人の理性
                    2015.8.21 東山裕一


人間は長い歴史の中でいろんな技術、便利な機械を作り出してきました。蒸気機関に端を発する動力エンジンや、複雑な計算を瞬時にやってのけるコンピュータは私たちの生活に無くてはなりません。

ただ、輝かしく見える技術であっても適切な使い方に留意しなければ、取り返しのつかないことになります。たとえば人が作り出せる動力の大きさは、今や自然の形を変えるだけの力をもっています。都心近郊の宅地開発や地下鉄を含む交通システムは、日常の通勤圏や経済活動範囲を広げたのは確かです。しかし、むやみに山を砕いて湾を埋め、山や地面を穿(うが)ってトンネル・地下道を通せば、山林の保水力は失われ、地下水系が分断されます。

経済最優先の傲慢で理性を失った土木工事は、いずれ自然のしっぺ返しをこうむることになります。 人間が大自然の中に間借りさせてもらっている、という節度ある振る舞いが大事だと思います。
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