「ば」は「は」の濁音?
                    2002.6.8 東山裕一


日本語の「ひらがな」は50音といいます。 たぶん「あ、か、さ、た、な、は、ま、や、ら、わ」の10種類の行と、母音「あ、い、う、え、お」5種類の掛け算で50としているのでしょう。 中には、「や」行が3つ(今ではゐ、ゑは使いませんので)、「わ」行が2つしかなかったり、「ん」があったりで、正確には50にはなりませんが細かいことは言わないことにしましょう。 それに実際には、濁点「が、ざ、だ、ば」行や半濁点「ぱ」行が付け加わりますから、もっと多い数になりますしね。
以前から不思議に思っているんですが、「ば」はどうして「は」に「〃」と書くのでしょうか。 「が、ざ、だ」の場合は「か、さ、た」の口の形をほとんど変えずに、単に濁音にするだけです。 ちょっとやって見てください。 「か」→「が」、「さ」→「ざ」、「た」→「だ」。 でも「ば」の場合は「は」と口の形がぜんぜん違います。 「は」口をあいていますが、「ば」ではまず口を閉じてから破裂音をだします。 そう考えてみると、「ば」は「ま」の濁音形ではないかと思います。 やって見てください。 「ま」→「ば」、「み」→「び」、「む」→「ぶ」、「め」→「べ」、「も」→「ぼ」。

そういえば、馬は「ま」とも「ば」とも読むし、美は「み」「び」、無は「む」「ぶ」、米は「め」「べ」、母「も」「ぼ」と読めることも納得できます。 「ふ」や「ぶ」と読む「不」のような字もあり、「は」行と少しは近い関係にあることもわかりますが、「ば」は絶対、「ま」に「〃」と書くべきだったというのが私の結論なんですが、どうでしょうか。
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