01.ただ、偶然かもしれなかったあの瞬間(新一)

  「悪い、蘭!」

そう言っていつものように自分の好奇心に素直に従ってかけて行ったあの日。

蘭が空手の大会で優勝したらトロピカルランドへ行くと約束したこと。
ミステリーコースターがいつもよりもすいていたこと。
ジンとウォッカと同じコースターに乗り合わせたこと。
そこで事件に遭遇したこと。
ジンの目を見てしまったこと。

全てはただ、偶然かもしれなかったあの瞬間、オレの運命は決まっていたのかもしれない。


あの日、江戸川コナンが生まれたのは・・偶然だったのか、運命だったのか今はもう、分らない。




02.あの日から浮かぶのはいつも決まって(新一→蘭)

「どこにいるの?新一・・・」

あいつの笑った顔がなによりも好きだった。
声を上げておかしそうに笑う姿。
照れくさそうにはにかむ笑顔。
「しょうがないわね」と呆れた声を出しながらどこか嬉しそうな苦笑い。

どれもこれも大好きだった。
いつもあいつの笑顔しか思い浮かべなかったはずなのに・・・・。

いつからだろう?
・・・・そんなこと聞かれなくたって分っている。

工藤新一が消えたあの日から浮かぶのはいつも決まってあいつの泣き顔だった。




03.理由なんていりませんただ好きなんです(光彦→哀)

時折見せる、寂しそうな横顔。
ほんのたまに見せてくれる心からの笑顔。

いつものクールな微笑み。

どれもコレも貴女を彩るのに欠かせない表情ばかりです。

いつ、どうして?なんて僕にも分りません。
小学生だからって侮らないでください。

理由なんていりませんただ好きなんです。




04.誰にもいえない、こんなことは。そう、あなたにも(蘭→コナン(新一))

・・・秘密を抱えるのは昔から得意だった。

貴方はそんな私の秘密をとくのが得意だったけれども。

この秘密だけは貴方にも解けない。
貴方にだから解かれたくない。

誰にもいえない、こんなことは。そう、あなたにも。

コナン君、貴方が本当は新一だってことは。




05.ねぇ。その痛みはやっぱり、くるしいですか?(蘭→コナン(新一))

たまに見せる苦しそうな表情、知ってるのよ、ホントはね。

でも私は無理に笑顔を見せて貴方に無理難題を押し付けるように黙らせるの。

「新一がね・・・帰ってこないんじゃないかって思うと、苦しいの・・・」
「大丈夫だよ!蘭姉ちゃん!・・・きっと・・きっと大丈夫だから・・・!!」

・・・ねぇ。その痛みはやっぱり、くるしいですか?


痛みを知っていながら・・・わざとあなたを苦しめている私を知ったとき・・・貴方はどう思うでしょうか?




06.たくさんの好きと、たくさんの愛を、きみに(新一→蘭)

いつもオレを支えてくれていた。
「何も出来ないから」そういう君だけど。
いつも君の変わらないその姿を見るだけで、受話器越しの声を聞くだけで・・・オレはいつも強くなれた。

だからこそ、誓いたいんだ。
たくさんの好きと、たくさんの愛を、君に。

この手のひらのなかにある指輪を君に渡すために。

その言葉を伝えるために・・・・オレは家を出た。




07.あともう少しだけおなじ夢を見たいな(歩美→コナン)

「コナン君は蘭お姉さんがすきなのよ!」

蘭お姉さんにぶつけた痛い言葉。

こんなにもこんなにも大好きなのにあの子は私を見てはくれない。

・・・なんとなく住む世界が違うんだって・・・気付いてるの。

蘭お姉さんと一緒にいるのがあの子の住む世界なんだって・・・・。


・・・伝えられなくてもいいの。
かなわなくてもかまわない・・・。

でも。

あともう少しだけおなじ夢を見たいな。

良いでしょ・・・コナン君?




08.手を伸ばせば、すぐにあなたに届く距離で(和葉→平次)

手を伸ばせば、すぐにあなたに届く距離で貴方を見守りたい。

だから事件があればどこへでも行ってしまう貴方を追いかけるの。
来て欲しくないって知ってるけど・・・。

せやけど、心配なんやもん!

「お姉さん役」の言葉を借りて・・・一緒にいても・・エエやろ?




