この画像はJ−PHONE SH−04のケータイデジカメで撮影しました
「結鎮・鬼打ち」      南之庄 国津神社
奈良東山中の都祁村では各地で「結鎮」が行われています。ここ南之庄の国津神社では古くから継続されています。国津神社の氏子が一座となり、頭家は毎年順番に各戸を回ります。準備は午前中に、歓楽寺の住職。社守、古老によって行われます。
「いも木の紙はさみ」は、皮をはいだ丸木に切り込みを入れて半切の半紙をはさみ、墨で線を入れて御幣にします。
「いも木の弓」はいも木の原材である柔らかいホウの木を利用しています。御幣同様に皮をはいで弓を作ります。細縄を紡いで作った弦を張ります。
「弓の矢」は、め竹を使い、先に羽をはさみ七本の矢を作ります。
他に栗の木の柔らかい新芽を束めたものとめ竹で編んだ的が作られます。
的は白紙をはりつけてオモテ面に「鬼」、ウラ面に「叶」と大書されます。
これらの準備作業は明治の始めに記載された「結鎮方法目録」に沿って作られていきます。また、次回の各祭事の役員を決めるこよりを作ります。これは結鎮祭を終えて、地区の人のくじ引きによって決定されます。この役員(各祭事の頭家、禰宜、御輿等)を記帳したものは弘元三年(1846年)から延々と書き続けられているもので貴重な資料となっています。
神饌ものは、洗米、塩、清酒、イワシ、小豆、ゴボウ等の季節の海山ものです。
準備を終えて古老の皆さん方は頭家にて祭りを予祝します。
祭事は、国津神社にある「歳徳神社」前で行われます。全役員参列の中で住職が祭文を奏上し祈祷します。その後、矢を射ります。はじめに「ウシトラ」の方角へ。続いて東西南北の各方角へ。最後に恵方の方角である南東に置いた鬼標的に向けて矢を射ります。(H15. 2.20 撮影)
今日は、今年の頭家に当たっている谷嶋さん宅へお願いして結鎮祭の準備を撮らせていただきました。ほぼ一日中お世話になりありがとうございました。また、頭家の奥さまから当日の祝食をいただきました。このページを借りてお礼申し上げます。