CD・DVDの"データが消える日"
                    2004.8.8 東山裕一


セピア色に変色した写真...程度だったらまだ情緒もありますが、カラー写真が出始めた昭和42年頃の写真は今では見る影もなく変色しています。 その後、百年プリントがあたりまえになり長持ちするようになりました。 でも逆に言えば、100年以上は保証されないということです。 形あるものはいつかは朽ちる、というのは真理かもしれませんが、これだけ科学技術が発達しているのに何とかならないものでしょうか。
そういえば、我が家の大切なデジカメ写真や運動会ビデオをCD-RやDVD-Rに焼きこんでも安心していられない、という事実があります。 百年はもたないのではといわれています。 しかも恐ろしいことに、デジタルですから色あせるのでなくまったく読み出せなくなるのです。

その点、中国、日本に古くから使われている和紙に墨で書くという方法は、すでに何千年という保存実績があります。 どういう過程で発明されたのか興味があるところですが、植物繊維にカーボン(炭素)をしみこませるという、非常に理にかなった方法です。 西洋発祥のインクの発色は鉄元素ですから、次第に酸化して赤くなりやがて消えていきます。 西洋での長期保存手法は、ロゼッタストーンのように石に彫り刻むということでしょう。

それにしてもCD、DVDをせめて百年保証してほしいものです。
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