ドレミ、CDE、ハニホ
                    2002.2.17 東山裕一


意思をたくさんの人に伝えるのに文字が必要なように、音楽を伝えるのには楽譜が不可欠です。 楽譜に譜線(最初は1本から始まった)を使い始めたのは西暦1000年頃のヨーロッパで、現在のように五線譜に調号、拍子記号を入れた"記譜法" が完成したのは18世紀ごろ(バッハの時代)といわれています。

それに対し、日本ではこのような正確な記譜法がなかったために、古くから師匠が弟子にマンツーマンで伝授する形で音楽が受け継がれてきました。 現在の洋楽と邦楽の力関係は、まさに楽譜に書けたか書けなかったかの差だと思います。 人類は文字を使うことによって、飛躍的に高度な文明を築き上げたといわれますが、音楽でもまったく同じです。 書いたもので伝えるということは、それだけ大事ということです。
ところで、学校で習う音階が「ドレミファソラシド」、「ハニホヘトイロハ」、「CDEFGAB」と、たくさんあってややこしいですね。 「ドレミファ・・」はイタリア語で、ラテン語讃歌の頭文字を抜き出したといわれています。 「CDEF・・」は英悟の呼び名、「ハニホヘ・・」は単にこれをイロハ文字に置き換えただけです。 日本では一応、「ドレミ」が音名、「ハニホ」が階名と使い分けています。

アメリカ映画「Sound of Music」の中で、ジュリー・アンドリュースが歌う「ドレミの歌」は有名です。 でも、アメリカの学校では「CDEF・・」しか教えていないんでしょうか、意外なことに「ドレミファ・・」を知っているのは音楽家ぐらいです。 日本でも、どれか1つにするわけにはいかないのでしょうか。
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