「 頭のなかの ♪ おたまじゃくし 〜クラシック音楽を聴いてみよう〜」

ヴェルディ レクイエム
Verdi: Requiem


アバド ミラノ・スカラ座管弦楽団 1979年〜80年
Claudio Abbado
Milan La Scala Orchestra
ソプラノ:カーティア・リッチャレッリ Katia Ricciarelli
メゾ・ソプラノ:シャーリー・ヴァレット Shirley Verrett
テノール:プラシド・ドミンゴ Plácido Domingo
バス:ニコライ・ギャウロフ Nicolai Ghiaurov



録音状態は良い。とろけるような華やかで甘い雰囲気を持っている。録音状態が良いので、「怒りの日」の重低音迫力はさすが。
2枚組BOX

ヴェルディのレクイエムは、「怒りの日」の断片をCMに使われたり、TV番組にオチャラケで使われたりしているが、この「怒りの日」フレーズだけが超有名となっているものの、その他は、さっぱり・・・という曲である。
ワタシ自身も、このレクイエムは超苦手で、お蔵入りにしてしまって、CD棚の肥やししている。
なーんか、オペラ臭くて、全曲を通して、なかなか聴けないのだ。
その昔、せっかく高いCDを買ったのに、「怒りの日」を耳にした途端、あまりの迫力に、おじけづいて〜
恐れおののき、固まってしまったことを思い出す。

それ以降、トラウマとなり、フォーレのレクイエムやブラームスのドイツレクイエム、モーツァルトのレクイエムなら、どこか、雰囲気的に柔らかく、歌詞が解らなくとも、とっつきやすさがあるのに、この歌詞主体のレクイエムは、どーも、さっぱり聴いても解らないというのが、ホンネ。
オペラが苦手なワタシにとっては、どうも難しそうだ。
歌詞がイタリア語で、わからない。よく知らないというところに原因があるが・・・。まあ、聴けば、それなりに、綺麗な歌声が聞こえてくるし、迫力もあって、劇的効果も高い。パワー炸裂のあの超有名なフレーズも入ってくる。
ふ〜む。今、改めて聴いても、さっぱりワカランな〜というところなのだが、CDだけは自然に集まってしまっている。
とにかく、このヴェルディのレクイエムと言えば、ワタシにとって、トラウマ原因となった当盤である。
アバド盤は、ミラノ・スカラ座を振った当盤と、EMIから出ているベルリン・フィル盤があり、ミラノ・スカラ座の演奏だと、このアバド盤と、ムーティ盤(1987年) がある。

まっ とにかく、このレクイエムを、ウィキペディア(Wikipedia)で調べてみたら、構成は下記のとおりである。

1  Requiem et Kyrie(レクイエムとキリエ) 合唱のみ
2  Kyrie eleison(キリエ) テノールの独唱に始まり、4重唱から合唱が加わる
3  Dies Iræ(怒りの日) 合唱。このレクイエム中最も有名な旋律をなす。
   ディエス・イレの後もクイド・スム・ミゼルの前、ラクリモサの前、リベラ・メの後でも再現される。
4  Tuba mirum(くすしきラッパの音) バスと合唱
   冒頭にトランペットのバンダを伴う盛大なファンファーレがある。
5  Mors stupebit(審判者に答えるために) バスによる独唱
6  Liber scriptus(書き記されし書物は) メゾソプラノのソロ
7  Quid sum miser(哀れなる我) ソプラノ、メゾソプラノ、テノールの3重唱
8  Rex tremendæ(御稜威の大王) 4重唱と合唱
9  Recordare(思い給え) ソプラノとメゾソプラノによる2重唱
10 Ingemisco(我は嘆く) テノールによる独唱
11 Confutatis maledictis(判決を受けた呪われし者) バスによる独唱
12 Lacrymosa(涙の日) 4重唱と合唱
13 Offœrtorium(奉献唱) ソリストによる4重唱
14 Sanctus(聖なるかな) 混声4部、2群による合唱
15 Agnus Dei(神の子羊) ソプラノ、メゾソプラノと合唱
16 Lux Æterna(絶えざる光を) メゾソプラノによる導入にバスとテノールが唱和
17 Libera Me(我を救い給え)  ソプラノ独唱が無伴奏で開始され、合唱が追随
18 Dies iræ(怒りの日) 既出部分の再現
19 Requiem æternam(レクイエム) 既出部分冒頭の再現
20 Libera me(我を救い給え) 再びソプラノと合唱

大きくは7つの部分に分かれており
1〜2の部分で、レクイエムとキリエ
3〜12の部分で、怒りの日「ディエス・イレ」
13は、ドミネ・イエズ 主イエス
14は、サンクトゥス 聖なるかな
15は、アニュス・デイ 神の子羊
16は、ルックス・エテルナ 永遠の光を・絶えざる光を
17は、リベラ・ネ 我を救い給え・我らを解き放ちたまえ となっている。

