトの時代ではなく、1947年に作曲されたワタシたちの時代に近い方なのであるが、作風は、前述したとおり、グレゴリオ聖歌に似た雰囲気を持っている。
暗い激動の20世紀を経てきた、大戦後の悲痛なレクイエムとも違うし、苛烈で冷たいゲンダイオンガクでもなく、かなり古風な作りである。そのためか、全く難しくない。晦渋で、しかめっ面して聴くモノでもない。安心して、とりあえず聴いてみたらいかがかしらん? そして癒されて欲しい〜。と思う。

で、作曲家自身による3つの版がある。
伴奏が、フルオケ版(管弦楽版)、オルガン版、オルガンと弦楽合奏版(室内楽版)の3種である。
このCDは、管弦楽版である。ワタシが所有しているのは、オケの数種類とオルガン、ソロ・チェロ版があるが、また機会があれば異なる版も聴いてみたいと考えている。

アンドリュー・デイヴィス ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 1977年
Andrew Davis
Philharmonia Orchestra of London
デリュフレ レクイエム ソプラノ:キリ・テ・カナワ バリトン:ジークムント・ニムスゲルン



録音状態は良い。。リマスタリング盤である。ところどころ、迫力満点で、ダイナミックに演奏されている。フルオケ版(管弦楽版)
カップリング:フォーレ レクイエム(77年)、デリュフレ レクイエム(77年)
フォーレ ソプラノ:ルチア・ポップ バリトン:ジークムント・ニムスゲルン
合唱:アンブロジアン・シンガーズ 
インデックスは、1〜7 フォーレ 8〜16 デュリュフレとなっている。

A・デイヴィスさんの演奏で、フォーレとデュリュフレの両方のレクイエムが聴ける、とっても魅力的な盤である。
だって、当代きってのソプラノ歌手、ルチア・ポップさんと、キリ・テ・カナワさんが、そろい踏みなのである。
すごい〜 ソニーレーベルで、こんなカップリングしてたんですね〜。
ロンドンのオール・セインツ教会でのセッション録音とのことだが、さほど残響が多いわけではない。ちなみに、フィルハーモニア管弦楽団の名称なのだが、ここに記載してて気づいたのだが、77年、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団から、名称変更(元に戻す)している。

さて、第1曲:イントロイトゥス 入祭唱の出だしから、全体的に、アンブロジアン・シンガーズ合唱団の声が良く、ふわーっとした感覚が充満してきて、とっても雰囲気がある。
第2曲: キリエ 合唱 「主よ、憐れみ給え」
第3曲: ドミネ・イエズス 合唱、バリトン 「栄光の王、主イエズス・キリストよ」
では、金管のフレーズが入ってくると、ぐぐぐ〜っと、エナジーが籠もってきて、一段と高揚感が高まってくる。パイプオルガンも含めて合唱の声も力強い。
ティンパニーの音が、どばんっ シャーンっとシンバルも強めに入っており、まるでオペラを聴いている感じに近いのだが、なかなかの迫力があり、どシャーンっと銅鑼も鳴って、う〜ん、凄い迫力だ。
まるで、ウォルトンの「ベルシャザールの饗宴」を聴いているかのような気分に・・・。ちょっと驚き。顔が、アニメ ちびまる子チャン風に引いてしまった。

第4曲: サンクトゥス 合唱 「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の神なる主」
合唱が、やっぱりふわーっとした膨らみを持っていて、巧いのだが、トゥッティになると、大迫力で。どかんっ!
めちゃくちゃ ダイナミックで〜 宇宙に放出されたロケットのごとく・・・だ。
あのぉ〜  ホルストの「惑星」では、ないんですが・・・。
まるで、遠くの彼方に放り出された、宇宙空間を漂っている感じに仕上がっている。アンブロジアン・シンガーズさんといえば、ワタシの頭のなかでは、「惑星」なのだが、さらにその印象が強く残ってしまった。(笑)

第5曲: ピエ・イエズス メッゾ・ソプラノ、合唱 「いつくしみ深き主イエズスよ」
キリ・テ・カナワさんの細身のすーっとしたお声は、メチャ美しいっ。どこまでも、しなやかに伸びて強い。
やっぱり巧いですよねえ。このレクイエムには、合っているかどうかは、ちょっと解んないし、メゾ・ソプラノってなっているんだもん。最後のフレーズは、低音になってしまうので、ちょっぴり苦しいけれど〜 それでも、歌ってくれるだけすごい。
嬉しい〜と、素直に思っちゃいました。

