いものや橋

この写真は、ようおこしうしさんのH.P「ぶらりと・・・伏見の橋を」に

掲載された写真をお借りしました。

 

    一枚の写真

 

耳を澄ますと、写真の中から、いろんな声が聞こえて来るような気がしました。

 伏見の町をくねくね曲がりながら、南北に流れている濠川に架けられている橋のひとつです。

 

 ちょっと、昔。

 お豆腐屋さんが、荷台を自転車で引っ張って「パ〜プ〜」とラッパを鳴らして、

「と〜ふう、と〜ふう」と掛け声をかけながら、渡ったかも知れない。

 ちょっと、昔。

 風鈴屋さんが、「いい音色のする風鈴。いかがかな〜」と、

声を掛けながら渡っただろうか。

 ちょっと、昔。

 ここで飴細工屋さんが、動物の飴を作って子供達に夢を与えていたかも知れない。

 ちょっと、昔。

ここで紙芝居屋さんが、「ちょ〜ん、ちょ〜ん」と拍子木を打って子供達を集めて、

紙芝居をしていたかも知れない。

 ちょっと、昔。

 ロバのパン屋さんが、ロバを連れて渡ったかも知れない。

 今は・・・?

 これからも、人々の癒しの橋でいて欲しい。

 これからは・・・

夏には、蛍が飛んで街の人たちが夕涼みに集う橋。

秋には、近所の人たちが偶然寄り集まってお月見をする橋。

冬には、「寒いなぁ。風邪引かんように」と声を掛け合う橋。

春には、「おはよう」と子供達の元気な声があふれている。

そんな橋が、似合うと思います。

本当は、全く違うかも知れない。

 普通、何気なく通り過ごしてしまう街の中に掛かっている橋。

そんな橋を、カメラに収められたカメラマンさんには、どんな声が聞こえたのだろう。

 

                             MIYU

 

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