アバド・スカラ座盤は、15のインデックスに分かれているが、CD1枚目はディエス・イレの部まで、その後はCD2枚目になっている。
79年の録音とは思えないほど、豊かな響きを持っており、残響もほどよく、美声の持ち主たちの饗宴とも言える声で、ワタシの部屋は満たされる。
艶やかだし〜恍惚感さえ漂っているのだが、唐突に、ディエス・イレが入ってくるのだ。
この爆弾が落ちたような、おっそろしい〜 ドスンと響く、大太鼓の大音量と炸裂には、今もって度肝を抜かれる。一瞬、何が起こったのか解らないぐらい、うろたえてしまう。
深夜に聴くには、とても、とても、恐ろしくて聴けない。(笑 近所迷惑だし、夢見そう〜)
まっ しかし、怒りの日以外は、とろけるような甘さと、豊かさ、恍惚感さえある、むせかえるような世界が広がっていることも確かで〜 
このような芳醇な世界だと、たまには、怒りも炸裂させることが必要かもしれないな。と思ったりする。

2012年は、古代マヤ文明の太陽カレンダーが終わるってデマが、どこかの国で流れていたようだが、キリスト教の終末思想、灰燼と帰するという、おっそろしい終末思想には、理性ではうろたえないものの 〜
でも、やっぱりどこか、恐ろしい、嫌悪する感覚は残る。
書棚からヨハネの黙示録でも読もうかな〜とは思うが、あまり、新年早々に聴いたり読んだりするには、ふさわしくないかも。
怒りの日、その日は
ダビデとシビラの預言のとおり
世界が灰燼に帰す日です。
審判者があらわれて
すべてが厳しく裁かれるとき
その恐ろしさはどれほどでしょうか。
Dies irae, dies illa
solvet saeclum in favilla,
teste David cum Sibylla
Quantus tremor est futurus,
quando judex est venturus
cuncta stricte discussurus.

ムーティ ミラノ・スカラ座管弦楽団 1987年
Riccardo Muti
Milan La Scala Orchestra
ソプラノ:シェリル・ステューダー Cheryl Studer
メゾ・ソプラノ:ドローラ・ザジック Dolora Zajic
テノール:ルチアーノ・パヴァロッティ Luciano Pavarotti
バス:サミュエル・ラメイ Samuel Ramey



録音状態はまずまず。ライブ盤ならではの、メラメラした熱気が籠もっており、勢いにやられる。2枚組BOX

当盤は、ミラノ・スカラ座で87年に録音されたライブ盤である。
このCDの目玉は、やっぱりテノールに、パヴァロッティさんを迎えたことかなぁ〜って思う。
伸びやかな明るい声が、聞こえてきて〜 むふふっ。
「キリエ」なんて、むふふっ。思わず、レクイエムを聴きながら、ステキ・・・って言葉しか出てこないもん。
(↑ ど・ヒンシュクものですけど)

録音状態は、まずまず。欲を言えばきりがないが、良いと思う。
実は、もっと悲惨かと、擦れてカスカスかと思っていたのだが・・・大丈夫だった。
ドンドン バンバンっと大太鼓が叩かれるド迫力の「怒りの日」は、確かに、奥行きは足らないし飽和状態になっているけれど、声楽の場面になると、なかなか良く録れていると思う。
まあ、コーラスは、奥に引っ込んでしまっているが、テノールのパヴァロッティさんの声は、やっぱ〜艶があるなあ。と、惚れ惚れして聴いてしまった。
素人のワタシでは、詳細な声楽のテクに関しては、わからないが〜演奏は、かなり劇的だ。

レクイエムらしくないレクイエムってことは、まあ〜さておいて、タメ感がたっぷりあって、甘さと、心を鷲づかみにしちゃう勢い、気迫、ぶるぶるっと身震いしちゃうメラメラ感があり、盛り上がり方が、いかにもオペラチック。ライブ盤ならではの熱気が伝わってくるし、神々しさまでは至らないけれど、光り輝いて、オーラが感じられちゃうぐらい。
むわ〜っと湧き起こってくるエネルギーが感じられて、そういう意味では、名盤扱いにされいる盤だと思う。確かにね。
自信と確信に満ちあふれた、これぞっ!という、見栄っぽさがあるけれど、まあ〜 いかにも堂々とした勢いに、やられちゃいます。もちろん、「怒りの日」の迫力は、録音状態が今のようには良くないし、リマスタリングしていただければな〜という感がないわけではない。でも、1つの情熱的なオペラチックなレクイエムの代表盤としての存在は、やっぱりあり、さすが、ムーティさんって、感じでしょうか。
場面転換も、流れも区切るって感じではなく、「怒りの日」のフレーズが、わりとスムーズに入ってくるし、最後まで、もっていく力には、聴いてて押されます。

ムーティさんの振ったレクイエムは、3種あって、79年、フィルハーモニア管弦楽団 87年、ミラノ・スカラ座(ライブ盤) そして、シカゴ交響楽団のシェフになる前の2009年の録音(ライブ盤)がある。
他の2枚は、ワタシは未聴であるのだが、シカゴ響のCDは、円熟期を迎えたムーティさんが、どんな風に振っているのか、聴きたいな〜って思う。
単純な感想でゴメンナサイ。
1963年 ジュリーニ フィルハーモニア管弦楽団 EMI  
1968年 ショルティ ウィーン・フィル Dec  
1972年 カラヤン ベルリン・フィル  
1979年 アバド ミラノ・スカラ座管弦楽団 ★★★★
1987年 ムーティ ミラノ・スカラ座管弦楽団 EMI ★★★★
1992年 ガーディナー レヴォリューショネール・エ・ロマンティーク Ph  
1993年 チェリビダッケ ミュンヘン・フィル EMI  
2000年 ゲルギエフ キーロフ歌劇場管弦楽団 Dec  
所有盤を整理中です。

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