第7曲: ルックス・エテルナ 合唱 「主よ、永遠の光を彼らの上に照らし給え」
オーボエの音も、すーっと通っており、録音は良い。

第8曲: リベラ・メ 合唱、バリトン 「主よ、かの恐ろしい日に、私を永遠の死から解放し給え」
バリトンのニムスゲルンさんの声は、レクイエムというより、完全にオペラのモードで、ちょっと驚いちゃった。
声の太さと、盛り上げ方の巧さかなあ。劇的効果が、はりゃ〜っ、どりゃ〜というほど、驚きのど迫力で演奏されます。
かといって、コテコテの演奏でもないんですけどね。
どりゃ〜っと言う歌舞伎風の感じで、大太鼓だと思うんですけど〜 大きな音が炸裂っ。
そこに男性合唱団も、負けてないぞ〜とばかりに入ってくる。
巧いんです〜 煽ってくる感じとか、悲痛な切迫感があって、それでいて、解放されたシアワセ感が、じわーっと染みいってくる感がして、また合唱団の声にしびれる。・・・という案配で、なかなかに迫力ありました。

総体的に、ホント、豪華な顔ぶれで、かつ、ダイナミックな演奏で、熱くて情熱的、迫力のあるデュリュフレになっている。
さっぱり〜淡泊な感じのする、どこか、浮き世離れした、ふわーっとした感覚を持った楽曲だが、A・デイヴィス盤は、ところどころ、パワー炸裂っという面も持ち合わせて、どひゃーっ!と、煽ってきて、感動の演奏になっている。
ワタシ的には、バランスがとれてて、許容範囲で、なかなか良かったのですが、 レクイエムなんだから、もっと、静かに聴きたい。ずーっと清楚さを追い求めたい。という方は、う〜ん、どうでしょうねえ。
他盤を聴かれた方が良いかもしれないかも〜とは、思います。

リチャード・ヒコックス ロンドン交響楽団 1982年
Richard Hickox
London Symphony Orchestra
メゾ・ソプラノ:フェリシティー・パルマー Felicity Palmer
バリトン:ジョン・シャーリー・カーク John Shirley-Quirk
ウェストミンスター聖歌隊少年合唱団  ロンドン交響楽団合唱団



録音状態は良い。オケは、ふんわり〜色彩的だ。声部の方が、高揚感の伴うところとか、高音域になると、ちょっぴり絞り出すように感じてしまうんだけど。苦しいっ。
フルオケ版(管弦楽版)

このCDには、異なる作曲家、演奏家で3曲が収録されている。
で、カップリングは下記のとおり。

1〜8  デュリュフレ「レクイエム」 リチャード・ヒコックス ロンドン交響楽団 1982年
フォーレ「パヴァーヌ」 マリナー アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ 1981年
10〜15  プーランク「グロリア」  ヘスス・ロペス=コボス スイス・ロマンド管弦楽団 1982年

イントロイトゥス 入祭唱
最初の出だしの、ふわーっとした感じは良い。
柔らかい響きが、命って感じの曲なので、冒頭の雰囲気で決まっちゃう感じがするのだが、ヒコックス盤は、「れどれ しらし そしそ れどれど れしらし〜」という弦の響きが、イマイチ明瞭に響かない。
まあ、録音状態は良いのだが、ぼわ〜っとした響きがあって、キングスウェイ・ホールでの収録だ。
その点、教会での録音ではないので、透明感とか、上に上に〜昇っていくという、独特の空気感には出会えない。これは、仕方ないかな。

で、録音状態によるのかもしれないが、奥行き感が少ないので、金管のフレーズ「ら〜しぃ〜どぉ〜」という単音と、コーラス部分の声が、綺麗には分離して聞こえない。
まあ、この楽曲は、この分離が必要なのかどうか、う〜ん。難しいところだ。ぼわ〜っとしているのが、気持ち良い ことも確かだし〜 そうかといって、明瞭な感じも欲しいし。う〜 難しいっ。
まあ、どんなCDを聴いても大丈夫って感じがするんですけど〜 
受け入れ安い、心の平穏さが基調になっている楽曲なので、嫌みは無いかもしれません。
勝手にワタシが、聴く前から、ふわーっとしているからかもしれませんが。(笑) 
中音域の弦の響きが、まろやかで穏やかであれば、ほとんどOKって感じ。
(↑ って言いつつ、好みはハッキリしてるんだけど〜 許容量の範囲に問題ありかしらん。)

