文化は西へ
                    2003.4.29 東山裕一


方丈記の「ゆく河の流れは常にして、しかも、もとの水にあらず…」、平家物語の「祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響きあり…」と古くから言われてきたとおり、決して栄華は長続きせず、栄えたものはやがて滅びるという経験的真実があります。

日本に限らず、西洋文明の源の1つのメソポタミヤ文明の地、イラクがどうしてあんなに悲惨な状態になってしまうのか、悲しいことです。 四大文明の他の地域、中国、インダス、エジプトも今では後進地域の部類です。

あるところで文化が栄えると、周囲がそこから影響を受け、学びながら徐々に力をつけていきます。 一方、元の地では慢心・怠惰によってだんだんすたれていきます。 これは成功の復讐ともいえます。 そして次第に文化の中心が移動していくのです。 世界的に栄えた地域は、次のように移動してきたと考えられます。

中国/インダス/メソポタミヤ/エジプト → ギリシャ → ローマ → ドイツ/フランス → イギリス/スペイン →(大西洋を越えて)→ アメリカ →(太平洋を越えて)→  日本/韓国 → 中国?
日本以降は予測も含んでいて、異論があるかもしれませんが、文明は4000年で地球を一周し、第2ラウンドを迎えることになります。 移動の方向は一方向で、決して逆戻りはしないことはわかるのですが、どうして西方向なのかわかりません。 ひょっとすると地球の回転と関係しているのかもしれません。
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