大勢集まると
                    2015.7.20


サンプル数が多く集まると成り立つ法則があって、"大数の法則"といいます。同級生の身長や体重、試験の点数などを、同じ値に何人いるかでグラフ(ヒストグラム)を作るとします。このとき、友達数人よりクラス全員、クラスよりは学年全員と人数が多いほど、平均値あたりを頂点としたきれいな山型になります。この形は正規分布といったり、偉大な数学者ガウスの名を取って、ガウス分布といったりします。
おなじみなのは、いやな思いの共通試験の偏差値というやつで、自分の学力位置が一目瞭然になります。この偏差値は事象の位置づけを直感的に理解するのに便利なものですが、万能でないことに注意が必要です。

中心のかたまりから外れた裾野の部分は、成績では秀才と落ちこぼれ、年収だと富裕層と貧困層のように、どちらかが良くて反対側があまり入りたくない所と考えがちです。しかし、人の特徴には実にいろんな軸(根気、発想力、ユーモア、社交性などなど)があって、どういう人が良い悪いということはありません。ただ言えることは、世の中を変える人は、中心部分にいる大多数の平均的な人ではなく、少し外れた変わり者だということです。決して、自分が皆と違っていることを悩む必要はありません。

大事なことは、自分に何ができるか、どう役立てるかということです。すべての人が、人の真似をするのでなく、それぞれ違ったやり方で自分を発揮できれば、未来が開けてくると思います。
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