さて、イントロイトゥスは、特に、コーラスの声が、次々に被さってくるって感じのフレーズが続くのと、弦の響きの拍感覚が微妙に被さるって感じなので、独特の響きが出てくる。
3連符が、えっ 4拍子 あっ 違うわ。5かな?って感じなのだ。
誤魔化されてしまうというか、不可思議な感じになってくるのだが、これが気持ち良さの秘訣らしい。

オッフェルトリウムでは、力強く、ティンパニーが入ってくる。
迫力はあるが、ちょっぴり、金管が強すぎかな〜って思う。彩度が高めで、まぶしいぐらい。
オケの方は、堂々としてて、にまり〜と笑えてしまうが、ちょっと強めで粗め。
デッドな録音状態にも感じて、あぁ〜 もうちょっとだけ、柔らかさが欲しいかなあ。とも思っちゃった。
コーラスが、段々に膨らんで高音域に入ってくると、喉が閉まってくるというか、伸びやかに、ふわーっと出てきてない感じで、声が少し硬い感じがしちゃう。
この点、ちょっと惜しいかも。
これは、声部の部分に共通して言えちゃうんですけどね。

サンクトゥスは、まずまず綺麗ですねえ。
ホント、最初はふわっとしているんですけど、段々、合唱団の声が、高揚感を伴うにつれて、硬くなってきて〜 力が入ってしまってるかしらん。
同じことが、ピエ・イエスを歌うメゾ・ソプラノさんにも言えて、う〜ん。声を振り絞って歌っている感じがして、硬いです。
気持ちは伝わってくるんだけど・・・ ちょっぴり、締まってきているようで、聴いててツライかな。

アニュス・デイ以降、イン・パラディスムまで、オケのふわっとした浮遊感のある演奏は心地良いし、総体的には、まずまず、美しく聴かせていただきました。 ヴェルディのレクイエムみたいに、激しくバンバン鳴る楽曲ではないので、ふわーっと、すーっと、消え入るような感触や、雰囲気を求めちゃいますね。
だから、ヒコックス盤でも、そんなに、堂々とした感じを醸し出して来なくても良いですけどねえ。と思うんです。だけど、どっか、余計な力が入ってくるような感じを受けちゃったんで、こんな感想になっているのかもしれません。ワタシ的には、総体的には、まずまず。 1枚選択の幅が増えて、感謝〜ってところでしょうか。
ホント、他の演奏も、いろいろ聴きたくなる楽曲で〜 しみじみ〜深いなあ。って思っています。

ゲイリー・グラーデン 聖ヤコブ室内合唱団 1992年
Gary Graden
St.Jacobs Chamber Choir 
オルガン:マティアス・ワーガー Mattias Wager
バリトン:ペーテル・マッティ Peter Mattei
メゾ・ソプラノ:,パウラ・ホフマン Paula Hoffman
チェロ:エレメール・ラヴォタ Elémér Lavotha



録音状態は良い。オケのない版なので、他盤と比較できない別格扱いである。
オルガン版  カップリング:デュリュフレ レクイエム、グレゴリオ聖歌の主題による4つのモテット、ミサ曲「クム・ユビロ」

グラーデン 聖ヤコブ室内合唱団盤は、自分の部屋が、教会に早変わりしちゃうような錯覚を受ける。
ああ〜っ しあわせ・・・

このCDは、オルガン伴奏版である。正確に言うと、合唱とオルガン、チェロ独奏版っていうのだろうか。
BISレーベルの録音なので、もっと硬めのクールな音質かと思っていたのだが、そうではなく、まさしく、柔らかい教会ならでは空気感がある。
合唱と、バリトン、メゾソプラノの歌っている時なんぞ、残響の柔らかい音が、イッパイに広がって、ハイ、天上の世界が広がってくる。これは気持ちが良い。