09.嫌い、だけど好き 嫌いだから、好き(青子→キッド(快斗))

キッドが快斗だって、気付いてる。

いつからかなんて・・分らない。

でも、キッドを知った瞬間に、気付いたの、快斗だって。


だって・・・・。

キッドのこと・・・・。

嫌い、だけど好き 嫌いだから、好き。

キッドが快斗じゃ無かったら・・・・ずっと嫌いだったもの。

好きの感情が混ざるのは・・・・快斗がキッドだから。




10.この笑顔でいつまできみをはぐらかせるのでしょうか(コナン→蘭)

「新一・・なんでしょ?」
「やだなあ!蘭姉ちゃん!僕が新一兄ちゃんのはず無いじゃない!!」


何度と無く同じ言葉で君をだましてきた。


この笑顔でいつまできみをはぐらかせるのでしょうか?

ホントはばれているんじゃないかって・・・俺自身、気付いているのかもしれないけれども。


・・・・危険が続く限り、オレは君をだましていく。




11.今だけは背中を見ててあげるけど、いつかは(和葉→平次)

平次のきらきらした顔を見るのは大好き。

でも平次のうしろにいることが多いからそのきらきらした顔を見ることはあまりかなわない。

今だけは背中を見ててあげるけど、いつかは、平次の横に立ってサポートしてあげられるくらいには・・・なりたいな。




12.きみと共有するものは、空気とことばと、それともう一つ(新一→蘭)

「蘭。」
「ん?なあに、新一?」

オレの家で君と2人のんびりしているときが一番ほっとする。

きっとそれは。
きみと共有するものは、空気とことばと、それともう一つ。

「好きだ」という気持ちだと分っているから。




13.約束をしよう、それはとてもはかないものかもしれないけど(高木→佐藤)

 「ねえ・・・約束してくれる?絶対にいなくならないって・・・。」
 「はい!!」

夜の遊園地、まだ昔のことを引きずっていた貴女からのお願い事。
即答したけど、少し胸が痛かったのも本当のことで。

でも
約束をしよう、それはとてもはかないものかもしれないけど。

あの日の胸の痛みが取れる頃にはもう少し貴女との距離が縮まっていると信じているから。




14.まだ言葉というものに怯えたままのぼくから、(快斗→青子)

まだ言葉というものに怯えたままのぼくから、出てこない一言。

オレがキッドだという事実。

言えない理由はきっとひとつ。

「快斗なんて大嫌い!」

そういうであろう、想像の中の君の声が耳の奥に焼きついて離れないから。




15.好きじゃない、なんて言っても(蘭→小五郎X英理)

 ホントはわかってるんだから!

好きじゃない、なんて言ってもふたりともホントは好きなんだって!

・・・だからね、今日も2人をあわせるためにいろいろ考えてるの!

ねえ、私が相手の前で素直になれないのは・・・両親から受け継いだ遺伝のせいかな?




16.なかしたい。ないてほしい、ぼくだけのために(新一→蘭)

ちっとも成長しない俺は蘭をいつも泣かせてばかり。

なかしたい。ないてほしい、ぼくだけのために。

・・・そうオレが考えていると知ったら、やっぱり君は怒るだろうか?




17.溢れ出てくるのはどろどろとした醜い感情(哀→蘭)

 溢れ出てくるのはどろどろとした醜い感情。
いつもそんなものに翻弄されてきた私は清廉な彼女をまともには見れない。

・・・・本当は憧れているのに。




18.あなたという人が、自分だけのものになればいいのに(哀→コナン)

彼が見つめているのは彼女だけ。
守ってくれると約束してくれた彼だけど、私自身を見ようとはしてくれないと分っている。

あなたという人が、自分だけのものになればいいのに。

ちらりと頭を掠める僅かな思い。

それに気付かないうちに解毒剤を作り上げてしまいたい。




19.永遠にも似た、このひとときに(コナン(新一)→蘭)

君がいて、俺がいる。

永遠にも似た、このひとときにおぼれそうになる。

だけど、真実の君が欲しいから俺は現実と戦う。

君がいて、そのそばにいる俺は「コナン」ではなく「新一」であって欲しいから。




よくあるお題と言うやつです。
ただ、「お話」ではなく「一場面創作」です。
まあ、私がお話のネタとして持っている(あるいは思いついた)一部分のご紹介といったところでしょうか?

お話が思いのほか、長くなりそうなので、穴埋めです。
穴埋めなので、すぐ、消えるかも知れません。(が、私のことだからけすのも面倒がって
このままのような気がしないでもないですが。)




                                                          



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 微妙な19のお題(管理人:紀藤しづか様)