オルガンの音って、サン=サーンスの交響曲第3番などのように、オルガン本来の持っている音の響きで、がらり〜っとイメージが変わってしまうように思う。
このCDは、ストックホルムの聖ヤコブ教会で録音されたもので、その教会のオルガンを使用している。
確かに柔らかい響きだし、高音域は澄んでいるし、かなり満足の高い音なのだが〜
欲を言えば、もう少しだけ、大きな広がりが、オルガン本来の持つ重厚な響きが、充満してくると良いかな〜って思う。ワタシ的な印象だが、幾分、デジタル臭い感じがしたんだけど。

新品に近いオルガンなのかなあ、もしかしたら小さめ? そんなことないか。
ちょっぴり、硬めなのかなあ。いや、これは楽曲のせいだよ。
う〜ん。ノスタルジックな、霞んだような、古風なオルガンの響きには聞こえないように思ってしまった。
近代的な音がしているように思うのだが・・・
もしかしたら、デュリュフレのレクイエムの使っている和音のせいかもしれないし〜
もしかしたら、歴史のあるオルガンなのかもしれないし〜
もしかしたら、録音状態によるものかもしれないし〜

まあ、バッハの楽曲でもないし、オルガンソロでもないし、ブルックナー的でもないしなぁ〜
あくまでも、これは、ワタシ的な感想なので、あまり気にしないでください。
まずは、コーラスの声、ソロで歌われる場面の方が重要だと思う。

ワタシ的には、バリトンさんの声が、良かったなあ。オルガンのバックの音色も、間合いも、うん。
心地よさがあって、いつの間にか、息を深々と吸い込んで聞き入っている自分に気がついた。 これは、聴けば聴くほど唸ってしまう。 敬虔で、静謐さのある演奏で、教会の小さな長いすに座っている気分になってくる。
あー 癒される。癒されるっていうだけでは、世界が小さいか。

かなり、うっとり〜っと聞き入って、自分の呼吸も自然と深くなっていく。
で、自分をとりまく世界が、ちょっぴり広がって〜、ふわーっと、すわーっと風の通りが良くなった気分だ。
別世界行きである。このCD、目を閉じて聴くと、より一層、別世界行きではないだろうか。
我が部屋が、目を閉じると、まるで教会に居るように・・・ 変わってくるんだもん。
デュリュフレのレクイエムは、オケ版もあるし、このCDのようなオルガン版もある。
自分の部屋が、教会に早変わりしちゃうような錯覚を受ける。 う〜ん。こんな世界で聴けたら、最高でしょう。もし、デュリュフレのレクイエムが気に入ったなら〜  いろんな版もお試しいただければ、ワタシも嬉しいです。

チョン・ミョンフン ローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団
(ローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団)1998年
Myung-Whun Chung
L'Orchestra dell'Accademia Nazionale di Santa Cecilia
(Santa Cecilia National Academy Orchestra Rome)
メゾ・ソプラノ:チェチーリア・バルトリ Cecilia Bartoli  
バリトン:ブリン・ターフェル Bryn Terfel
サンタ・チェチーリア国立アカデミー合唱団

ほぉ〜良いヤン

録音状態は良いが、録音レベルに差があって、実はちょっと困っている。なかなか録音の良い盤がないだけに嬉しい存在かも。
カップリング:フォーレ レクイエム、デュリュフレ レクイエム

録音状態は良いのだが、曲そのものの〜 ふわっとした感じが、ものすごく漂っており、まるで〜雲のなかという感じだ。
静謐感はあるが、ふわっとした空気感で取り巻かれ、耳をそばだてても、なかなか音が小さく、そのまま消えていく。
で、気がついたら、 2曲目の「キリエ」に入っている。
「そぉ〜 らぁ〜 しぃ〜 どぉ〜 し〜し〜らぁ〜」「し〜ら そぉ〜ふぁ〜そぉ〜」と奏でられて、あっ キリエだ。
と思うぐらいで、かなり控えめで、主張は強くない。

どこに焦点があたっているのか、なかなかに難しい。もしかしたら、ワタシのスピーカーのセッティングがまずいのかもしれないのだが、特に、合唱の声が、音の像がとらえづらい。
なぜか、音が、うえに向かって広がっていかない感じで、音が、下に向かって通過していくみたいで〜。
ワタシがスピーカーに向かって、かがんで聴かないと聞き取りづらい。(って、どーいうこと?) 
う〜ん。もっと、ピンポイントに、セットしなおさないといけないのかもしれない。
あまり広がり感を感じないというか。ホール感が少ないというか。音質も、かさっとした感じがする。

3曲目の「栄光の王、主イエズス・キリストよ」になった途端、活発になって元気づくティンパニーで、バン ババンっ。
いきなり叩き下ろされ、いきなり、ティンパニーの存在が注目される。
目が覚めるっといえば、ちょっとオーバーだが、オケの迫力が増して〜 ちょっと嬉しいかも。やっぱ、これぐらいは迫力が欲しい。なんたって、管弦楽版なのでね。
ホントは、ボリュームをあげて、ずーっと聴いていたいのだが、この3曲目で、いきなり、唐突にティンパニーの大きな音が入ってくる。そのため、ボリュームをあげて聴いていると、椅子から転げ落ちるほどの量になってしまって、仰天させられるのだ。
弱音の美しさは、認識はしているのだが〜 
ボリュームの差が大きいと家庭で聴く時は、ちょっとつらい。
ましてや、耳にイヤホンを突っ込んで聴いているのも、ちょっと〜 耳には辛いかもしれない。

第5曲: ピエ・イエズス メッゾ・ソプラノ、合唱 「いつくしみ深き主イエズスよ」で歌われるバルトリさん。
このコロコロ喉の奥で転がる声は、ちょっと・・・ ひいてしまった。
もっと、すーっと前に出て、すーっと透っていく細い声の方が、この曲には似合っているかもしれない。
華麗なるオペラ、ロッシーニのような陽気なオペラではないので、猫のようにごろごろ鳴らすような声というか、コロコロ転がっていく声は、どうも〜 変な感じ。ちょっと違和感が・・・
いったん喉の奥まったところで、喉を太く広げて〜 ごろ〜っとまわして、上あごにあたって出てくるような、回りくどい、声の出てき方というのは、この曲には、あまり似合わないかも。
まあ、ど素人のワタシ的な個人の感想なんですけどね。
(人気歌手に対してシツレイだと、お叱りを受けてしまうかも〜 )

第7曲: ルックス・エテルナ 合唱 「主よ、永遠の光を彼らの上に照らし給え」で、聞こえてくる木管の音色が、しっかりとらえられており、静謐さのなかで、よく透っている。
第8曲になると、オケに迫力が出てくる。やっぱり、ここでもティンパニーが、俄然、大きく響いている。
オケ自体は地味で、控えめに収録されているが、総体的にバランスが・・・ う〜ん。

このレクイエムは、フルオケ版(管弦楽版)、オルガン版、オルガンと弦楽合奏版(室内楽版)の3種類の版がある。
で、なかなかに、ワタシの好みにあったものが見つからず、このミョンフン盤に、相当に期待して聴いたのだが、う〜ん。
良かったです。なんだかんだといっても、しっとりと歌い上げてくる感動的な演奏です。
また、なかなか新盤も発売されないなか、有名どころの演奏だし、嬉しいCDだと思います。

第1曲: イントロイトゥス(入祭誦) 合唱 「主よ、永遠の休息を彼らに与え」
第2曲: キリエ 合唱 「主よ、憐れみ給え」
第3曲: ドミネ・イエズス 合唱、バリトン 「栄光の王、主イエズス・キリストよ」
第4曲: サンクトゥス 合唱 「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の神なる主」
第5曲: ピエ・イエズス メッゾ・ソプラノ、合唱 「いつくしみ深き主イエズスよ」
第6曲: アニュス・デイ 合唱 「神の子羊、世の罪を除き給う主よ」
第7曲: ルックス・エテルナ 合唱 「主よ、永遠の光を彼らの上に照らし給え」
第8曲: リベラ・メ 合唱、バリトン 「主よ、かの恐ろしい日に、私を永遠の死から解放し給え」
第9曲: 楽園にて 合唱 「天使らが、あなたを天国に連れて行くように」 

1959年 デュリュフレ コンセール・ラムルー管弦楽団 ★★★★
1977年 A・デイヴィス フィルハーモニア管弦楽団 SC ★★★★
1984年 ヒコックス ロンドン交響楽団 Dec ★★★
1984年 コルボ コロンヌ管弦楽団  
1992年 ゲイリー・グラーデン  聖ヤコブ室内合唱団 BIS ★★★★★
1998年 チョン・ミュンフン サンタ・チェチーリア国立管弦楽団 ★★★
1999年 プラッソン トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団 EMI  
所有盤を整理中です。

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